イーサリアムクラシック (Ethereum Classic/ETC)のウォレット|安全性や対応通貨について比較!

1分で理解する要約
  • デスクトップウォレットなら「MyEtherWallet」 または 「Classic Ether Wallet」
  • モバイルウォレットならCoinomi・TrustWallet・Bitpie・Coincheckアプリ・Jaxx
  • ハードウェアウォレットならTREZORか Ledger Nano S

本記事ではイーサリアムクラシックに対応したウォレットについて解説します。
具体的にはデスクトップウォレットモバイルウォレットハードウェアウォレットペーパーウォレットごとに1~5つのアプリをご紹介します。この記事を読むことでイーサリアムクラシックを保管するのに適したウォレットアプリを知ることができます

イーサリアムクラシック (Ethereum Classic/ETC) のウォレットとは

そもそも「ウォレット」ってなに?

ウォレットとはあなたの保有する仮想通貨を保管するためのアプリケーションです。技術的にいうと公開鍵秘密鍵の2つを保管できるアプリケーションのことです。ウォレットを使うと保有する仮想通貨を別のアドレスへ送信したり、アカウントの残高を確認できたりします。

仮想通貨を保有しているということは基本的にウォレットを保有している (ウォレットで公開鍵と秘密鍵を保有している)ことと同義です。ただし仮想通貨取引所を利用している場合はウォレットの保有者は仮想通貨取引所であり、利用者の方はウォレットを保有しません。

ゆえに仮想通貨取引所のユーザーは、公開鍵秘密鍵の2つの鍵の管理を仮想通貨取引所に任せていることになります。仮想通貨取引所に資産をおいている方は鍵の管理を取引所に任せられるので気が楽ですが、仮想通貨取引所がハッキングにあって資産を失ってしまうリスクも同時に抱えることになります。

一方自分のウォレットを保有するということは、秘密鍵公開鍵の管理を自分自身で行うということです。ゆえに仮想通貨資産を守れるかどうか (ハッキングされないか・紛失しないか) は自分自身の管理方法次第です。ウォレットでの仮想通貨の管理は責任が伴います。

どうしてウォレットで保管するの?

自分で仮想通貨資産を管理するために、ウォレットを保有しようということを耳にされる方も多いと思います。なぜウォレットの保有が推奨されているのかというと、かんたんにいえば仮想通貨取引所に預けることはリスクが大きいからです。

ハッキングの可能性

仮想通貨取引所は高度なセキュリティ対策が施されていますが、ハッカーはたびたびそのセキュリティを突破して仮想通貨資産を盗み出しています。たとえば2018年1月にはCoincheck、同年10月にはZaif、2019年7月にはBITPointで仮想通貨が盗まれています。その他海外取引所でも盗難が相次いでいます。

仮想通貨取引所は多くの顧客の仮想通貨資産を保有しているためハッカーに狙われやすいですし、実際盗まれています。ゆえに仮想通貨取引所に仮想通貨資産を預けておくとハッカーに盗まれるリスクが高まります。

取引所の破綻

仮想通貨取引所へ資産を預けていたときに考えられるリスクのひとつに、取引所の破綻があります。たとえば2019年4月にカナダの仮想通貨取引所クアドリガCXが破綻していますが、顧客に資金が返還される見通しは立っていません。「 日本の取引所であれば大丈夫でしょう? 」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、日本においても可能性が無いわけでありません。

日本の法律では銀行が破綻したときは第三者機関が銀行に代わって預金者へ一定額まで払い戻す 「 ペイオフ制度 」がありますが、仮想通貨取引所はこの制度の対象外です。ゆえに仮想通貨取引所が破綻したとき、自分の資産が永久に失われる可能性があります。

分散して保管する

自分でウォレットを保有するときは、ひとつではなくいくつかのウォレットを使うことをおすすめします。資産を分散しておいたほうが安全に保管できるからです。

たとえば 「 海外旅行中にお金をいくつかの財布にわけておけば、万が一財布がひとつ盗まれたとしても、ほかの財布に入っているお金が残るので安心 」という話を聞いたことがあると思います。それと同じようなことです。万が一のリスクを回避するために2~3個のウォレットを併用して使うのがおすすめです。

