この記事のポイント
  • BINANCEは近年になって各国の規制に準拠したサービス展開を目指している
  • BINANCEの流動性と取引システムを提供するBINANCEクラウドを展開している
  • 日本でもTAOTAOとの協議を行い営業免許取得を目指している

BINANCEは2017年のサービス開始時から圧倒的な利便性を提供し、暗号資産(仮想通貨)取引所として世界トップレベルの実力をつけました。近年のBINANCEは拡大した流動性と取引システムを武器に、各国での正式営業をはじめています。日本でも国内取引所と協議を進めることで、本格参入を計画しているようです。

本記事では BINANCEの今後の活動方針や各国の規制などの動きにくわえて、さらにBINANCEの利用停止による日本市場への影響などを解説しています

BINANCE (バイナンス) の基礎情報

BINANCE基本情報
取引方法現物、暗号資産(仮想通貨) FX
最大レバレッジ125倍
取扱通貨数175種類 (現物)、24種類 (FX)
取引手数料0.1% (現物)、0.02%~0.04% (FX)
日本語対応
セキュリティ対策
サポート英語サポート

BINANCEは取引量や登録者数が多く「世界一の取引所」といわれるほど代表的な暗号資産(仮想通貨)取引所です

海外取引所なので日本人には聞き馴染みがないかもしれませんが、世界で最も利用者が多いです。

また、BINANCEの特徴として本人確認しなくても1日2BTCまでだったら出金でき、2~3分の登録で取引ができます。実際の取引までに数日から数週間かかる国内取引所とは異なり、 BINANCEは気軽に暗号資産(仮想通貨)取引を行える取引所といえるでしょう

▶ 『BINANCE (バイナンス) の評判・口コミ・レビュー評価』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

BINANCE (バイナンス) の特徴

安い手数料で取引可能

手数料取引所比較
取引所取引手数料 (taker) 取引手数料 (maker)
BINANCE0.1%0.1%
Huobi0~0.2%0~0.2%
BITTREX0.25%0.25%
Poloniex0.1~0.2%0~0.08%

BINANCEは海外の暗号資産(仮想通貨)取引所と比較することで、安さが際立ちます。 BINANCEの取引手数料はmakerとtakerで共に0.1%です

さらにBINANCEが発行するBINANCEトークンを利用すると、 取引手数料は0.075%になります。他社よりも圧倒的な取引手数料の安さを実現することで、利用価値を上げているのがBINANCEなのです。

▶ 『仮想通貨・ビットコイン取引所の手数料比較ランキング』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

取扱通貨が豊富

現在BINANCEの取扱通貨数は175種類であり、日本最大手のCoincheckが11種類なので圧倒的に多いことがおわかりいただけるでしょう。

海外取引所の中でも圧倒的であり、人気の通貨はほぼ全て取引でき価格が暴騰するかもしれないアルトコインも多く含まれています。

▶ 『仮想通貨・ビットコイン取引所の取扱通貨比較ランキング』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

レバレッジが125倍

BINANCEでは2019年にFX取引のプラットフォームとして、BINANCE Futuresのサービスを開始しています。BINANCE Futuresは一般的な海外FXとしくみが同じですが、 レバレッジが最大125倍まで設定可能で証拠金はテザーとなっています

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ハードフォークした通貨を入手可能

ハードフォークとは既存の暗号資産(仮想通貨)が分裂して新しいブロックチェーンを持つ通貨と分かれることです。 BINANCEでは取扱通貨がハードフォークした際に、新しく誕生した通貨をユーザーが保有する既存の通貨の枚数に対応して配布しています

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BINANCE (バイナンス) の現状

BINANCEは2017年に運営を開始してから、世界最大規模の暗号資産(仮想通貨)取引所として地位を保ってきました。はじめの段階ではBINANCEは営業免許を取得せず、オフショア運営によって利用者を増やしました。

そして近年は複数の国で営業免許を取得して、勢力拡大を狙っています。2020年4月9日の段階ではアメリカイギリス領のジャージー島シンガポールにくわえてウガンダでも免許を取得しました。 各国のユーザーがアクセスをする場合グローバル版BINANCEへのアクセスが遮断されるので、免許を取った国では規制に準拠していることを示しています

