- QASHはQUOINEが運営する取引所で買えるトークン
- リブランディングによって名称変更やサービスの刷新が行われた
- Liquid by FTXは独自技術で流動性の高い取引所を目指している
この記事では仮想通貨「QASH (キャッシュ) 」について解説しています。
具体的には、QASHの概要や発行元であるQUOINEや、取引所「Liquid by FTX」でのQASHトークンの購入方法などを解説しています。ぜひ最後まで読んでみてください。
Liquid by FTX (リキッドバイエフティーエックス) で発行されている仮想通貨QASH (キャッシュ) とは?
理解を深めるために、はじめに各用語の意味を解説していきます。
QASH (キャッシュ)
「QASH」とは、2017年に発行された取引所トークンのことです。QUOINE株式会社が運営しているLiquid by FTXでの利用を主な目的として発行されました。将来的には「Liquid」にトークン名称を変更予定のようです。
QUOINE
QUOINEとは「QUOINE株式会社」という企業名のことを指しています。SBIインベストメントやジブラルタル証券取引所、Binance (バイナンス) やBitfinex (ビットフィネックス) などと業務提携しています。
Liquid by FTX (リキッドバイエフティーエックス)
「Liquid by FTX」は仮想通貨取引所の名称です。以前の名称は、「QUOINEX (コインエクスチェンジ) 」でした。
リブランディングについて
QUOINE株式会社のCEOであるMike Kayamori氏が2018年7月11日に自身のツイッターで、自社サービスのリブランディングを行うことを発表しています。具体的には、取引所の名称をQUOINEXから「Liquid by FTX」に変更すること、QASHトークンの名称をLiquidトークンに変更する内容となっています。
Liquid by FTX (リキッドバイエフティーエックス) のQASH (キャッシュ)について
この項目ではQASHトークンの詳しい概要について解説していきたいと思います。
2017年で最も成功したICOのひとつ
キャッシュは、金融庁が認可した取引所が日本の法律に準拠して行った、はじめてのICOとなっています。3日間にわたって行われたICOでは、販売予定だった3.5億QASHが全て完売しています。この時のICOでは、資金調達額も112億円となっており、国内でも最大規模のICOとなっています。
ERC20トークン
2017年には多くのICOが行われました。発行や開発の容易さから、そのほとんどがイーサリアムのERC-20という規格に準拠したトークンとなっています。これと同じように、キャッシュもイーサリアムのERC-20規格に準拠したトークンです。そのため、イーサリアムのネットワーク上に構成されています。
ICOで発行される2019年の第2四半期までは、この規格のままプロジェクトを進行していく予定となっています。
レンディング
キャッシュを保有していると、取引手数料の割引だけでなく、保有量に応じてレンディングによる利息収入を受け取ることができます。
通常の取引所トークンでは手数料の割引がメインのものが多いですが、こうした利息収入が得られる点はQASHトークン独自の特徴と言えるでしょう。
QASH (キャッシュ)の価格と最近のチャートの動きについて
QASHは発行後、バブルの影響もあり大幅な値上がりを記録しました。しかし、その後は価格を下げ現在に至るまで低迷しています。今後は、プラットフォームとなる「Liquid by FTX」のプロジェクトの進行に応じて価格が変化していくと考えられます。
Liquid by FTX (リキッドバイエフティーエックス) について
Liquid by FTXはQUOINEX株式会社が運営する仮想通貨取引所です。
Liquid by FTXは仮想通貨取引所として、高い流動性の提供を実現することを理念として掲げています。具体的には、以下の2つの技術を使い高い流動性を提供します。
- ワールドブック
- プライム・ブローカレッジ
ワールドブック
ワールドブックは各取引所の取引データを集約し、その内容をもとにトレードができるシステムです。通常の仮想通貨取引では、取引所ごとに発注されている注文内容が異なります。そのため、ある取引所では約定する注文も、他の取引所では約定しない場合があります。
これに対して、ワールドブックでは取引所の取引データを集約して、さまざまな取引所を行き来してトレードすることができます。そのため、1つの取引所に縛られない柔軟な取引が可能となります。
ワールドブックは「内部オーダーブック」と「外部オーダーブック」の2つの要素で構成されています。内部オーダーブックはワールドブック内の為替調整済みの取引データを集約したものです。外部オーダーブックは世界中の取引所の取引データを集約したものです。
ワールドブックを使ったLiquid by FTXでの注文成立までの流れは、以下のようになります。
下記でそれぞれの詳しい内容を見ていきましょう。
STEP1 スマート・オーダー・ルーティング
スマート・オーダー・ルーティングは、注文に対して最適な価格での約定を実現させるシステムです。具体的には、さまざまな取引所のデータをLiquid by FTX内のシステムに即座に反映させます。これによって、最適な価格での注文を成立させます。
STEP2 クロスカレンシー換算エンジン
クロスカレンシー換算エンジンは、ワールドブックと外部の取引所データを繋ぐシステムのことです。具体的には、ワールドブック内に出された注文が成立しない時に、外部の取引所データからマッチするデータを抽出し、基軸通貨を注文に合わせて調整します。これによって、通常では成立しない内部と外部の注文が成立する仕組みとなっています。
STEP3 マッチング・エンジン
