- リップル専用ウォレット「Toast Wallet」
- スマホとパソコンで同期して利用できる
- ホットウォレットなのでセキュリティに注意
時価総額で第3位のXRP (リップル/Ripple)は、送金決済に特化した仮想通貨です。世界がボーダレスな時代に突入する中、その存在と役割はますます大きくなることが予想されています。
しかし、XRP (リップル/Ripple)に対応しているウォレットは意外に多くありません。その中で「Toast Wallet」は、リップルユーザーから高い評価を受け、広く利用されています。
本記事ではリップル専用ウォレット「Toast Wallet (トーストウォレット)」の特徴やメリット・デメリット、使い方についてご紹介します。
Toast Wallet (トーストウォレット)
数少ないリップル (Ripple専用のウォレット
仮想通貨の中では時価総額第3位のリップルですが、リップルが利用できるウォレットは意外に少ないです。時価総額で1位のビットコインと2位のイーサリアムは、それらをプラットフォームとして別の新しい通貨が発行されることもあります。特にイーサリアムは、新しく発行される仮想通貨の9割以上のベースになっているとも言われ、ウォレットにも高い汎用性が期待できます。
一方リップルは、送金決済に特化した通貨として開発されており、リップルをベースとする新通貨が開発される可能性は低いといえます。そのため、リップルのウォレットは少ないのではないかと思われます。
しかしリップル専用のウォレット「Toast Wallet」は、利用しやすいとリップルユーザーから高い評価を得ています。
公式サイト:https://toastwallet.com/
Toast Wallet (トーストウォレット)のインストール
公式サイト:https://toastwallet.com/
iOS版:https://itunes.apple.com/jp/app/toast-wallet/id1266557120?mt=8
Android版:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.toastwallet.core&hl=ja
公式サイトからソフト(アプリ)のダウンロードができます。モバイル、デスクトップの両方のソフトがあり、Android、iOS、Windows、Mac、Linux、Browser (Chrome)に対応しており、この中から利用環境に合わせたソフトをダウンロードして利用します。
Toast Wallet (トーストウォレット)を利用するメリット
メリット1 | リップル (Ripple/XRP)に特化したウォレット
Toast Walletはリップルに特化したウォレットなので、リップル以外の仮想通貨を扱うことはできません。しかしこれはToast Walletが送金決済のスピードが特徴のリップルのメリットを最大限発揮するために開発されたためで、そのメリットがToast Walletによって失われることはありません。
メリット2 | モバイルとPCを同期させて利用できる
Toast Walletは、スマホにインストールしてモバイルウォレットとして利用できるほか、パソコンにインストールしてデスクトップウォレットとして利用することもできます。
モバイルウォレットとデスクトップウォレットは互いに同期させることが可能で、自宅ではパソコン、外出先ではスマホといった利用シーンに応じた使い分けが可能です。
メリット3 | 初心者でも利用しやすい
日本語には対応していませんが、直感的に分かりやすく、初心者でも操作に戸惑うことがありません。ウォレットに必要な機能がシンプルに提供されています。
Toast Wallet (トーストウォレット)を利用するデメリット
デメリット1 | 端末の紛失や故障で失われる可能性
ウォレットに接続するための情報は、端末に記録されています。そのため、端末の故障や紛失、買い替えなどによってウォレットが失われる恐れがあります。
最初にToast Walletを起動したとき、6ケタのPINコードとパスフレーズを設定します。そのあと、6つの単語から構成される復元フレーズが表示されます。PINコード・パスフレーズ・復元フレーズはToast Walletを利用する上で重要なものです。決して自分以外の人には漏らさず、そして失くすことのないよう保管してください。
そしてこれらの情報があれば端末が使えなくなった場合でも、新しい端末でウォレットの復元が可能です。
デメリット2 | セキュリティは少し不安
Toast Walletは、常時インターネットに接続されたホットウォレットです。そのため、悪意を持ったハッカーなどから狙われやすい存在です。2018年に日本の取引所で発生した仮想通貨の盗難事件も、ホットウォレットに保管していたことが大きな理由でした。
過去にToast Walletがそういった被害に遭ったことはありませんが、注意が必要です。自分の資産は自分で守るために、ハードウェアウォレットと併用し、Toast Walletに大きな金額を置かないようにすることをおすすめします。
リップル用のハードウェアウォレットとしては、Ledger Nano S (レジャー・ナノ・エス) が最も利用されています。価格は16,000円程度で、リップル以外にも10種類程度の主要通貨に対応しています。ただし、同時に保管できるのは4~5種類です。