またBINANCEは各国での免許取得に際して、その地に根付く企業との繋がりを望んでいます。将来的に営業免許を取得することが予測される日本では、 国内取引所であるTAOTAOとの協議が進められているようです。

▶ 『TAOTAO (タオタオ) の評判・口コミ・レビュー評価』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

バイナンスクラウドを提供

BINANCEは新しい戦略姿勢として、2020年2月にBINANCEクラウドを発表しています。BINANCEクラウドはBINANCEが利用する取引所のシステムを他社に提供するサービスです。

暗号資産(仮想通貨)取引所のサービス構築はかんたんではありません。開発のために多額の資金と時間がかかります。 取引所運営を考える業者はBINANCEクラウドを活用することで、かんたんに取引所をはじめられます

またBINANCEクラウドの利用企業はBINANCEの流動性も享受できます。つまりはじめからBINANCEが持つ豊富な取引量のプラットフォームを利用できます。

BINANCEはBINANCEクラウドを通してパートナー募集を行っており、取引所運営企業からサービス提供企業としてのステップアップを視野に入れているようです

世界展開の現状

BINANCEはBINANCEクラウドのリリースを見る限り、グローバル版BINANCEで獲得した取引高と取引システムを提供することで、サービス提供者としての地位確立を狙っています。そのために各国での営業免許取得やパートナーシップを結ぶ行動を行っているわけです。

しかし すでに営業免許を取得してBINANCEクラウドを活用した取引所を観察する限りでは、大きな成果は出せていません。その理由はBINANCEクラウドからグローバル版BINANCEへの取次が実現していない点が大きいようです。

取引所は流動性と高い取引高が証明されることで多くのトレーダーが利用価値を見出します。しかし 各国の規制当局ではグローバル版BINANCEへの取次が認められていないことが予測されます。取次を認める場合グローバル版BINANCEの安全性も確かめる必要があり、必要情報の提出や当局との調整関係で時間がかかります。

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暗号資産(暗号資産(仮想通貨))取引所に対する規制の現状

トラベルルールの施行

2019年6月のG20サミットでは暗号資産(仮想通貨)取引所に関する規制についての議論なども行われています。その中でマネーロンダリングを防止する対策案として「トラベルルール」の導入が検討されました。

トラベルルールは「送金者が、何の通貨を、どこに、どれくらい送金したか」を記録するしくみです。 このしくみが導入されることで暗号資産(仮想通貨)の送金者は通貨の送金のために本人確認などを行う必要があり、トラベルルールに対応しない取引所やウォレットには送金できなくなる可能性が高いです

トラベルルールの運用はまだはじまっていませんが、今後の国際会議などで議論や調整が進むことで実行フェーズへと進んでいくと考えられます。

金融庁長官就任

金融庁では新しい長官として氷見野良三氏が就任しています。 氷見野良三氏はロイター氏のインタビューで暗号資産(仮想通貨)の規制緩和について慎重な姿勢を見せました

また中央銀行による導入が検討されているデジタル通貨 (CBDC) については、積極的な導入の姿勢を見せています。2020年の新型コロナウイルスが流行したことによるキャッシュレス需要の増加を受けて、導入の必要性を感じているようです。

暗号資産(仮想通貨)団体の要望

2020年8月には暗号資産取引業界の自主規制団体「日本暗号資産ビジネス協会 (JCBA) 」と「日本暗号資産取引業協会 (JVCEA) 」によって暗号資産(仮想通貨)に関する税制度の改善要望書が提出されています。

暗号資産(仮想通貨)取引では発生した利益は雑所得として分類され、所得金額に応じて最大で55%の税金がかかります。株式投資やFX取引と比べて高額な税金が発生することで、暗号資産(仮想通貨)市場の規模はなかなか大きな伸びを見せません。

そのため業界団体は株式やFXと同じ申告分離課税を適用することで、税率20%損益通算を認めるように促しています。FXは申告分離課税が適用されるまでにおよそ10年の歳月が費やされました。この事例から考えると、 暗号資産(仮想通貨)取引で申告分離課税が適用されるにはあと数年だと考えることもできます

