キャピタルゲインとは | インカムゲインとの違い・課税の仕組みをやさしく解説

1分で理解する要約
  • 「キャピタルゲイン」とは売買金額の差額による利益
  • 「インカムゲイン」とは保有することで継続的に得られる利益
  • 利益が発生した場合は確定申告による納税が必要

金融商品の利益には「キャピタルゲイン」と「インカムゲイン」がありますが、仮想通貨取引で得られる利益は主に「キャピタルゲイン」になります

また金融商品によってはキャピタルゲインとインカムゲインの両方を得られるものもあります。本記事では、キャピタルゲインとインカムゲインについて、基礎的な知識やメリット、デメリットなどについてご紹介します。

キャピタルゲイン・インカムゲインとは

ゲイン」とは利益のことです。そして金融商品にはキャピタルゲインが得られるもの、インカムゲインが得られるもの、キャピタルゲインとインカムゲインの両方が得られるものがあります。

キャピタルゲインとは

キャピタルゲイン」とは金融商品の売買の差額による利益を指します。安く買って高く売ることが基本になります。またFXや仮想通貨のレバレッジ取引などの場合は、先に高く売って、後から安く買い戻すこともできます。

仮想通貨に投資する場合は、多くがキャピタルゲインを得ることを目的にしています。売買のサイクルはスキャルピングのような短期のものから、「ガチホ」のような長期的なものまでいろいろありますが、全てキャピタルゲインを得ることが目的です。

金融商品と呼ばれるものの多くは、キャピタルゲインを得ることが目的になっています。

インカムゲインとは

インカムゲイン」とは金融商品を保有することで得られる利益を指します。預貯金の利子や、株式の配当や株主優待、不動産の賃貸料もインカムゲインに該当します。

資産が減るリスクは少ないものの、得られる利益は多くはありません。得られる利益があらかじめ分かっているため、計画的に収入を得ることができます。ただし投資した金額を回収するのに時間がかかります。

仮想通貨のキャピタルゲイン

仮想通貨におけるキャピタルゲインは売買益

たとえば「1BTC=40万円」の時に10BTCを買ったとします。その後ビットコインの価格が上昇し、「1BTC=50万円」となるとキャピタルゲインは以下のようになります。

ポイント

{ (50万円) - (40万円) } × 10BTC = 100万円

このように100万円分のキャピタルゲインを得ることがでいるのです。

ただし思ったように相場が動かず、逆に「1BTC=30万円」になると、以下のようなキャピタルロスが発生します。

ポイント

{ (30万円) - (40万円) } × 10BTC = -100万円

なんと-100万円ものキャピタルロスが発生してしまいます。このように仮想通貨投資では大きな利益を出しやすい一方で、損失も大きくなりやすいという特徴があります。

仮想通貨投資に消費税はかからない

日本の消費税の対象となるのは、基本的に「モノやサービスの譲渡や提供に対価が支払われるとき」です。しかし仮想通貨は、2017年の改正資金決済法で支払い手段として認められたため、それまでの「モノ」としての扱いから「お金」に近い存在になりました。

それまでは仮想通貨の購入には8%の消費税がかかっていましたが、2017年7月以降は仮想通貨の売買に対して消費税がかかることはなくなりました

キャピタルゲインのメリット・デメリット

キャピタルゲインのメリット

キャピタルゲインの最も大きなメリットは、大きな利益を上げられる点です。相場の動きに乗って売買できると、短期間で大きな利益を上げることもできます。

中でも仮想通貨はボラティリティが大きい金融商品です。そのため短期間でより大きなキャピタルゲインを得たい投資家から人気となっています。

キャピタルゲインのデメリット

キャピタルゲインのデメリットは、収益を得ることの難しさにあります。インターネットの普及によって誰でも手軽にキャピタルゲインを得るための金融商品の取引を行いやすくなったものの、そこでキャピタルゲインを得るにはある程度の知識や経験が必要になります。

特に投資初心者の場合は相場が思い通りに動かず、キャピタルロスが発生して資産を大きく減らすリスクがあります

インカムゲインのメリット・デメリット

インカムゲインのメリット

インカムゲインは定期的に得られる利益です。そのため計画性を持った投資が可能です。投資した金額をどのくらいで回収できるかが分かりやすく、その間は資産価値を気にする必要はありません。

