- ローソク足を組み合わせることで、相場の様子を分析できる
- 底値圏における買いシグナルのタイミングを覚えましょう
- 高値圏における売りシグナルのタイミングを覚えましょう
仮想通貨のチャートには、ローソク足が並び立ちます。これは特定の時間の区切りにおける価格変動を、太い管と両側から伸びる細い線で表現しています。本記事ではローソク足の見方や組み合わせパターンなどに迫ります。
これを読むことでローソク足の意味だけでなく、投資に役立つ様々な見方がわかるでしょう。
▶ 『ローソク足』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。
▶ 『初級のテクニカル分析』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。
ローソク足の組み合わせの基本情報
ひとこと特徴 | パターンを読み取ることによって市場参加者の行動がわかる |
---|---|
ジャンル | チャートパターン |
難易度 | 初級テクニカル分析 |
使うタイミング | 常時 |
主な使い方 | 底値圏で大陽線がでたら買い |
ローソク足の型の基本 (一部紹介)
「抱き線 (包み線)」
包み戦は前日の陰線を包み込む形で陽線が出る二本のローソク足の組み合わせです。同様に前日の陽線を包み込む方で陰線が出る二本のローソク足の組み合わせも包み線と呼びます。
「はらみ線」
はらみ線は前日の始値から終値の範囲の動きに沿って始値から終値まで動いた当日のローソク足の組み合わせです。
「出合い線」
大きな陰線の後にそれと鉢合わせする形で大きな陽線が伸びた組み合わせです。出合い線が現れた場合は相場の傾向が変化する可能性が高いです。
上記以外にもローソク足の型はあります。もちろん必ずしもローソク足の理論に相場が従うわけではないので注意しましょう。
勝率を上げるための+α
底値圏における買いシグナルのタイミングは「大陽線が出たとき」や「長い下ヒゲが出たとき」などがあります。一方で高値圏における売りシグナルのタイミングには、「大陰線が出たとき」や「長い上ヒゲが出たとき」があります。

Trading View (トレーディングビュー) は「ブラウザ上で使える高機能チャート」です。しかしただのチャートの機能だけでなく、ユーザー同士のコミュニケーションの場としての役割も兼ね備えており、自分のチャート分析やトレードの案を公開したり、他の人が公開したものを見てトレードの参考にしたりできます。また、ユーザー間のチャットやチャットルームの作成もできるなど多様なコミュニケーションができるツールです。
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基本的なローソク足の見方
ローソク足でまず注目するのは基本的な値段情報です。価格変動のチェック方法を学び、仮想通貨のチャートチェックに役立てましょう。
始値と終値
ローソク足のうち中央の太い部分の上部と下部で始値と終値を結んでいます。
区切られた時間の開始時点より終了時点の方が高ければ始値が下で終値が上、安ければその逆です。
決められた期間内における基本的な値動きを示すためにローソク足の太い部分が用いられています。
高値と安値
ローソク足の太い部分からは、細い線が上下から一本ずつ生えています。これはそれぞれ最高値と最安値を意味しています。こちらは区切り期間内に価格が上がったか下がったかを問わず、常に上は高値、下は安値を指しています。
高値は区切りの期間内で記録された最も高い値段で、安値は最も安い値段を示します。期間内にいつ記録されたかは問われませんが、価格更新したまま区切りが終わると、太い管から細いものが示されません。
陰線と陽線
ローソク足がただ並び立っているだけでは、仮想通貨が安くなったか高くなったかわかりません。そこで 陰線と陽線という形で、値上がりや値下がりを色分けします。
仮想通貨の終値が始値より高ければ陽線とされ、赤や白など明るい色で記録されることが多いです。終値が始値より安くなった場合は陰線となり、青や黒など落ち着いた色で記録されることが多いです。
ローソク足の型の基本