イーサリアムクラシック (Ethereum Classic/ETC)対応【デスクトップウォレット】

デスクトップウォレットとはパソコンで利用するタイプのウォレットアプリです。イーサリアムクラシック対応のデスクトップウォレットは、次の3つです。

  • MyEtherWallet
  • Classic Ether Wallet
  • Classic Mask

MyEtherWallet (マイイーサウォレット)

MYEtherWalletは、イーサリアムベースのトークンに対応しており、非常に人気があるウォレットです。イーサリアムやイーサリアムクラシックはもちろん、オミセゴーやテザーといったイーサリアムベースのトークンを保管でしきす。

MyEtherWallet (マイイーサウォレット)の特徴

MyEtherWalletはWebブラウザを通じて利用できます。日本語にも一部対応しているため使いやすいでしょう。秘密鍵はMyEtherWallet上に保管できませんので、自分で厳重に管理する必要があります。ゆえにMyEtherWallet自体がハッキングにあっても仮想通貨資産は安全に守られます。セキュリティは高めであるといえるでしょう。

MyEtherWalletへ

Classic Ether Wallet (クラシックイーサーウォレット)

Calssic Ether Walletはイーサリアムクラシックの公式ページで推奨されているデスクトップウォレットです。

Classic Ether Wallet (クラシックイーサーウォレット)の特徴

Classic Ether WalletはWEBブラウザからアクセスして利用します。MyEtherWalletを使ったことがある方であれば、似たような感じなのですぐに使えるでしょう。Calssic Ether Wallet自体も秘密鍵はアプリ内に保管されることはありませんので、自分で厳重に秘密鍵を管理する必要があります。こちらも日本語に対応しています。

Classic Ether Walletへ

Classic Mask (クラシックマスク)

Classic MaskはGoogle Chromeのプラグインです。しかし2019年7月現在、Classic Maskのダウンロードページにはアクセスできなくなっています。開発が終了したのかもしれません。

イーサリアムクラシック (Ethereum Classic/ETC)対応【モバイルウォレット】

モバイルウォレットは、スマホから利用できるウォレットアプリです。外出先でも利用でき、かんたんに使えることが特徴です。この章では次の5つのモバイルウォレットアプリをご紹介します。

  • Coinomi
  • Trust Wallet
  • Bitpie
  • Coincheckアプリ
  • Jaxx

Coinomi (コイノミ)

Coinomiはキプロスに登記しているCoinomiという企業が作成したモバイルウォレットです。iOS版やAndroid版のほか、WindowsやMac、Linux対応のデスクトップウォレットも公開しています。

Coinomi (コイノミ)の特徴

Coinomiは多くの通貨に対応していることが特徴です。さらにアプリを通じて仮想通貨の交換サービスを利用でき、他の通貨に両替することが可能です。日本の取引所で取り扱われている通貨のうち、Coinomiに対応しているのは次の8種類です。

Coinomiの対応状況
仮想通貨名対応
BTC (ビットコイン)
ETH (イーサリアム)
LTC (ライトコイン)
XRP (リップル)
BCH (ビットコインキャッシュ)
MONA (モナコイン)
XEM (ネム)
ETC (イーサリアムクラシック)
LSK (リスク)×
FCT (ファクトム)×

日本でも人気のあるリップルやモナコイン、ネムにも対応しています。ただし英語で表記されており、日本語に対応していません。

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Trust Wallet (トラスト ウォレット)

Trust Walletはオープンソースのウォレットです。つまり特定の企業が開発したものではなく、ビットコインのように有志の開発者が開発したアプリということです。

Trust Wallet (トラスト ウォレット)の特徴

Trust Walletは、イーサリアムから派生したERC20 / ERC721 / ERC223規格、またバイナンスコインから派生したBEP2規格のトークンに対応しています。Trust WalletはBinance DEXで取引するときのウォレットとして使えます。日本の取引所で取り扱われている通貨の対応状況は次のとおりです。

Trust Walletの対応状況
仮想通貨名対応
BTC (ビットコイン)
ETH (イーサリアム)
LTC (ライトコイン)
XRP (リップル)
BCH (ビットコインキャッシュ)
MONA (モナコイン)×
XEM (ネム)×
ETC (イーサリアムクラシック)
LSK (リスク)×
FCT (ファクトム)×

