仮想通貨リブラ (Libra) とは?Facebook社が発行する次世代の仮想通貨の概要を解説

1分で理解する要約
  • リブラはFacebook発行の仮想通貨として話題
  • 価格変動が起こりづらく、決済手段として経済界に革命を起こす可能性がある
  • ドナルド・トランプ米大統領の批判などで風当たりが強く、最近の進展が見られない

Facebookが開発したリブラという新しい仮想通貨が話題です。特徴や信頼性などが気になる人のために、リブラの全容や現況などを解説します。これを読めば、リブラの基本的な情報をひととおり学べますので、将来の投資計画に役立てましょう。

リブラ (Libra) とは?Facebookが発行する仮想通貨

リブラはFacebookが発行する仮想通貨であり、普段からFacebookで交流を重ねているユーザーなら要注目でしょう。

リブラの基本理念は世界共通の資産を目指すことで、新しい決済手段としての確立を狙っています。価値の安定性などをアピールするなど、従来との仮想通貨との差別化も見られます。

20社以上の大手企業がリブラ協会に入っているなど注目度も高く、2019年の仮想通貨業界におけるトレンドです。このように興味深い情報が多く、上場したら買ってみたいという人もいるでしょう。

リブラは既存の法定通貨との連動という、ビットコインやイーサリアムなどからは考えられないスタンスです。安定した価値の仮想通貨を買って安心感を得たい人にも需要がありそうです。

リブラ (Libra) が目指す世界

リブラの理念からは、世界共通で誰もが平等に経済活動ができるようにという狙いがうかがえます。リブラを世界共通の資産として確立すれば、銀行口座を持っていない発展途上国の人でも、お金の管理や決済をスムーズに進められる可能性があります

多くの人がリブラを安心して使えるように、価値の安定化を図っているところがポイントです。既存の仮想通貨は24時間365日値動きを続けているので、急騰や暴落で思い通りの価値を保てない点がデメリットです。しかしリブラなら価格変動のリスクが少なく、一般のお金に近い感覚で使えるという期待を受けています。

リブラには数十億ものアカウントに対応できるスケーラビリティもあります。スケーラビリティとはデータの処理速度であり、速いほど決済をスピーディに完了できます。ハイスペックな機能により、支払期限に追われている人でも安心して送金が可能です。

このようにリブラは、世界中の人々にとって使いやすいお金の実現を目指しています。

リブラ (Libra) の発行目的

リブラの発行目的は金融インフラの世界的安定化です。日本では当たり前な銀行口座も、発展途上国では持っていない人が多く、お金のやり取りや管理に苦労しています。

しかしリブラという仮想通貨があれば、PCやスマートフォン内のウォレットで簡単に管理できます。操作もしやすく、銀行口座を持たない人でも資産のコントロールが楽です。発展途上国での経済活動も、リブラの力で変えられるかもしれません。

リブラの浸透で途上国から世界経済を変えるという革命もありえます。先進国の人々にとってもリブラがあれば、買い物や送金などの決済作業が楽になり、経済活動を活性化できるでしょう。発行元のFacebookの壮大なビジョンは、世界中の人々の希望にも思えます。

決済面でも世界にインパクトを与える可能性

リブラは決済業界を変え、世界経済界に革命を起こすかもしれません。リブラによる独自の決済・送金システムの確立で多くの人々が興味を示し、リブラを取引所で買っては積極的に専用の送金ルートを使えるでしょう。

リブラの決済システム確立のポイントに、強力なバックアップがあります。VISA、マスターカード、Paypalといった世界的な企業が数多くリブラ協会に入っており、心強いサポートで独自の決済ネットワークを作れるチャンスです。

リブラ協会に入るには市場価値10億ドル超、業界で100以内の業績などハードな条件がありますが、それでも20社を超えるグローバル企業が集結しています。リブラが世に出れば、強力なバックアップにより投資者の需要を刺激するでしょう。

リブラ (Libra) の仕組み

価格変動が起こりにくい仕組み

リブラのポイントは仮想通貨としては価格が急変動しにくいことです。これにより従来の仮想通貨ユーザーの悩みを解決できる可能性があります。

これまでの仮想通貨は24時間365日価格変動を続けており、急騰や暴落に戸惑う人もいます。このような現象は仮想通貨自体に法定通貨との連動性がないのが原因です。

一方でリブラの価値は法定通貨にひもづいています。1リブラ=1円というように、法定通貨の値動きと連動するため、仮想通貨にありがちな頻繁な価格の急上昇や急降下を少なくできます。

価格面でのリスクマネジメントに配慮して開発を受けたリブラなら、価値の安定性という新しい勝負ポイントを仮想通貨市場でもアピールできそうです。

Bitcoin (ビットコイン) の欠点を補う仕組み

リブラのしくみはビットコインのデメリットも補えます。現在ビットコインは仮想通貨で圧倒的な人気ですが、価格の不安定性やスケーラビリティの問題があり、手を出しづらいと感じる人もいるでしょう。

ビットコインの価値が不安定なのは、法定通貨と連動しない独自の価値で存在するからです。1ブロックあたりの容量が1MBしかないため、スケーラビリティの問題として決済時に悩む人もいます。

しかしリブラなら法定通貨と連動するので、既存の仮想通貨より安定した価値を提供できます。数十億のアカウントに対応できるスケーラビリティもホワイトペーパーでアピールしており、ブロックの容量も大きさもうかがえます

