ダッシュ (DASH) の特徴 | メリット・デメリット・将来性について解説

ダッシュは、仮想通貨全体で時価総額第12位の通貨です。コインチェックで取り扱いがあるため、名前をご存知の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ダッシュの基本情報、特徴、メリット・デメリット、おすすめのウォレットについて触れます。

ダッシュ (DASH) の基本情報

2019年7月12日現在のダッシュの基本情報をまとめました。

ダッシュ (DASH) の基本情報
通貨単位DASH
開発者※Evan Duffield (エヴァン・ダフィールド) 氏
価格1DASH = 1599円
発行枚数約891万 DASH
時価総額約1400億円
公式サイトhttps://www.dash.org/ja

Evan Duffield (エヴァン・ダフィールド) 氏
※ ダッシュのハッシュアルゴリズム「X11」とインスタント送金機能、プライベート送金機能を開発しました。ダッシュを開発する前は、金融の資格を65持つ金融アドバイザーでした。

ダッシュ (DASH) の特徴

ダッシュの特徴をまとめました。

取引の承認が速い

ダッシュでは、インスタントセンド機能を利用した即時取引が可能で、2秒以内に取引が承認されます。

なぜ即時取引が可能になるかというと、ダッシュは他の仮想通貨ではあまり見られない特徴的なネットワーク構造を持っているからです。ビットコインなどの多くの仮想通貨では、取引を承認するためのネットワークは1つですが、ダッシュでは2つに分かれています。処理する分野を分けているため、高速取引が可能となります。

承認はマスターノードが行う

取引の承認は、ノードの中でも特別な役割を持つマスターノードが行っています。

DASHには2つのネットワークがありますが、重要な役割を担っているのがマスターノードで構成されるネットワークです。ダッシュの特徴的な機能であるインスタントセンド、プライベートセンドなどは、このマスターノードから構成されるネットワーク上に実装されています。

インスタントセンド機能を利用した送金リクエストは、マスターノード・ネットワークに送信されます。ランダムに選ばれた10台のマスターノードが取引の有効性を検証し、6台以上が有効と判断すると取引が承認され、ブロック生成を担当するネットワークに情報が送信されます。このように、取引の承認はマスターノードが行っています。

マスターノード・ネットワークに参加するための要件は、1,000以上のダッシュを保有していることと、マスターノード・ソフトウェアを実装した専用サーバーを持っていることです。現在 (2018年4月)では、4,800以上ものマスターノードが稼働しています。

マイニングによるブロック報酬は、マスターノードに45%、ブロック生成するマイナーに45%、残りの10%が運営資金に充てられています。

高い匿名性

ダッシュでは、高い匿名性を保つことができるプライベートセンド機能を実装しています。

ビットコインなどの多くの通貨では、「どこのアドレスから」「どこのアドレスに」「いくら送金したか」が公開されています。名前や住所などの個人情報が公開されているわけではありませんが、いったん自分のアドレスをだれかに知らせしまうと、アドレスから過去すべての取引情報が相手に知られてしまう可能性があります。

ダッシュでは、プライベートセンド機能を使って送金することにより、高い匿名性を実現しました。どのような仕組みかというと、送金したいダッシュをほかのユーザーのダッシュとシャッフルし、通貨の出所をわからなくするというものです。

例えば、Aさん10DASH、Bさんが20DASHをCさん宛に、Dさんが30DASHをEさん宛に送るとします。この時に送られる60DASHを一度プールにためて、シャッフルした後にCさんとEさんに届けられる仕組みです。

これにより、誰のDASHが誰に (どこのアドレスから) 送られたのかが分からなくなり、追跡するのが不可能になります。

コミュニティが大きい

ダッシュでは、マーケティングに積極的であるためコミュニティが大きいです。2016年からYouTubeでチャンネルが開設されており、日本語・中国語・ドイツ語・ロシア語など様々な国の言葉に翻訳された動画が公開されています。このように、世界各地に向けたマーケティングが行われています。

Appleから公式ウォレットが承認

2017年7月、ダッシュの公式ウォレットがアップルの審査を通過し、公式にアップストアに掲載されることになりました。これは、ダッシュが世界中のユーザーの決済に利用されるための大きな一歩です。

実店舗でダッシュが決済通貨として使われるためには、支払者がスマートフォンでウォレットを利用できる環境であることが必須条件でした。そのため開発者たちは、これまで何年にも渡ってアップルにアップストア掲載の承認を求めてきました。

アップストアにウォレットアプリが掲載されることで、店舗での支払いに広く利用が可能となります。このニュースの影響で、ダッシュの価格は急騰しました。

Amazonの商品が割引に!

