- ビットコインは2008年に誕生した
- ビットコインの徐々に知名度をあげ、価値を上げてきた
2017年末、2018年早々、広く世間に広まった「ビットコイン」。ビットコインは仮想通貨であるということは、知っている方も多いかと思いますが、具体的にどのような歴史を辿ってきたかを説明できる人は多くはありません。歴史を知ることでより仮想通貨に対する理解が深まり、流れてくるニュースなどの理解度も大きく変わります。
ビットコイン (Bitcoin/BTC) はどう誕生した?
ビットコインは、2008年に「サトシ・ナカモト」と名乗る人物が、公開した論文「Bitcoin:A Peer-to-Peer Electronic Cash System」に興味をもった方々が、分担してコードを書き始めたのが始まりです。特定の組織のチームなどが作ったのではありません。興味をもった有志のプログラマーたちが、開発して徐々に現在の形にしていきました。2009年に、ブロックチェーンの最初のブロックが公開されました。そして、サトシ・ナカモト氏から開発者のハル・フィニー氏へビットコインが送信されました。ちなみに、サトシ・ナカモトという名前から日本人のように感じ取れますが、実際の正体は謎に包まれたままです。
正体がバレると課税のリスクがあるから名乗りでないなどとという噂もあります。
初めてビットコイン (Bitcoin/BTC) で取引が行われたのは?
2010年5月22日に、フロリダにいるプログラマーが「ビットコインでピザを注文したい」と掲示板に投稿し、その投稿にピザ屋が応じて「ピザ1枚、1万BTC」で取引が成立しました。このとき、はじめて現実的な世界で通用する価値をもちました。ただのデータである仮想通貨コイン「ビットコイン」が「モノ」と交換できた瞬間とでした。現在、5月22日は「ビットコイン・ピザ・デイ」と呼ばれていて関係者たちのお祭りの日になりました。
ビットコイン (Bitcoin/BTC) の歴史
2008年
【10月31日】Satoshi Nakamotoによる論文発表
「サトシ・ナカモト」は、ビットコインの仕組みの核となっているブロックチェーンの発案者とされています。投稿された論文「BitCoin : A Peer-to-Peer Electronic Cash System(ビットコイン:P2P電子決済システム)に「Satoshi Nakamoto」の署名があったことで発案者となっています。
2009年
【1月3日】ビットコイン (Bitcoin/BTC) の運用開始
「サトシ・ナカモト」氏により投稿された論文をもとに興味をもった開発者たちは、理論を実現するためのソフトウェアをオープンソースで開発し始めました。そして2009年1月3日にブロックチェーンの最初のブロックが公開されました。
【1月】ビットコイン (Bitcoin/BTC) の初取引
「サトシ・ナカモト」氏から開発者の「ハル・フィニー(Hal Finney)」氏へビットコインの送信を行いました。これが世界初のビットコイン取引となります。
2010年
【5月22日】初めての店舗決済
ビットコイン決済が初めて行われたのがピザとの取引となっています。プログラマーが「ピザを10,000BTCと交換しないか!?」と投稿に対して、ピザ屋が承諾して手配をしたのが最初の取引となっています。約25ドルのピザが10,000BTCと交換されました。当時は1BTCが1セント以下でした。
【7月】Slashdotでビットコイン (Bitcoin/BTC) 記事
コンピューター系参加型ニュースサイトとして米国で人気のあるSlashdot(スラド)に、ビットコインが取り上げられました。これをきっかけに業界で少しずつビットコインの存在が広がっていくきっかけとなりました。
【7月】Mt.Goxサービス開始
ビットコイン取引所「Mt.Gox」(マウントゴックス)がJebMcCaleb(ジェド・マケーレブ)氏によってサービスが開始されました。
【8月】ビットコイン(Bitcoin/BTC) 偽造事件
ビットコイン史上最悪のセキュリティ事件として有名でもありますが、ビットコインのバグを狙って1,840億ビットコインが偽造されてしまいました。しかし、開発メンバーによるスピーディな対応によりほぼダーメジが残らずに収束されています。
【9月】採掘プールが初報酬ゲット
世界初で、マイニングプールであるSlush’s poolがビットコインの採掘に成功しました。マイニングプールとは、世界各地の採掘者たちが自分のもっているコンピュータの力を合わせて採掘に取り組み、得た報酬を仕事量に応じて分配するということです。
2011年
【3月】ティバン社がマウントゴックスを買収
