マイニングリグとは

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田中丸 凛太郎 (Rintaro Tanakamaru)
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田中丸 凛太郎

KasobuのAssociate Editorです。暗号資産、株式、FXなど幅広い経済・金融系分野のリサーチを行っています。 彼は2021年1月にドットメディア株式会社にインターン生として入社し、同社オウンドメディアの制作ディレクション・運用に携わっています。

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マイニングリグとは

マイニングリグとは、仮想通貨のマイニングに使われる専用機材のことです。「リグ」は「掘削機」を意味します。仮想通貨のマイニングが鉱物の採掘に似ていること、そしてマイニングリグが掘削機と同様の役割を果たしていることからこのような名称がつけられました。

ビットコイン (BTC) などの仮想通貨の新規発行は、マイニングを通して行われます。マイニングには膨大な量の計算を行う必要があり、それを一番早く解いた人に報酬が支払われる仕組みです。

昔は個人PCの処理能力でもマイニングで報酬を得ることができました。しかし、現在は取引量の増加により、より高性能なコンピューターでの計算が求められています。資本力のある大手企業がマイニングリグ専用の大規模設備を作って参入しているため、個人がマイニングを成功させることは非常に難しいのが現実です。

ただ、ビットコイン (BTC) 以外の取引量の少ないアルトコインであれば、マイニングが成功する可能性はあり、実際に自作のマイニングリグを使って運用しているマイナーも存在します。

自作マイニングリグパーツを選ぶポイント

マイニングリグは、普通のパソコンと比較して、高性能のグラフィックボード、大容量ランクの電源、優れた冷却機能の3点が特に求められます。

CPU

実はグラフィックボードを使ったマイニングリグにおいて、CPUの性能はあまり求められません。OSが動作できれば安価なものでも問題ないでしょう。コア数でいうと2~4つのCPUで十分です。

手持ちのパソコンがあればそちらを流用するか、新しく購入する場合はインテルのCeleronシリーズがおすすめです。

グラフィックボード

グラフィックボードは「グラボ」とも呼ばれ、マイニングをする上で最重要とも言えるパーツです。マイニング競争に勝つための武器そのものの役割を担うパーツなので、高性能であればあるほど、数は多ければ多いほど報酬も獲得しやすくなります。スペックの低いものを選んでしまうと、報酬が獲得しづらい上に電気代もかさんでしまい、赤字を出してしまう可能性があるので注意が必要です。

マイニング中は24時間休みなしでグラボを使用し続けることになります。そうするとグラボには大きな負荷がかかり、寿命が短くなってしまうことも認識しておきましょう。現在の状況を踏まえると、GTX1660 Super/Ti以上のスペックがあることが望ましいです。

電源

電源はリグの動力源となるため、グラボに次いで重要なパーツと言えます。

電源を選ぶ際に重要なことは、電源容量と電源ランクです。どちらも高いに越したことはありません。マイニングリグは24時間休みなしで稼働させるため大きな容量が必要なのと、利益がどれだけでるかは電気代との兼ね合いになるためです。

電源には静音性を無視した大容量のマイニング用電源が販売されています。どれぐらいの電源容量を求めるかはグラボの数によって決めると良いでしょう。1000W以上であれば問題ないと思われます。

電源ランクの規格はSTANDARD・BRONZE・SILVER・GOLD・PLATINUM・TITANIUMの6段階に分かれています。マイニングに使うならGOLD以上が望ましいです。ランクが高い方が電源効率が良く、電気代を節約できます。

おすすめはLEADEX PLATINUM SE 1000WThermaltake TOUGHPOWER GRAND RGB 1050Wです。

メモリ

メモリについてはOSが動けば十分なため、4GBの程度のモデルで問題ありません。規格もDDR4-2133やDDR4-2666など、スタンダードなモデルで十分です。

ストレージ

ストレージもOSをインストールできれば問題ないため、128GB程度の安価なモデルで十分です。

HDDでもSSDでもマイニングするにあたっては大差はありませんので、好みのものを選ぶと良いでしょう。

Silicon Power Ace A55 (128 GB)Transcend SSD230 (128 GB) などがおすすめです。

なお2021年4月ごろにブームが訪れた仮想通貨Chia (チア) のマイニング需要の影響で、大容量のHDDは品薄の傾向にあります。大容量のものを検討している場合は注意してきましょう。

ケース

ケースをこれから購入する場合は、マイニングリグ専用のオープンフレーム型がおすすめです。オープンフレーム型のメリットは、通気性が高く冷却効率が良い、グラボを横に配置でき、配線もしやすいので増設が用意といった点が挙げられます。

価格帯はさまざまなため、予算に合ったものを選ぶと良いでしょう。安価なものだと5,000~6,000円程度で買えるものもあります。品質を重視する場合は長尾製作所のフレーム、品質よりもコスパを重視する場合は中国メーカーのものがおすすめです。

すでにATXなどのケースを持っている場合は、そちらでも代用可能です。安価なので新しく買ってもいいでしょう。ただATXはマイニング専用に作られているわけではないため、グラボの増設のしやすさや冷却周りで多少不便に感じることもあるかもしれません。

マザーボード

マザーボードはグラボを接続するパーツです。マイニング用にマザーボードをそろえるなら、グラボを接続するPCleスロットが多めについているマイニング専用のものがおすすめです。しかしマイニング用のマザーボードは基本的に高価なので、コスパを重視する場合はATXマザーボードをライザーカードで拡張していくのも手でしょう。

冷却関連

マイニング時に発熱するのは、主にグラボと電源です。冷却については、コンピュターが継続的に稼働できることと、冷却に要する電気代の兼ね合いで考えなければなりません。

マイニング用のオープンフレームケースを使用している方は、各グラボにファンが取り付けられるので、それで問題ないでしょう。

ATXケースを使っている方は、至近距離で扇風機を当てて冷却するのをおすすめします。24時間稼働しても電気代は30円未満で済むので、報酬を圧迫することもありません。

マイニングリグまとめ

個人でのマイニングも、稼げる通貨の見極めができれば収益を上げることは可能です。マイニングリグを自作する場合は、しっかりとお金をかけるべきパーツとそうでないパーツを把握することが大切です。

もちろんスペックが高いもので全てそろえるに越したことはありません。しかし初期投資の回収も考慮しなければならないため、投資対費用のバランスを見て機材を選びましょう。しっかりと稼げるリグを作るために、本記事で解説した内容をぜひ参考にしてください。

KasobuのAssociate Editorです。暗号資産、株式、FXなど幅広い経済・金融系分野のリサーチを行っています。 彼は2021年1月にドットメディア株式会社にインターン生として入社し、同社オウンドメディアの制作ディレクション・運用に携わっています。

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