Coincheck (コインチェック) NEM流出事件 まとめ

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編集ポリシー
1分で理解する要約
  • CoincheckはNEM流出事件後現在は営業を再開
  • ハッキング事件の直接的な原因はメールによるマルウェアの感染
  • この事件により金融庁は取引所全体の取り締まりを強化

この記事は、仮想通貨取引所Coincheckのまとめ記事となります。

具体的には、Coincheckを利用するメリット・デメリットや、NEMの流出事件の詳細や経緯を解説しています。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

Coincheck (コインチェック) の公式発表 まとめ

まずはCoincheckの公式発表のまとめを確認していきましょう。

プレスリリース

2018年1月27日:Coincheckサービスにおける一部機能の停止について
2018年1月28日:不正に送金された仮想通貨NEMの保有者に対する補償方針について
2018年1月28日:日本円の入金について
2018年1月29日:当社に対する金融庁の業務改善命令について
2018年1月30日:各キャンペーン一時停止のお知らせ
2018年1月30日:出金再開の予定につきまして
2018年1月31日:公式ブログメンテナンスのお知らせ
2018年2月3日:日本円出金の再開の見通しについて
2018年2月9日:日本円出金再開のお知らせ
2018年2月13日:業務改善命令に係る報告書提出のご報告
2018年2月13日:日本円振込のお知らせ
2018年2月16日:進捗情報の開示、お問い合わせの多い内容について
2018年2月19日:事業継続に係る一部報道につきまして
2018年2月11日:当社や関係者を名乗る詐欺にご注意ください
2018年3月8日:当社に対する金融庁の業務改善命令についてL
2018年3月8日:仮想通貨NEMの不正送金に関するご報告と対応について
2018年3月12日:2018年3月12日 不正に送金された仮想通貨NEMの保有者に対する補償について
2018年3月12日:一部仮想通貨の出金、売却再開のお知らせ
2018年4月6日:コインチェック株式会社、マネックスグループ株式会社の完全子会社化及び新経営体制のご報告
2018年4月6日:一部仮想通貨の出金、売却再開のお知らせ(REP、DASH、ZEC)
2018年4月16日:コインチェック株式会社、新経営体制発足のご報告
2018年4月16日:仮想通貨NEM保有者に対する補償金の課税関係について
2018年5月7日:一部仮想通貨の出金、売却再開のお知らせ(XMR)
2018年5月18日:一部仮想通貨の取り扱い廃止のお知らせ
2018年6月7日:一部仮想通貨の出金、売却再開のお知らせ(XEM)
2018年10月23日:仮想通貨取引説明書・利用規約改正のお知らせ
2018年10月30日:新規口座開設、一部仮想通貨の入金・購入再開のお知らせ
2018年11月12日:一部仮想通貨の入金・購入再開のお知らせ(ETH・XEM・LSK)

ブログ

2018年1月26日:【重要】NEMを始めとした取扱通貨について(随時更新)
2018年1月27日:【Coincheck payment】一部機能の停止について
2018年1月28日:【アフィリエイトプログラム】一時停止について

