リップル (XRP) の今後はどうなる?

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松本 頌平 (Shohei Matsumoto)
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松本 頌平

暗号資産 (仮想通貨) を専門に扱うライター兼編集者であり、執筆作品はKasobuにて紹介されています。

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リップル (XRP) の特徴

リップル (XRP) は、2021年6月現在、時価総額で7位の仮想通貨です。「Ripple labs inc」というアメリカの会社によって発行されており、総発行枚数は1000億枚です。有名な仮想通貨のビットコイン (BTC) やイーサリアム (ETH) と異なり、ブロックチェーンを使用せず、中央集権的な仕組みにより取引の承認をしています。

中央集権的な取引承認システムを使用することで、手数料の高騰や、送金の遅延を防ぐことができます。国際送金も数十円の手数料で、数分で行うことができため、今後が非常に注目される仮想通貨の一つです。

リップル (XRP) の価格変化

ここでは、これまでのリップルの価格変動について、その概要と原因について解説していきます。

2018年の始めからリップル (XRP) の価格が急落

2018年はリップルの価格が大幅に下落しました。ビットコインの暴落が話題になった年で 仮想通貨のバブルが崩壊したともいわれています。大きな原因は、ICOバブルが弾けて投機マネーが仮想通貨全体から流出したことや、中国・韓国が仮想通貨に対して強力な規制をかけたことがありました。リップルは2018年の1月に3.3ドルを記録していましたが、9月には0.3ドルを下回っています。

2019年のリップル (XRP) の価格変化

2019年のリップルは1~4月までは0.3ドル前後で安定していましたが、5~6月に顕著な値上がりが見られました。最大で0.45ドルまで上がりましたが、その後は大きな下り坂となり、2019年初頭よりも安値で取引されるほどになってしまいました。

それでも9月に入ると 3週連続で価格が上昇しており復調の兆しを見せています。
しかし、結局大幅な回復をすることが出来ず、9月の値から少し上下しながら推移していきました。

2020年上半期のリップル (XRP) の価格変化

2020年に入ると、それまで0.2ドル前後で推移していた価格が3月頭に0.3ドルまで上昇します。しかし、上がりきってすぐに下降トレンドに入り、3月半ばには半分の0.15ドルにまで下落してしまいました。その後はまた、0.2ドル前後で推移しています。

2020年下半期のリップル (XRP) の価格変化

2020年11月上旬までは、0.25〜0.3ドルの間を動いていましたが、リップルの保有者に配布されるトークン「Spark」の配布時期が近づくと一気に価格が上がり、0.7ドルまで上昇しました。しかし、その後2020年12月に米国証券委員会 (SEC) がリップルを証券法違反で提訴すると、状況が急変します。多くの取引所がリップルの取扱を中止したことで、3分の1以下の0.2ドル程度まで下落してしまいました。

2021年のリップル (XRP) の価格変化

2021年3月〜4月は、SEC訴訟でリップルの取扱を中止していた取引所が取扱を再開し、リップルの価格は順当に回復していきました。また、ビットコインの価格変動が起こらない時期にはアルトコインにマネーが流れることが多く、当時割安だと考えられていたリップルの買いが増えた時期にもかぶったため、4月頭には1.8ドルにまで価格が上昇しています。
しかし、2021年5月の仮想通貨バブル崩壊によって、現在は暴落し0.8ドル付近を前後しています。

リップル (XRP) が今後伸びると予測される根拠

圧倒的な送金スピード

前述のとおり、リップルはブロックチェーンを利用しておらず、Ripple.incによって管理されています。 この中央集権的な管理体制のおかげで、取引承認速度が非常に早く、国際取引でも数分で完了することができます。

xRapidで行われた国際送金実験では、アメリカ~メキシコ間の送金が約2分で完了したと発表されています。従来の国際送金は、いくつもの銀行を経由して行われるため1〜3日程度かかるのが普通です。

処理性能の高さ

リップルは他の仮想通貨に比べて、取引の承認処理が速いです。ビットコインやイーサリアムは、1秒あたり16件の取引情報を処理可能ですが、リップルは1秒に1500件もの取引を処理できます。これはリップルがブロックチェーンを介さず、独自のネットワークを使用していることに起因します。

取引の処理速度が遅いことは従来の仮想通貨における重大な課題でした。ブロックチェーン上で取引を行う仮想通貨は、取引を保存するブロックのサイズが決まっている上、一つのブロックが生成されるのにかかる時間が一定なので、取引量が増加すると「送金詰まり」と呼ばれる遅延が発生してしまいます。リップルは、この問題を中央集権的な取引承認プロセスによって解決しました。

市場に安定供給される

仮想通貨リップルの 総発行枚数は1000億XRPに設定されています。その内訳は概ね、500億XRPをリップル社が保有、創業者グループが110億XRPを保有、一般市場に390億XRPが放出されているという状況です。

リップル社は2017年から毎月10億XRPを市場に放出することを公言しています。これは、数百億のリップルがリップル社から急に放出され、価格が減少するのを投資家が恐れていたためです。

これによって、突然大量に市場に売却されることによる暴落のリスクがなくなりました。また、継続して毎月10億XRPずつ市場に供給されていく、安定したシステムが組み込まれたことになります。リスクが減り計画的に運用できるので、将来性に信頼感が生まれています。

通貨としての需要増加

リップルの強みはなんと言ってもその性能です。迅速な送金処理と格安の手数料によって全世界で大きな需要を獲得しています。特に銀行や金融機関からの需要が多く、タイやイングランド、サウジアラビアの中央銀行とも提携をしています。現在はまだそれらの国々で大きな動きはありませんが、今後中央銀行を中心に一般にリップルが普及していけば需要は更に伸びていくと考えられます。

