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NFT (Non-Fungible Token) とは

NFTは、2020年〜2021年にかけて急成長した大注目を浴びる仮想通貨です。NFTの大きな特徴として識別される性質を持つ点があり、デジタルアイテムに唯一性や取引可能性などを持たせることが可能です。ここでは、2014年に誕生したNFTが今注目されている背景やNFTの活用事例、NFTでできることなどについて解説していきます。

編集:
眞船 美香 (Mika Mafune)
この記事の編集者
眞船 美香

暗号資産投資家でもあり、Head of Owned Media Divisionでもあります。オーストラリアのシドニーより、海外の暗号資産に関する情報や英語文献をもとに日々リサーチを行なっています。 2012年から共同通信社で宮内記者会の記事インターンとして参画し、その後は小学館のCanCamで編集アシスタントを経験します。大学卒業後は、メルセデス・ベンツ日本の文献課に所属し、車種カタログやそのほか英語文献などの添削・編集業務を行いました。2017年に電通へ入社し、海外ネットワーク強化のためのマーケティング・コミュニケーションを担当し、ウェブ電通報をはじめとするオウンドメディアに日本語と英語の両方で記事執筆・投稿を行いました。

編集ポリシー
1分で理解する要約
  • NFTは識別される性質をもつトークンのこと
  • NFTには唯一性、所有・取引可能性、相互運用性の3つの大きな特徴がある
  • 史上初のNFTは2014年5月にニューヨーク市で作成された
  • NFTはアートやコレクション、会員権などさまざまな分野で活用されている
  • NFTは販売や転売、NFT関連銘柄へ投資することができる
  • NFTを作るには、オリジナルデジタルコンテンツとウォレット、手数料の仮想通貨が必要

NFTとは

NFTはNon-Fungible Tokenの略称で、日本語では「非代替性 (ひだいたいせい) トークン」といいます。同じ種類のトークンであっても、識別される性質をもつトークンを指します。

そもそもトークンとは広義でいうと「何かの価値を表すもの」です。たとえばテザー (USDT) も1種のトークンですが、1米ドルの価値を内包しています。

次に「非代替性」ですが、上記のトークンの例に上げたテザー (USDT) は、同じ種類のトークン同士であれば交換可能であるため「代替可能な」トークンということになります。もう少し詳しく説明すると、A氏がもつ100USDTとB氏がもつ100USDTは交換可能です。600億枚以上発行されているテザー (USDT) は全く同じ価値をもち、区別がされません。

一方、NFTのトークンは同じ種類であっても区別されます。たとえばブロックチェーンゲームのCryptoKittiesでは、ゲーム内でCKトークンというNFTのトークンが使用されています。この場合、A氏がもつCKトークンとB氏がもつCKトークンにはそれぞれに固有のIDが振られており区別されます。よって同じIDをもつCKトークンは存在しません。このように唯一無二で、同じ種類のトークンでも区別できるのがNFTの特徴です。

またNFTをデジタルアイテムと紐づけて使うことで、本来複製可能でコピーと原本の違いがないものを固有のものとして扱うことが可能になります。NFTをデジタルアートと紐付けた場合、A氏が作成したデジタルアートをBさんに販売する際に、デジタルアートと紐づいたNFTをB氏のアドレスへ送付することで、ブロックチェーン上のNFTの所有者がA氏からB氏へと変更されます。よって、そのデジタルアートはB氏の所有物と記録されます。

NFTの仕組み

NFTには、唯一性、所有・取引可能性、相互運用性の3つの大きな特徴があります。

1つめの特徴は、デジタルデータまたはアイテムに唯一性をもたせられる点です。一般的にデジタルファイルはコピーすれば複製できてしまうため、デジタルファイルそのものには「唯一性」という概念はありません。