Coincheck (コインチェック) NEM流出事件 タイムラインまとめ

日時

タイムライン

2018年1月上旬

コインチェックの社員に不審なメールが届く。

2018年1月23日、24日

コインチェックのシステムに対し外部から不正なアクセスが発生。

〃 時間不明

コインチェック社内から外部に対しての通信も発生。

2018年1月26日

0時02分頃 コインチェックのアドレスから外部へXEMの不正送金が発生

〃 11時25分頃

コインチェックが異常を検知。

〃 12時07分頃

コインチェックがXEMの入金一時停止を発表。

〃 12時38分頃

コインチェックがXEMの売買一時停止を発表。

〃 12時52分頃

コインチェックがXEMの出金一時停止を発表。

〃 14時06分

Twitter上でXEMの大量移動の記録が指摘される。

〃 14時40分頃

コインチェックがNEM.io財団へ事態収束のためにコンタクト。

〃 16時33分頃

コインチェックがすべての取引通貨の出金一時停止を発表。

〃 17時23分頃

コインチェックがビットコイン以外の売買一時停止を発表。

〃 18時28分頃

NEM.io財団代表がコインチェックの不正送金発生をインタビューで明らかにしたことが報じられる。

〃 18時50分頃

コインチェックがクレジットカード、ペイジー、コンビニの入金一時停止を発表。

〃 時間不明

コインチェックが金融庁へ報告。

〃 時間不明

コインチェックが警視庁へ被害相談。

〃 23時30分頃

コインチェックが記者会見。同社保有のXEMが外部へ流出したと発表。

〃 23時59分

コインチェックがプロモーション緊急見直しを理由としてアフィリエイトを停止したとの情報。

2018年1月27日 0時頃

日本ブロックチェーン協会が不正送金事案に対してコメントを発表。

〃 3時57分

NEM.io財団が不正送金されたXEMに対して自動追跡する仕組みを24~48時間以内に導入するとTwitter上で報告。

〃 13時36分

不正送金をうけNEM.io財団のインタビュー動画公開。

〃 14時55分頃

コインチェックがCoincheck paymentの一部機能を停止すると発表。

〃 17時

Coincheck payment停止開始。

〃 時間不明

金融庁が国内すべての取引所運営会社へ注意文書を送付。

2018年1月28日 0時46分頃

コインチェックが被害を受けた顧客への補償方針を発表。

〃 15時00分頃

コインチェックがアフィリエイトプログラムを一時停止。

同日午後

金融庁がコインチェック幹部から2時間半にわたり詳細報告を受領。

〃 23時30分頃

コインチェックが入金可否の状況(日本円の入金は可能)を発表。

〃 時間不明

コインチェックが広告動画の掲載を取りやめ、Youtube上からも削除された模様。

2018年1月29日 午前

金融庁がコインチェックに業務改善命令の行政処分。

〃 14時頃

関東財務局がコインチェックの行政処分を発表。

同日午後

警視庁がコインチェックの社員へ聞き取り。

〃 時間不明

日本仮想通貨事業者協会が広告の取り扱いに関する要請を発出。

2018年1月30日

麻生財務・金融担当大臣が仮想通貨交換業者のシステム管理体制を強化する必要があるとの認識を示す。*9

〃 22時半頃

不正送金されたアドレスから別のアドレスへ数回の送金行為が発生。

〃 時間不明

コインチェックが出金再開の見通しを数日中に案内すると発表。

2018年1月31日

不正送金されたアドレスから別のアドレスへ送金行為が発生。

〃 時間不明

コインチェックの利用者が同社に対し購入費用の返還を求めて提訴。

同日午後

警視庁へコインチェックから外部からの通信記録の提供。

2018年2月1日

NEM.io財団が不正送金されたXEMの追跡の実施を発表。

〃 時間不明

コインチェック被害対策弁護団が結成され、Webサイトが公開。

〃  10時35分頃

コインチェックが不正送金の事象発生時間を訂正。

〃 時間不明

金融庁が国内の登録、および審査中の31取引所に対して報告徴求命令を発出。

2018年2月2日 8時頃

金融庁がコインチェックを立ち入り検査。

2018年2月3日

コインチェックが日本円の出金再開見通しとして、技術的安全性などの確認、検証中であることを発表。

〃 時間不明

コインチェックの顧客らが約30人が被害者団体を設立。

〃 午後

警視庁がコインチェックから社内サーバーのデータコピーを受領。

2018年2月7日

自民党が金融庁からコインチェックの問題等の聞き取り。

〃 時間不明

金融庁が取引所2社に対し、立ち入り検査の通告。

2018年2月8日

コインチェック利用者が同社に対し必要なセキュリティ対策をとっていなかった等として賠償を求める提訴。

2018年2月9日

警察庁、金融庁、消費者庁の3省庁が局長級連絡会議を開催。

2018年2月13日

金融庁が発出した業務改善命令に対しコインチェックが報告。

〃 時間不明

コインチェックが日本円での出金を再開。

2018年2月14日

コインチェックの被害者弁護団が金融庁に対してコインチェックの報告書の情報開示請求。

2018年2月15日

コインチェックの利用者(個人、法人)が同社に対し購入費用の返還を求めて集団提訴。

2018年2月26日

警視庁が捜査本部を設置。

〃 時間不明

コインチェックの利用者が東京地裁に集団提訴。

2018年2月27日

コインチェックの利用者が購入費用の返還を求めて集団提訴。

〃 時間不明

政府がコインチェックからの補償として支払われる日本円が課税所得になると答弁を閣議決定。

2018年3月8日

金融庁がコインチェックに対し2回目の業務改善命令を発出。他6社に対しても業務停止命令、または業務改善命令を発出。

〃 16時

コインチェックが記者会見。補償開始時期の目処や不正アクセスの原因、再発防止策などを発表。

2018年3月12日

コインチェックが不正送金されたNEMの補償開始、及び一部暗号通貨の売却・出金を再開。

2018年3月20日

NEM.io財団が不正送金の追跡を停止したと発表。

2018年3月22日

コインチェックが金融庁へ8日に受けた業務改善命令に対する計画書を提出。

〃 時間不明

ダークウェブ上で販売されていた盗難XEMの在庫全て売却され販売所が閉鎖された。

2018年4月6日

コインチェックがマネックスグループの完全子会社になることを発表。

2018年4月16日

マネックスがコインチェックの経営陣を刷新し、完全子会社化。

Coincheck (コインチェック) NEM流出事件の被害状況・影響まとめ

ここからはNEM流出事件の被害状況・影響をまとめていきたいと思います。

NEMの外部流出

Coincheckが取り扱うNEMがハッキングにより数十億円規模で流出しました。これはCoincheck側が保有するものではなく、ユーザーの資産に該当するものです。

