【入門】イールドファーミングとは?仕組み・特徴などを解説!

イールドファーミングとは

イールドファーミングとは、レンディングや分散型取引所といったDeFiサービスに仮想通貨を預け、流動性を提供する対価として金利や手数料が受け取れる仕組みのことをいいます。

例えばイーサリアム (ETH) をDeFiサービスに預けておいて、その通貨を借りたい人が現れた場合、その人が支払う金利手数料を貸し手が利回りとして受け取ることができます。

DeFiとはDecentralized Finance (分散型金融) の略称で、管理者のいない金融システムを意味します。従来の金融サービスは、銀行や取引所といった管理者のいる中央集権制が一般的でした。しかし、ブロックチェーン技術を活用することにより、全ての取引を公開し、特定の管理者がいなくてもユーザー同士が相互に不正がないか監視しあう、非中央集権のシステムを構築可能になりました。これにより、管理者がいることによって生じていた仲介手数料や時間的コストがなくなり、スムーズな金融取引が実現されます。

このDeFiを活用して作られたのがDEX (分散型取引所) であり、イールドファーミングを行うプラットフォームです。

イールドファーミングが注目される理由

イールドファーミングへの関心が急速に高まったきっかけは、DeFiレンディングサービスで知られるCompoundのガバナンストークンCOMPが登場したことであると考えられています。ガバナンストークンとは、サービスの方針変更などに参画できる投票権を表すトークンを指します。

Compoundはイールドファーミングを作り上げたわけではありませんが、Compoundによりガバナンストークンを二次インセンティブとして付与するモデルの人気が高まったと言えるでしょう。 またCompoundのガナンストークンCOMPが登場して以来、他のDeFiプロジェクトもガバナンストークンを利用した運用モデルを次々と考案しています。

イールドファーミングが注目されるもうひとつの理由は、銘柄によっては数十%〜数千%を超える異常とも言える年利の高さでしょう

なぜこれほどまでの高い年利を実現できるのでしょうか。それはイールドファーングを支える流動性マイニングにあります。

流動性マイニングとは、DeFiサービスに仮想通貨を預けた際、流動性を提供する対価として支払われる利息に加えて、さらに独自のガバナンストークンを受け取れる仕組みです。流動性マイニングは「流動性」とあるように、その仕組みがもたらす好循環が特徴です。

貸し手は資産を預ければ預けるほど、利息とガバナンストークンを獲得できます。それを目当てにDeFiサービスの利用者が増え、発行しているガバナンストークンの価値も上昇します。その上昇を受けさらに資産を預けるユーザーが増えるため、イールドファーミングはますます加速している傾向にあります。

イールドファーミングのリスク

イールドファーミングはハイリターンを狙える一方、リスクも存在します。

1つめは、変動損失です。変動損失とは、DeFiサービスに通貨を預けた場合とそうでない場合の価格差のことです。年利が高くハイリターンが狙えるイールドファーミングですが、通貨を預けて手数料報酬を受け取って運用するよりも、単純にその通貨をホールドしていたほうが実は儲かっていたというケースも起こっています。

変動損失が起こる原因は、貸し出した通貨ペアのレートが変動し続けている一方で、貸し出した先の流動性プールの流動性は一定に保たれる仕組みになっているためです。

数値を使って具体的に説明します。

イーサリアム (ETH) とダイ (DAI) を流動性プールに預けるとしましょう。このとき、これらの交換レートは1ETH-100DAIであったと仮定します。流動性を提供する際は、比率が1:1、すなわち1ETHを預けるとき対応するのは100DAIでなければならないので、 1ETH:100DAIで流動性を提供します。ちなみに預けた分の通貨をドルに換算すると、1ETH=100ドル、100DAI=100ドルだったとすれば200ドル分の資金を預けたことになります。ここで、提供した先の流動性プールの合計が仮に10ETH:1000DAIだった場合、先程貸し出した1ETH:100DAIはプール全体に対して10%となります。

では、その後イーサリアム (ETH) のレートが上昇し1ETH=400DAIになったとしましょう。流動性プールの流動性は一定に保たれるため、全体の合計は5ETH:2000DAIに調整されます。ここでイーサリアム (ETH) とダイ (DAI) を引き出す際、引き出せるのはもともと提供していた流動性の割合分だけ、すなわち全体の10%=0.5ETH:200DAIとなります。このときドルに換算すると、1ETH=100ドル、100DAI=100ドルなので、合計400ドルとなります。

結果を振り返ると、貸し出した分の資産は200ドル分だったので、400-200=200で200ドルの利益を得たことになります。しかし、イールドファーミングを行わずに単にホールドしていた場合、1ETH=100DAIだったものが1ETH=400DAIになったので、資産は200ドルから500ドル分に増えています。よって、イールドファーミングをしてしまったことにより、100ドル分の損失を被っている、これが変動損失です。

2つめは、ハッキングや詐欺のリスクです。

イールドファーミングが注目されるにつれて、それを狙ったハッキングや詐欺の被害が増えつつあります。ハッキングの事例では、スマートコントラクトをハッキングして約360ETH (約52億円) が、ハッカーに盗まれたThe DAO事件などがあげられます。

また詐欺に関しては、コード監査をせずにサービスをリリースするような詐欺まがいのプロジェクトが出てきています。例えば監査を通らずにローンチされ、わずか1日で4.8億ドルもの大金を集めたYAMトークンは、多数のプログラムの不具合を指摘され、あっという間に暴落、結果的にプロフェクトも頓挫しました。

イールドファーミングの人気が高まっている時期だからこそ、それを狙ったリスクも大きくなっていることを意識しておきましょう。

イールドファーミングを始めるには

イールドファーミングを始めるには、基本的にはDEX (分散型取引所) を利用する必要があります。

DEXの中でもおすすめはUniswapです。Uniswapは2018年から運営されていて、DEXの中でもとりわけ高い流動性を持ち、取引高もトップとなっています。

取引は以下の流れで進めていきます。

まずUniswapにアクセスし、利用しているブラウザをMetamaskなどといったウォレットと接続しましょう。

上部のメニューからPoolを選択し、画面中央の「Add Liquidity」をクリック、Pool画面から2種類の通貨を選んだら、Poolする金額を入力し、次に進みます。

ウォレット上に画面が遷移するので、Poolするための手数料を支払いましょう。手数料の支払額は任意で設定できますが、手数料が低いと手続き完了までの時間が長くなる仕組みになっているので、Uniswapに指定されている「FAST」から「TRADER」あたりの金額に設定するのを推奨します。

これでPoolの準備が整ったので、後は条件を再度確認し、実行をクリックすればPoolが完了です。Poolすることで、Uniswapで預けた分に比例したプールトークンと手数料を受け取れます。

また取得した利益はいつでも確認、引き出しが可能です。

イールドファーミングのまとめ

イールドファーミングは、流動性マイニングの生み出す好循環によって高い年利を実現した資産運用方法です。

今後DerFiの進化に伴って、注目度はさらに上がっていくことが予想されます。

しかしながらハッキングや詐欺、仮想通貨市場の暴落といったリスクも吟味することが必要です。大切な資産を失わないためにも、客観的な情報をもとに正しい判断を心がけましょう。

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