NFTの作り方
NFTマーケットを利用することによって、だれでもかんたんにNFTを作成できます。
NFTを作る工程は、大きく次の3STEPに分かれます。
まずNFTを関連付けるコンテンツを用意しましょう。それぞれのNFTマーケットによって受け入れられるファイル形式や最大サイズがことなるため、各マーケットの条件を最初に確認しましょう。
オリジナルコンテンツは、デジタルアート、音楽、映像、画像などのデジタルアイテムならほぼ全て出品が可能です。ただし、著作権を侵害していないオリジナルコンテンツである必要がある点には注意しましょう。多くのNFTアートは、PhotoshopやIllustratorにて作成されたものが多い傾向にあります。デジタルコンテンツの制作に慣れている場合は、3Dデータや映像の出品も可能です。
また作成に取りかかる前に、どのブロックチェーン上でNFTを発行したいかを決める必要があります。一番よく使われるのがイーサリアムブロックチェーンサービスですが、その他にもさまざまなブロックチェーンが存在します。
- バイナンス・スマート・チェーン(Binance Smart Chain)
- フロー(Flow)
- トロン(Tron)
- ポルカドット(Polkadot)
- テゾス(Tezos)
- コスモス(Cosmos)
これらブロックチェーンには、それぞれのNFTトークン規格と対応するウォレット、マーケットプレイスなどがあるため、あらかじめ確認するようにしましょう。
使用したいNFTマーケットが決まったら、NFT作成メニューにて必要事項を入力しましょう。記入する項目についても各プラットフォームによって異なりますが、Raribleを使用した場合に入力する情報は次の通りです。
- 販売方法 (固定価格・時間制限ありのオークション・無制限のオークション)
- 販売価格
- タイトル
- 説明
- ロイヤリティの割合 (二次販売されたときの売上から作者の取り分を請求できる)
これら詳細データを入力し終えたら、オリジジナルコンテンツをRaribleにアップロードして公開すれば完了です。
NFTを作るのにかかる費用
NFTを発行、出品をする際に手数料がかかる場合があります。たとえばイーサリアムベースのプラットフォームでは「ガス代」と呼ばれる手数料が発生します。
この場合のガス代とは、新しいNFTを追加する際などに発生するイーサリアムブロックチェーン上での特定の機能を実行するための手数料を指します。ガス代は、基本的にネットワークの混雑状況に比例して値上がりするため、混雑していない時間帯にNFTを出品するのがよいでしょう。週末だと取引数が比較的少ない傾向にあるため、週末に作業をするとコストを抑えられるかもしれません。
また代表的なNFTマーケットプレイスの一つOpenSeaではNFT発行時にはガス代が発生しないため、はじめてNFTを作成する場合や、どんなものなのかを試してみたい方はOpenSeaを利用するとよいでしょう。なお、実際にNFTを販売する際にはガス代が発生します。
発行に必要なもの
NFTを発行する際、以下のものを準備する必要があります。
- イーサリアム (ETH)
- イーサリアムウォレット (MetaMask)
- NFTマーケット
イーサリアムベースのNFTプラットフォームからNFTを発行するには、ガス代としてイーサリアム (ETH) を準備する必要があります。NFTを作成するとき、イーサリアムブロックチェーン上に記入されたプログラムを利用するのですが、そのプログラムを動かすには燃料となるガスが必要です。
次にイーサリアム (ETH) に対応したウォレットを準備しましょう。代表的なイーサリアムウォレットはMetaMaskです。マーケットプレイスへイーサリアムを送金したり、作成したNFTを受け取るときに必要になります。
MetaMaskはWebブラウザの拡張機能としてインストールされます。対応ブラウザはChrome、FireFox、Brave、Edgeです。またモバイル対応アプリもあります。
ガス代として準備したイーサリアム (ETH) は、MetaMaskに紐付けたアカウントに入金しておきましょう。
NFT発行方法
ここではNFTマーケットプレイス「OpenSea」でのNFT発行手順を解説します。OpenSeaでのNFT発行工程は次の5STEPです。
最初にMetaMaskをOpenSeaに接続しましょう。OpenSeaの画面右上の財布のマークをクリックし、MetaMaskを選択します。そしてMetaMaskのパスワードを入力しましょう。