抱き線 (包み線)
包み戦は前日の陰線を包み込む形で陽線が出る二本のローソク足の組み合わせです。
同様に前日の陽線を包み込む方で陰線が出る二本のローソク足の組み合わせも包み線と呼びます。
はらみ線
はらみ線は前日の始値から終値の範囲の動きに沿って始値から終値まで動いた当日のローソク足の組み合わせです。
入り首線・差し込み線・切り込み線
入り首線、差し込み線、切り込み線は1本目が陰線で2本目は陽線となります。また、二本目の陽線の始値は一本目の陰線の終値より安く、終値は一本目の陰線の始値に到達しません。
陽線が一本前陰線のどこまで食い込んでいるかによって入り首線・差し込み線・切り込み線の呼び方が変化します。
一般的には、 入り首線→差し込み線→切り込み線の順で差し込みの程度が大きくなります。一般的にはこの組み合わせが見られた際は上昇トレンドに向かうとされています。
この指標だけで判断することは難しいので他の指標を踏まえながら判断しましょう。
出合い線
大きな陰線の後にそれと鉢合わせする形で大きな陽線が伸びた組み合わせです。 出合い線が現れた場合は相場が変化すると判断することが出来ます。
行き違い線
前日の陰陽線と逆の陰陽線で前日と始値が同じになった線の組み合わせです。上昇傾向であれば買い、下降傾向であれば売りとなります。
かぶせ線
前日の大陽線の終値よりも高く始まるが、当日の線終値は前日の陰線の範囲で終値をつける大陰線の組み合わせです。特に前日の陽線の中心より下まで陰線がかぶさった場合はそれまでの買いの傾向が小さくなり、 相場が転換することが多いです。
上放れ並び赤
陽線が窓を開けて出現し、翌日もほぼ同じ長さの陽線が並んだ二本のローソク足の組み合わせです。陽線が並んだ翌日に上寄りすることでさらなる上昇の前兆になります。
下はなれ二本黒
下落トレンド中に、前から離れた状態で下落が示され、その次も下落している現象です。 仮想通貨が下落の一途である証拠で、少なくとも下落トレンドがしばらく続く可能性が高いです。価格下落に不安を感じて売ってしまう狼狽売りをするユーザーが多く現れることも原因となりえます。
たすき線
1本前の値下がりの後、価格上昇が決まっただけでなく1本前の最高値まで終値が追い越した状態、もしくは前日の値上がりの次に値下がりが決まり終値が1本前の最安値を追い越した状態を意味します。 投資家のせめぎ合いが予測されますが、急な価格変動をきっかけに市場景気が転換する可能性もあるので、慎重な判断が求められます。
星
あるローソク足が左隣から離れた状態を示します。右隣まで離れて表示されると、それぞれの価格の方向性により以下の2種類にわかれます。
明けの明星
3本並んだ星状態のローソク足で、1~2本目が下落、3本目が上昇を示している状態です。 安値圏で出れば、上昇トレンドがここから始まった可能性が考えられます。明けの明星を見てから買うことで、まとまった利益にあやかれるかもしれません。
宵の明星
星状態で1~2本目が上昇、3本目が下落を示していれば宵の明星です。 高値圏で出れば下落トレンドが示唆されます。これを見て空売りすれば、値下がった後の買い戻しで利益を得られるかもしれません。
並び赤・並び黒
並び赤は価格上昇中に買い注文が殺到しすぎて、あるローソク足が直前から離れて上へジャンプし、次がさらに微妙に高くなっている現象です。
並び黒は下落中に売り注文が殺到しすぎて、ローソク足が直前から下へ離れてダイブし、次がさらに微妙に安くなっている現象です。
上昇と下降それぞれのトレンドを印象づけることが多いです。
たくり線
ローソク足の一方から細い線がいつもより長く伸びたカラカサが出たものはたくり線と呼ばれます。 下落相場が続いた後で下にカラカサが伸びたたくり線が出れば上昇トレンドに転じる可能性が高いと考えられます。
上昇相場が続いた後に上にカラカサが伸びたたくり線が表示されると、下落トレンド入りの可能性が考えられます。
首吊り・トウバ
たくり線が左隣から離れた状態で現れることです。これもトレンドが転換する可能性が高いと考えられます。
始値、終値、安値が同じになるぐらい近すぎて、画鋲のような見た目のトウバとなって現れることもあります。ちなみにトウバの逆パターンはトンボと呼ばれます。
