レバレッジ取引とは | 取引の流れからメリット・危険性まで徹底解説!

1分で理解する要約
  • レバレッジ取引はより大きな金額でトレードするための取引方法
  • ハイリスク・ハイリターンに注意が必要
  • GMOコインを例にレバレッジ取引の方法を解説!!

レバレッジ取引とは、実際に自分が保有している金額以上の売買ができる取引のことを言います。得られるリターンも当然大きくなりますが、その分損失も大きくなってしまいます。

本記事ではレバレッジ取引のメリット・デメリットと活用法について解説していきます!

レバレッジ取引とは

レバレッジ取引の概要

レバレッジとは、日本語で「てこ」を意味します。

つまりレバレッジ取引とは少ない力で大きな力を出すことを意味しており、一定以上の金額を証拠金として収めることでそれ以上の大きな金額を動かした取引ができるということです

レバレッジ取引は既定の範囲内で証拠金以上の取引を実現し、FX取引では最大25倍の金額を動かすことができます。しかしレバレッジ取引はリターンを求めるほど相応のリスクがかかり、リスク管理には気を遣う必要があります。

証拠金とは

証拠金とはレバレッジ取引をするために、取引所や証券会社に預け入れるお金のことです。てこの原理を生かして大きな金額で取引をおこなうために、定められた金額を証拠金として収めることでレバレッジを利かせることが可能になります。

証拠金はレバレッジ取引で取引所からお金を借りるための担保として扱われます。仮にレバレッジ取引で損失が発生した場合は、証拠金から損失分が差し引かれていきます。証拠金を多く用意するほど安定したレバレッジを利かせられます。

レバレッジ倍率とは

レバレッジ取引では取引所に証拠金を預けることで大きな金額を動かした取引が可能になります。この際に収めた金額に対してどれだけの大きさの額で取引できるかをレバレッジ倍率といいます。レバレッジ倍率は取引所によって定められていますが、最大100倍以上のレバレッジを利かせられる取引所もあります。

仮想通貨の取引ルールを定める日本仮想通貨交換業界では、仮想通貨は価格変動率の高い投資対象であるため最大レバレッジを抑えることが定められ、Zaifのレバレッジ取引の最大倍率が25倍から4倍に変更されます。レバレッジ変更が適用される時期は2019年10月です。

レバレッジ取引と現物取引の違い

レバレッジ取引は証拠金を取引所に収めることで、資金を借りて売買の差益を狙う投資方法です

各取引所によって制限はありますが、保有する資産よりも大きな金額で取引がおこなえます。現物取引では保有資産をそのまま使用して取引をおこないます。レバレッジを利かせることはできず、買いからしか取引をおこなえません。

レバレッジ取引と現物取引との違いはポジションの入り方にあり、レバレッジ取引では取引所の資金を借りることで「売り」か「買い」のどちらからでも取引を始められます。相場には売り相場と買い相場がありますが、その時の相場に合わせた取引を仕掛けることができます。

さらにレバレッジ取引ではレバレッジを利かせる分リスクも背負うことになりますが、倍率を調整することでストレスを減らすことも可能です。

レバレッジ取引は危険?

損失にもレバレッジがかかる

レバレッジ取引では証拠金を担保に「てこ」の原理を応用することで、大きな金額を借りて取引が可能です。レバレッジをかけた分の金額は取引終了後返済する必要がありますが、稼いだ金額は自分のものになります。

しかし利益分と同様に、損失に対してもレバレッジがかかります。レバレッジ取引はかけたレバレッジに応じてリスクリターンが明確になります。レバレッジ1倍で始めれば通常の現物取引と同じ要領で取引できるため、ハイリスクをかける必要もありません。

強制ロスカットの危険

レバレッジ取引をおこなううえで強制ロスカットに注意する必要があります。

強制ロスカットとはレバレッジ取引による含み損が証拠金以上になり手が負えなくなった場合に、強制的にポジションを決済させて損失を回収する方法です。投資家が証拠金以上の損失を出すことを防ぐ役割があります。

