- 資産運用の指南書を年代や目的などにわけて紹介
- 初めて資産運用を学ぶなら入門書がおすすめ
- 池上彰氏やロバート・キヨサキ氏など著名人の本もピックアップ
資産運用をじっくりと学びたくて本を求める人も多いでしょう。本記事では資産運用の基本書から著名人が書いた名著まで、お金に関するバイブルとなりえる書籍を紹介します。本記事を参考にすれば、どんな資産運用の本がためになるかをある程度把握できるでしょう。
資産運用を本で学ぶ前に
本から資産運用の勉強する前に、お金の本質を知っておきましょう。
まずお金について知る
お金は昔から我々の生活で必要不可欠な存在です。太古の昔は、野菜や貝殻など物々交換が主流でした。それが近代に入り、お金が人類の生活における価値を象徴するものとして世界中で使われるようになったのです。
自身が相手にサービスを施すことで、相手からお金という対価を受けるのが一般的です。お金は生活における価値交換として使われるシンボルであり、現在の世界を支える文明です。
日本人は貯金が好き
世界で見ても日本人は特に貯金好きとされています。その背景には諸説がありますが、1980年代後半から続いたバブルがはじけて、日本人が投資に対し警戒しすぎるようになったからと考えられています。「稼ぎたい」よりも「損をしたくない」という方へ意識が大きく傾いたというべきでしょうか。
投資などで自身の資産にリスクを負って投機に出るよりは、毎日働いてコツコツと稼ぎ、無駄遣いをしないことが健全な生活とイメージする人が多いと考えられています。
しかし、自らの時間を大きく犠牲にして働くだけでなく、資産運用で仕事の収入にプラスを与えられれば、日々の生活を少しでもよい方向に変えられるでしょう。
資産運用の基本が学べるおすすめの本
資産運用に初めて興味を持った人は、入門書や基本書を手にとってみましょう。
誰も教えてくれないお金の話
うだひろえ著、泉正人監修のお金の入門書です。お金が貯まらなかったり無駄遣いをしてしまう理由など、生活でありがちなお金の知識を網羅しています。
毎日の生活やカフェ経営による著者の実体験が記されており、内容にリアリティを感じられるでしょう。
資産運用 超入門 (お金のきほん)
東京大学株式投資クラブAgentsが書いた資産運用の入門書です。マンガ形式で書かれているので気軽に読みやすいです。株や投資信託などを利用し、資産運用をする手順が明快に描かれています。
資産運用の超入門書
ファイナンシャルプランナーである湯之前淳著の資産運用入門書です。少額からでも実践できる方法を解説しているので、多くの人のニーズに合っていると考えられます。余裕資金がない時の家計の見直し方から、外貨預金、株式などの資産運用の実践まで幅広く網羅しています。
経済とおかねの超基本1年生
大手証券会社で3万人以上の顧客の資産運用相談を受けた大江英樹氏が、その経験から経済とお金の関係を説いています。
お金を知るために経済を正しく知ることがこの本の基本コンセプトで、資産運用のやり方よりは、お金のあり方を見つめ直すための本です。
お金が貯まるのはどっち?