リップルには対応しますが、モナコインやネム、リスク、ファクトムには対応しません。

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Bitpie (ビットパイ)

Bitpieはセーシェル共和国に登記されているBITPIE LIMITEDが制作したアプリです。日本語に対応していますが、少し変な日本語となっています。日本の取引所が取り扱っている通貨で対応しているものは次のとおりです。

Bitpieの対応状況
仮想通貨名対応
BTC (ビットコイン)
ETH (イーサリアム)
LTC (ライトコイン)
XRP (リップル)×
BCH (ビットコインキャッシュ)
MONA (モナコイン)×
XEM (ネム)×
ETC (イーサリアムクラシック)
LSK (リスク)×
FCT (ファクトム)×

対応しているのはビットコインやイーサリアム、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアムクラシックといった主要通貨のみとなっています。

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Coincheck (コインチェック) アプリ

CoincheckアプリはCoincheckの口座に預けている仮想通貨の残高を確認したり、仮想通貨を送付したりできるアプリです。ただし秘密鍵と公開鍵はCoincheckが保有していますので、Coincheckが万が一ハッキングされたときは秘密鍵が盗まれてハッカーに資産が盗まれる可能性があります。

とはいえネム流出事件以降セキュリティは強化されているはずですので、ハッキングされる心配は少ないでしょう。Coincheckアプリは日本の取引所で取り扱われている通貨にほぼすべて対応しています。

Coincheckアプリの対応状況
仮想通貨名対応
BTC (ビットコイン)
ETH (イーサリアム)
LTC (ライトコイン)
XRP (リップル)
BCH (ビットコインキャッシュ)
MONA (モナコイン)
XEM (ネム)
ETC (イーサリアムクラシック)
LSK (リスク)
FCT (ファクトム)

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Jaxx(ジャックス)

JaxxはカナダのDecentral社が作成したアプリです。英語にのみ対応していますので、英語が苦手な方は使いにくいかもしれません。日本の取引所が取り扱っている通貨で対応しているものは次のとおりです。

Jaxxの対応状況
仮想通貨名対応
BTC (ビットコイン)
ETH (イーサリアム)
LTC (ライトコイン)
XRP (リップル)×
BCH (ビットコインキャッシュ)
MONA (モナコイン)×
XEM (ネム)×
ETC (イーサリアムクラシック)
LSK (リスク)×
FCT (ファクトム)×

ビットコインやイーサリアム、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアムクラシックといった主要通貨のみに対応しています。

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モバイルウォレットのメリット・デメリット

メリット

モバイルウォレットの良いところは、外出先でもすぐに送金したり残高を確認できる点です。さらにスマホアプリなので使いやすさに配慮されています。

デメリット

古いスマートフォンを使っていた場合、モバイルウォレットアプリをインストールできない場合があります。またもしスマートフォンを紛失した場合、新しいスマートフォンでアプリを再設定するまでウォレットにアクセスできません。

イーサリアムクラシック (Ethereum Classic/ETC)対応【ハードウェアウォレット】

ハードウェアウォレットとはハードウェア型のウォレットのことです。パソコンに接続して残高を確認したり送金できたりします。インターネットと切り離して保管できるため、ハッキング耐性が強いことが特徴です。この章では次の2つのハードウェアウォレットをご紹介します。

  • TREZOR
  • Ledger Nano S

TREZOR (トレザー)

Trezorはチェコ共和国のSatoshiLabs社が開発したハードウォレットです。世界150ヶ国以上で販売されています。

TREZOR (トレザー) の特徴

TREZORはモナコインやネムに対応しているため、これらの通貨を保有している方におすすめです。日本の取引所が取り扱っている通貨の対応状況は次のとおりです。

TREZORの対応状況
仮想通貨名対応
BTC (ビットコイン)
ETH (イーサリアム)
LTC (ライトコイン)
XRP (リップル)×
BCH (ビットコインキャッシュ)
MONA (モナコイン)
XEM (ネム)
ETC (イーサリアムクラシック)
LSK (リスク)
FCT (ファクトム)×

リップルとファクトム以外はほぼすべての通貨に対応しています。

Ledger Nano S (レジャーナノS)