2018年1月28日時点では、現金化された形跡はないとの見解を発表しています。

サービス停止

Coincheckでは他の仮想通貨をはじめとして、取引サービスをいったん停止しています。また、同社が提供する決済サービスもこの影響で停止しています。

他の仮想通貨への影響

NEM流出の報道を受けて、ビットコイン価格は1割程度下落しています。他の仮想通貨もそれに合わせて下落しましたが、1日ほど経過したあとは下げ止まりとなっています。

Coincheck (コインチェック) を相手とする訴訟の動きまとめ

Coincheckのハッキングで被害を受けた人たちが、弁護団と法律事務所オーセンスと協力し、Coincheck側に被害の補填などを求める訴訟を起こしています。

なお、この事件の原告団は合計で144人に登る模様です。

Coincheck (コインチェック) NEM流出事件の原因まとめ

ここからは、Coincheckのハッキング事件の原因がどのようなものかを見ていきましょう。

Coincheck へ届いたメール

ハッキング被害の直接的な原因となったのは、Coincheckに届いた外部メールを開いたことで、Coincheck内のパソコンがマルウェアに感染したことです。

不正送金

このメールからのマルウェア感染によって、Coincheck内でNEMを管理するための秘密鍵が流出し、不正送金が行われたようです。

また、この不正送金の際には、犯人は一度少額での送金を試しに行っており、その後数十億円規模のNEMの大規模な送金を行っています。

Coincheck (コインチェック) の管理体制・保管状況

Coincheckは、流出したNEMを外部のネットワークと接続されたホットウォレットで保管していたようです。これによって、外部のアクセスを許してしまい、ハッキングに繋がっています。

Coincheck (コインチェック) のその他関連情報まとめ

ここからは、その他の関連情報を確認していきたいと思います。

Coincheck の全文記者会見まとめ

こちらは記者会見

2018年1月26日未明の記者会見まとめ

仮想通貨「NEM」の不正流出を受けて
和田晃一良氏(以下、和田):本日弊社サービス・コインチェックにおいて、機能が停止する事態が発生しました。本件に関しまして、みなさまをお騒がせしておりますことを、深くお詫び申し上げます。たいへん申し訳ございませんでした。

では、本日の事実に関しまして、大塚の方からご説明申し上げます。ちょっと着座にて失礼させていただきたいと思います。すみません、それでは着座にて失礼いたします。

大塚雄介氏(以下、大塚):私大塚から、本日どのようなことがあったかという事実を、ご説明させていただきたいと思います。本日、【聞き取り不明】。当日、弊社にて11時25分、残高が異常に減っているところを検知いたしました。

同日11時58分、NEMの入れるのと出すのの送信を一時停止いたしました。

来場者:すみません、もう少し大きい声で話してもらえませんか?

大塚:はい。

来場者:もう1回お願いします。

大塚:はい。もう1回、最初からご説明させていただきます。本日1月26日午前3時ごろ、コインチェックのNEMのアドレスから、5億2,300万のNEMが送信されました。検知した時点でのレートで換算しますと、約580億円に相当いたします。

同日弊社にて、11時25分、NEMの残高が異常に減っていることを検知。同日11時58分、NEMの入出送金を一時停止しました。同日12時52分、NEMの売買自体を停止。16時33分、日本円を含む全通貨出金・送信を一時停止しております。

17時23分、ビットコイン以外すべての通貨の売買を、出金・送信停止しております。本事象に関しましては、金融庁ならびに警視庁へ報告済みになっております。

また、NEM財団およびNEMの取り扱いを行っている国内外の取引所と連携を行い、送信されたNEMの追跡および売買停止要請を実施済みでございます。

私どもからの事実関係のご報告は、以上となります。

被害額は日本円で約580億円相当
記者1:すみません、朝日新聞からうかがってもよろしいでしょうか? 580億円というのは、すべて顧客の資産という理解でよろしいでしょうか。あと被害に遭った方の人数というのは、どれぐらいの人数なんでしょうか。