銀行支店長を経験した菅井敏之氏によるお金の基本的な本です。「お金が増える選択」をテーマにクレジットカードの枚数、預金の種類、セール利用の是非、持ち家か賃貸かなど、二者択一でお金が増える行動を読者に問いながら解説しています。
資産運用のおすすめ本 【年代別】
自身の年齢に応じた資産運用の実践法も紹介されています。今すぐ効率よく資産運用を始めたい人のための年代別である資産運用のバイブルを紹介します。
20代で知っておきたいお金のこと
岡村聡著による20代向けのお金の知識集です。お金に関して知っておくと得なことを53項目にわけて紹介しています。
お金に関する知識が項目別にわけてられているので、特に意識したいポイントを選べるのも特徴です。
30代で知っておきたい「お金」の習慣
深田晶恵著のお金に関する指南書です。30代から将来の人生を充実させるためのお金のマネージメント法が幅広く紹介されています。
あらゆる人が実践できる貯金方法やお金の使い方、保険やマイホームの有効活用法などを学べます。
40代から知っておきたいお金の分かれ道
神樹兵輔著のお金の指南書です。40代という人生の円熟期に入ったときにこそできるお金の備えを紹介しています。
年収が低くてもまとまった老後資産を確保する方法など、無駄遣いを抑え、確実に資産を作る心構えを網羅しています。これを読んで下流老人対策に備えるといいでしょう。
資産運用のおすすめ本 【億万長者を目指すなら】
コツコツお金を貯めるだけでなく、億万長者として幸せな生活を送りたいと考えるなら以下の2冊が考えられます。
億万長者 専門学校
クリス岡崎著の1億円を手に入れるための心構えを紹介した本です。億万長者の定義から始まり、感情のコントロール、人によって成功タイプが異なることなど、7つのルールにわけて億万長者になるのに大切な考え方を紹介しています。
世界の超一流から教えてもらった「億万長者」思考
稲村徹也著の億万長者になるために必要な考え方を網羅した本です。著書には約90人にもわたる世界的有名人が登場するなど、豊富な具体例からお金持ちになるために大切な考え方をリアルに学べます。
資産運用のおすすめ本 【国内著名人編】
親しみを持ちやすい有名人からお金の話を学びたいと考える人も多いでしょう。池上彰氏をはじめ、お金を知り尽くした著名人の本を紹介します。
知らないと損する 池上彰のお金の学校
元NHKのニュースキャスターにして現在はジャーナリストとして多数のメディアに出演する池上彰氏の著書です。資産運用を始める前にお金を知っておくうえで大切な知識が揃っています。
所得税、銀行、保険などの基本的な解説から、関東大震災後の円高の理由まで、お金のからくりを多くの観点から学べます。
超簡単 お金の運用術
住友信託、山一證券など大手金融機関を渡り歩き、楽天証券経済研究所で活躍する山崎元氏の著書です。
本書は資産運用初心者向けに基礎的なやり方や注意点がまとめられています。NISAや確定拠出年金にも言及しています。
投資バカの思考法
ひふみ投信のファンドマネージャーである藤野英人著の投資指南書です。投資の意味から始まり、マーケット感覚を養う方法や投資に必要な決断力など、序章も含めた8つの観点から大切な心構えを説いています。
ラクして増やそう!バラつみ投資 やさしい投資の答えはバランスファンド✕つみたて!
しんようFPオフィス代表のカン・チュンド氏による初心者向けの投資指南書です。株式や債券などをバランスよく組み合わせた投資信託を意味する「バランスファンド」を軸にした積立投資のやり方を教えてくれます。
カン氏が指南する投資法は忙しくても手間をかけずにできるとして口コミでも高評判のようです。
1,000円投資習慣 めんどうくさいことはわからなくても、ほったらかしでも、お金は増える
内藤忍著の低額から投資に参入する方法を書いた本です。分散投資、iDeCo、NISAなど、低額から始められる投資分野を解説しています。
投資に限らず、お金を貯めるための鉄則なども紹介しており、将来の人生設計に役立てられる仕組みです。
資産運用のおすすめ本 【海外著名人編】
海外の有名人から資産運用の心構えを学びたい人もいるでしょう。以下に6冊の代表例を紹介します。
金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学
