ビットコイン (BTC) の値動きと価格変動リスク

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松本 頌平 (Shohei Matsumoto)
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松本 頌平

暗号資産 (仮想通貨) を専門に扱うライター兼編集者であり、執筆作品はKasobuにて紹介されています。

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ビットコイン (BTC) はなぜ値動きするのか

ビットコイン価格は2020年12月末に最高300万円代でしたが、2021年2月から5月にかけて1BTC=500~700万円の間で価格推移を続けました。その後ビットコイン価格は急落し、1BTC = 400万円代で値動きを繰り返しています。

ビットコインの値動きは需要と供給によって決まりますが、その中でも「人々がどれだけビットコインに価値を見出すか」は大きく需要に影響を及ぼします。2008年に誕生したビットコインは始め1BTC=0.08円でした。当時はビットコインに知名度がなく、ほとんどの人がビットコインの価値を信じていませんでした。現在ではビットコインは世界中の人に知られる存在となり、多くのトレーダーに支持されています。

さらにビットコインの需要が増加する理由として希少性も挙げられます。ビットコインは発行上限が2100万枚に設定されています。一方で新規発行されるビットコインはおよそ4年に1度減少します。これを半減期と言いますが、これによりマイナーからの流通量は減少します。実際、これまでに半減期後にビットコインの値段が上がる現象は何度か起こっています。

現在までのビットコインの (BTC) 高騰要因

ビットコインの価格は需要と供給のバランスによって価格が変動します。つまり、「欲しい人がどれだけいるか」と「どれだけの量が供給されるか」がビットコイン価格を決定づけているのです。ビットコインは2020年代は需要が低下しており、値動きも100万円代でとどまっていました。しかし2021年になりビットコイン需要が急拡大します。価格も2月から5月にかけて500~600万円代を記録しました。このようにビットコインの存在が周知され、欲する人が増えるほどビットコインが価値をつけてきました。

法定通貨の価値が下がった

2020年にはコロナウイルスの流行により世界中の経済が停滞気味になりました。そこで各国の政府は金利を引き下げることにより金融緩和を図っています。金融緩和は、実質的な貨幣価値の下落を意味するため、インフレしにくい資産に投資をする人が増えます。これまではこの投資先にゴールドが選ばれることが多かったのですが、現在はビットコインもその対象として広く認知されています。

ビットコインは、プログラムによって予め発行上限が決められており、希少性が担保されています。また、ブロックチェーン技術により、二重支払いや取引履歴の改ざんなども起こりえません。これらの特徴はゴールドとよく似ており、ビットコインは法定通貨に有事があると良く需要が上昇します。

半減期によって希少性が上がった

半減期とは、およそ4年に1回マイニング報酬のビットコインが半分になるタイミングのことです。するとマイナーからの供給量が減るため、相対的にビットコインの希少性が上がることになり、価値の向上が期待できます。

過去に実施された3回の半減期では一年前後でビットコインの価値が上がりました。2020年5月に実施された半減期では1BTC=約100万円でしたが、1年後の2021年5月には1BTC=約500万円にまで高騰しています。

ビットコイン (BTC) ETFの承認

ETFは上場投資信託 (Excange traded fund) から頭文字をとり繋げた言葉です。ビットコインの値動きと連動した投資信託がビットコインETFに当たります。現在はカナダのみで承認されています。カナダでビットコインETFが承認された際は、わずか一日で174億円の取引が行われ、話題になりました。 [1]

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直接的な因果関係を示すことはできませんが、取扱が開始した2021年2月8日から20日までビットコイン価格は上昇し続けています。ETFの承認は、対象となる金融商品の信頼性を向上させるため、ビットコイン価格にも少なからず影響を及ぼします。現在アメリカでは5つを超えるビットコインETFが申請中であり、その結果に世界中から注目が集まっています。もしビットコインETFが新たな国で承認されれば、ビットコインに機関投資家や企業などの巨額な資金が流れ込む可能性が高くなり、さらなる価格上昇も期待できるでしょう。

ビットコインの大量保有者 (クジラ) が増えた

ビットコインを大口で保有する投資家は「クジラ」と呼ばれます。クジラは金融商品をより詳細な調査によって将来性を判断しており、有益性を判断した銘柄については長期保有する場合が多いです。ビットコインも将来性が見込まれたため、大きな枚数が所有されるようになりました。[2]

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2017年は仮想通貨元年として一気にビットコイン価格が上昇した年でしたが、そこからビットコインを1000枚以上保有するアドレス数は30%以上増加しています。[3]

triangle大口投資家がビットコインを保有することで、相対的に市場に流れるビットコイン数は減少します。つまりビットコインの供給枚数が減ることを意味しており、さらにビットコイン需要が増加する要因の1つと言えるでしょう。