大塚雄介氏(以下、大塚):まず580億円分に関しては顧客の資産でございます。人数に関しましては、現在調査しておりまして、何名の方が対象になるかというのは、今調査中でございます。

記者1:規模感みたいなものはわかりますか。

大塚:まだ把握できておりません。調査中でございます。

司会者:ほかのご質問、挙手いただいて媒体のお名前と(質問者の)お名前をお名乗りすることはできますでしょうか。

仮想通貨交換業者登録の優先順位
記者2:毎日新聞のオカといいます。喪失した580億円なんですけども、もし顧客のものだとして、何かしら保証するような考えはあるんでしょうか。また、そもそも保証する材料と言いますか、そういう力があるんでしょうか。

あともう1つ、御社はまだ(仮想通貨)取引業者として(金融庁に)登録されていないと思うんですけれども、今、申請中だと思うんですが、TVCMなどで年末等もけっこう宣伝されていますけれども、経営者としてセキュリティ対策とかよりも、そういう宣伝とか、どういう印象をお持ちなのかどうか、その3点お願いします。

大塚:ちょっと1点ずつご説明というか、ご回答させていただきます。

まず1点目、流出したNEMの保証に関しましては、保証なども含めて、現在検討をさせていただいております。まずはお客さまの保護を最優先に検討しておりまして、対応中でございます。すみません、2点目は……?

記者2:最大580億円分を保証することになると思うんですけれども、そもそも、それだけの財務と言いますか、財政余裕はあるんでしょうか。

大塚:まずは本日は、財務的にどれほどの影響を与えるかというところと、我々の財務状況等を確認中の精査をしている状況でして、当社といたしましては、お客さまにできる限りご迷惑をかけることのないように、確認ができ次第、対応をご報告させていただきたいと思っております。

記者2:3点目は、今(仮想通貨交換業者の)登録の審査中だと思うんですけども、審査にもセキュリティ対策とかも含まれると思うんですけども、そういうのがまだ登録していないうちにいろいろCMとか(にお金を)かけていらっしゃいましたけども、経営判断として、こういった事態を招いたことと、何かしら関係があるのかどうかをお伺いしたいです。

大塚:もし(お答えするのが)私で大丈夫であればなんですけども、セキュリティ関係に関しましては、何よりも最優先で行なっておりましたというところであります。(仮想通貨交換業者の)登録も含めて、そちらを最優先でやっていたということは認識しております。

不正流出の原因はハッキング?
質問者3:日本経済新聞のヨシノと申します。2点あるんですけれども、去年から、とくに韓国で通過取引所が相当ハッキングされていたということがありましたが、そういう情報をご存知だと思うんですが、それでも警戒はされていなかったのかということです。

大塚:それに関しましては、もちろん私たちも把握をしておりまして、十分対応しております。

質問者3:今回発端(としては)ハッキングと見てらっしゃるのかどうかと、怪しいメールとかが従業員に届いたとか、そういう事実はあるのか。そのへんちょっと教えていただけますか。

大塚:現時点では、そのように(メールが)従業員に届いているかという事実は確認できておりません。ただ、そこがどういう状況から起こっているのかというのを、まさに今対応確認、原因の追究をしている状況でございます。

質問者3:ハッキングの可能性は【聞き取り不明】だというふうに?

大塚:そこも含めて、今どういう状況かという事実を確認している状況でございます。

質問者3:ありがとうございました。

管理方法の問題点
記者4:NEM以外の通貨、Rippleなどはいかがでしょうか。

大塚:NEM以外の通貨に関しましては、今のところハッキング等、何か起こっているということは確認されてはおりません。

記者5:東洋経済です。お客さんの(資産の)管理の仕方。コールドウォレットで管理してたのかどうか、ということについて教えてください。

大塚:今回の(管理に)関しましては、ホットウォレットに入ってございました。

記者5:ホットウォレット。では、オンラインで管理していたということですか?

大塚:はい。

記者5:コールドウォレットで管理しなかった理由というのは?

大塚:コールドウォレットに関しては、管理を進めていたのですが、そこまで至ってなかったです。

記者5:システム的に無理だったと?

大塚:システム的に難易度が非常に高いということです。

記者5:オンラインのところで管理していて抜かれた、出ていったということですね。

大塚:はい。

NEM財団への対応要請
記者6:TBSのミサワです。こちらはハッキングということでよろしいのでしょうか? 先ほどからあいまいな感じにしていますけど。

大塚:まあ、不正アクセスということでございます。

記者6:外部からの不正なアクセス?

大塚:はい。

記者7:時事通信のミヤザキと申します。今回の取引を取り消す、ハードフォークという方法は、NEM(財団)のほうに要請する気はあるのでしょうか?

