ビットコイン (BTC) とビットコインキャッシュ (BCH) の違い・共通点

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松本 頌平 (Shohei Matsumoto)
この記事の編集者
松本 頌平

暗号資産 (仮想通貨) を専門に扱うライター兼編集者であり、執筆作品はKasobuにて紹介されています。

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ビットコイン (BTC)

ビットコインは世界ではじめて誕生した仮想通貨です。インターネット上で取引をしても、ブロックチェーンと呼ばれる暗号技術によって、高いセキュリティが保たれているので安心です。

2021年時点でビットコインは時価総額第1位[1]

かそ部, かそ部暗号資産 時価総額ランキング, 2021年5月26日参照

triangleを誇っています。海外の取引所では、ビットコイン以外の仮想通貨であるアルトコインを、ビットコインでしか購入できないケースもあり、仮想通貨内の基軸通貨として使われています。

ビットコインキャッシュ (BCH)

ビットコインキャッシュはビットコインがハードフォークした際に誕生した仮想通貨です。手数料を抑えて、世界中で決済通貨として利用されることを目的につくられています。
ビットコインキャッシュの時価総額は2021年時点で第11位で、イーサリアムやテザーなどとともに、主要なアルトコインの1種です。

ビットコインはブロックサイズの上限が小さく、送金手数料が高騰したり、取引スピードが遅れたりなどのトラブルが発生していました。これがビットコインのスケーラビリティ問題です。

この問題解決のために、ビットコインではブロックサイズを大きくして、より多くの取引データを処理できるようにハードフォークをして、まったく別の通貨であるビットコインキャッシュが誕生したのです。

ビットコイン (BTC) とビットコインキャッシュ (BCH) の違い

ビットコインとビットコインキャッシュの主な違いを4点紹介します。

ブロックサイズがビットコイン (BTC) の32倍

ビットコインのブロックサイズは1MBです。ビットコインキャッシュは2018年5月のアップデートで、8MBから32MBへと拡大しました。サイズが大きいほど、ネットワークの処理能力が高まり、送金に時間がかかりません。

そのためビットコインキャッシュの方が、ビットコインよりも一度に処理できる取引数が多くなり、送金スピードも早いです。

リプレイアタックへの耐性がある

リプレイアタックとはハードフォークを行った際に、ブロックチェーンが分岐するタイミングで悪意のある第三者によって、不正な送金を発生させる攻撃のことです。ハードフォークでブロックチェーンが分岐した場合、分岐した二つのブロックチェーンの秘密鍵は同じです。そのためリプレイアタックの実行が可能になってしまいます。

従来のチェーンと新しく生成されたチェーンのトランザクションを、それぞれまったく別のものとして区別できる技術が、リプレイプロテクションです。ビットコインにはリプレイプロテクションは採用されていません。

一方でビットコインキャッシュには採用されているため、リプレイアタックへの耐性があります。

マイニングの難易度調整が頻繁に行われる

ビットコイン・ビットコインキャッシュはともにマイニングによって発行される通貨ですが、ブロックの生成時間を一定にするためにその難易度は随時変更されます。マイナーの計算量によって取引時間が変化しないように、マイニングの計算量を表すハッシュレートが低下すればマイニングの難易度を下げ、上昇したら難易度を上げる必要があります。この難易度の調整を、ビットコインキャッシュはおよそ10分に一度行います。

一方、ビットコインは2016ブロックごと、およそ2週間に一回難易度の調整を行うため、ビットコインキャッシュはより柔軟にハッシュレートの変化に対応できるようになっています。調整頻度が高いほど、マイナーへの報酬が偏りにくくなり、ネットワークも安定しやすくなります。そのため調整頻度が高い方が、安定した送金取引ができ、悪意ある攻撃に合いにくいと言えます。

スマートコントラクトが実装されている

スマートコントラクトとはブロックチェーン上で、さまざまな取引・契約を自動で実行する仕組みのことです。ブロックチェーンに取引所法をあらかじめプログラムしておけば、条件が揃ったときに自動で取引が実行されます。

ビットコインキャッシュでは2018年5月に行ったハードフォークで、ブロックサイズを8MB
から32MBへと拡張するとともにスマートコントラクト実装して、取引がスムーズに行えるようになりました。

投資対象としてのそれぞれのメリット

投資対象としてはどちらのほうが向いているのでしょうか?それぞれのメリットについて解説します。

共通のメリット

投資対象としても共通メリットについて2点紹介します。

重大なアップデートが控えている

ビットコインでは大型アップデート「Taproot」の実施を控えています。[2]

Bitcoin core, Bitcoin Core 0.21.1 Released With Taproot Activation Code, 2021年6月25日参照

triangle過去にもアップデートしていますが、スケーラビリティ問題はいまだ解決されていません。

Taprootはスマートコントラクト機能やロックサイズの縮小によって、スケーラビリティ問題の改善やプライバシーの向上が期待されています。

ビットコインキャッシュでは毎年5月と11月の年に2回、定期的にアップデートを実施しています。もともと世界中で利用できるような決済通貨を目指して作られているため、日々開発が進められているのです。