Ledger Nano Sは、サンフランシスコ等に事務所があるLedger社が開発したハードウォレットです。世界165ヶ国以上で販売されている人気のハードウォレットです。

Ledger Nano S (レジャーナノS) の特徴

Ledger Nano Sの特徴はリップルに対応している点です。前出のTREZORはリップルに対応していないため、リップルを保有している方はLedger Nano Sがおすすめです。日本の取引所が取り扱っている通貨の対応状況は次のとおりです。

Ledger Nano Sの対応状況
仮想通貨名対応
BTC (ビットコイン)
ETH (イーサリアム)
LTC (ライトコイン)
XRP (リップル)
BCH (ビットコインキャッシュ)
MONA (モナコイン)×
XEM (ネム)×
ETC (イーサリアムクラシック)
LSK (リスク)
FCT (ファクトム)

モナコインとネム以外のすべての通貨に対応しています。

ハードウェアウォレットのデメリット

ハードウェアウォレットのデメリットは購入するために費用がかかる点です。代金は約1万円なので保有している仮想通貨資産が少ない人には高く感じるかもしれません。

また使いがってが良いものではないことにも注意が必要です。アプリのように数タップするだけで通貨を送金できるわけではなく、PINコードの入力やトランザクションの確認など通貨を送金するまでにいくつかのステップ必要です。さらに残高を確認したり通貨を送金するためにはパソコンが必要なため、外出先でかんたんに送金することは難しいでしょう。

従って通貨をあまり出し入れしない、長期保有する方向けのウォレットだといえます。

ハードウェアウォレットを選ぶ際の注意点

ハードウェアウォレットを選ぶときは正規代理店から購入することに注意しましょう。中古品やオークションなどで購入すると、最悪の場合保管した仮想通貨が盗まれてしまいます。なぜなら一度セットアップしたハードウォレットは、復元フレーズさえわかれば同種の別のハードウォレットでウォレットを復元できるからです。

セットアップして通貨を入金したら、最初にセットアップした人があなたの入金した通貨を自由に送金できる状態になってしまいます。このような事態を防ぐためには1度もセットアップされたことのないハードウォレットを手に入れる必要があります。

TREZORの正規代理店は、こちらから、Ledger Nano Sの正規代理店は、こちらから確認できます。ぜひ信頼がおける正規代理店から購入してください。

イーサリアムクラシック (Ethereum Classic/ETC)対応【ペーパーウォレット】

ペーパーウォレットとは公開鍵秘密鍵を紙に印刷したものです。ペーパーウォレット作成ツールを使って公開鍵と秘密鍵を生成し、それを紙に印刷します。ただし紙から通貨を送金することはできませんので、送金するときはモバイルウォレットなどのアプリを使う必要があります。

Classic Ether Wallet

デスクトップウォレットの項目で紹介したClassic Ether Walletはモバイルウォレットとしても使えます。新しいウォレットを作成するときに、「 お財布情報を印刷 」ボタンを押すと、秘密鍵と公開鍵の情報が入ったQRコードがA4サイズの紙に印刷できます。

Classic Ether Wallet へ

ペーパーウォレットのメリット・デメリット

メリット

ペーパーウォレットのメリットは管理が手軽な点です。紙1枚を安全に保管できれば良いのでハッキングの心配はありません。また紛失や火事等に気をつけさえすれば、保管している通貨を失うことはありません。

デメリット

デメリットは通貨を送金する際には別のウォレットアプリが必要なことです。ゆえに送金するには若干手間がかかりますので、長期保管用のウォレットだといえるでしょう。

ウォレット購入の際の注意点

公式サイトなど信頼できるところからダウンロードする

ウォレットアプリをダウンロードする際は、ダウンロードボタンがあるサイトが公式サイトかどうかを確認すべきです。公式サイトに似せたサイトもあるため、URL欄をよく確認しましょう。もし偽のサイトだった場合、情報を盗み取るためのウイルスが仕掛けられている可能性があります。

まとめ

イーサリアムクラシックに対応したウォレットについて解説しました。ぜひこの機会にそれぞれのウォレットの特徴への理解を深め、安全に仮想通貨の運用をしましょう。

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