毛抜き天井、手抜き底
2本のローソク足の高値が横並びになっていれば毛抜き天井、安値が横並びなら毛抜き底になります。
上昇トレンド中の毛抜き天井、下落トレンド中の毛抜き底は、今まで続いていたトレンドが終わる予兆になることが多いです。
空・窓
隣同士のローソク足が細い線ごと離れていたら、その空白は窓や空と呼ばれます。 ローソク足が空白を伴うほど上へジャンプしたら窓開けと呼ばれます。
つつみ線
直前のローソク足を包むように伸びた状態です。 直前が価格下落ならつつみ線は上昇で買いのサイン、直前が上昇なら下落で売りのサインと考えられます。
酒田五法とは? | 日本初のチャートパターン
酒田五法はローソク足を使ったチャートの原型で、江戸時代に出来上がったとされます。 価格の上昇、下落だけでなく、トレンドの把握ができた元祖と考えられています。
三山・三尊・逆三尊
三山は上昇と下落を3セット繰り返した状態です。三尊もその状態ですが、こちらはセットごとに形ごと上に昇っている特徴があります。下落が先になって逆三尊になるケースもあります。
上記の三つどれをとっても 価格の行ったり来たりを3セット繰り返した場合は、そのときのトレンドが終わる予兆になりがちです。3セット目に価格が戻っている段階で売るのが現実的でしょう。
三空 (踏み上げ・叩き込み)
3回連続でローソク足が直前から分離した状態で同じ方向を向くことです。価格上昇パターンなら三空踏み上げ、下落パターンなら三空叩き込みと呼ばれます。
どちらも上昇または下落トレンドの勢いを印象付ける現象とされますが、勢いが強すぎてあまり反動でトレンドが切り替わりやすくなると考えられます。
そのため三空が発生した場合は踏み上げなら売り、叩き込みなら買いのサインとされます。
三川 (明けの明星・宵の明星)
三川は明けの明星と宵の明星にわかれます。明けの明星は3本あるローソク足のうち、1本目は下落、2本目は下に突き出ているが微妙に高くなった、3本目で空を出しながら上昇している状態です。これは上昇トレンドの前触れとされます。
宵の明星は、3本のローソク足の方向がすべて逆になります。これは下落トレンドの前触れととらえられやすいです。
ちなみにどちらの場合も、2本目が両サイドから離れて出た場合、「三空明けの明星」や「三空宵の明星」と呼ばれます。
三兵 (赤三兵・黒三兵)
ローソク足がただ3本連続で同じ方向を向いているだけでなく、特に太い部分が階段のように並んでいる状態です。上昇なら赤三兵、下落なら黒三兵と呼ばれ、それぞれ上昇、下落トレンドを印象づけると考えられています。
赤三兵は買い注文が、黒三兵は売り注文が安定的に増えていることからこのような並びになると考えられます。
三法 (上げ三法・下げ三法)
上げ三法は1本目のローソク足が上昇しながら、2~4本目で微妙に安くなっていき、5本目で突き抜けるように上がる現象です。下げ三法ならすべての方向が逆で示されます。
ただし 2~4本目は、1本目の太い部分からはみ出さないという条件があります。三法が起きていると、2~4本目はトレンド中の押し目と考えられ、トレンド自体は終わらないと考えられます。
ローソク足の組み合わせ
ローソク足の組み合わせに応じて買い方や買うタイミングが異なります。ここでは底値圏での買いシグナルと高値圏での売りシグナルについて説明します。
底値圏での組み合わせと買い方
底値圏における買いシグナルのタイミングは下の10つになります。
- 大陽線が出たとき
- 長い下ヒゲが出たとき
- 十字線または、それに近い線が出たとき
- 窓をあけて反発したとき
- 下放れるが陽線で終わったとき (突っ込み陽線)
- 2本の足の安値がほぼ同じ水準で止まったとき(毛抜き底)
- 急落するも直ぐに急反発してきたとき(V字底)
- 前日の値幅をすっぽりつつむ線が出たとき(つつみ線・抱き線)
- 前日の陰線の中に本日の値幅が包まれたとき(はらみ線)
- 連続3本以上の小陽線か、それに近い型が出たとき
高値圏での組み合わせと買い方
高値圏における売りシグナルのタイミングは下の10つになります。
- 大陰線が出たとき
- 長い上ヒゲが出たとき