一方、NFTはデジタルファイルとNFTを紐付けて利用することで固有なものとなり、オリジナルのデジタルファイルが唯一無二なものとなります。

2つめは、デジタルデータまたはアイテムが所有可能になることで取引が行える点です。ブロックチェーン上に書き込まれたNFTからは今までの取引履歴や所有アカウント情報をたどれるため所有者を明確にできます。

これにより一般的な美術品のように収集や売買することが可能になります。NFTマーケットでは、ゲームアイテムや不動産、デジタルアートなどが盛んに売買されています。

3つめは、相互運用性があることです。イーサリアムブロックチェーン上のNFTはERC-721という規格で表現されることが多いです。これは現状、共通規格として定められているため、この規格に沿って発行しているサービスであれば、同じNFTをどこでも取り扱うことが可能になります。たとえば、NFTに紐づいているCryptoKittiesのキャラクターである猫を育て、それをNFTマーケットなどで販売することが可能です。

NFTの歴史

2021年に入ってからのNFTブームが真新しい記憶に残りますが、ここではNFTがたどってきた歴史を、黎明期・成長期・発展期に分けて解説します。

黎明期 (2014年〜2017年)

2014年5月にニューヨーク市で開催されたRhizomeが主催するSeven on Sevenというイベントで発表したプレゼンテーションの一環[1]

triangleとして史上初のNFT「Quantum」が生成されたといわれています。使用されたブロックチェーンはnamecoinというもので、この時NFTはとある芸術作品と紐付けが行われました。

成長期 (2017年〜2020年)

2017年11月、イーサリアムブロックチェーン上のブロックチェーンゲーム「CryptoKitties」が公開[2]

CryptoKitties公式ブログ Medium: Thanks a million!, 2018年9月14日配信

triangleされました。ユーザーはキャラクターの猫を購入し配合、育てるなどして遊びます。またこれら猫はNFTに紐づいておりマーケットプレイスなどで販売することも可能です。このゲームは大変な人気を集め、最も高い猫は600ETH (当時約1900万円) [3]で販売されました。

発展期 (2020年〜現在)

2020年10月、CryptoKittiesの開発企業であるDapper LabsとNBAが協業して「NBA Top Shot」を公開[4]

triangleしました。NBA Top Shotでは「モーメント」と呼ばれる各選手のハイライト動画を販売しており、このモーメントにNFTが紐づいています。

2021年に入ってからは、NFTの高額販売が大きく報じられました。たとえばオークションハウスのクリスティーズにおいて、ビープル (Beeple) というアーティストのデジタル映像が約6930万ドル (約75億3000万円) という高値で販売[5]

triangleされました。また同月、TwitterのCEOジャック・ドーシー氏の初ツイートが291万ドル (約3億1500万円) で落札[6]されています。

これら高額販売を追い風に、NFTは投機的な商品として人々の注目を集めました。2020年末~2021年4月半ばにかけて仮想通貨が高騰していたことも、注目を集めた理由のひとつと考えられます。

NFTの具体的な活用事例

NFTが活用されている3つの分野、アート、コレクション、会員権についてご紹介します。

1つめのアートですが、NFTを通じてデジタルアートの所有権を証明できるようになったことで、アート界に新たな価値をもたらしました。二次元の画像や動画、3Dモデルなどのデジタルアートを専門に取扱うマーケットプレイスが誕生しています。2018年に立ち上げられたSuperRareと呼ばれるマーケットプレイスなどが注目を集めています。

2つ目はコレクションです。トレーディングカードを集めたり、ゲーム内のキャラクターやアイテムを収集したりするのにNFTを利用します。コレクションは、NFTマーケットの売上の約45%[7]

NonFungible: Market Overview, 2021年6月23日参照

triangleを占めている人気カテゴリであり、コレクションを扱うNFTプラットフォームCryptoPunksで注目を集めた、ピクセルで作成された1万枚のパンクと呼ばれる絵が有名です。

またゲーム内で使われるアイテムをNFTにすることで、ゲーム外のマーケットプレイスなどで流通させることが可能になるなど、それまでのゲームには存在しなかった価値も生まれています。