大塚:まず、ハードフォークするかどうかは、私たちで決めることではございません。それもふくめて、先ほどの(話の)中で、起こったことについてNEM財団にも僕もふくめて相談をしました。ただ財団としては、「(ハードフォークは)できかねる」ということでございます。

記者8:読売新聞です。一部機能停止とありますが、いつまで機能を停止する予定ですか?

大塚:安全にお客様に提供できるということを確認でき次第再開になりますので、今のところ未定でございます。

記者8:現時点ではメドは立っていないと。

大塚:はい。

非・金融出身者としての落ち度はなかったか
記者9:日経新聞のモロトミと申します。なかなか、大塚取締役も、金融のバックグラウンドがない中で事業を引っ張ってきたと思います。こういうことに関して、認識が甘かったんじゃないかと思われますが、ぜひ和田社長にコメントをいただければと思います。

和田:たしかに私たちは、金融の経験がない中ではありますが、セキュリティやその他、CFOとしては保険会社出身のものが勤務しております。そういったところもふくめまして、私たち自身ではたしかに金融の経験は浅かったものの、外部の手だったり、従業員の手を借りることで、そちらについての知見を高め、経営をしておりました。

記者9:Mt.Gox(マウントゴックス)事件が過去にあったと思います。それだけに、二度目はありえないという意識があったと思います。それに耐えうるような社内の体制だったり、技術系の投資だったりは十分だったのでしょうか?

大塚:まあ、私たちのできるかぎりの十分な対応で、やらせていただきました。

記者10:東洋経済の者です。先ほど質問のあった、投資の優先順位というところなんですが、ぜひ和田代表にお伺いしたいのですが、やはりオンラインで保管すべきじゃないものをオフラインにしなかった、この手間を惜しんで12月上旬から大々的なテレビCMを打って、そこの投資の優先順位に対して、何か反省とか後悔とか、そういったところはありませんか?

和田:はい。たしかに、このような事態に陥ってしまったことについては、深く反省しています。

今後の保証について、会社としての対応は?
記者11:読売新聞のトツカと申します。NEM以外を持っている顧客の資産というのは、どういう状況が起きようと、分別管理がされていれば、御社の今後の状況に関わらず、全額戻るという理解でよろしいでしょうか?

和田:その点に関しては、今回のNEMの保証もふくめて、現在会社として対応方法を検討中でございます。

記者12:御社が扱っている仮想通貨の種類、あとは取引の規模、あとはNEM以外の保有されている資産は日本円にしてどれくらいなんでしょうか?

大塚:いくつかあったと思うのですが、まずは種類ですかね。仮想通貨は13種類を取り扱っております。あともう1つは……。

記者12:取引の規模。

大塚:そこ(取引の規模)に関しましては今、正しい数字を確認しておりまして、後ほどわかり次第、ご報告させていただければと思っております。

記者12:NEM以外の(取引の)割合というのはだいたいどれくらいなんでしょうか?

大塚:ちょっとそこも、どれくらいの割合なのかというところまでは正確な数字が出ていないので、今確認中でございます。

2018年2月13日の記者会見

Q.金融庁とのやりとりは?
A.答えられない。

Q.答えられない理由は?
A.改善を進めている最中なので答えられない。

Q.内容は?
A.答えられない。プレスリリースを確認してほしい。

Q.具体的な内容は?
A.言えない。

Q.第三者委員会は?
A>今答えられることは無い。

Q.(NEMの)保障の目途は?
A.改善計画や具体的な内容は答えられない。
正式な日付が決まったら報告する。

Q.(NEMの補償の)額は見直す?
A.今まで言ったことが全て、変更は無い。

Q.本日出金指示した401億円以外の残りの日本円の額は?
A.細かいところは今のところ答えられない。

Q.返金依頼があれば返金できる体制にあるのか?
A.はい。

Q.NEMの補償の日付がはっきりしない理由は?システム?資金の問題?
A.資金はある。現金はある。システムの調整と確認している為、金融庁とのやりとりはこたえらえれない。

