仮想通貨のインサイダー取引 | 取り締まり規制や実際の取引手法について徹底解説!

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Kasobu 編集部 (Kasobu editorial team)
1分で理解する要約
  • 現在、仮想通貨のインサイダー取引は違法ではない
  • 理由は、規制の整備が遅れているだけ

インサイダー取引とは、会社に関与している者が、株価の変動に影響を及ぼす情報を知っている上で、公になる前にその会社の株式等の売買を行うことです。インサイダー取引は違法な行為として知られていますが、仮想通貨に関しては、規制が不明瞭なところが多く、黙認されています

本記事では、仮想通貨におけるインサイダー取引は違法なのか、今後どうなっていくのか解説していきます。ぜひこの機会にインサイダー取引についての理解を深めていってください。

インサイダー取引とは

インサイダー取引とは、会社に関与している者が株価の変動に大きな影響を及ぼす「情報」を知っている上で、その情報が公になる前にその会社の株式等の売買を行うことを指します。

これは、金融商品取引法によって規制されている取引です。

金融商品取引法とは

金融商品取引法とは株式などの有価証券のトレードについて規定した法律です。仮想通貨取引は対象としていません。投資家の保護と市場の健全な育成を目的としています。この法律の中では、以下のようないくつかの行為が禁止されています。

金融商品取引法で禁止されている行為

  • インサイダー取引
  • 風説の流布
  • 相場操縦

過去のインサイダー事件

インサイダー取引の事件といえば、2005年に起きた「村上ファンド事件」が有名です。

村上ファンドの前代表・村上世彰氏は、ライブドア社がニッポン放送の株式を買い占めるという情報を事前に知り、公になる前にニッポン放送の株を購入したとして、懲役2年(執行猶予3年)の刑が課されました。

仮想通貨のインサイダー取引は違法?

法律には「明記されていない」

仮想通貨のインサイダー取引が法的に違法なのかというと、法律に明記されていないため、「現時点では違法ではない」という回答が正しいでしょう。

もちろん、株式などの有価証券をインサイダー取引した場合は金融商品取引法において違法となりますが、問題は、仮想通貨に関する規則について金融商品取引法に明記されていないことです。そのため、現行の金融商品取引法をそのまま適用することは難しく、違法とみなされることはないという見解です。

金融商品取引法とは

金融商品取引法とは株式などの有価証券の取引に関して定めた法律です。仮想通貨取引は対象としていません。取引所の自主規制のほか、投資家の保護および資本市場の健全な育成を目的として以下のようないくつかの行為が禁止されています。

仮想通貨のインサイダー取引は現状罪に問われない

株式などの有価証券のインサイダー取引に抵触した場合、以下の罰則が課せられます。

<個人の場合>

  • 5年以下の懲役、もしくは500万円以下の罰金、またはこれらの併科
  • 得られた財産の没収または追徴

<法人の場合>

  • 行為者を罰する他、当該法人も5億円以下の罰金

しかし、インサイダー取引は、前述で説明した通り金融商品取引法で規制されている取引ですので、仮想通貨のインサイダー取引をしたとしても、現時点で、このような罰則が課されることはありません。

禁止されていない理由

禁止されていない理由としては、単純に法規制がまだ整っていないということが大きいようです。仮想通貨という概念もまだ新しく、仮想通貨のインサイダー取引による被害は国内ではあまり聞かないのが実情です。

国側としても、発行元がない非中央集権型の仮想通貨を「金融商品」として認め、法整備を進めていくとなると「国が投資対象として正式に推奨するようなもの」になるため、なかなか足を踏み込むのは難しいことなのでしょう。

仮想通貨のインサイダー取引手法

結論から言うと、仮想通貨のインサイダー取引は可能です。2018年12月に金融庁にて行われた「仮想通貨交換業等に関する研究会」の報告書によると、仮想通貨のインサイダー取引について次のような記載があります。

