Electrum (エレクトラム) とは?特徴や評判について徹底解説

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1分で理解する要約
  • Electrumはパソコン上で管理するデスクトップウォレット
  • 対応通貨はビットコイン (Bitcoin/BTC)のみ
  • セキュリティ設定が豊富でより強固にビットコインを守れる

2020年になって仮想通貨バブルも落ち着きを見せており、現在の仮想通貨保有者の多くが資産をウォレットに保管していることと思います。

ウォレットにはいくつかの種類がありスマホ上で気軽に仮想通貨を扱えるものから、ハードウェアで厳重に管理できるウォレットまで存在しています。あなたの資産を用途に応じた保管場所を置くことで、無理のない仮想通貨管理が可能です。

今回紹介するElectrumはパソコンで管理するウォレットです。ビットコインを使用する予定がなく長期的に保管しておきたい人に適したウォレットとなっています。本記事ではElectrumの特徴と使用方法を紹介します。

Electrum (エレクトラム) とは?その特徴に迫る

Electrumはビットコイン専用の仮想通貨ウォレットです。パソコンで使用可能なデスクトップウォレットとして存在しています。

ブロックチェーンへのアクセスがサーバーを介しておこなわれることでデータ量が軽く収まり、マルチシグやコールドストレージの機能も利用できます。安全性が高いため、多くのビットコインユーザーに愛用されてきました。

仮想通貨を管理する

ウォレットは仮想通貨を管理するためのお財布の役割を持ちます。ビットコインをはじめとする仮想通貨は仮想通貨取引所で入手可能ですが、そのまま取引所ウォレットにおいておくと取引所のハッキングで流出する危険性もあるでしょう。

そのためElectrumのような、セキュリティ性能の高いウォレットに保有する仮想通貨を保管することで、安全に資産を守ります。またウォレットには決済手段として使用するために、スマホに資産を保管するモバイルウォレットなどもあります。

簡易化検証ができる

Electrumでは一般的なモバイルウォレットで使用されているSPV(Simplified Payment Verification)モードが使用されています。
SPVモードでは、ブロックチェーン内の重要度の低いデータがウォレットにダウンロードされず、支払いの検証時には第三者を信頼しないでElectrumを使用可能です。

SPVモードによって使用端末の負担は軽くなりますが、ウォレットにブロックチェーンをすべてダウンロードするフルノード型よりは、安全性が低下する問題もあります。

二段階認証できる

Electrumではセキュリティ性能を強化する方法として二段間認証を設定できます。二段階認証のために使用されるのが外部サービスのTrustedCoinです。

マルチシグとして3つの秘密鍵が発行され、そのうち1つがTrustedCoinに保存されます。Google認証(Google Authenticator)を利用することで、TrustedCoinに保存された秘密鍵とパソコンに保存された秘密鍵で取引が実行されます。

二段階認証が設定されたウォレットから資産を盗むためには、秘密鍵と認証番号を盗る必要があるため、通常のウォレットよりもセキュリティは強固といえるでしょう。

安全性が高い

大前提としてElectrumはデスクトップウォレットです。ウォレットは自分で万全な管理体制を維持することで、資産の流出を防ぎます。つまり管理体制さえ整えば、Electrumは安全性が高いウォレットになっています。

セキュリティ強化の項目としてコールドストレージ機能やマルチシグが実装されており、使いこなせば非常に硬いお財布といえます。パソコン自体がハッキングされたら元も子もないので、ウイルス対策やバックアップフレーズ管理などをしっかりおこなっておきましょう。

手数料を管理できる

Electrumでは取引のさいに手数料を管理するための機能が備わっています。RBFとCPFPという、二つの仕組みがあります。
RBFでは取引処理に時間がかかっており、素早く取引を完了させたい場合に手数料を変更する機能です。

CPFPは特定の取引を承認させるために追加の手数料を支払う機能です。CPFPは新しい取引を作成するため、2取引分の手数料がかかります。

またElectrum自体がネットワークの状況に応じた手数料を提案するので、適した速度で取引が承認されやすくなっています。

Electrum (エレクトラム) のインストール方法

Electrumの公式サイトにアクセスします。

次にメニューから「ダウンロード」を選択します。以下からあなたのOSに対応したリンクをダウンロードします。

Python (3.6.1以降)
Linux
Windows (7以降)
OSX (10.11以降)
Android (5.0以降)

なおWindows版では以下のバージョンが用意されています。

Windows版に用意されたバージョン

Standalone Executable

非インストール版

Windows Installer

インストール版

Portable version (security advice)