通貨取引のインフラになれる

2017年にはアメリカの中央銀行にあたるFRBが、 リップルは国際送金技術の土台になれるという見解を示したことが大きなニュースになりました。その後FRBはリップルと提携して共同研究も行なっています。

また、日本のSBIはリップルと共同出資してSBI Ripple Asiaを設立、アジア圏を中心にした24時間リアルタイムで国際送金ができる金融インフラを作り上げるプロジェクトに着手しました。内外為替一元化コンソーシアムと呼ばれ、日本国内だけでも61の銀行が参加する大規模なプロジェクトになっています。[1]

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国際送金や通貨取引のインフラとしてリップルが欠かせないものになれば、その将来性は計り知れない大きさになります。

xRapidの実用化

xRapidは「XRP Ledger」というリップル独自のネットワークを利用する国際送金システムです。「Ripple Net」に参加している金融機関が国際送金を行う際に現金をリップルに交換することで通貨び両替をする必要がなくなります。

リップルネットワーク上で送金を行うため、速く・安い手数料で決済することができます。まだこのプロジェクトは実用段階に至っていませんが、2018年10月に実施されたRipple.incのカンファレンスで、3社の送金関連会社がxRapidを商用化したと発表された際には、リップルの価格が大きく上昇しました。今後、世界の大手銀行がxRapidを採用することで銀行の巨額な資金がリップルに流入し、価格の上昇が見込めます。

インド市場での影響力が強まっている

インドはキャッシュレス化と金融の近代化を推進している国として知られています。

送金の高速化やコストカットを目指すリップルは、 インドの方針と非常にマッチしているため、現在は仮想通貨を規制しているインドですが、例外的にリップルだけ規制を緩和する可能性もあると一部では言われているようです。

もしリップルがインド全体で使用されるようになると、人口12億人がそのまま参入することになります。これは非常に将来性が期待できるといえるでしょう。

大手企業からの出資・提携

リップルは世界的大手企業のGoogleから出資を受けており、 Googleが提供する決済サービス「Google Pay」にリップルが使われるようになる可能性があるといわれています。専門家によると、もしこれが実現したらリップルの価格は「6ドル (約660円)」を超えるとの大胆な予想もなされています。

また、リップルは現在、銀行を含む300を超える企業と提携しており[2]

triangle、今後さらなる利用拡大が見込まれます。

リップル (XRP) の今後を占うプロジェクト

SBI Ripple Asia

仮想通貨取引所「VCTRADE」を運営しているSBIグループとRipple.incが合同で「SBI Ripple Asia」を立ち上げました。

これは、SBIグループとリップルの知見・技術の融合によって、アジアにおける「価値のインターネット」実現を目指すプロジェクトです。[3]

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韓国 CROSS ENF

韓国CROSS ENFは、韓国を中心としたアジア圏の送金サービスを手掛けている会社です。リップル社と2018年から提携しており、韓国で初めてブロックチェーン上の送金サービスを提供しました。同社は2021年の4月から2021年6月の間にフィリピンとの送金がおよそ5000%の成長を記録しています。[4]

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著しい成長を遂げたことで、このプロジェクトには現在世界中から注目が集まっており、もし成功すれば国際的にもリップルが送金手段として認知されるきっかけにもなり得ます。

エジプト国立銀行との国際送金提携

リップル社はエジプトの国立銀行と提携を結んでいます。エジプトは世界で5番目に送金を受け取る金額が多く、特に家族や友人間で日常的に国際送金が行われています。そのため、より安くより速い送金手段が求められており、2020年2月からこの提携を始めました。

2021年5月、エジプトからの出稼ぎ労働者が多いアラブ首長国連邦を拠点にする金融サービス企業LuLu International Exchangeとも提携を行い、着実にエジプトの送金インフラを形成しつつあります。[5]

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RippleX

リップルは様々な提携を行っていますが、 Ripple.inc自身もRipple X というプロジェクトを実施しています。

rippleXは起業家支援のプロジェクトです。ブロックチェーンを活用して既存の仕組みを効率化したい起業家のブロックチェーンに対する障壁を取り除き、ビジネスを成長させるサポートも行います。[6]

Ripple X, Ripple X公式サイト, 2021年6月28日参照

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支援を受けた起業家がリップルに関わっていく可能性も非常に高く、リップルの将来に期待が高まります。

マネーグラムへの投資

リップルはマネーグラムに対しておよそ半年間をかけて2000万ドル(約21億8000万円)を出資しました。この出資の完了によってリップルはマネーグラムの発行済の普通株の10%弱を保有する事になりました。

出資の合意内容はリップル側が出資する見返りとして、リップルのプロダクトの国境を超えた決済に利用することでした。そのため、 今後マネーグラム社によってよりリップルの決済力があがり、より多くの場面で使用できるようになることが予測されます。今後のマネーグラム社の動き、リップルの将来性に期待が高まります。

リップル (XRP) の今後に関するまとめ

リップルの長期的で壮大な目標が実現するとリップルに値がついていきます。各銀行の送金システムに導入されつつあり、日々動きがあるため、これからのリップルに期待を持つ人も多いでしょう。短期的には利益を上げづらい通貨ではありますが、 長期的に見たらリップルは高騰の可能性がある仮想通貨であると言えます。

リップルが変える金融の改革、「価値のインターネット」創出を投資家という立場から見守ってみてはいかがでしょうか。