インサイダー取引規制については、以下の理由から、現時点で、 法令上、禁止すべき行為を明確に定めることは困難と考えられる。

  • 多くの仮想通貨には発行者が存在せず、存在する場合であっても、世界 各国に点在している可能性もあり、該当者の特定に困難な面があり得ること。
  • 仮想通貨の価格の変動要因についての確立した見解がない中で、インサ イダー取引規制を課す際に必要となる「顧客の取引判断に著しい影響を 及ぼす未公表の重要事実」を予め特定することには困難な面があること。

出典:仮想通貨交換業等に関する研究会 報告書-金融庁

つまり仮想通貨取引における不正行為を明確に特定するのが困難なため、法律で規制できないということです。決して仮想通貨のインサイダー取引が認められているわけではありません。ゆえにインサイダー取引は推奨しません。

仮想通貨のインサイダー取引手法一覧

インサイダー情報を得ることはグレーな状況であることはご理解いただけたと思います。ではできるだけ合法な形で有益な情報を得るにはどうすればよいのでしょうか?この章では次の4つの方法をご紹介します。

  • Twitterや検索エンジンを駆使する
  • ビットコイン(BTC)の番組情報を検索する
  • 各仮想通貨のイベントスケジュールを確認する
  • 仮想通貨コミュニティに参加する

Twitterや検索エンジンを駆使する

ツイッターや検索エンジンを利用すると最もお手軽に情報を取得できます。多くの仮想通貨プロジェクトは公式ツイッターアカウントをもっていますので、フォローすることで最新の情報をリアルタイムで知ることができます。

また仮想通貨に関するニュースメディアをチェックすることで、最新の仮想通貨市場の動向をつかむことができるでしょう。

ビットコイン (Bitcoin/BTC) の番組情報を検索する

2つ目の方法は、仮想通貨に関するテレビ番組をチェックすることです。仮想通貨を特集した番組が放送されると、それを見た一般の視聴者が何かしらの行動を取る可能性があります。

好意的に特集された番組だと取引所に登録する人が増えるかもしれませんし、問題点を突いたものですと相場が下がるかもしれません。世の中に大きな影響を与えるテレビをチェックすることで相場の変動を予測できる可能性があります。

各仮想通貨のイベントスケジュールを確認する

各仮想通貨プロジェクトはさまざまなイベントを開催したり、アップグレードやリブランディングを予告したりすることが多いです。

そしてアップグレードやリブランディングを実施すると価格が上昇することが多いため、あらかじめ予告されているイベントをチェックしておくとよいでしょう

仮想通貨コミュニティに参加する

最後は何かしらのコミュニティに属して、内部の情報を教えてもらうことです。さまざまな個人や団体が有料でサロン生を募集しているため、評判をチェックして入ってみるとよいでしょう。初めて投資する初心者の方に向いているかもしれません。

インサイダーに関わる注意点

仮想通貨取引は内部の情報をもっている人が最も儲けることができるとされています。ただ内部の情報を教えるとした詐欺的な勧誘も行われているため、その人物が信用に足る人物かどうかはしっかりと見極める必要があるでしょう

基本的に向こうからやってくるおいしい話はないと思って、自分の足や目を使って情報を集めることが大切です。

仮想通貨のインサイダー取引の規制の今後

2017年に仮想通貨法が施行されたことによって、取引所の規制は強化され利用者保護に関するルールも整備されました。日本だけではなく、中国や台湾、アメリカなど世界的にも規制強化に動いている傾向があります。

日本政府の見解

日本では、これから起きるであろう仮想通貨に関する事件や民事訴訟等をきっかけに法整備が加速していくとは思いますし、それにより、遅かれ早かれ法律上における仮想通貨の扱いやインサイダー取引に関する規定がなされることは十分考えられるでしょう。

まとめ

仮想通貨関連の法律がまだ整備されていない中、現在はまだ仮想通貨のインサイダー取引の取り締まりが行われていません。しかし、仮想通貨という単語が世間に普及した今、国は利用者を保護する為に日々動いています

いつ規制されるかは不明ですが、今後規制される可能性が高いので、日々仮想通貨を取り巻く規制の動向を追っておく必要があります。