ポータブル版

今回はWindowsのStandalone Executable版を例に説明します。

作成するウォレットの選択をおこないます。今回は通常のウォレットを作成するので、「Standard wallet」を選択しましょう。そして「次へ」を押します。

新規ウォレットの作成のため、「Create a new seed」を選択します。「次へ」を押します。

seedと呼ばれる12個の英単語が表示されます。順番通りにメモしていきましょう。ウォレットの復元のさいに必要になります。「次へ」を押します。

メモしたseedを順番通りに記入していきます。「Next」を押します。

ウォレットで使用するパスワードを設定しましょう。「Encrypto wallet file」についてはチェックを入れておくことで、ウォレットファイルが暗号化され他人からウォレットを盗み見られにくくなります。「次へ」を押します。

これでウォレットの初期設定は完了ですが、英語が苦手な人は言語表示を日本語にしておきましょう。Electrumメニューの「Tools」から「Appearance」内の「Language」を選択し、Defaultを「Japanese」にしておくといいでしょう。再起動後設定が適用されます。

「Base Unit(基本単位)」ではビットコインの通貨単位が表示されます。デフォルトのmBTC(0.001BTC)が分かりにくい場合は、BTCへの変更をおすすめします。

Electrum (エレクトラム) で新しいウォレットを作る

Electrumで通常のウォレットとマルチシグウォレットの作成方法を解説します。

普通のウォレットの作り方

初めにウォレット名を決めます。入力後「Next」を押します。

今回は通常のウォレットなので「Standard wallet」を選択して「次へ」を押します。

「Create a new seed」を選択して、「次へ」を押します。

表示されるseedをメモします。「次へ」を押します。

メモした順番にseedを入力します。「Next」を押します。

ウォレットのパスワードを決めます。「Encrypto wallet file」はウォレットのセキュリティを強化するために選択しておきましょう。「次へ」を押してウォレットが作成されます。

マルチシグネチャーウォレットの作り方

マルチシグウォレットは送金時に複数の秘密鍵を要求することで、安全性が高められるウォレットです。また複数人による共同管理も可能になっています。

ウォレット作成メニューで「Multi-signature wallet」を選択しましょう。「次へ」を押します。

共同署名者数と必要署名数を設定します。共同署名者は最大15人まで設定可能です。必要署名については1名から選択できます。「次へ」を押します。

後はseed確認をおこなってください。

マスター公開鍵が表示されるので、コピーしましょう。「次へ」を選択します。

共同署名者のマスター公開鍵を入力します。この時点ではまだ共同署名者のウォレットが作成されていないので、このウォレットについては今の状態で一時停止して、他の共同署名者のウォレットを同じように作成しましょう。

他の共同署名者のウォレット作成後、互いにマスター公開鍵を交換して「次へ」を押せばマルチシグウォレットが作成されます。

共同署名者の数が増えれば、人数分のマスター公開鍵が必要になります。

Electrum (エレクトラム) の入金・送金方法

入金方法

Electrumウォレットへの入金の際はウォレットの「請求」から情報を確認します。

入金アドレスやQRコードを読み込むことで、送金先にアドレスを入力してビットコインを送金できます。

送金方法

ウォレットの「送金」から送信先の項目に相手のアドレスを入力します。備考は相手には公開されないメモなので、送金先などをメモしておくのもいいでしょう。

金額の欄に送金額を入力しましょう。単位については設定の「取引」からBTCなどに変更可能です。手数料の項目ではメモリの移動によって手数料が自動で設定されます。

最後に「送信」を押して取引が承認された後に送金が完了します。

Electrum (エレクトラム) の使い方

Electrumでの以下の操作方法を説明します。

ウォレットの復元
コールドストレージ機能
バックアップをとる方法
アップデート方法
ペーパーウォレットのインポート方法

ウォレットの復元方法

ウォレットの作成手順から、Keystoreのメニューまで進みます。「I already have aseed」を選択します。「Next」を押します。

復元するウォレットのseedを入力します。「次へ」を押すことで復元が完了します。

コールドストレージ機能

コールドストレージ化をするためには以下のものが必要です。

オフライン状態のパソコン
USBメモリ
オンライン状態のパソコン

初めはオフライン状態のパソコンにUSBメモリを使用して、Electrumをインストールします。作成したウォレットの「ウォレット」から「Information」を選択します。そこで表示されるマスター公開鍵をメモします。

次にオンライン状態のパソコンを使用します。新規ウォレット作成の手順からKeystoreメニューまで進み、「Use public or private keys」を選択して「Next」を押します。

表示されたメニューに先ほど控えたマスター公開鍵を入力します。「次へ」を押すと読み取り専用ウォレットが完成します。

送金方法

完成したコールドストレージでは入金時の操作については通常のウォレットと同じです。しかし送金のさいに手間がかかります。

オンラインパソコンの送金画面で送金金額を入力してUSBに保存しましょう。オンラインパソコンのウォレットでは送金のための署名が不可能なため、保存した取引記録をUSB経由でオフラインパソコンのウォレットにつなぎUSBの情報を読み込みます。