- 十字線または、それに近い線が出たとき
- 窓をあけて反落したとき
- 上放れるが陰線で終わったとき (上放れ陰線)
- 2本の足の高値がほぼ同じ水準で止まったとき (毛抜き天井)
- 急騰するも直ぐに急落してきたとき (V字天井)
- 前日の値幅をすっぽりつつむ線が出たとき(つつみ線・抱き線)
- 前日の陰線の中に本日の値幅が包まれたとき(はらみ線)
- 連続3本以上の小陰線あるいはそれに近い型が出たとき
ろーそく足 組み合わせのまとめ
ローソク足は仮想通貨に限らず、株やFXなどの値動きを知るために重要な要素です。 ローソク足の組み合わせを分析することで、上昇や下落トレンド、買いや売りのタイミングがわかったりします。
本記事で紹介したローソク足の組み合わせによる現象が、現在の仮想通貨チャートに起きていないか早速確認してみましょう。
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こちらは編集部おすすめの、 本当にトレードで役立つテクニカル分析まとめです。トレードでの勝率をさらに高めたいという方は気になったものから1つずつ覚えていきましょう!
ボリンジャーバンド | 勢いの変化や反転の目安、方向を見るテクニカル指標→『ボリンジャーバンドの設定方法』はこちら |
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MACD | 移動平均線を元にしたテクニカル指標→『MACDの設定方法』はこちら |
ローソク足 | 価格を4つの値段で表し、価格推移を表示したもの |
移動平均線 | 相場の方向性を見るテクニカル指標 |
ゴールデンクロス | 価格の上昇を判断するテクニカル分析手法 |
出来高 | 売買の数量を確認できる指標 |
ダウ理論 | 全てのテクニカル分析の基礎として現在も多くの投資家に支持されている |
支持線 | 過去の価格推移から反発を予想 |
新値足 | トレンドを把握するためのテクニカル分析 |
サヤ | 価格変動において生じる値幅のこと |
ストキャスティクス | 買われすぎ・売られすぎを判断するテクニカル指標 |
一目均衡表 | 相場の動向を見るためのテクニカル指標 |
RSI | 買われすぎ・売られすぎを判断するテクニカル指標 |
ダイバージェンス | 様々なオシレータ系指標に見られる現象 |
逆ウォッチ曲線 | 価格と出来高から相場を分析する手法 |
コマ足 | 売買シグナルをわかりやすく出してくれる |
VWAP | 大口取引を行う、機関投資家などを中心に目標値とされている |
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モメンタム | トレンドの転換や強弱を表す指標 |
逆三尊 | トレンドが転換するときに形成されるチャートパターン |
ソーサー | 頻繁に出現するチャートパターン |
エリオット波動 | 相場は5つの上昇波と3つの下降波で1つの周期を形成するという考え方 |
パラボリック | トレンド追随型のテクニカル分析 |
三段高下 | 上昇・下降相場の波動理論 |
グランビルの法則 | 移動平均線とレートの関係性から売買タイミングを判断する |
ダブルトップ | 上昇トレンドが終了する際に現れるチャートパターン |
DMI | 市場の状態を見極めるための順張り指標 |
ポイントアンドフィギュア | ○と×だけで値動きを表現して相場のトレンドを把握し予測する |
アームズボックス | その日の高値と安値を示し、取引量を把握可能 |
練行足 | 一定の値幅を決めて、その値幅以上の値動きがあったときに足を記入する |
リスクリワードレシオ | 利益確定と損切りのバランスを表す指標 |
%Rオシレーター計算式 | 買われすぎ・売られすぎを判断するテクニカル指標 |
フィボナッチ | サポートとレジスタンスの地点を判断する指標 |
RCI | 買われすぎ・売られすぎを判断するテクニカル指標 |
サイコロジカルライン | 市場参加者の心理を数値化した指標 |
酒田五法 | 日本の江戸時代に開発され、現在も使われる相場分析方法 |