日本国内での規制によるBINANCE (バイナンス) の今後

BINANCEは2020年1月に、日本居住者に対するBINANCEの提供を順次終了することを発表しています。 BINANCEは日本居住者に対する取引制限をかけることで、サービス提供の終了を段階的に行う予定です。2020年11月段階では目立った取引制限などは見られていません。

なお今回の発表後TAOTAOとの提携協議をはじめており、日本に対する本格的な参入を目指していることがうかがえます。 TAOTAOとの協議が完了し日本での免許を獲得した段階で、日本居住者に対するBINANCEの新しい取引所サービスが提供されると予想できます

日本国の規制による短期的影響

アルトコインやトークンの購入がしづらくなる

BINANCEは豊富な種類のアルトコインやトークンが用意されていました。日本人トレーダーにとってBINANCEはアルトコインを取引できる優れた取引所のため、BINANCEで取引ができなくなると珍しいアルトコインなども購入しづらくなります。

他の海外取引所は流動性や信頼性、通貨の取扱数といった観点でBINANCEに追随する業者が存在していないため、日本人の効率的なアルトコイン入手手段がなくなってしまうでしょう

▶ 『アルトコインの取引所』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

IEOへの参加

BINANCEではIEOの開催がよく行われています。 IEOは企業による暗号資産(仮想通貨)発行を用いた資金調達方法です。IEOに参加するには本人確認済みアカウントが必要なため、日本居住者に対する締め出しが実行されることでVPNを利用してもIEOに参加できません。

▶ 『仮想通貨のIEO』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

流動性が下がる

BINANCEが日本居住者の利用を制限することで、国内取引所に対しても少なくない影響が発生することが考えられます。

一例として2つの取引所の価格差を利用する手法であるアービトラージがあります。 その選択肢としてBINANCEがなくなることで、アービトラージを辞めるトレーダーも一定数出てくることが考えられ、日本市場の流動性が低下するかもしれません

▶ 『仮想通貨のアービトラージ』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

日本国の規制による中期的影響

ビットコイン (Bitcoin/BTC) の流通量減少

日本居住者がBINANCEとのつながりを失うことで、日本国内で流通するビットコイン量も減少することが予測されます

ビットコインが新規発行されるマイニングは中国やアメリカが主な地域となっています。海外からのビットコイン流入が減ることで、国内で流通するビットコイン量が少なくなり海外に比べてプレミア価格となる可能性もあるでしょう。

VPNの利用

インターネットはVPNと呼ばれるサービスを利用することで、海外サーバーを利用したアクセスが可能です。そのため 日本居住者でもVPNを使ってBINANCEの利用を続けるトレーダーも一定数出てくることが予測できます

トークンの高値掴み

国内取引所では数が多くないものの、新規トークンが上場されることも珍しくありません。Coincheckは国内取引所の中でも1番通貨の取扱いが多く、トークンが上場することもあります。

しかし国内取引所での上場は厳正な審査をパスすることで実現します。 上場の速さでいえばBINANCEや海外取引所には及ばないため、国内取引所に上場する時点で十分な値上がり後の場合も多いです

国内取引所では国際市場と比較して高値掴みをすることも考えられることから、トークンの取引をためらうトレーダーも出てくる可能性があります。

▶ 『Coincheck (コインチェック) の評判・口コミ・レビュー評価』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

各国の規制状況

マレーシア

マレーシアではBINANCEの営業許可が下りていないことが発覚しています。 マレーシア証券委員会 (SC) では未承認企業のリストにBINANCEを追加しており、許可のないBINANCEでの取引を控えるように呼びかけられました。

マレーシアでは人口の60%イスラム教徒となっており、利息設定が禁止されているシャリア (イスラム法) が強力な強制力を持ちます。シャリアに準拠したサービス運営をすることで普及を進める企業も存在しています。マレーシアで許可されている暗号資産(仮想通貨)取引所は現在3社のみです。 BINANCEがマレーシアで運営許可を得るには、シャリアに則ったシステムやサービス構築が必要となるでしょう

