アイオータ (IOTA/MIOTA) の特徴 | 保有するメリットや今後の将来性について解説!

1分で理解する要約
  • IOTAはIoTで利用されることを目的に開発された
  • 独自技術Tangleにより取引手数料が無料 & 高速送金を実現
  • 様々な企業との提携が決まっている

これから仮想通貨投資を行おうと考えている方は、どの通貨が今後伸びるのかよく分からず通貨を選ぶ段階で迷うことが多いのではないでしょうか。

そのような時にはこちらの『仮想通貨を徹底比較!この先伸びる仮想通貨・今が買い時の仮想通貨まとめ』をぜひ参考にしてみてください。

アイオータ (IOTA/MIOTA) の特徴

独自技術Tangleを採用

IOTA(アイオータ)では、Tangleと呼ばれる分散型台帳技術を採用しており、ブロックチェーン技術は利用していません。
Tangleでは「自分がIOTA(アイオータ)を送金したいときには、ほかのユーザーの送金リクエストを承認する必要がある」仕組みとなっています。

ユーザーが新しく送金リクエストを出すと、自分よりも前に提出された別のユーザーの送金リクエストを2つ検証し、承認する必要があります(下図を参照ください)。
Tangleでは、ブロックチェーンのような「取引データが入っているブロックが一直線につながれている」構造ではなく、「取引データが個々に存在し、それが川の様に流れている状態」となります。ブロックチェーンが単純な1本の直線であるのに対して、Tangleでは、網目のように糸が絡んだ形になっています。

IOTA(アイオータ)の取引を行うすべての人は、送金リクエストの発行とほかの人の送金リクエストを承認する両方の役割を担っています。特定のマイナーが取引を承認するブロックチェーンとは異なっています。
Tangleにはマイニング報酬はありません。そのためIOTA(アイオータ)の取引手数料は無料となっています。

ビットコインや多くのほかの通貨では構造上、取引量が増えると承認までの時間が長くなり、取引が遅延してしまいます。しかしTangleでは、取引量が増えると承認する役割を持つ人が増えるため、取引量が増えるほど承認スピードが短くなる仕組みとなっています。
これらの事から、高いスケーラビリティを実装していると言えるでしょう。

DAGとは

DAGとは、Directed acyclic graphの略で、数学用語の1種です。有向非巡回グラフと呼ばれ、「向きは有るが巡回しないグラフ」のことを指します。
IOTA(アイオータ)が採用しているTangleネットワークはDAGの構造となっています。

IOTA(アイオータ)以外にDAGを採用している仮想通貨は、Byteballがあります。

発行量が多い

IOTA(アイオータ)の総発行枚数は、約2800兆枚という非常に膨大な数になっています。

これは、IoTに使われるために設計されたことが理由です。IoTでは、毎秒数百~数千件の取引が発生するため、ほかの仮想通貨に比べて取引量が格段に多く、多くの枚数の通貨が必要になります。

三進法を用いているので非効率かも

IOTA(アイオータ)では、一般的なコンピュータやソフトウェアが採用している二進法ではなく、三進法を採用しています。

このため、IOTA(アイオータ)とほかのソフトウェアとのやり取りは困難になっており、ソフトウェア開発がほかの通貨に比べて非効率的だと言えます。

農業面での活用

2017年11月、IOTA(アイオータ)は、マイクロソフト、Bosch、サムスン電子、富士通などの世界の20以上の大企業と提携し、データ・マーケットプレイスをオープンしました。

これにより、インターネットに接続されたセンサーやデバイスがマーケットプレイスからデータを取得し、アプリケーションを作動させることが可能となります。例えば、IoT専用のチップを経由して集められた環境データを取得し、センサーが汚染アラートを作動させることが可能となります。

提携企業のひとつ、ノルウェーの食品会社であるTINEでは、農業分野でIOTA(アイオータ)を活用できる可能性が高いと言及しています。

量子コンピュータに対する耐性がある

IOTA(アイオータ)では、量子コンピュータに耐性があるとされています。

AIの応用などのために開発されている量子コンピュータは、一般的なコンピュータの1億倍もの計算力を持つとされています。その計算力を悪用し、これまで解き明かすことが難しかった暗号が解読されてしまうという懸念が出ています。

多くの仮想通貨では、分散元帳に取引を記録する時に、暗号化された数値を用いて「パズル」を解く作業が行われます。

例えばビットコインでは、パズルを解くために平均で2垓9,514京7,910兆(2の68乗)回の計算が必要だとされています。この計算に量子コンピュータを用いたときの効率性は170億倍とされており、暗号が解読されてしまう危険性が大変大きい状態です。