ロバート・キヨサキ氏が書いた世界的な経済書です。現在では109カ国で出版され、51カ国語に翻訳されています。
お金に関する基礎的なことから応用編まで幅広く網羅しています。世界的な経済情勢の変化に合わせ、2013年に改訂版が出版され、現在でも読んだ内容を活用しやすいように工夫されています。
ウォール街のランダム・ウォーカー
プリンストン大学経済学部教授にして、バンガード・グループの社外重役としても有名なバートン・マルキールの経済指南書で、全米で150万部を超える売上を記録しました。
インデックスファンドへの投資を軸にしており、ほかの投資方法と比べて成果を上げやすい理由を統計も交えて紹介しています。
敗者のゲーム
全米公認証券アナリスト協会会長として活躍するなど資産運用業界の重鎮であるチャールズ・エリスが著した経済書で、全米だけで100万部以上を売り上げています。
資産運用は相手のミスによって決着がつく「敗者のゲーム」であると説いており、そのような状況で成功する方法を指南しています。こちらもインデックス投資をすすめています。
ブラック・スワン-不確実性とリスクの本質
ナシーム・ニコラス・タレブが著した経済書で、全米で150万部を超えるヒットとなりました。
上下巻にわかれており、経済界に影響を与えた歴史的な事件を引用しつつ、人間が思考段階で陥りがちな欠陥や、将来の不確実性との向き合い方を解説します。
資産運用するうえで損をしないための心構えが学べる一冊です。
となりの億万長者
トマス・J・スタンリー、ウィリアム・D・ダンコが書いたロングセラーです。実際の億万長者にインタビューやアンケートをした記録がまとめられており、その数は1万人を超えます。
そのほとんどはいわゆる「セレブ」のイメージを覆す、ありふれた職業に就いた人々であることがわかります。
億万長者の実体験を読むことで、彼らの生き方を学び、自身の人生に役立てられるでしょう。
投資で一番大切な20の教え
ハワード・マークスが著した投資哲学書であり、投資業界の重鎮であるウォーレン・バフェットが高評価を与えた本としても有名です。
投資のノウハウ本ではなく、投資自体の難しさを説きつつも、リスクマネジメントや市場に合わせた適切な行動の仕方を指南してくれます。
資産運用のおすすめ本 【有名ブロガー編】
資産運用をテーマにしたブログを書いている著名人の本も紹介します。従来の資産運用本にはない見方も発見できるかもしれません。
全面改訂 ほったらかし投資術
山崎元氏と、インデックス投資ブログの元祖として有名な水瀬ケンイチ氏の共著による投資本です。
少額から参入できるインデックス投資の活用法を紹介しています。正しい手順や誰でもできる運用方法、金融商品の解説などを網羅しています。
なぜ投資のプロはサルに負けるのか?
外資系投資銀行に勤めるブロガーである藤沢数希氏によるお金に関する入門書です。ノーベル経済学賞に輝いた理論を用いながら、資産運用で成功するための心構えや方法論を伝授しています。
毎月10分のチェックで1,000万増やす! 庶民のためのズボラ投資
投資ブロガーの吊ら男氏による投資本です。『吊られた男の投資ブログ』を運営しており、出版時には1200万円もの利益と60%もの利益率を記録しています。
100円からでも資産を増やせる方法として、「ズボラ投資」と称した独自の戦略を紹介しています。
年利7%! 今こそ「金利」で資産を殖やしなさい!
日本では珍しい融資型クラウドファンディングのブログを展開している中田健介氏の著書です。
現代の超低金利などに注目し、お金を働かせて資産をプラスする方法を紹介しています。損をする人が少ないなどの融資型クラウドファンディングの魅力を事細かに説明しており、新しい投資の形を知りたい人におすすめの内容です。
まとめ
以上、分野別に資産運用を学ぶのにおすすめの本を紹介しました。お金の基本を学ぶための入門書から資産運用を実践するための本格的な本まで多岐にわたります。自身の状況を分析し、最も学んだことを実践しやすそうな本を選んでみましょう。
1冊の本の内容だけを信じ込みすぎず、ほかの信用できる媒体の情報と合わせて、資産運用に関する判断をすることが重要です。[1] Kasobu, 投資初心者でも読める本は?おすすめの投資本13選をご紹介!, 2021年7月29日参照