MetaMaskと接続できたら、プロフィールを編集します。右上のプロフィールアイコンから「My Profile」を選択し「設定」をクリックします。そうするとMetaMaskが立ち上がり「署名」を求められるので、ボタンを押してプロフィール項目を入力してください。プロフィール項目は次の3点です。
- User Name:ユーザー名
- Bio:経歴、自己紹介
- E-mail Address:メールアドレス
「Save」ボタンを押すと、入力したメールアドレス宛にメールが届きます。メールを開いてリンクをクリックし、認証を済ませましょう。
次に「コレクション」を作成します。「コレクション」とは商品を置くスペースです。OpenSeaトップページの「作成」ボタンをクリックし「Create」ボタンを押しましょう。次の3つの項目を入力してください。
- Logo:ロゴ画像
- Name:コレクション名
- Description:コレクションの説明
「Create」ボタンを押してコレクションを作成したら、続けて「Add items」ボタンを押してNFTを作成しましょう。
「Add New Item」をクリックし、NFT発行に関する次の情報を入力します。
- Image, Video, Audio, or 3D Model:画像、動画、音声、3Dモデル (※)
- Name:名称
- External Link:外部リンク
- Description:説明
※対応形式:JPG, PNG, GIF, SVG, MP4, WEBM, MP3, WAV, OGG, GLB, GLTF
ファイルサイズ:最大40 MB
そして「Create」ボタンを押します。MetaMaskで署名すればNFTが生成されます。
作成したNFTを販売する場合は、右上のプロフィール画像から「MyProfile」へ進み、販売するNFTを選択しましょう。そして「Sell」ボタンを押し、価格やオークションタイプを選択します。
必要事項を入力し終えたら「Post Your Listing」ボタンを押しましょう。発行の時点ではかかりませんが、OpenSeaで販売する際にはガス代としてイーサリアムを支払う必要がありますのでご注意ください。
主要NFTマーケット
主要なNFTマーケットの販売アイテムのカテゴリと、NFTが作成できるかどうかについて下記にまとめました。
(※) 応募制
最も有名なNFTマーケットはOpenSeaです。ゲーム内アイテムやアート、トレーディングカード、音楽など多数のジャンルのNFTが取り扱われています。OpenSeaではNFT作成までは無料でできますので、NFTを試しに作成してみたい方におすすめです。
Coincheck NFTとMiime (ミーム) は国内取引所Coincheckが運営しているNFTマーケットです。Miimeはもともとメタップスアルファが運営していましたが、2021年2月Coincheckに全株式が譲渡されました。
Nifty Gatewaysは、アメリカの仮想通貨取引所Gemini (ジェミニ) が運営するマーケットプレイスです。出品されているNFTは、著名アーティストの作品に限定されており、人気ラッパーのエミネムの作品などがあります。
Raribleは、デジタルアート専門のNFTマーケットです。審査なしでだれでもかんたんにNFTを生成し出品できます。
NBA Top Shotでは「モーメント」と呼ばれる、選手のプレー動画が販売されています。人気ブロックチェーンゲームCryptoKittiesを開発した企業Dapper Labsが運営しています。
NFTの作り方まとめ
NFTの作り方は、まずオリジナルのデジタルコンテンツを用意し、選んだNFTプラットフォームにコンテンツの詳細を記入して発行するだけと、とてもかんたんです。
ただし、著作権を侵害していないオリジナルコンテンツである必要がある点や、どのブロックチェーン上でNFTを発行したいかを考える必要があります。一番よく使われるイーサリアムブロックチェーン以外にも、バイナンス・スマート・チェーンやフローなど、2021年に入ってから熱い注目を浴びているブロックチェーンも存在します。
またそれぞれブロックチェーンでNFTトークン規格や対応するウォレットも異なります。本記事を参考に、しっかりと事前準備をした上でNFTを発行してNFTマーケットで販売してみましょう。