ブラジル

BINANCEはブラジルの証券取引委員会 (CVM) から、ブラジル居住者に対するデリバティブ取引の停止を命令されました。デリバティブ取引のために必要なデリバティブ契約は、資産の状態に関係なく有価証券として扱われます。

BINANCEはBINANCE Futuresと呼ばれる先物プラットフォームでデリバティブ仲介サービスを提供しているものの、証券取引委員会のライセンスを受けていませんでした。そのため BINANCEのデリバティブ取引サービスは認められないものであり、ブラジル居住者に対する宣伝と取引サービスの停止が言い渡されています

ブラジルでは暗号資産(仮想通貨)取引に対する明確な規定はありません。しかしBINANCEの件をきっかけに取引規制を暗号資産(仮想通貨)にまで適用する可能性が指摘されています。

アメリカ

アメリカで営業を行うBINANCE USは40の州でサービス提供を行っています。すでにアメリカでの営業免許を取得していることで順番に営業範囲を拡大しています。

一方アメリカ証券取引委員会 (SEC) では、BINANCEが発行しているBINANCEコインなどのトークン調査を行うことを発表しました

ブロックチェーンセキュリティの大手企業であるサイファートレースはBINANCEと契約を結び、トークン発行の基盤となっているBINANCEチェーンに追跡ツールを導入しています。サイファートレースはBINANCEのトークンを調査できる企業として選定され、SECと契約を結ぶことが報じられています。

BINANCEが取扱うトークンに何らかの問題が発覚することで、アメリカでの営業免許はく奪といった措置がとられるかもしれません

中国

中国で財産権益紛争を解決するべく活動している北京仲裁委員会 (NPO) は、中国政府が完全にビットコインを規制しているわけではないことを発表しています。

法定通貨や暗号資産(仮想通貨)を提供する取引所の閉鎖などは過去に実施しました。しかし ビットコインが通貨の役割を持たない商品として扱われる場合は、規制の対象ではないようです

今後の中国政府が出す法律や規制による世界的な暗号資産(仮想通貨)市場の変動には、注目が必要です。

BINANCE (バイナンス) の規制に関するQ&A

日本向けサービスは今後どのようになりますか?

BINANCEは日本でも正式な取引所として活動することを視野に、国内取引所と協議を進めています。2020年1月にはグローバル版BINANCEの日本居住者利用を停止する発表が出ています。

まだ具体的な利用制限がかかっているわけではありませんが、グローバル版BINANCEは今後段階的に利用できなくなるでしょう。その後日本版BINANCEがオープンするまで、BINANCEの利用はできなくなると考えられます。

日本国の規制による影響はありますか?

BINANCEは日本人トレーダーにとって、豊富なアルトコインを取引できるプラットフォームとして機能していました。BINANCEが利用停止になることで、日本人がアルトコインを気軽に取引できる環境がなくなります。

またBINANCEで定期的に開催されているIEOに参加する権利を失うため、日本居住者が上場前のトークンを入手できる環境を1つなくすことにもなります。

しかしBINANCEの後釜を狙って活動する海外取引所も存在するため、BINANCE利用者を引き付ける利便性の高い取引所が現れる可能性もあるでしょう。

BINANCE (バイナンス) の規制に関するまとめ

BINANCEは日本居住者に対するサービス停止を発表しています。しかし2020年11月になった段階で目立った制限がかかっているわけではないので、まだ利用は可能です。

BINANCEは日本人トレーダーにとって利便性が高い取引所なだけに、BINANCEから一時的に締め出されることでアルトコインの取引場所の喪失など少なくない影響があるでしょう。

しかしBINANCEは日本での正式サービス開始を目標としています。 日本向けにカスタマイズされた利便性の高い取引所として、BINANCEの新サービス開始が期待されます

執筆者情報
仮想通貨部 かそ部 編集部

名前。 はじめまして。本サイトの執筆を担当している、「仮想通貨部 かそ部」編集部です。本サイトは、仮想通貨の総合情報サイト「仮想通貨部 かそ部」の運営や、各種Web情報メディア事業を展開するドットメディア株式会社により運営されております。編集部一同、正確な論拠に基づいた調査のもと、読者(ユーザー)様にとって正確かつ最新の情報をお届けできるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。

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