ビットコイン取引所「Mt.Gox」(マウントゴックス)がTibanne(ティバン)社に買収されます。日本国内で初のビットコイン取引所誕生となります。
【4月】TIME誌でビットコイン記事
大手メディアであるTIME誌にビットコインが特集記事として掲載されました。これがビットコインの存在が世界中に広く知れ渡ったタイミングとなります。
【6月】ビットコイン取引所「Mt.Gox」(マウントゴックス)がハッキング被害
不正侵入者によりビットコイン取引所「Mt.Gox」(マウントゴックス)がハッキング被害を受けました。ビットコインや個人情報が盗難され、1週間ほど取引が停止となってしまいました。
2013年
【3月】キプロス金融危機によりビットコイン(Bitcoin/BTC) が注目
キプロスの経済状況の悪化による金融危機で、キプロス国内の銀行が閉鎖されるなど中央銀行への信用が急激に低下しました。そこで中央銀行を介さずにどこからでも取引できるビットコインが注目されました。
【10月】闇市場閉鎖となりクリアな通貨となる
違法ドラッグをネット上で扱う闇サイト「Silk Road」(シルクロード)が、FBI(米連邦捜査局)により摘発され閉鎖を余儀なくされました。「Silk Road」ではビットコインが利用され、それによりビットコインのイメージが怪しい通貨というイメージになっていましたが、「Silk Road」の解体により、ビットコインの犯罪利用も大幅に少なくなりました。
【12月】NHKでビットコイン特集
NHKで、ビットコイン特集が放映され、日本の人々にも多くビットコインが広まりました。これにより注目度が一気に上昇しました。
【12月】中国政府がビットコイン(Bitcoin/BTC) 取り扱い停止を発表
世界的に注文度の上昇や価格の高騰を受けて、中国政府が銀行でのビットコインの取り扱い停止を発表しました。
2014年
【2月】マウント・ゴックス事件
ビットコイン取引所「Mt.Gox」(マウントゴックス)が、ハッカーにビットコインを盗難されてビットコインが大量に消失したことを発表しました。すべてで85万BTCと現金約28億円の被害となり、事実上経営破綻という事態に陥りました。
【8月】ビットコイン取引所「Mt.Gox」経営者マルク・カルプレス氏逮捕
2月のビットコインの巨額消失にて、マルク・カルブレス氏の横領疑惑が浮上しました。ハッキングによる流出はほんの一部であり、被害のほとんどが社長の不正事件であった可能性が高いと報道されました。
2015年
【6月】ニューヨーク州でビットコイン事業免許制が適用
ビットコイン事業を免許制とする「BitLicense」をアメリカニューヨーク州が適用しました。免許取得費用が5,000ドルと高額なため、撤退せざるをえない関連企業も少なくありませんでした。
2016年
【8月】bitfinexがハッキングを受ける
香港で、最大手の「bitfinex」(ビットフィネックス)がハッキングを受けました。盗難被害は約12万BTC(約6,347万ドル)盗難されました。
2017年
【4月】日本で取引所が登録制を導入
日本で、ビットコインを初めて法律内にて規定する改正資金決済法等が施行されました。仮想通貨法では取引所(仮想通貨交換業者)が登録制となりました。
【7月】日本でビットコイン(Bitcoin/BTC) 購入時の消費税が撤廃
ビットコイン購入時の消費税が撤廃され、法律でビットコインが支払い手段の1つとして認められました。
【8月】ビットコインキャシュ誕生
ビットコインは、ブロックチェーンの容量を巡って開発者たちと、採掘者たちとで対立が発生してしまいました。その結果、ビットコインとビットコインキャッシュに分裂となりました。
【9月】中国政府がICO禁止を通達
ICOを9月4日全面禁止と中国政府が通達しました。Initial Coin Offering(ICO)は、仮想通貨発行ための資金調達のことになります。
【10月】ビットコインゴールド (誕生
ビットコインから分裂してビットコインゴールドが誕生しました。
2018年
【1月】世界各国で仮想通貨規制のニュースで暴落
仮想通貨規制により急激に価格が暴落しました。
【4月】yahoo!が仮想通貨事業参入
Yahoo!の子会社ビットアルゴが、2018年秋に仮想通貨取引所を開始することを発表し、それに価格が急騰しました。
まとめ
ビットコインの歴史を整理していみましたがこの10年で劇的に変化しているのが分かります。ビットコイン市場、仮想通貨市場はこれからも進化し続けていくと考えても、間違いないと言えます。
しかし、現在国内では利用者保護の為仮想通貨を取り巻く規制が厳しくなってきています。長期的には伸びるとしても短期的には相場がどう動くかはわかりません。日々の動向に注目して現状を把握することはとても大切です。