BINANCE (バイナンス)
BINANCEは取引高が世界1位の取引所で、世界中のユーザーから支持されています。2022年3月時点で400種類以上[1] Coinmarketcap, トップ仮想通貨スポット取引所 BINANCE, 2022年3月1日時点の通貨を扱っていて、国内取引所には取扱のないさまざまなアルトコイン取引が可能です。
またBINANCEには豊富な取扱通貨数以外にも特徴が3つあります。
1つめは、取引手数料の安さです。一律0.1%と高水準なうえ、独自トークンであるバイナンスコイン (BNB) を利用すれば、最大0.05%まで手数料が減額されるサービスも行っています[2] BINANCE, Using BNB to Pay for Fees, 2021年6月29日参照。
2つめは、セキュリティの高さです。2019年5月に約44億円相当のハッキング被害にあっています[3] ITmedia, 大手仮想通貨取引所「Binance」にサイバー攻撃、44億円相当のビットコイン流出, 2019年5月8日配信が、その後BINANCEはセキュリティに対する投資を積極的に行ってきていて、信頼を回復、現在では強固なセキュリティを持つ取引所として高い評判を受けています。
3つめは、口座開設の容易さです。BINANCEではメールアドレスとパスワードを設定するだけで簡単に口座開設が可能で、国内取引所のような本人確認を必要としません。その分二段階認証などを用いてセキュリティの確保に努めています。気軽に取引を始められるので、初心者の方でも安心です。
OKEx (オーケーイーエックス)
2つめに紹介するのは、OKExです。OKExは2014年に中国で誕生し、BINANCEやHuobi globalと並んで中国三大取引所の一つに数えられます。取扱通貨数は266種類[4] Coinmarketcap, トップ仮想通貨スポット取引所 OKEx, 2021年6月20日時点となっています。
OKExの特徴は以下の2つです。
1つめは、手数料の安さです。初期アカウントの状態でMaker (指値注文) が0.080%、Taker (成行注文) が0.100%と高水準なうえ、直近30日間の取引量と、独自トークンOKBトークンの保有量という2つの指標によって、ここからさらに割引が適用されます[5] OKEX, Trading Fees "SPOT", 2021年6月29日参照。
2つめは、豊富な取引種類です。OKExは現物取引や先物取引はもちろん、パーペチュアル取引、オプション取引、レンディングなどスタイルに合わせてさまざまな取引が可能です。
2021年6月現在、日本居住者も使用できますが一部日本語非対応な点には注意してください。
BITTREX (ビットレックス)
2014年に設立されたアメリカの仮想通貨取引所で、365種類[6] Coinmarketcap, トップ仮想通貨スポット取引所 BITTREX, 2021年6月20日時点の豊富な通貨を扱っています。特に時価総額10億円以下でICOを終えたばかりといったような、マイナーなアルトコインを多く取り扱っている点が特徴的です。
BITTREXは初心者でも使いやすい取引ツールを採用しているうえ、スマホアプリもリリースしているため、利便性の面でも評価されています。
取扱通貨数の多い海外仮想通貨取引所
価格上昇が見込まれるアルトコインに投資したい場合は、やはり取引所の取扱通貨数は気になるところです。ここでは取扱通貨数も多く24時間の取引高が高い中央集権型取引所 (CEX) のBINANCEと分散型取引所 (DEX) のUniswapを紹介します。
中央集権型取引所 BINANCE
BINANCEは、海外取引所の中でも取扱通貨数が多いとされる300種類以上の通貨を扱っています。
一般的に取引所は上場の際に費用として提示額を要求しますが、BINANCEは提示額の大きさよりも、そのプロジェクトが信用できるかに重きをおいて上場の可否を判断するとしています。
そのため通貨を発行する側にとっては、魅力的なプロジェクトと認めてもらう説得力は求められますが、金銭的な点ではBINANCEは上場のハードルが低い取引所といえます。
分散型取引所 Uniswap
UniswapはBINANCEさえも遥かに凌駕する、2000種類以上[7] Coingecko, Uniswap (v2), 2021年6月28日時点の通貨を扱っています。なぜこれ程まで多くの通貨を取扱うことができるのかは取引所としての仕組みの違いによります。
UniswapはDEX (分散型取引所) であり、ブロックチェーン技術を活用し、従来の取引所の中央集権制により生じる問題を解決することを目指しています。
一般的な取引所は、資金を管理者である取引所に預け、手数料を支払って取引してもらうシステムをとっています。しかしDEXでは、プロトコルにより自動化された取引所内で、ユーザー同士が取引所を介さずに直接ウォレットを通じて取引を行います。そのため手数料を支払う必要はなく、また取引所のハッキングで預けていた資産を失うリスクもありません。
2000種類以上と圧倒的な取扱通貨数を誇るのも、管理者が存在しないことによるものです。DEXでは通貨の上場審査がないため、誰でも仮想通貨を上場させることができます。
UniswapをはじめとするDEXは発展途中で、実績と信頼性という観点ではまだ不安が残ります。事実、Uniswapの扱う通貨の中には発行元が怪しい詐欺トークンもあり、ユーザーは客観的な情報をもとに判断するリテラシーが求められるでしょう。今後技術進化を重ね、利便性と安全性の実現に向かっていくことが期待されています。
仮想通貨の上場とは?