一方IOTA(アイオータ)では、パズルを解くために必要な計算は平均6,561(3の8乗)回です。この計算に量子コンピュータを用いたときの効率性は81倍であり、ビットコインに比べて極端に効率的だとは言えません。

そのため暗号が解読されてしまう可能性は高くないため、IOTA(アイオータ)では量子耐性があるとされています。

アイオータ (IOTA/MIOTA) のメリット・デメリット

送金手数料が無料

IOTA(アイオータ)はTangleを採用しているため、送金手数料は完全に無料です。

送金手数料が無料であるため、1秒間に数百~数千のトランザクションが発生するIoT分野での決済用通貨として活用が期待されています。

少ない金額から送金可能

手数料の方が大きくなってしまうため、これまで送金できなかった1円以下の少額支払いが可能となります。

これはIoT分野にも相性がよいです。例えば、デバイスが稼働した(データを送信した)分だけ請求することが可能となりますので、取りはぐれるということがありません。

データを安全に送信できる

Tangleネットワークを利用してデータ送信することで、データ改ざんや不正アクセスを防ぐことができます。

従来の技術では、機器から送信されたデータはインターネット上に送信され、サーバーに集められます。データがサーバー1か所に集められるため、サーバーを守るためのセキュリティを高く保つ必要があります。

IOTA(アイオータ)は、インターネットにデータを送信する手法と比べて、安全性を高く保つことが可能です。

データはTangleネットワーク上に分散して記録されていくため、1か所を攻撃してもデータが盗まれることはありません。また取引データを記録する時も複数のノードが監視しあうため、改ざんが起こりません。データファイルがインターネット上に送信される仕組みと比べて改ざんに強い特性があります。

処理時間が速い

IOTA(アイオータ)では、ほかの通貨と比べて承認が速い特徴があります。

なぜなら、すべての取引データを承認する仕組みであるビットコインとは異なり、IOTA(アイオータ)では要求された取引のみを都度承認する仕組みだからです。そのため、1つ1つの取引の順番を待つことがありませんので、承認スピードは高速です。

履歴が分からなくなる?

IOTA(アイオータ)では、Tangleの特性のせいで履歴が分からなくなるのではという懸念が出ています。

Tangleでは取引が網のようにつながっていくため、ネットワークが拡大する特性があります。そのためもつれた網がどんどん拡大することで、誰が何を承認したのかわかりにくくなる可能性が指摘されています。

コーディネーターの数が少ないので物理的に攻撃される恐れがある

IOTA(アイオータ)財団では、Tangleネットワークを特定の攻撃から保護するために、すべての取引を監視し、承認する役割を持つ「コーディネーター」を設置しています。「コーディネーター」が物理的に攻撃され、停止してしまうと承認を完了することができず、Tangleネットワークは止まってしまいます。

ビットコインなどが利用しているブロックチェーンでは、数億台のコンピュータが一度にダウンしない限りネットワークは止まりません。それに比べて、1団体が運営するコンピュータを攻撃することはたやすいため、物理的な耐性は低いと言えます。

予想できない攻撃や事故が起こる可能性がある

IOTA(アイオータ)では、ハッシュ関数に独自の技術を採用しています。そのため第三者による安全性の検証が不十分で、予想できない攻撃にさらされる可能性があると指摘する声があります。

2017年夏には、独自のハッシュ関数Curlに脆弱性が見つかり、新しいハッシュ関数Kerlに変更されました。Kerlもまた独自技術であるため、安全性に疑問を呈する声が出ています。

ウォレットが1つしかない

IOTA(アイオータ)のウォレットは、公式のものしかありません。これはIOTA(アイオータ)がほかの通貨とは異なる三進法を採用しているため、開発業者が開発するのに時間やコストがかかる状態になっているからです。

公式ウォレットも使い勝手が良いとは言えないため、IOTA(アイオータ)の大きな欠点であると言えます。

アイオータ (IOTA/MIOTA) の今後の展望・将来性評価

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IOTA(アイオータ)の将来性は高いと言えます。なぜならすでに多くの企業と提携しているため、IOTA(アイオータ)技術の実用化が見込めるからです。

提携企業がマイクロソフトや富士通など世界の有数企業であること、20社以上と多数であることも強みでしょう。実用化の時期は定かではありませんが、そのときは価格が高騰すると思われます。

アイオータ (IOTA/MIOTA) のまとめ

IoTに利用されるために開発されたIOTA(アイオータ)は、ほかの通貨にはないTangleという仕組み・手数料無料・承認スピードが速い特徴を持っています。また、独自技術を採用しているため、安全面での不安の声があります。20社以上の企業と提携しているため、実用化も期待でき、将来性は高いと言えます。今後も注目したい通貨のひとつです。

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