Q.分別管理したうえで資金はある?
A.分別管理はしている。

Q.資金はどこから?
A.自己の中から。

Q.NEMの残高を持っている人は日本円で出金は?
A.出来ない。本日時点では日本円で持っていた分の出金以来に対応した。

Q.他の仮想通貨は?
A.出金出来ない。

Q.金融庁に申請が遅れた理由は?
A.今回の件とは関係ないので答えを控える。

Q.仮想通貨が動かせない事での機会損失等の損害賠償などの動きに対しては?
A.申し訳ないと思っている。今しばらくお待ちいただきたい。

Q.(機会損失等の)保障する考えはあるか?
A.確認出来てないので答えられない。

Q.(金融庁への)登録は出来ると確信はあるか?
A.基本的には事業を継続する気で登録する意志でやっている。

Q.もし出来なかった場合は?
A.事業が出来ない形になると思う。

Q.NEM補償のある程度の時期は答えられるか?
A.答えたいが、決まってから答える。

Q.不信感が払しょくできないのでは?
A.申し訳ないが答えられない。

Q.でも補償出来ると今言えるのか?
A.はい。

Q.日本円で返せる分(資金)があるのであれば返却が難しいようには思えないが何がネックなのか?
A.今一個一個確認している。確認出来たら報告する。

Q.結局この2週間で決まった事、進んだ事は何か?
Q.外部の専門家にセキュリティの確認をしてもらっている。
1.日本円の出金が出来る。
2.仮想通貨の売買と送金、外部の方と協議しながら前に進めている。

Q.全てが完了するにはどれくらい時間が掛かる?春まで、今年中、3年後?
A.ある程度見通しは付いているが、正式な見通しが出てから報告する。

Q.今、相場が動いて損切りさえ出来ない状態。大体の目途も出せない理由は何故か?
A.私もお伝えしたい。でも正式なことが決まらないといけないと思って目途も発表できない。

Q.外部の交換所の受け入れも含め?
A.外部の話ではない。私たちのシステムが安全に送金できるか?一番はお役様の資産の保全とお手元に戻す事。その為に問題が無いか確認している。

Q.日本円でのNEMの補償については安全性の問題は無いように思うが、それについて時期の目途さえ示せないのは何故か?
A.私の中ではある程度めどはある。社内でも検討している。一日でもズレてしまったらいけないので明確になってから報告する。

Q.たぶん顧客の側は一日ズレるというよりも大体でいいから目途を示してほしいと思っていると思うが?
A.おっしゃっている事は重々わかっているが、見通ししても一日でもズレてしまったらいけないので明確になってから報告したい。

Q.社長がいないのはなぜ?
A.私が会社を代表して報告している。

Q.事業の継続性、他の企業の資本提携などは考えているか?
A.今検討中もある。今答えることは無い

Q.NEMの補償は現預金でまかなうと言っているが、現預金は総額どれくらいあるのか?
A.それはちょっとお答えしかねる。

Q.金融庁に登録を申請した際に財務諸表は添付しているはず。直近の売上、営業利益、純利益、それぞれA.直近の数値はどれくらい?
(金融庁に)提出はしてるがちょっとお答えを控えさせていただく。

Q.開示する気は?
A.現時点では無い。

Q.不正アクセスを許すまでの過程というのはどんなふうだったのか?
A.(金融庁への)報告の中の原因究明になるので本日はお答えできない。

Q.改善命令の中に経営責任の明確化があったがその点にはどう考えてるか?
A.業務改善命令の中身に関しては申し訳ないがお答えできない。

Q.出金停止・業務停止は同業者からは「考えられない」という話があるが、実際にはその判断はどう思うか?妥当だったか?やむを得なかったか?
A.お客様の資産を第一に考えるという我々としてはこれ以上被害が及ばない為に止めるのが妥当。

Q.ネット上では破産を申請するのではないか?という憶測がでたが?
A.破産のつもりはない。事業継続の意思がある。見通しも立っている。事業継続と金融庁への登録は継続してやっていく所存。

Q.日本円以外の仮想通貨も分別管理されて手元にあると思ってよいか?
A.はい。

Q.不正アクセスの原因究明はどうなっているか?
A.(金融庁への)報告の内容の中になっているので申し訳ないがお答えできない。

Q.金融庁の報告をするんじゃなくてお客様への不正アクセスの原因の発表はいつになるのか?
A.目途が立ち次第ちゃんと準備させて頂いて報告させていただければと思ってる。

Q.一般の顧客向けの安全対策・それと原因の発表はやりますか?
A.中身の対応が明確になってきましたらば、ちゃんとご報告の方はさせていいたこうとと思ってる

Q.いつくらいになりそうですか?
A.目途が立っていつぐらいに出来るようになりましたらちゃんと報告させていただければと思っている。

Q.金融庁に報告が済んでいるのであればすぐに出来るのでは?
A.そういう訳ではないのでもう少し今しばらくお待ちいただければと思っている。

Q.目途がたっていないというのはまだ決まっていないということか?
A.決まっていないのではなくて、目途の方はある程度見えているが、ちゃんと正式にご報告するタイミングが来ましたらちゃんとさご報告せていただいきたい思ってる所存。