また、ハードウェアウォレットを購入する際は、必ず正規代理店から新品を購入するようにしてください。過去にウイルスがインストールされたハードウェアウォレットが中古品として売られ、そこに保管しようとした資産が全て盗まれるという事件も起きています。
デメリット3 | 20XRPのデポジットが必要
Toast Walletを利用する場合は、20XRPのデポジットが必要になります。実際にToast Walletから別のウォレットに送金しようとするとき、送金後の残高が20XRP未満になる場合はエラーが出て送金できません。
この20XRPが減ったり失われたりすることはありませんが、取り出すこともできません。
デメリット4 | 日本語未対応
残念ながら、日本語には対応していません。ただし、直感的にわかりやすい画面構成になっており、使用方法について解説されたサイトも多くあるので、困ることは少ないと思います。
Toast Wallet (トーストウォレット)アカウントの登録
ダウンロードして起動させると、スマホのような縦長の画面が開きます。規約や個人情報保護などについて書かれているので、画面を下までスクロールさせて「Create a New Wallet」をクリックします。
PINコードの入力
次に、「6桁のPINコード」を入力します。PINコードは、忘れないように何かに記録しておきましょう。
PINコードを2回入力すると、「パスフレーズ」を入力する画面になります。大文字小文字の英数字や記号を組み合わせて、入力します。英語大文字や記号が入ってない場合など、フレーズが簡単すぎると判断されれば、受け付けてもらえません。
復元フレーズの表示
次は、「復元フレーズ」が表示されます。6個のフレーズが表示されるので、何かに記録しておきましょう。このフレーズはコピー&ペーストができないので、必ず手書きで記録しなければなりません。
パスフレーズを失くしてしまった場合など、復元フレーズとバックアップによって復元できるので、とても重要です。
寄付のおねがい
次は寄付をお願いする画面になりますので、自由に選択してください。
Toast Wallet (トーストウォレット)アカウントの作成
次にアカウントを作成します。Toast Walletでは、複数のアカウントを作成・管理することが可能です。
画面上部の「+」をクリックし、「Generate New Address」をクリックします。
アカウントアドレス
一番上に作成中のアカウントのアドレスが表示されます。
必須ではありませんが、このアカウントの名称を付けることができます。最初に設定したパスフレーズを入力し、「Import this Address」をクリックします。
アカウントが作成できれば、「**XRP address added successfully.**」と表示されます。
バックアップ
続いて、バックアップを取っておくための画面が表示されるので、このときにバックアップを取っておきましょう。先ほど6個の復元フレーズを記録したと思いますが、バックアップがなければ復元できません。「Create a Backup Now」をクリックします。
かなり長い文字列が表示されるので、メモ帳などにコピー&ペーストし、保存しておきましょう。
Toast Wallet (トーストウォレット)への送金
ホーム画面を開くと、作成したアカウントが表示されています。しかし、右側に「not activated」と表示されており、まだ送金などは利用できません。Toast Walletを利用するには、最低20XRPの残高が必要なためです。そのため、まずは20XRP以上を入金して、Toast Walletを利用できるようにしましょう。
アカウントを選ぶと、アドレスが表示されますのでこのアドレス宛に、XRPを送ってください。XRPを送金する際はTagの入力が求められることもありますが、Toast Walletの場合はTagはありませんので、特に入力する必要はありません。
Toast Wallet (トーストウォレット)からの送金
残高を20XRP以上にすると、送金もできるようになります。ただし、送金後の残高が20XRP未満になる送金はできません。
画面下の「$」マークをクリックすると、送金のための画面に移ります。
「送金元のアカウント」を選択してください。
「送信先のアドレス」「タグ (指定されている場合のみ) 」「送金額」を入力してください。
最後に「Pay」をクリックします。
送金アドレスを間違えた場合はもちろんですが、タグを指定されているにもかかわらず入力しなかった場合も、送金したXRPが失われてしまうこともあります。アドレスとタグは、間違わないように気をつけてください。
まとめ
リップルは資産価値の高さに加え、送金決済に特化した仮想通貨ということで大きな注目を集めています。日本でも特に注目されている通貨で、日本の取引所bitbankのリップル取引量は世界でもトップクラスです。
またリップルと日本のメガバンクとの提携も行われており、世界的にもイギリス、インドネシア、シンガポールなどの中央銀行と連携を図り、国際的な枠組みを作ろうとしています。
世界中で国境を気にせずに取引が行われる時代へ向けて、送金決済に特化したリップルは今後も大きな成長が期待される通貨です。リップルという資産を自分で守るためにも、ウォレットを上手に利用しましょう。