価値の安定性と高速送金の可能性を秘めていることから、リブラは多くのユーザーから注目を受けています。

スケーラビリティの問題とは、ブロック内の空き容量が少ないなどの理由で、データ処理に想定以上の時間がかかってしまう問題です。

リブラ (Libra) の現状

2019年11月5日にリブラ用ウォレット「カリブラ」の副責任者であるケビン・ウェイル氏は、リブラが完成形を見せるまで数十年を要する考えを示しました。この言葉が真実なら、リブラの実用化は困難を極めていることがうかがえます。

2019年6月の発表時において、リブラは2020年前半の実用化を予定していました。しかしセキュリティなどの問題から規制当局よりも大反対を受けており、プロジェクトを進められない状況が続いています。

同年10月にはマスターカードやVISAなどのリブラ協会からの撤退など、ネガティブなニュースが相次ぐ状況です。以上からリブラプロジェクトの現状は前途多難であり、近い将来の実用化が難しくなった可能性があります。

出典:https://crypto.watch.impress.co.jp/docs/news/1216851.html

リブラ (Libra)の買い方

リブラが取引所に出たら買ってみたいという人も多いでしょう。しかし現時点では上場しておらず買えない状況です。リブラ関連のニュースをチェックし、上場してからすぐに買う備えはできます。

リブラ (Libra) はいつ買える?

リブラは仮想通貨としてまだ上場していないため、購入できません。規制当局からの反発など問題が多く、実用化の見通しが立っていないからです。

リブラの上場が決まったら、その仮想通貨取引所へ登録できるように備えましょう。発行元のFacebookやリブラ協会などの公式情報を定期的に確かめることがおすすめです。

現時点でリブラを買える見通しがないのは残念ですが、上場すればすぐに買いにいけるよう、アカウント登録や購入方法などの大まかな手順を覚えておきましょう

リブラ (Libra) の買い方・注文方法予想

リブラは上場の見通しが立っていないため、買い方や注文方法も明らかになっていません。しかしほかの通貨と同じ形で取引所に出れば、数量や1枚あたりの希望レートを指定して注文できるでしょう

海外の取引所は日本円非対応がほとんどなので、そこでしかリブラが上場しなくなったときは、特別な手順を踏まえる必要があります。国内の取引所からビットコインなどを買って海外の方へ送り、仮想通貨払いでリブラを買うことになります。

リブラ (Libra) の懸念

Libra (リブラ) から脱退企業が相次ぐ理由

2019年10月にマスターカードやVISA、eBayなど複数の大手企業がリブラ協会から脱退するなど、最初はリブラに協力的だったのにネガティブな考えに変わるグループが出ています。

今回の脱退企業が相次いだ原因には、政界からの風当たりが強いだけでなく、リブラのビジネスモデルの問題点が原因と考えられます。

マスターカードはリブラのビジネスモデルについていけなくなった考えを示しました。たとえばリブラが世界共通資産を目指すという利他的な理念にもかかわらず、専用ウォレット「カリブラ」がないとリブラを使えないことに違和感を覚えているようです。

このようにリブラのビジネスモデルに問題点が見られたことも、脱退企業続出の理由に考えられます。

出典:https://www.coindeskjapan.com/37807/

米国大統領トランプは嫌がっている?

日本時間の2019年7月12日にドナルド・トランプ米大統領はリブラ批判の声明を出しました。

https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1149472282584072192

トランプ大統領はもとから仮想通貨に批判的な考えを示しており、価値に裏づけがなかったり価格変動が大きかったりして、持っていて安心できないことを懸念しています。加えて仮想通貨には、違法な取引を助長させる可能性があると述べています

その意味でリブラにも同様の印象を感じたようです。Facebookの仮想通貨プロジェクトに対し、信頼性に欠けるとトランプ大統領は指摘しています。このようにアメリカ国家の後押しを受けられない限り、リブラの実現は難しそうな状況です。

リブラ (Libra) の動き次第でAmazonもGoogleも仮想通貨事業へ

リブラ発行の実現で、AmazonやGoogleも仮想通貨ビジネスに踏み出す可能性が考えられます。二社は信頼性の高いインターネットテクノロジーで世界的な実績を残しており、さまざまな業界ジャンルに精通しています。

AmazonやGoogleクラスの会社が仮想通貨ビジネスに進出すれば、業界を変える期待も見込めるでしょう。実際に2015年設立のGoogle持株会社「Alphabet」はステーブルコインの開発に乗り出しています。

しかしリブラは各国当局からの反発を受け、開発国のアメリカでもトランプ大統領から批判を受けるなど、風当たりが強い状態です。懸念事項にセキュリティの甘さなどからマネーロンダリングなどへの悪用の可能性があり、Facebookはこれに対する答えを出せていません。

リブラが課題をクリアできないと、AmazonやGoogleも仮想通貨ビジネスに慎重になるでしょう。このように大手企業でも、仮想通貨ビジネスへの参入には課題が大きい状況が続いています。

Facebook社のリブラ (Libra) まとめ

リブラはFacebook発の仮想通貨で、経済界に革命を起こす可能性を秘めた理念があり、世界中の当事者の関心を引き寄せました。しかし現在は各国政府などから反発を受けており、プロジェクトが行き詰まった状況です。

クリアすべき課題の大きさから、リブラの実用化にはまだまだ時間がかかるでしょう。しかしホワイトペーパーなどから見えるコンセプトは魅力的なので、今後のリブラの巻き返しにも期待がかかります。

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