マッチング・エンジンはワールドブックの取引を処理するシステムです。ワールドブックでは世界中の取引を処理する必要があるため、通常の取引所で使われているシステムでは、そのすべての処理を行うことができません。
これに対して、マッチング・エンジンでは1秒間に数百万の取引を処理することができるため、ワールドブックの大量の取引を処理することができます。また、拡張性に優れ、システム障害への耐性も兼ね備えた世界水準のシステムとなっています。
プライム・ブローカレッジ
プライム・ブローカレッジでは、主に金融サービスとの連携が行われます。プライム・ブローカレッジは以下の4つの役割があります。
- 仮想/法定通貨のクレジット
- ダイレクト・マーケット・アクセス
- 法定通貨管理
- リアルタイム報告
下記でそれぞれの詳しい内容を見ていきましょう。
仮想/法定通貨のクレジット
法定通貨や仮想通貨を担保とし、借り入れを行うことができます。
ダイレクト・マーケット・アクセス
世界市場における取引勘定や発注、リスク管理を24時間体制で行います。
法定通貨管理
世界の主要銀行と提携することで、法定通貨の管理や国際送金の最適化を行います。
リアルタイム報告
入出金の詳細データを基に、ポジションや預金残高の把握など、キャッシュフローを確認することができます。
Liquid by FTX (リキッドバイエフティーエックス) でのQASH (キャッシュ) の買い方
Liquid by FTXでのQASHトークンの買い方について解説していきます。QASHトークンを国内取引所で購入できるのはLiquid by FTXだけとなっています。
Liquid by FTX (リキッドバイエフティーエックス) にログインし取引画面に移動する
まずはLiquid by FTXに移動し、上のメニュータブから「Market」を選択し取引画面に移動します。
取引ペアを選択する
最初の状態だと「BTC/JPY」の取引ペアになっているので、「QASH/JPY」のペアに切り替えたいと思います。「BTC/JPY」を選択します。
JPYのペアに切り替える
「USD」建ての取引ペアが表示されているので、「JPY」を選択しましょう。
「QASH/JPY」のペアに切り替える
すると日本円建てのペア一覧が表示されます。ここで「QASH/JPY」のペアを選択し、画面を切り替えます。
取引画面の見方

画面の左側の赤枠で囲ったところは、取引ペアのチャート画面となります。リアルタイムでのチャート変動が表示されています。中央の赤枠で囲ったところは、取引板の画面です。現在発注されている数量とレートの一覧が表示されています。
一番右側の赤枠で囲ったところは、注文の発注画面です。Liquid by FTXでは
- 「指値」
- 「成行」
- 「逆指値」
- 「トレール」
の4種類の注文を発注することができます。
上記の一番右側の発注画面から注文を出してみましょう。
「買い」注文を出す
右側の注文発注画面で「指値」「成行」「逆指値」「トレール」から好みの注文方法を選択します。
注文したいレート、購入したい数量を入力します。レートに関しては取引板で発注されている注文を選択すれば、価格が自動で反映されます。特に金額にこだわりがなければ、「成行」注文で発注すれば、必ず約定する価格で注文が決まるので、こちらがおすすめです。
また、保持している資産の割合から購入数量を決定することも可能です。この場合は、数量の項目の1つ下にあるパーセンテージの項目を選択します。「25%」「50%」「75%」「MAX」から、好みの割合を選択します。
入力が終わったら「買う」を選択します。以上で購入が完了します。
「売り」注文を出す
右側の注文発注画面で「売パネル」を選択します。注文方法は買い注文とほとんど同じです。「指値」「成行」「逆指値」「トレール」から好みの注文方法を選択します。
注文したいレート、購入したい数量を入力します。レートに関しては取引板で発注されている注文を選択すれば、価格が自動で反映されます。特に金額にこだわりがなければ、「成行」注文で発注すれば、必ず約定する価格で注文が決まります。
保持している資産の割合から売却数量を決定することも可能です。「25%」「50%」「75%」「MAX」から、好みの割合を選択します。
入力が終わったら下の「売る」を選択します。以上で購入が完了します。
Liquid by FTX (リキッドバイエフティーエックス) の QASH (キャッシュ) の将来性
Liquidのワールドブックへの先行投資
ワールドブックは世界中の取引所ごとに存在するデータを、1つにまとめる機能を持っています。
今後の予定としてLiquid上の取引を総括するInternal Order Book(インターナルオーダーブック)や、他取引所との取引融合を実現するExternal Aggregated Order Book(エクスターナルアグレゲイトオーダーブック)との統合を進めています。これらの機能との統合が実現すると、取り扱い通貨ペアの増加や取引時のスプレッド縮小が期待されます。
Liquidプラットフォームのメリット
QuoineはLiquid Platformを開発している運営元です。そのQuoineが発行するトークンがキャッシュ(QASH)ですが、Liquid Platform開発中の状況ではトークンとしての取引が主になっています。しかしLiquidプロジェクトが進むことでQuoineの有用性が増し、Liquid Platform内での活用が促進されることが期待されています。
Liquid by FTX (リキッドバイエフティーエックス) のQASH (キャッシュ) のまとめ
以上、 QASHについて解説してきました。リブランディングによって名称変更や、サービスの刷新が行われたことで、今後の事業展開により期待感が高まっています。今後の動向にも注目していきたいですね。