表示された取引情報を確認して「署名」をクリックしましょう。再度その情報をUSBに読み込みオンラインパソコンのウォレット上で読み込みます。その後発信することで送金が完了します。

バックアップをとる方法

Electrumではウォレットを作成するさいに表示される、seedがバックアップフレーズになります。

もしseedを控えていないなら、上部メニューから「ウォレット」を選択して「ウォレット種」より確認できます。

アップデート方法

Electrumのバージョンアップが実行されたら、保有するウォレットもアップデートする必要があります。インストールメニューから対応するリンクをクリックして上書きインストールしましょう。

ペーパーウォレットのインポート方法

ペーパーウォレットのインポートでは、「ウォレット」から「秘密鍵」を選択して「スイープ」を起動します。インポートするウォレットの秘密鍵を入力して「スイープ」を押すことで、すべてのビットコインがElectrumに移動します。

Electrum (エレクトラム) はどんな人におすすめ?

これまでElectrumの使用方法を紹介してきましたが、どのような人におすすめのウォレットだといえるのでしょうか。

仮想通貨のウォレットを何かしら持ちたい方

もしあなたが仮想通貨を最近取り扱い始めてビットコインのみを所有しているなら、Electrumは初めてのウォレットとしておすすめできます。
Electrumは対応通貨がビットコインだけですが、セキュリティ設定が豊富であなたの大事な資産を守るのに適したウォレットです。

パソコンで使用するデスクトップウォレットなので、スマホのように簡単に紛失することがない分、より安心して使用できます。

仮想通貨の長期保有を考えている方

デスクトップウォレットの特徴としてモバイルウォレットよりも安全性が高く、高度な設定をかけられる点があります。そのためビットコインを長期的に保管するために適したウォレットだといえます。コールドストレージ機能を設定すると安全性がさらに大きく向上します。

それでもElectrumのセキュリティに不安がある人は、最も高度なセキュリティを設定できるハードウェアウォレットの使用をおすすめします。

Electrum (エレクトラム) の注意点

Electrumをウォレットとして使用していくには、次のような注意点があります。いずれも仮想通貨ウォレットを使用していくなら必要な心構えになります。

seed値を忘れず保存

Electrumはウォレット内のデータがすべてパソコン上で管理されています。秘密鍵の保護も必須ですが、ウォレットを取り扱っているパソコンも気にかけましょう。もし仮にパソコンのデータが破損してしまうと、パソコンが操作不能になります。

その場合Electrumのウォレットデータを復元するために、seed(バックアップフレーズ)が必要なので、必ずメモなどで保管しておきましょう。またseedが流出すると他人にウォレットへのアクセスを許してしまいます。seedが記録されたメモは見つからないような場所に保管しておきましょう。

二重鍵を設定して安全性を向上

ウォレットには好きな量のビットコインを保管できます。多額のビットコインを置いておくなら二重鍵の設定は必須でしょう。二重鍵を設定すると各操作のたびに求められるので、抜群のセキュリティ性能を発揮します。

また二重鍵の管理は外部端末からおこなわれることから、Electrumを使用するパソコンがハッキングされても、大切なビットコインは守れる可能性が高まります。

Electrum (エレクトラム) についてのよくある質問

Electrum-monaとなにが違う?

Electrum-monaはモナコイン用のデスクトップウォレットです。Electrum-monaではSPVモードを使用することでパソコンへの負担を軽減しています。基本的な機能はElectrumと同じです。

どんな通貨を保管できる?

Electrumで保管できる仮想通貨はビットコインのみです。もしビットコイン以外も多数の仮想通貨を保管していて、それらの通貨を一元管理したいなら多くの仮想通貨に対応したウォレットを使用するといいでしょう。

起動しない場合は?

Electrumの起動がうまくいかない場合には、パソコンの調子が悪い可能性があります。パソコンの再起動後でもうまく起動しなければ、アンインストールした後にもう一度インストールしてSeedの入力によって復元しましょう。

人気ウォレットアプリ Electrum (エレクトラム) まとめ

現在仮想通貨ウォレットには多くの種類が存在しています。その中でもElectrumはセキュリティの高いデスクトップウォレットとして、ユーザーから支持を集めています。対応通貨はビットコインのみですが、十分なセキュリティ設定が可能なため、ビットコインを長期保存しておきたいなら使用を検討してみる価値があります。

seedの保管や二重鍵の設定などウォレットを守るために注意を払うことで、Electrumは安心安全なウォレットとしてあなたの資産を守ってくれるでしょう。