仮想通貨でよく聞くトランザクションとは?その概要と仕組みを解説 

1分で理解する要約
  • 「トランザクション」とは、取引データのこと
  • 「スケーラビリティ問題」の原因はトランザクションを処理でききれないこと
  • 仮想通貨が普及する為には、トランザクションが抱える問題を解決する必要がある

ビットコイン関連の単語の1つに「トランザクション」があります。トランザクションは「スケーラビリティ問題」などビットコインを語る上で必須の知識です。横文字で技術的なイメージが強い印象を持たれる「トランザクション」ですが、意味としてはとてもシンプルです。このような単語の基礎知識を持っていると、仮想通貨についてより理解を深めることに繋がります。

ビットコインの「トランザクション」とは

トランザクションとは、「取引データ」を意味します。ビットコインにおけるトランザクションとは、ビットコインの価値の移動を示した取引データのことです。お札や小銭といった実態がないビットコインを始めとした仮想通貨は、取引記録であるトランザクションがブロックチェーンの各ブロックに記入されることで、送金などの仮想通貨の機能を成り立たせています。

トランザクションのデータ構造

UTXO(未使用のトランザクションアウトプット)

UTXOとは、「未使用のトランザクションアウトプット」と呼ばれ、トランザクションの基本的な構成要因です。ビットコインではUTXOにより各アカウントの残高を算出しています。詳しい技術的な説明はこの記事ではしませんが、UTXOのメリットとして、「プライバシーの保護に優れていること」と「リプレイアタックに強いこと」があげられます。
この仕組みはビットコイン特有のもので、他の仮想通貨にも実装されているとは限りません。イーサリアムは異なる仕組みを用いて残高を算出しています。

アウトプット・インプット

トランザクションにおけるアウトプットは「誰にビットコインを送ったか(送金)」、インプットは「誰からビットコインを送られたか(着金)」を表します。

メタデータ

メタデータとはトランザクション上の情報を表すデータを意味します。

メタデータには、「トランザクションID」などが含まれ、このトランザクションIDとは、トランザクションに配布されたID番号であり、このIDを調べることで、自分のトランザクションが正常に行われたかの確認ができます。

メタデータはトランザクションを管理する上で、重要な管理データと考えればイメージしやすいです。

トランザクションにかかる時間

トランザクションにかかる時間とは、ビットコインの送金時間を表します。トランザクションにかかる時間は、基本的には10分ほどで、これが一つの目安になります。基本的にビットコインは10分で送金が完了しますが、数日後に届いたりすることもあり送金速度が確実ではありません。

この理由は、ビットコインを送金する際に「承認作業」が行われているためです。

そもそも多数のノードが保持するブロックチェーンに取引の記録を記す事で「改ざんができない」「実態を持たない」通貨を実現しています。少し詳しく解説すると、各ノードが膨大な計算力を用いて過去10分間に行われたトランザクションを新たなブロックに書き込む作業を行なっており、この作業が一番早く終わった人が同じ答えを探して計算をしていた他のノードに答えを見つけたことを知らせます。この答えが全てのノードの51%以上に承認されれば新たなブロックが正式に生成され、各ノードに同様のブロックが生成されます。この最初に答えを見つけ、承認されたノードには報酬として、ビットコインが与えられるのです。

ビットコインにおいて上記のブロックを生成する作業は「マイニング」と呼ばれています。これはかつて人々を熱狂させたゴールドラッシュの金を採掘することに例えられたことが由来です。

ビットコインの送金は、10分ごとにこのマイニングが行われるので、「10分」という時間が一つの目安となります。しかしビットコインは近年需要が増加したことによって、処理が追いついていないといった課題があります。これが「スケーラビリティ問題」です。1ブロックに入るデータ量には上限があり、このデータ量を超えるトランザクションが発生した場合、送金遅延などの弊害が発生します。

マイニングを行う人に対して手数料を支払って、承認作業を行ってもらうのですが、手数料の金額によって承認の優先順位が決まるため、無料であったり手数料の金額が少ない所は後回しになっています。これがビットコインの送金時間に大きなバラつきを起こしている要因と考えられます。

トランザクションにかかる手数料

手数料は0でも送金は可能ですが、前項にあった「マイニング」を行う人、いわゆる「マイナー」に手数料を払うことによって、トランザクションにかかる時間が大きく変わってきます。仕組みとしては、支払う手数料によって承認の優先度が決まり、マイナーにどのくらい手数料を払うかによってトランザクションにかかる時間が変わってきます。

現在の目安としては、0.0002BTC〜0.0005BTCの手数料を支払えば、作業承認の優先度を高めることができるとされています。

ビットコインのトランザクションが詰まる?

ビットコインのトランザクションについて、よく目にするのがトランザクションが「詰まる」というワードです。ここではトランザクションの詰まりについて解説します。

詰まるとはどういうことなのか

前述しましたが、仕組み上ビットコインのトランザクション承認は10分ごとに一斉に行われます。

通常ならば凡そ10分で処理は完了しますが、ビットコインには10分間に承認できるトランザクションに限りがあり、そのため、取引量が多すぎると処理能力以上の「未確認トランザクション」が溜まってしまい、10分以上経過してもなかなか承認されないといった、現象がおこります。

この「未確認トランザクション」が溜まってしまう現象を「詰まる」と言います。

詰まってしまう原因

原因としては、単純に「キャパオーバー」であり「取引量が多すぎて処理が追いつかない」ことが大きな原因となっています。

近年ビットコインが注目を集め、取引量も急激に増加し、その結果「未確認トランザクション」が大量に存在しています。

未確認のトランザクションの数

現在、未確認トランザクションは凡そ58000あると言われています。手数料の金額によって優先順位が付けられ日々処理されていますが、詰まりを解消できていないのが現状です。このトランザクションの詰まりがビットコインの課題とされ、日々議論されている議題でもあります。

まとめ

ここまでビットコインのトランザクションについて解説しました。ビットコインに限らず、仮想通貨全体に言える課題として、トランザクションの「詰まり」は常に問題となり、それを解決するためにハードフォークが行われ、ビットコインキャッシュが誕生しました。このトランザクションが抱える課題を解決できるか否かは、ビットコインを始めとする仮想通貨の今後を大きく左右する注目すべきカテゴリーであると言えます。

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