強制ロスカット後は保有資産が大幅に失われます。リスクコントロールをうまくおこなうことで、強制ロスカットは防ぐことが可能です。

追証による損失の危険

レバレッジ取引では強制ロスカットという証拠金以上の損失を防ぐための制度があります。しかし相場が予想以上に不安定の場合、強制ロスカットが間に合わず証拠金以上の損失を背負うことがあります

そのために追加の証拠金として追証が必要になります。

レバレッジを高くするほど急激な相場の変化には対応しきれず、追証を求められやすくなります。FXを始めたばかりの初心者なら、高レバレッジの取引には手を出さないほうがいいです。

レバレッジ取引のメリット

レバレッジ取引のメリットは以下の3つです。

  • 大きな金額を運用できる
  • 自由度が高い
  • 基本的に借金を背負うことがない

メリット1 大きな金額を運用できる

レバレッジ取引をおこなうメリットは利益の最大化にあります。リスクの少ない方法では現物取引がありますが保有資産をそのまま使用するため、利益はこつこつ増やしていく必要があります。

しかしレバレッジ取引ではレバレッジを増やすほどに、少ない資産をかけて大きな金額で取引できます

国内仮想通貨取引所では日本仮想通貨交換業協会が制定したガイドラインに元づき、レバレッジは4倍に抑えられますがうまく活用することで短い期間で資産を増やしていけます。

メリット2 自由度が高い

レバレッジ取引の歴史は長く仮想通貨の他にも株式取引やFX取引で採用されています。しかし仮想通貨のレバレッジ取引で優れた点として自由度の高い点があります。

まずFX取引では土曜日と日曜日の間は取引ができません。株式取引でも平日の日中しか取引ができないようになっています。しかし仮想通貨取引に曜日による制限はないため、年中いつでも取引が可能です

また通貨の出金可能時間も異なりFXと株式では土日祝日は対応していないですが、仮想通貨はいつでも出金が可能です。ただし証券会社や取引所に関わらず、システムのメンテナンス中は入出金が制限されています。

メリット3 基本的に借金を背負うことがない

証拠金維持率

証拠金維持率はレバレッジ取引をおこなう際に、収める証拠金に対して純資産がどれほどの比率を占めているのかを示す割合です。証拠金維持率を下回ることで取引が不可能になり、ポジションの決済がおこなわれます。

例をあげると、100万円のレバレッジ取引をする際に10%の証拠金が求められ、10万円を収めます。10万円の証拠金に対して証拠金維持率が80%と設定されている場合、損失が20%(2万円)になると取引が中止されポジションが決済されます。

証拠金維持率が高いほどに取引が停止するラインが早いことを意味しており、大きな損失を防ぎやすくなっています

追証

追証はレバレッジ取引で損失が発生した場合に、取引所より求められる追加の保証金です。追証を期日までに収めることで証拠金維持率が高まり、取引が再開されます。収めなかった場合は取引が強制的に決済されます。追証の種類には以下の2つがあります。

  • 証拠金維持率を下回った場合
  • 預けている資産以上の損失が発生した場合

1の時に支払う追証は証拠金の損失分で済むため、借金を背負うことはありません。

また2では相場が予想外に変化をしてロスカットが追い付かない場面になります。仮想通貨市場では急激な価格の変化は珍しくありません。追証のある取引所では発生した損失が借金として要求されます。

追証ゼロ」を掲げている取引所では、証拠金を上回る予想外の損失が発生した場合に取引所が肩代わりをおこなうため、借金を背負うことはありません。また証拠金維持率が高い取引所を選ぶことで素早いロスカットが実現しやすくなり、余計な借金を背負いにくくなります。

参考 : 追証とは?初心者でもわかりやすく投資の基本を徹底解説!!