ギフト販売会社「Bit Cart (ビットカート) 」では、ダッシュを支払いに利用し、Amazonギフトカードを購入できるサービスを開始しました。

BitCartのサイトでは、Amazonギフトカードが15%オフで販売されています。このため実質的に、ダッシュを利用することでAmazon商品を割引で購入できます。

リンク:https://www.bitcart.io/

ジンバブエの公式通貨を目指す

2017年11月、ダッシュはジンバブエの決済サービスを提供する企業と共同決済システムの開発をするために、55万ドルの投資を行いました。開発する決済システムは、ダッシュを利用した決済を携帯電話のSMSを使って可能とするというものです。決済システムの完成は2018年中ごろとしています。

ダッシュでは、通貨ダッシュによるデジタル通貨ソリューションを提供することで、ジンバブエのハイパーインフレーション問題を解決しようとしています。

ジンバブエでは、ハイパーインフレーションのため自国通貨は紙くず同然になり、現在では自国通貨の代わりに携帯電話プリペイドカードや外貨が決済手段として使われています。

このダッシュと携帯電話による決済システムが広く使われるようになると、国家のインフレを救った通貨としてダッシュは名声を手にするはずです。

ダッシュ (DASH) のメリット

ダッシュのメリットをまとめました。

取引スピード

ダッシュの一番の特徴は2秒以下という取引スピードの速さです。

取引承認に10分かかるビットコインは、実店舗での決済サービスに向かないとされていましたが、瞬時に決済が完了するダッシュでは、実店舗での決済に最適です。

セキュリティの高さ

ダッシュではハッシュアルゴリズムに、11種類のハッシュ関数を組み合わせた「X11」を採用しています。最も安全で洗練されたハッシュアルゴリズムである「X11」を採用することで、セキュリティレベルを向上させています。

マイニングが楽

ダッシュでは、マイニング参入への敷居が低いことが特徴です。

ハッシュアルゴリズムに11種類のハッシュ関数を使う「X11」を採用しているため、ASIC (マイニングに特化した回路) の開発が難しく、CPUやGPUでのマイニングが主流となっています。そのため高性能なコンピュータでなくてもマイニングに参加することが可能です。

しかし、最近ではいくつかの企業が「X11」に対応したASICを開発・発売してきており、ASIC搭載コンピュータによるマイニングの集中化を完全に防ぐことはできなくなってきています。

ダッシュ (DASH) のデメリット

ダッシュのデメリットをまとめました。

モネロ (Monero/XMR) やシーキャッシュ (Zcash/ZEC) と比べると匿名性が低い

ダッシュは、匿名性が強い通貨モネロやジーキャッシュに比べると、匿名性がやや低くなっています。

ダッシュでは、「どこのアドレスから」「どこのアドレスに」送ったかは分からないようになっていますが「いくら送金したか」は公開されています。

モネロでは、「いくら送金したか」も匿名化されていまし、Zcash (ジーキャッシュ) では、「取引があったこと自体」を隠すことが可能です。高度な匿名化技術を持っている通貨に比べると、ダッシュの匿名性はやや低いと言えます。

政府から規制がかかる可能性も

ダッシュのような匿名性が高い通貨は、マネーロンダリングやテロの資金提供に利用される可能性があるため、政府から規制がかかる可能性があります。また、個人がどのような資産を持っているかを国が管理しづらいという点も指摘されています。

今後政府から規制がかかることで、ダッシュは価値が下がってしまう可能性があります。

ダークマーケットでの採用

匿名性の高い通貨は、薬物や武器など違法なものを販売するダークマーケットの支払い通貨に利用されることが多くなっています。匿名性が悪用されアンダーグラウンドな世界で使われることは、政府から規制される可能性をさらに強めてしまいます。

犯罪に使われる通貨というようにイメージが悪くなってしまうのも、購入意欲をそいでしまうためデメリットでしょう。

ダッシュ (DASH) の推移・今後

ダッシュは以下の2点で、将来性が高い通貨であると言えます。

・公式ウォレットがAppStoreに掲載
・ジンバブエで通貨として活用が見込まれる

ただし、懸念されるのは政府による規制です。もしもどこかの国がダッシュの利用や仮想通貨取引所での取り扱いを禁止すると、価格が暴落してしまう可能性もあります。

将来性は高いものの、政府の規制がかかる可能性もあるため、リスクがある通貨と言えます。

ダッシュ (DASH) のおすすめの取引所・販売所

ダッシュを購入するのに、おすすめの取引所をまとめました。

BINANCE (バイナンス)