これまでビットコイン (BTC) が暴落した際の要因

米テスラのビットコイン (BTC) 決済中止

2021年5月12日に、アメリカの企業であるテスラがビットコインでの電気自動車の購入手続きをを停止しています。[4]

Twitter, イーロンマスク氏のTwitter, 2021年6月29日参照

triangleテスラの創業者であるイーロンマスクはビットコインブロックチェーンを維持するために必要な電力消費によって、環境負荷が問題になることを理由にあげました。

イーロンマスクは元々ビットコインを支持する人間でした。今回の発表によって市場に動揺が広がり価格の暴落を招いたようです。イーロンマスクはビットコインへの電力供給として再生可能エネルギーが普及した場合ビットコイン決済を再開することを発言しています。ビットコインのエネルギー消費問題が解決してテスラでビットコイン決済が復活することで、ビットコイン価格も再び上昇するかもしれません。

中国で仮想通貨マイニングの規制強化

2021年5月24日、中国でビットコインのマイニング事業を行う複数の企業がマイニングを停止したことが発表されました。中国当局はビットコインのマイニングが多量のエネルギーを利用するため、カーボンニュートラル化を目指すうえでの阻害要因になることを指摘しています。

ビットコインマイニングは、2020年6月時点で中国が5割のシェアを持っていたと言われています。[5]

triangleそのため中国のマイニング規制が原因で23日にビットコイン価格が17%下落しました。中国のマイニング事業者はマイニング拠点を海外に移すことを表明しています。

今後中国でのマイニング継続は難しくなることが予測されています。ビットコインの安全性はマイナーの作業量によって担保されていますから、今後このような規制が他の国にも波及した場合、さらなるビットコイン価格の下落が予想されます。

これからビットコイン (BTC) 価格は伸びるのか

ビットコインは需要の伸びや中国の規制など様々な要素が絡み値動きがありました。2021年6月現在では5月始めまで続いた高騰がおさまりを見せていますが、ビットコインは今後もポテンシャルの高い銘柄として注目されています。

基軸通貨としての需要

基軸通貨とは数ある通貨の中で基準的な通貨として採用される銘柄のことを指します。法定通貨においては2021年現在アメリカドルが基軸通貨として知られています。

仮想通貨界における基軸通貨はビットコインだといえます。存在する仮想通貨取引所では全てビットコインが基軸通貨としての役割をになっています。つまり取引所でアルトコインの取引をする場合、多くの場合でビットコインが経由されるという意味です。

仮想通貨の取引が行われる限りビットコインの流れが消えません。仮想通貨全体の需要が高まるとビットコイン取引量も増えていくため、今後の価値向上も十分期待できます。

途上国での需要

金融システムの普及が進んでいない発展途上国では銀行口座の普及率が高くありません。また世界には難民として銀行口座を持てない人も多く存在します。そのためスマホで簡単に使えるビットコインは大きな需要が見込まれています。

ビットコインは価値が暴落したものの、発展途上国での仮想通貨の普及が示唆されました。こうして自国通貨の信用性が低い国では、ビットコインや仮想通貨が実用手段として定着することも十分にあり得ます。実際、2021年6月には中米の小国エルサルバドルにて、ビットコインが法定通貨として採用されました。同国は国民の7割が銀行口座を持っていないと言われています。

ビットコイン (BTC) の値動きを予測するには

ビットコインの値動きを100%正確に予測することは誰にもできません。しかしビットコインに関する情報をたくさん集めて質の高い分析をすることで、実現可能性の高い未来を予測することはできます。

ビットコインに関する情報は日本語よりも英語の方が圧倒的に取得しやすいです。また情報は常にアップデートされていきます。そのためビットコインや仮想通貨に関するアンテナを張り巡らし、日々情報取得につとめるようにしましょう。

ビットコインの値動きがほかの仮想通貨に与える影響

ビットコインは仮想通貨取引所において基軸通貨として立場を獲得しています。仮想通貨にはビットコインの他に数多くのアルトコインがありますが、それらのコインを扱うために必ずビットコインを取引しなければいけません。つまりビットコインは全ての仮想通貨とつながりがあることを示しており、ビットコイン価格が変動するとアルトコインもある程度の類似性を見せています。

なおビットコインと仮想通貨には既存の法定通貨も関わっていることを忘れてはいけません。仮想通貨で取引をする場合は、その通貨の値動きがビットコインやどの通貨と関連性が深いのか調べると相場予測もはかどるでしょう。

ビットコイン (BTC) の値動きに関するまとめ

ビットコイン価格は2021年初めに大きな値上がりを見せました。関連人物の関わり方や中国によるマイニング規制などで価格は落ち着きを見せていますが、今後に期待できる情報も少なくありません。

将来的に需要が広がることが期待されている銘柄なので、今回の記事をきっかけにビットコインに関心を寄せていただけると幸いです。