保有している資産を安全に少しずつ増やしたいという方にはインカムゲインによる資産運用をおすすめします。

インカムゲインのデメリット

ほとんどの場合インカムゲインは投資額に対して小さいため、投資額以上の利益を得るまでに時間がかかります。また時間の経過とともに資産が目減りしてしまう恐れもあります。

例えば高い金利に惹かれて外貨預金に投資した場合、円高に為替レートが動くと、インカムゲイン以上のキャピタルロスが発生する可能性があります。1%の金利がインカムゲインとして得られたとしても、1%以上円高に相場が動くとインカムゲイン以上のキャピタルロスが発生します

ここでキャピタルゲインとインカムゲインのメリット・デメリットをまとめてみました。投資を始める際の参考にどうぞお使いください。

種類メリットデメリット
キャピタルゲイン大きな利益を上げられる大きな損失を出すリスクがある
インカムゲイン継続的、計画的に利益を得られる得られる利益が小さい

キャピタルゲイン・インカムゲインが得られる資産・投資商品

片方を主に得られる資産・投資商品

キャピタルゲインを得られる投資商品は、投資対象の値動きによって利益が得られる商品です。仮想通貨外国為替先物取引などがあります。

対してインカムゲインを得られる投資商品は、投資対象を保有することで利益が得られる商品です。預貯金賃貸不動産などがあります。

両方を得られる資産

保有している間はインカムゲインが得られ、投資対象が値上がりすれば売却してキャピタルゲインを得られる商品です。上で挙げた商品も、厳密に言えばキャピタルゲインとインカムゲインの両方を得ることができる場合が多くあります。

株式の場合は、配当や株主優待といったインカムゲインが得られ、価格が値上がりすれば売却してキャピタルゲインを得ることができます。

仮想通貨の中にも、保有することで何らかの報酬が得られるものもあります。そういった場合は、キャピタルゲインとインカムゲインの両方が期待できます。例としてPoS方式を採用している仮想通貨では、保有量に応じてマイニング報酬をインカムゲインとして得ることができます

キャピタルゲインへの課税

キャピタルゲインを得た場合は、確定申告が必要になります。1月1日から12月31日の1年間を一つの単位とし、翌年の2月16日から3月15日までの間に、確定申告を行わなくてはなりません

日本国内で得たキャピタルゲインの課税

国内の投資で得られたキャピタルゲインは、「申告分離課税」のため給与収入等とは別々に課税されます。また、株式やFX取引、仮想通貨なども合算することはできず、それぞれの申告が必要になります。

ただし投資対象によってはキャピタルロスが発生した場合は翌年に持ち越して、翌年のキャピタルゲインと相殺できる場合もあります。なお仮想通貨の場合は翌年にキャピタルロスを持ち越すことはできません

外国投資で得られたキャピタルゲインの課税

インターネットの普及によって、容易に海外の取引所を利用した金融資産の売買ができるようになりました。そういった場合も確定申告は必要になります

外国投資で得られたキャピタルゲインについても確定申告が必要となりますが、その場合は「総合課税」となり、給与収入などと合算して計算されます。

そのためサラリーマンなどが年末調整で給与に対する所得税を納付していても、それに対する税率が変わる可能性があります。税率が変わると、差額分の税金を改めて納付る必要があります。

キャピタルゲインの節税対策

キャピタルゲインへの節税対策として、利益を非課税となる最低金額に抑えることや、NISA口座を開設して非課税となる利益の範囲内で投資をおこなうことが挙げられます。NISA口座を開設すると、年間120万円以下の利益は非課税になります。また未成年でも、年間80万円までの利益に対しては非課税です。

さらなる節税対策として、海外投資をおこなう選択肢があります

海外投資のキャピタルゲインを対象とした課税は、給与所得と合算して申告する必要があります。非課税の範囲を超えた場合でも、所得が年間330万以下ならば海外投資による高い節税効果が期待できます。海外投資はネット上で簡単におこなえます。

まとめ

投資の段階でキャピタルゲインとインカムゲインの違いやメリットを気にすることはあまりないと思いますが、金融商品の取引がうまくいけばキャピタルゲインが大きくなります。また取引する金融商品にインカムゲインが発生するかどうか確認しておくと、想定以上に利益が得られるかもしれません

ただし利益が大きくなればなるほど、確実に確定申告を行うことが求められます。確定申告を怠った場合、積み重ねてきた利益が吹っ飛び、それ以上のペナルティが科せられる可能性もあります。

税制については毎年のように変更が加えられます。不安な点や疑問点は税務署や税理士などの専門家に相談し、間違いのない納税を行ってください。

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