どちらの通貨も今までの課題をアップデートによって解消できる可能性があり、課題の解決により価格が上昇する可能せいもあります。

決済通貨としての需要が増えている

海外ではビットコインを決済通貨として使用できるサービスや店舗が豊富です。たとえばアメリカ大手取引所のCoinbaseでは、ギフトカードサービス会社の「WeGift」と提携したことで、120種類のギフトカードをビットコイン決済で購入できます。[3]

triangle

日本では海外と比較すると、まだまだ決済できるところが多くありません。しかし大手家電量販店のビックカメラやコジマなど、ビットコイン決済を導入する会社も増えています。

ビットコインキャッシュは、現在4300もの店舗やビジネスで使用可能で、今後も更に拡大していくことが予想されます。[4]

triangle

仮想通貨がさらに決済手段として普及することで、さらなる需要が期待できます。需要が上がれば更に価格を伸ばす可能性も大いにありますので、今後の動向に注目です。

ビットコイン (BTC) 投資のメリット

投資対象としたビットコインのメリットを2点紹介します。

ビットコインETFの承認拡大が見込める

ETFとは「Exchange Traded Fund」の略語で、日本語では上場投資信託のことです。ビットコインETFはビットコインで運用され、そのファンド持ち分を金融市場で取引できます。2021年5月26現在、ビットコインETFが承認されている国はカナダとバミューダの2カ国です。2021年2月にカナダで世界ではじめて承認されました。またカナダの承認後、同じく2021年2月にバミューダ証券取引所で承認を受けて取引を開始しています。

ETFとして承認されると仮想通貨の信用度が上がり、機関投資家による投資などによってさらに需要が拡大し、価格上昇につながる可能性が高まります。

ライトニングネットワークの実装で少額決済が可能になる

ライトニングネットワークとは送金方法の1種です。ブロックチェーンの外部で行うオフチェーン取引によって、送金スピードの短縮と少額決済に対応できる安い送金手数料を実現するために開発されました。

ライトニングネットワークを実装すれば、それまでビットコインが抱えていたスケーラビリティ問題を改善し、1円以下の取引が可能な「マイクロペイメント」が実現可能です。

ビットコインキャッシュ (BCH) 投資のメリット

投資対象としたメリットを2点紹介します。

大手企業の参入により注目度が上がっている

マイニングが盛んになれば、マイニング難易度が上がってネットワークの安定やセキュリティ向上につながります。マイニングには、中国のBitmain社や世界的企業のAmazonなど大手企業が参入しており、注目度が高いです。

また大手企業が参加することで、通貨の将来性や信頼度が高まるため、それに応じて価格の上昇が期待できます。

手数料が安い

ビットコインキャッシュの送金手数料は0.001BCHで、ビットコインの送金手数料は0.001BTCです。2021年5月26日現在のレートで計算すると約83円と約4300円になります。ビットコインキャッシュの方が、圧倒的に手数料が安い点もメリットです。

またブロックサイズが32MBと大きく、送金スピードが早いため手数料は抑えられます。

ビットコインキャッシュ (BCH) がビットコイン (BTC) を抜くことはあるのか?

ビットコインキャッシュはブロックサイズを32MBに拡大し、スマートコントラクト機能を実装するなど、送金がスピーディーで手数料が安いなど、ビットコインよりも優れた点が多くあります。また毎年2回の定期的なアップデートによって、今後も利便性が高まるでしょう。そのため需要が増えて取引量が増えても、送金詰まりを起こす心配もありません。

ただ、結論を言えばビットコインキャッシュがビットコインを超える可能性は低いです。多くの取引所はビットコインを基軸通貨として取り扱っているため、他の通貨は「ビットコイン建て」で取引されます。すると継続的にビットコインには莫大な需要が発生するため、仮に送金分野でビットコインキャッシュの需要がビットコインを上回ったとしても、一枚あたりの価格や時価総額でビットコインを抜かすことは簡単ではありません。

ただし、ビットコインキャッシュも一部の取引所では基軸通貨として取り扱われており、これから需要が拡大する可能性も否定できません。世界中で基軸通貨の役割を果たすようになれば、将来的にビットコインキャッシュがビットコインを将来的に抜く可能性もあります。

ビットコイン (BTC) とビットコインキャッシュ (BCH) に関するまとめ

ビットコインは世界ではじめて誕生した仮想通貨です。ビットコインキャッシュはビットコインのシステムをベースに、ビットコインが抱えるスケーラビリティ問題を改善させるために行ったハードフォークによって生まれため、ビットコインよりも優れた点が多くあります。

しかし知名度やETFの承認など、仮想通貨の基軸通貨として使われているビットコインの方が優位性は保たれています。そのため投資対象として選ぶ際には、それぞれの特徴や背景をしっかりと理解したうえで行うようにしましょう。

情報ソース・引用元一覧

1

かそ部, かそ部暗号資産 時価総額ランキング, 2021年5月26日参照

2

Bitcoin core, Bitcoin Core 0.21.1 Released With Taproot Activation Code, 2021年6月25日参照