Q.責任の取り方はどのように考えてるか?
A.そこらへんも含めて今ちゃんと考えている所ですので正式な内容が出来たら報告させていただければと思ってる。

Q.現時点で辞めるということは?
A.そこらへんも含めてちゃんと中身が決まったら正式に報告させていただければと思ってる。

Q.和田社長はどこで何をしているのか?
A.今日は業務改善命令の報告を私と一緒に報告した。

Q.今は?
A.今もそう。上の方にいる。
一刻も早くお客様のサービスを改善しなくてはいけないので彼はそのほうにあたっている。

Q.流出したNEMがドンドン換金されてるがどう考えてるか?
A.そこはは捜査の方のはなしなので捜査関係の話に関してはお話が出来ない。

2018年3月8日の記者会見

質問①:経営陣の責任の取り方はどうするのか?
回答①:金融庁から、業務改善命令を吟味して報告したい

質問②:NEMの補償を具体的に教えて欲しい
回答②:日本円で補償、来週中にホームページで報告

質問③:マルウェアに感染したのはいつなのか?どのように?
回答③:メールから感染した、詳しくは伝えられない

いつ感染したのかは分かり次第報告する

質問④:メールの中身はどのようなものだったか?
回答④:捜査に関連するので、回答することはできない

質問⑤:メールの中身が「ハングル」であったなど、送信者を特定するようなものはあったか?
回答⑤:捜査に関連するので、回答することはできない

質問⑥:アカウントにNEMの補償が反映されるのはいつ?
回答⑥:来週中に顧客のアカウントに反映される

質問⑦:業容拡大に体制が追い付けてなかった理由は?成長をコントロールできたのではないか?
回答⑦:昨年10月~12月に仮想通貨の高騰に伴い、ユーザーが一気に増加した

質問⑧:コインチェック特有の問題は?
回答⑧:人員拡大や内部管理体制に対する投資はしていたが、採用が進まなかったなどの問題があり、今回のような問題が引き起こされた

