ビットコインETFとブロックチェーンETFの違い

編集:
田中丸 凛太郎 (Rintaro Tanakamaru)
この記事の編集者
田中丸 凛太郎

KasobuのAssociate Editorです。暗号資産、株式、FXなど幅広い経済・金融系分野のリサーチを行っています。 彼は2021年1月にドットメディア株式会社にインターン生として入社し、同社オウンドメディアの制作ディレクション・運用に携わっています。

編集ポリシー

ビットコインETFとブロックチェーンETFの違い

そもそもETFとは「Exchange Traded Funds」の略で、証券取引所に上場している投資信託のことです。一般的な投資信託と違い、市場の動きに合わせて株の売買と同じように取引できるので、扱いが便利というメリットがあります。

ビットコインETFは、価格がビットコイン (BTC) と連動するように設計されたETFです。ビットコインETFが実現すると、株式と同じように証券取引所で取引できるようになるので、マーケットとしての信頼性が増し、より多くの機関投資家が市場に参入するようになると期待されています。

一方、ブロックチェーンETFとは、ブロックチェーン技術で事業を展開している企業の株式を運用するETFです。あくまで運用するのは株式なので、直接的に仮想通貨に投資するものではなく、価格は企業の株価と連動します。

ビットコインETFの代表例

これまでビットコインETFは、ビットコイン (BTC) のボラティリティの高さと法整備が整っていないことを理由に、却下され続けてきました。しかし、2021年2月にカナダで世界初の承認を受けたのをきっかけに、アメリカの証券取引委員会SECもETF審査に積極的な姿勢を示すようになっています。

2021年6月現在、ビットコインETFが認められている国は、カナダとバミューダの2つです。順に解説します。

2021年2月11日、カナダの資産運用会社「パーパス・インベストメンツ」が、カナダ規制当局からビットコインETFの承認を受けたと発表しました。これが世界初のETF承認となっています。カナダのトロント証券取引所に上場後、取引開始直後から取引が殺到し、売買代金は約174億円に達するなど、非常に多くの注目を集めました。

同じ時期に、バミューダ証券取引所でもビットコイン (BTC) とその他5銘柄 (イーサリアム (ETH) 、ライトコイン (LTC) 、リンク (LINK) 、ビットコインキャッシュ (BCH) 、ステラ (XLM) ) がETFの承認を受け、取引が開始されました。投資企業は、ブラジルのHashdexです。

ブロックチェーンETFの代表例

ブロックチェーンETFはブロックチェーン事業を行う企業の株式を扱うETFですが、去年特にリターンが大きかったETFを3つ紹介します。

1つめは、BLOK (Amplify Transformational Data Sharing ETF) です。Amplifyという証券取引所が販売するETFで、運用資産5億3590万ドル、年間パフォーマンス112%を記録しています。BLOKは、ブロックチェーン技術の開発・活用に取り組む企業に、純資産の80%以上を投資しています。投資先は、ソフトウェア、サービス、金融、メディアに関連した55の企業で、上位3銘柄はマイクロストラテジー、マラソン・パテント・グループ、シルバーゲート・キャピタルとなっています。特にマイクロストラテジーは、累計で約2500億円という米上場企業の中で最も多いビットコイン (BTC) を保有しています。[1]

Amplify, AMPLIFY TRANSFORMATIONAL DATA SHARING ETF, 2021年6月5日参照

triangle

2つめは、BLCN (Reality Shares Nasdaq NexGen Economy ETF) です。Reality Sharesが販売するETFで、運用資産2億1910万ドル、年間パフォーマンスは62.8%でした。投資先は、各企業のブロックチェーン業界への貢献度を点数化し、スコアの高い企業をピックアップして構成しています。上位3銘柄はギャラクシー・デジタルホールディングス、百度 (Baidu) のADR、カナンのADRとなっています。 (ADRとは、米国外の企業の株式を担保に米国で発行される有価証券のこと。)[2]

SirenETFs, Siren Nasdaq NexGen Economy ETF (BLCN), 2021年6月5日参照

triangle

3つめは、LEGR (First Trust Indxx Innovative Transaction&Process ETF) です。First Trustが販売するETFで、運用資産5720万ドル、年間パフォーマンス22.5%を記録しています。大規模企業のグロース株とバリュー株の両方に投資する混合戦略をとっていて、上位3銘柄は百度 (Baidu) のADR、マイクロンテクノロジー、台湾セミコンダクターマニュファクチャリングのADRの3つになっています。[3]

triangle

ビットコインETFとブロックチェーンETFの違いまとめ

ビットコインETFとブロックチェーンETFの違いは、投資対象です。ビットコインETFはビットコインを直接投資対象とするETFで、価格もビットコインに連動します。一方ブロックチェーンETFはブロックチェーン技術で事業を展開している企業の株式を運用するもので、大枠は従来の株式のETFと変わりません。

今後仮想通貨に関連するETFが発展していけば、仮想通貨の信頼性が向上し、市場の活性化が期待できるといわれています。現在アメリカでビットコインETFの上場をめぐる動きが活発になってきているので、今後の動きに注目したいところです。

情報ソース・引用元一覧

1

Amplify, AMPLIFY TRANSFORMATIONAL DATA SHARING ETF, 2021年6月5日参照

2

SirenETFs, Siren Nasdaq NexGen Economy ETF (BLCN), 2021年6月5日参照