レバレッジ取引のデメリット

レバレッジ取引のデメリットには以下の2つが挙げられます。

  • 損失が大きくなる可能性がある
  • 価格変動によるリスクがある

デメリット1 損失が大きくなる可能性がある

レバレッジ取引ではその性質上、証拠金以上の金額を借りた取引が可能です。少ない金額をかけながら一気に稼げる可能性を秘めていますが、同時に大きな損失を被る危険性も存在しています。

仮に仮想通貨取引で1万円の損失を出した場合、現物なら1万円の損失で防げますが、レバレッジを効かせていた場合1万円にレバレッジをかけた金額分の損失となります。

レバレッジ取引では大きく稼げる可能性がある分、大きく損するリスクがある事を理解しないといけません

デメリット2 価格変動によるリスクがある

仮想通貨の特徴として株式やFXと比べて価格変動幅(ボラティリティー)が高いことがあります。

ボラティリティーが高いと、価格の変化が大きく予想しにくいという特徴があります。またボラティリティーが低いと価格の変化が緩やかなため、急激な変化が起こりづらくリスクが少ないです。

仮想通貨市場はボラティリティーが高いことで一気に稼げる可能性があるといえますが、元々価格が安定しない仮想通貨でレバレッジ取引をおこなうと、価格変動によるリスクを予想しづらいというデメリットもあります。

レバレッジ取引の手順

GMOコインの取引画面を使用してレバレッジ取引の方法を紹介します。

レバレッジの設定・変更

GMOコインではレバレッジが4倍で固定されています。自分の好きなレバレッジに変更することはできません。

注文点から

成行注文

成行注文は価格を指定せずに注文をおこないます。成行注文の注文画面で「」か「」かを選択して取引するETHの量を入力します。また許容スリッページを入力します。最後に「確認画面へ」を押せば注文が完了します。

許容スリッページとは相場が荒れて値動きが激しくなっている際に、自分の注文した価格と実際の約定価格が異なる時にどれぐらいの差なら許容するかを決める範囲になります。

参考 : 成行注文とは | 効果的なタイミングや指値注文との違いをわかりやすく解説

指値注文

指値注文は自分で注文価格を決定して注文をおこなう方法です。指値取引の注文画面から「」または「」を選択して取引するETHの量を入力します。「指値」か「逆指値」のどちらかを選択して注文レートを入力します。最後に「確認画面へ」を押して注文完了です。

指値か逆指値かを選ぶコツとして、「」の際に注文レートより価格が高い場合に売るなら指値を選択し、価格が低い場合に売るなら逆指値を選択しましょう。また「」の際に注文レートより高い価格の際に購入するなら逆指値を、注文レートより低い価格の際に買うなら指値を選びましょう。

参考 : 指値とは | メリット・デメリットやその他の注文方法との違いを徹底解説

IFD注文

IFD注文は指定した価格になることで注文が約定され、その場合にのみ指定した価格で決済をおこなうとという注文方法です。TFDの注文画面では新規売買項目に、「」または「」を選択して取引するETHの量を入力します。指値と逆指値のどちらかを選択し注文レートを入力します。

決済売買欄でも同じように入力することで、最後に「確認画面へ」を押せば注文が完了します。

参考 : IFD注文とは | IFO・OCO注文との違いについて徹底解説

OCO注文

OCO注文とは同時に2つの注文を出して片方の注文が通ることで、もう一方の注文はキャンセルされる注文方法です。OCOの注文画面で「」または「」を選択して取引するETHの量を入力します。指値と逆指値にそれぞれの注文レートを入力して「確認画面へ」を押せば注文が完了です。

IFD-OCO注文

IFD-OCO注文は指定した価格になることで注文が約定され、約定された場合にのみ追加で2つの注文を出します。出された2つの注文の内片方が約定することでもう一方の注文がキャンセルされる注文方法です。

新規売買の注文画面で「」または「」を選択して取引するETHの量を入力します。指値と逆指値のどちらかを選択し、注文レートを入力します。

決済売買の欄では取引数量と指値と逆指値にそれぞれの注文レートを入力し「確認画面へ」を押すことで注文が完了します。

注文状況の確認

注文状況を確認するには、「仮想通貨FX」から「取引履歴」を選択します。期間と銘柄名、取引区分と売買区分の項目を選択したら、「検索」を押すことで注文状況が確認できます。