質問⑨:その他の仮想通貨に関しても顧客の手元に戻って来るのは間違いないのか?
回答⑨:間違いない

質問⑩:取締役の辞任は検討しているのか?
回答⑩:辞任については、検討はしている

質問⑪:顧客資産の分離管理はされていたのか?
回答⑪:顧客資産は別の口座で管理していた

日本円の出金もすでに600億円対応済

質問⑫:仮想通貨の出金が一斉にされた場合もサービスは継続できるのか?
回答⑫:顧客資産を分離管理しているため、問題はない

質問⑬:マルウェアに感染したメールは特定の従業員に送られたものか?
回答⑬:複数の従業員に送られたものか

質問⑭:マルウェアに感染したメールは、仮想通貨事業者に汎用的に送られる内容だったのか?
回答⑭:コインチェック宛ての内容だった

質問⑮:秘密鍵はどこにあったのか?
回答⑮:従業員のPCではなく、NEMのサーバーにあった

質問⑯:業務を控えることで、人員の拡大に見合った形にすることはできなかったのか?
回答⑯:お客様の人数が急激に増えてしまい、業務を絞ることができなかった

質問⑰:安全性の確認が取れるまで、取引を中止することはできなかったのか?
回答⑰:そのような判断を取ることが出来なかった、安易に取引を止めることができなかった

質問⑱:今振り返ってどのような対応をしておけばよかったか?
回答⑱:過去のことを仮定で回答するのは控えさせていただきたい

質問⑲:NEMの補償額は460億円で確定か?
回答⑲:補償方針の際に先日発表したレートで確定

質問⑳:セキュリティ対策の統括責任者(CISO)はどのような人物か?
回答⑳:社内のもので、金融機関出身のシニア

CISOを補佐するチームも設立

質問㉑:人員の採用面の課題については、今後クリアできるのか?
回答㉑:今後経営体制の抜本的な見直しともに進めていく

質問㉒:取り扱う仮想通貨へのリスクの洗い出しはどのように対応するのか?
回答㉒:改めてリスクを洗い出し、どれを扱うのかを検討する

質問㉓:どのような人員が足りなかったのか?
回答㉓:システム人員+内部管理体制の人員が足りなかった

求人や紹介会社を使用して、体制の拡充はしていた

質問㉔:取り扱い通貨を減らすことはあるのか?
回答㉔:リスク検討をしたうえで決定する、現在決定している事項はない

質問㉕:お客様の資産保護とは何を指すのか?
回答㉕:お預かりしている分を確実に返すこと

質問㉖:NEMの補償金額のレートはいくら?
回答㉖:88.549円になる

質問㉗:訴訟対応はどうするのか?
回答㉗:お客様と向き合った対応していきたい

質問㉘:サービス再開後はこれまで取り扱っていた通貨は全て再開されるのか?
回答㉘:現時点ではその予定である、そうなるように努めていきたい

質問㉙:マネーロンダリングの観点から、匿名通貨の取り扱いをやめることはあるのか?
回答㉙:改めてリスクの洗い出しをして、どの通貨を取り扱うのかは検討する

質問㉚:26万人の中にマネーロンダリングに関わっている疑いのある人はいるのか?
回答㉚:NEMの被害者の中には現時点ではいないという認識

質問㉛:盗まれたNEMは、顧客資産だけか?
回答㉛:顧客資産のみで、コインチェックの資産はない

質問㉜:今後のNEMの管理体制は?
回答㉜:複数のコールドウォレットで管理する

細かい内容はリスク委員会で検討する

質問㉝:コールドウォレットは自社で開発するのか?
回答㉝:自社で開発する

質問㉞:マルウェアに感染した端末は社内で使われていたものなのか?
回答㉞:会社から社員に支給されたPC

質問㉟:NEMの盗難に気が付くのが遅くなった理由は?
回答㉟:気が付くような仕組みが十分ではなかった

質問㊱:金融庁との仮想通貨交換事業者登録に向けた前向きな話はあるのか?
回答㊱:要件を満たすべく努力していく

質問㊲:業務資本提携の進捗状況・考え方
回答㊲:業務改善命令を受けて、検討を進めていく

資本増強は選択肢の1つであり、大手企業の傘下に入ることもあり得る

質問㊳:監査役はどのような役割を果たしてきたのか?
回答㊳:取締役会に関する監査の役割である

質問㊴:なぜNEMの取り扱いをしたのか?
回答㊴:多くの仮想通貨を扱うことが業界の発展に貢献できると思ったから

質問㊵:コインチェックのビジネスモデルは?
回答㊵:「取引所」・「販売所」の2種類がある、手数料(スプレッド)をいただいているのは、「販売所」である

仮想通貨を会社として保有して利益を上げるというビジネスモデルではない

質問㊶:取引する人が減ると、手数料が減り、事業の継続に支障が出るのでは?
回答㊶:お客様に継続して使用してもらえるように努力する

質問㊷:テレビCMの在り方
回答㊷:内部管理体制・経営体制が改善された後で、検討する

質問㊸:レバレッジ取引はこれまで通り5倍なのか?
回答㊸:内部管理体制・経営体制が改善された後で、検討する

質問㊹:NEMの補償のレートの根拠は?
回答㊹:加重平均を元に弁護士と協議したレート

質問㊺:コインチェックの財務状況を開示する予定はないのか?
回答㊺:開示する予定はない

質問㊻:NEMの補償は日本円ではなく、NEMで返還するべきではないのか?
回答㊻:複数の法律事務所と相談した結果、マーケットへのインパクトや実現可能性を考慮した

質問㊼:コインチェックの口座数は?
回答㊼:170万アカウント

質問㊽:マルウェアに感染したメールを従業員が開いてしまったということだが、教育はできていたのか?
回答㊽:教育は行っていたが、複数人は開いてしまった

質問㊾:取引停止中の仮想通貨価格の下落について責任を負わないのはどういった理由か?
回答㊾:利用規約上の根拠があるので、別途弁護士を通して回答する

質問㊿:保有していないNEMの販売をしていたという指摘があるがどうなのか?
回答㊿:そういった事実は一切ない

金融庁の動き

Coincheck (コインチェック) のハッキング事件を受けて、金融庁は立ち入り検査や、業務改善命令を出しています。

また、このハッキング事件の影響もあってか、GMOコイン (ジーエムオーコイン) など他の取引所への取り締まりも強化しています。

Coincheck (コインチェック) まとめ

Coincheck (コインチェック)

以上、国内取引所Coincheck (コインチェック) のまとめになります。営業を再開したこと、マネックスの運営に切り替わったことで、今後の動向にもますます注目が集まっています。気になる方はCoincheck (コインチェック) に登録してみてはいかがでしょうか。

本サイトに掲載される記事の執筆と管理を行っております。ユーザーの皆様が納得して意思決定を行えるよう、経験豊富なライターや専門家とともに、世界中の情報を網羅的かつ正確に、理解しやすいコンテンツにまとめています。ユーザーの皆様の中には、初めての投資をする方、熟練の投資家の方、企業経営者の方、専門家の方、仮想通貨について学習したい方など、多様なバックグラウンドを持つ方々がいらっしゃると思いますが、仮にどなたであっても、私達の「Kasobu」がお力になれることと存じます。

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