3つ目は会員権や優待を受ける権利にNFTが使われる事例です。NFTを利用すると所有している人を特定できるため、特定の人に向けたサービスを提供するのに活用できます。

たとえば米経済誌Forbesでは「Web広告を表示させない権利」をNFT化し、読者へ販売しました[8]

triangle。こういったNFTを活用したサービスをコアなファンへ販売することで、自社サービスと顧客の結びつきをより強化できるでしょう。

NFTのマーケット

NFTを売買できるマーケットプレイスはさまざまなものがありますが、取扱商品が異なっている場合があります。

たとえば国内取引所Coincheckが提供するNFTマーケットプレイスのCoincheckNFTでは、カードゲームCryptoSpellsのトレーディングカードや仮想空間ゲームThe Sand Boxの土地などを売買することができます。

Raribleと呼ばれるマーケットプレイスでは、デジタルアート作品が主に取扱われています。だれもが自由にアート作品をNFT化し、販売することができます。

NFTマーケットの中でも有名なのがOpenSeaです。ゲームアイテムからアート作品、トレーディングカードまで、ありとあらゆるタイプのNFTが取扱われています。

NFTを利用した稼ぎ方

NFTを利用した稼ぎ方は、次の3つがあります。

  • デジタルコンテンツをNFT化して販売する
  • 購入したNFTを転売する
  • NFT関連銘柄へ投資する

NFTマーケットプレイスでは誰もがアーティストになれます。よって、オリジナルのデジタルコンテンツを作ることができれば、そのアートをNFT化してマーケットプレイスに出品することで収益を稼ぐことができるかもしれません。

または、NFTマーケットプレイスで気に入った作品をアーティストから購入し、転売することでその差額を収益として稼ぐことも可能です。

もしくは、NFTを発行したり購入したりせずに直接NFT関連銘柄へ投資することで収益を得ることもできます。NFT市場が拡大するにつれて、有望なNFTプロジェクトの銘柄への投資は将来的に価値を見出す可能性もあるでしょう。

NFTの発行・作り方

NFTを発行するには、次の3点を準備する必要があります。

  • オリジナルデジタルコンテンツ (画像、動画、3Dモデル、音楽など)
  • ウォレット (MetaMaskなど)
  • ガス代 (ETH)

使用するNFTプラットフォームによって必要なものが変わる可能性があります。

イーサリアムブロックチェーン上でサービスを提供するNFTマーケットプレイスを使用する場合は、上記のとおり、NFT発行にかかる手数料としてガス代が発生する場合があるため、あらかじめ幾らかのイーサリアム (ETH) と、イーサリアム (ETH) に対応するウォレット等を用意しておきましょう。

ウォレットとNFTプラットフォームを接続したら、各プラットフォームの手順に従って実行しましょう。なおNFTを発行する際に、下記のような情報入力を求められる場合があります。

  • 作品の情報 (タイトル、説明、作成日、アーティスト名)
  • トークン発行の情報 (発行数、価格、販売方法)

NFTのまとめ

NFTは「非代替性 (ひだいたいせい) トークン」で識別される性質をもち、唯一性、所有・取引可能性、相互運用性の3つの大きな特徴があります。またNFTはそれら特徴を生かし、さまざまな分野でも活用されています。

特に身近な分野としてはアートやゲームがあるため、ぜひ先述したNFTを使ってマネタイズする方法などを参考に、ブロックチェーンゲームを通してデジタルアイテムをNFT化して販売、またはNFTアートを購入し転売したり、有望なNFT関連銘柄へ投資してみたりして、NFTの性質やしくみについてより理解することに役立ててみましょう。

情報ソース・引用元一覧

2

CryptoKitties公式ブログ Medium: Thanks a million!, 2018年9月14日配信

3

コインテレグラフジャパン: クリプトキティーズ、2000万円の売買成立で最高値更新, 2018年9月6日参照

7

NonFungible: Market Overview, 2021年6月23日参照

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