仮想通貨の上場とは国内外の取引所で通貨の取り扱いが始まり、売買が可能になることです。
一般的な上場までの流れは以下の通りです。
一般に仮想通貨が取引所に上場すると、信頼性が認められたとして通貨の価格が上昇する傾向にあります。
例えばBINANCEのCEOであるCZ氏は、上場通貨を選定する条件として、魅力的な理念に基づいて発行されているか、開発の進捗が頻繁に更新されているかなどの点を第一に判断すると発言しています[8] Binance Blog, Binance Listing Tips from CZ, 2021年6月18日参照。しかし一方で、信頼性の低い海外取引所の中には多額の上場費用さえ払えば上場できてしまうようなところもあるので、注意が必要です。
未上場の仮想通貨
未上場の仮想通貨を狙った取引は、上場後に大きな利益を得られる可能性がある一方、リスクもあるので注意が必要です。
1つめは、詐欺に巻き込まれるリスクです。上述したように、海外取引所の中には上場の審査が緩く、信頼性のない通貨を取り扱っているケースもあります。情報量があまりにも少なかったり、特定の人物がSNSなどで頻繁に通貨を推奨するような発言がみられる場合には気をつけた方が良いでしょう。
2つめは、これから上場する予定があってもキャンセルになったり、上場後すぐに取り消しとなったりする可能性があることです。取引量が少ないと取引所にとっても利益とならないので、一度審査を通過しても取り消しとなるケースがみられます。
3つめは、たとえ上場しても価格が上がるとは限らないことです。国内取引所とは違い、海外取引所の中にはお金を払えば上場できてしまう場合もあるので、上場したとしても中身の伴わない通貨は価格が下がる可能性が高いです。
また上場直後は価格が高騰するものの、その直後下落する場合もあります。これはICOトークンのケースでよくみられる傾向にありますが、プレセールで安くトークンを購入した大口投資家の一部が、取引所に上場した瞬間に利益を得るためトークンを売却することがあるためです。
よって未上場の仮想通貨を購入して利益を得たい人は、投資するタイミングも含め、仮想通貨自体に価値があるか、ホワイトペーパーなどで今後の開発スケジュールが明確にされているかを客観的な情報をもとに判断するようにしましょう。
リスクを抑えるためには、エアドロップを活用するのもおすすめです。エアドロップとは、通貨の知名度や流動性の向上を目的に、発行者が無料で通貨を配布するイベントです。将来的に上場して価格が上昇すれば利益を得られるので、気になる通貨がある場合はエアドロップを行っていないか調べてみるのも良いでしょう。
海外仮想通貨取引所の取扱通貨まとめ
海外取引所は、国内取引所に比べ取扱通貨数が豊富な傾向にありますが、それは上場の仕組みの違いによるものです。
これから価格上昇する余地のある通貨を豊富に扱っている点は海外取引所のメリットとも言えますが、中には信頼性が十分にあるとは言えない通貨もあるので注意が必要です。
投資する通貨に将来性があるか、、ホワイトペーパーなどで今後の開発スケジュールが明確にされているかを客観的に判断する姿勢が大切です。