BINANCEは仮想通貨取引量世界2位の取引所です。1日2BTC以内の送金であれば本人確認書類不要で、すぐに取引を開始できるところが大きな魅力です。手数料が0.1%と安く、取り扱い通貨種類も100種類以上と豊富です。

BITTREX (ビットレックス)

BITTREXは取引手数料が0.25%とBinanceより高めですが、法律を遵守し取引所運営が行われているため、安心して利用できる取引所と言えます。4月に新規登録受付を再開し、サポート対応も厚くなったようなので、おススメです。

ダッシュ (DASH) のウォレット

ダッシュのウォレットについてまとめました。

Ledger Nano S (レジャーナノS)

Ledger NanoSは人気があるハードウェアウォレットのひとつで、ダッシュはもちろん、人気通貨リップルに対応していることが特徴です。

もしリップルも保有しているのであればLedger NanoSを利用することがおすすめです。

<対応通貨一覧>
ダッシュ、ビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、イーサリアムクラシック、ビットコインキャッシュ、ジーキャッシュ、リップル、ビットコインゴールド、ステラ、FIDO U2F、DOGECOIN、STRATIS、HELLO、KOMODOPOSW、ARK、EXPANSE、UBIQ、PIVX、VERTCOIN、VIACOIN、NEO、STEALTHCOIN、HCASH、DIGIBYTE、QTUM

Dash Core

ダッシュの公式ウォレットDash Coreは、モバイルウォレットとデスクトップウォレットのどちらも提供しています。

デスクトップウォレットでは、インスタントセンド、プライベートセンド、ガバナンス機能に対応しています。モバイルウォレットでもインスタントセンドを利用できるため、実店舗で決済するときはDash Coreを利用するのが最適です。

TREZOR (トレザー)

TREZORは人気があるハードウェアウォレットのひとつで、ERC-20トークンに対応していることが特徴です。ICOによく使われるERC-20規格のトークンを保有している方にオススメです。

ハードウェアウォレットはオフライン環境下で保存することが可能なため、高い安全性を保つことができます。

<対応通貨一覧>
ダッシュ、ビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、イーサリアムクラシック、ビットコインキャッシュ、ジーキャッシュ、ビットコインゴールド、ネム、全てのERC-20トークン、Expanse、UBIQ、

Jaxx

Jaxxは、モバイルウォレットとデスクトップウォレットの両方に対応しています。モバイルウォレットでは、外出先でも利用できる点がメリットです。Jaxxは、対応している通貨が非常に多く、2018年4月現在で67種類の通貨に対応しています。

<対応通貨一覧>
ダッシュ、ビットコイン、イーサリアム、ライトコイン、イーサリアムクラシック、ビットコインキャッシュ、Zcash (ジーキャッシュ) 、すべてのERC-20トークン、FirstBlood、Aragon、Aion、Maecenas、Basic Attention Token、Brickblock、BlockchainCapital、Blockmason、Bancor、Bitclave、Cofoindit、Creditbit、Civic、Dentacoin、DigixDAO、Doge、DAPowerPlay、DomRaider、Edgeless、Enjin、Dawn、Ethereum Testnet、Fuel、Gnosis、Golem、Matchpool、Iconomi、Winding Tree、Musiconomi、Monaco、Melon、TenX、Polymath、Poet、Paypie、Presearch、Quantum、Ripio Credit、Augur、iExec、RSK Testnet、Santiment、Rootstock、 ShipChain、Salt、SONM、Sense、Status、Storm、Stox、Swarm、TokenCard、Ucash、Unicorn Gold、Viberate、Wax、Wings、Worldcore、Zap

まとめ

ダッシュについて解説しましたが、いかがでしょうか。

ダッシュは決済スピードが速く、匿名性が高いことが特徴です。ジンバブエにおいてモバイル端末を使った決済に利用される予定もあり、将来性も高いと言えます。

ただし匿名性が高いため、政府からの規制される可能性もあります。

暴落のリスクがあるため積極的にはおすすめできませんが、チャレンジャーな方は投資してみるのもいいのではないでしょうか。

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