ポジションの決済

「仮想通貨FX」から「注文一覧」を選択します。期間と銘柄名、さらに状態をチェックしたら、「検索」を押します。該当する注文内容があればそこから決済が可能です。

レバレッジ取引で利益を出すポイント

自分にあった取引所を選ぶ

レバレッジ取引は多くの取引所で実践可能です。取引所ごとに特色が変わり、使用できる機能や使いやすさ、サーバーの強さなど投資をおこなううえで多くの要素が絡んできます。

特にレバレッジ取引で借金を防ぐために追証が発生しない取引所を選ぶことや、証拠金維持率が高めの取引所を選択することも一つの方法です。海外にはレバレッジを最大100倍までかけられる取引所も存在します。自分に合った取引所を探してみましょう。

短期での取引を行う

レバレッジ取引では短期間での取引がおすすめです。理由はレバレッジ取引で長期間保有を続けることでスワップポイントがかかるためです。スワップポイントとは保有するポジションにかかる手数料で日付をまたぐごとに徴収されます。

取引所によりスワップポイントは変化しますが、だいたいの取引所で1日あたり0.04%の手数料がかかります。レバレッジ取引では短期間での取引をおこなうことで、余計な手数料をかけずに済みます。

トレードツールを使う

レバレッジ取引をおこなう投資家の中には、高機能なトレードツールを使用する人もいます。トレードツールを使用することで複数のチャート分析ができ、条件に従った自動的なトレードがおこなえます。国内取引所のBitPointは、MT4というトレードツールを提供しています。

MT4は高度なチャート分析が可能なツールで、中上級者におすすめです。MT4の使用ができる取引所は限られているので、MT4の使用を検討する場合は対応している取引所を利用しましょう。

レバレッジ取引のロスカット

強制ロスカットとは

レバレッジ取引では証拠金を担保に、取引所から資金を借りて取引をおこないます。

レバレッジをかけている場合、急な価格の変動が発生した時に想定外の損失が発生し、収めた証拠金が一定の水準を下回ることがあります。その際に強制ロスカットが実行され、保有するポジションが強制決済されます。

強制ロスカットが実行されることで投資家は証拠金以上の借金を負う必要がなくなります。取引所には投資家に借金が発生しても投資家から返済を受けられない可能性があるため、強制ロスカットを実装することで取引所が負債を背負う危険性を減らせます。

仮想通貨取引所の強制ロスカット率比較

証拠金維持率は強制ロスカットが実行されるラインです。証拠金維持率は取引所によって異なりますが、維持率が高い取引所を選ぶことで借金を背負う可能性を下げることができます

以下の表では証拠金維持率が最も低い取引所はCoincheckとBitMEX、bitFlyerになっています。また証拠金維持率が高い水準になっているのがLiquid by Quoineとなっておりそれ以外の取引所では証拠金維持率が70~80%と高い水準にあるようです。

各取引所の強制ロスカット率
GMOコイン証拠金維持率が75%を下回った場合
Coincheck証拠金維持率が50%を下回った場合
DMM Bitcoin証拠金維持率が80%を下回った場合
Liquid by Quoine証拠金維持率が100%を下回った場合
BitMEX〜200BTC:証拠金維持率が50%を下回った場合 / 〜300BTC:証拠金維持率が66.66%を下回った場合 / 〜400BTC:証拠金維持率が75%を下回った場合 / 以下100BTCごと:ロスカット率 が+0.5%される
bitFlyer証拠金維持率が100%を下回った場合に追証ルール適用 / 証拠金維持率が50%を下回った場合に強制ロスカット適用
TAOTAO証拠金維持率が80%を下回った場合

まとめ

レバレッジ取引では自分の資産を証拠金として収めることで、数倍の資金を動かした取引が可能です。レバレッジが高くなるほどロスカットの危険性は高まりますが、リスクコントロールをおこなうことで借金をすることなく取引に取り組めるでしょう。

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