この記事のポイント
  • 2018年1月末にCoincheck (コインチェック) からネム (NEM/XEM) が流出
  • 2018年4月にマネックスがCoincheck (コインチェック) を買収しセキュリティ体制を強化
  • システム開発費や人件費でCoincheck (コインチェック) は損失

仮想通貨取引所コインチェックは、2018年1月26日に580億円相当のネムを流出しました。この事件はコインチェックに仮想通貨を保有していた人にとって、大きな動揺を与えました。

本記事では、ネム流出からのコインチェックの顧客への返金の経緯や、事件後の影響を詳しく解説します。
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Coincheck (コインチェック) のネム (NEM/XEM) 流出事件とは

2018年1月26日午前3時頃に、コインチェックは所持していたネムのアドレスから5億2300万ネムの流出を確認しました。流出したネムはすべて顧客の資産でした。

流出時点のレートで換算すると580億円に相当します。

ネム流出の直接の原因は、次の2つです。

  • ネムをホットウォレットで管理していた
  • マルウェアに感染し不正アクセスが行われた

ネム (NEM/XEM) をホットウォレットで管理

ひとくちにウォレットといいますが、ウォレットに仮想通貨が保存されているわけではありません。仮想通貨自体はただのネットワーク上の情報です。その情報のやり取り自体をブロックチェーンに保存しています。

仮想通貨のデータが書き込まれたアドレスがあり、そのアドレスから別のアドレスへと情報が書き換わっていきます。その際に必要なのが秘密鍵公開鍵になります。公開鍵は知られても問題はありませんが、秘密鍵は守る必要があります。

ウォレットは秘密鍵を守っており、以下の2種類があります。

  • ホットウォレット
  • コールドウォレット

秘密鍵をオンライン上に保存しておくものがホットウォレット、秘密鍵をオンラインから切り離して保存するのがコールドウォレットです。

またコールドウォレットには紙に秘密鍵がかかれているペーパーウォレットや、専用の端末に秘密鍵を保存するハードウェアウォレットなどがあります。コールドウォレットは完全にオンラインから隔離された状態なので、安全に仮想通貨を守ることができます。

しかし一方でオンライン上に秘密鍵を保存したホットウォレットは、ハッキングをされることで秘密鍵が第三者に知られてしまい、今回のネム流出のように仮想通貨を盗まれてしまう可能性があります。ネム流出事件当時は、ネムの秘密鍵をコールドウォレット上で保管するためにはシステムの構築が難しく、ホットウォレットに秘密鍵が保存されていました。

マルウェアに感染し不正アクセスが行われた

2018年1月26日以前にコインチェックの複数の社員あてに英文メールが届きました。メール内のアドレスをクリックしたことで、マルウェアに感染し、不正アクセスが行われ、1月26日にネムの流出が起きてしまいました。

不正メールによる重要情報の流出自体はネットワークシステムを利用する時点で気をつけておくことです。しかしこの不正メールによるマルウェア感染には裏がありました。
ネムを流出させた犯人は2017年の後半ごろからコインチェックの複数の社員と交流を偽名での交流を重ねていました。犯人はコインチェックでのシステム管理者を特定し、半年ほどの交流で信用させた後に不正メールを送ったということです。

このように人の心理を利用した攻撃を ソーシャルエンジニアリングといいます。怪しいメールをひらかないといった初歩的な対策をとることもむずかしく、より細心の注意を払うことが必要になります。

また2017年の仮想通貨バブルといえる仮想通貨価格の高騰により、顧客数が増加しました。規模が急拡大したことにより、人員整備が追い付かなかったことも原因の一つとしてあげられています。

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ネム (NEM/XEM) 流出事件後のCoincheck (コインチェック) の対応

出金停止と再開

コインチェックはネムの流出発覚後、ネム以外の仮想通貨の流出などがないかの確認やシステムの点検のために、すべての仮想通貨の出金停止をおこないました。またビットコイン以外の仮想通貨の売買の停止やコインチェックの各サービスの一時停止などもおこない、コインチェック利用者の間で混乱が生じました。

2018年の3月から6月にかけて仮想通貨の出金を再開しました。出金再開のスケジュールは以下の通りです。

通貨ごとの再開日程
2018/3/12BTC.BCH.LTC.XRP.ETH.ETC
3/22LSK.FCT
6/7XEM

返金声明

コインチェックは2018年1月28日の会見で、ネム保有者約26万人のコインチェック内ウォレットに対し、コインチェック社の資金を使い、日本円での返金をおこなうとの発表しました。返金時期は未定で返金金額は1ネムあたり88.549円となっています。

マネックスによる買収

2018年4月6日、ネット証券大手のマネックスグループはコインチェック社の買収を公表しました。マネックスは仮想通貨取引所や仮想通貨を利用しての支払いサービスなど、多くの仮想通貨利用サービスをもつコインチェックを買収し、マネックスのオンライン証券としての知識と合わせることで、まったく新しい総合金融機関をつくることを目的としていました。

またコインチェックにある若く優秀な人材をとりこむことで、ブロックチェーンや人工知能AIの活用をうながしていく目的もあります。

4月16日にはマネックスグループは、36億円でコインチェック株式会社の買収を完了させ、コインチェックはマネックスグループの傘下企業となりました。

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Coincheck (コインチェック) のネム (NEM/XEM) の返金

いつ返金が開始されたか

ネム保障での日本円返金は2018年3月12日に開始されました。順次返金が行われ、4月6日のコインチェックの会見でネムの返金は完了したと報告がありました。

いくらの金額で返金されたか

返金は2018年1月26日23時59分59秒時点でのネム保有数分にたいして1ネム88.549円のレートで返金がされました。

顧客約26万人にたいして約466億円の返金が行われました。

どのように返金したのか

コインチェックは2018年1月26日23時59分59秒時点でのネム保有者にたいして、コインチェック内のウォレットに現金での返金を行いました。

日本円の22分の1の値段でネム (NEM/XEM) を買い戻すことができる

2019年2月13日時点でのネムの価格は1ネムあたり2円ほどです。2018年3月に1ネムあたり88円で返金をしてもらっていた場合、今なら22分の1の値段で買い戻すことができます。ネムを長期保有しておこうと思っている人は、今なら安い値段でネムを買い戻すことができます。

日本円での買い戻しは課税されることに注意

コインチェックは保有していたネム数に対し1ネム88.549円のレートで返金をしました。日本円での返金なので、ネム購入時に1ネムあたり88.549円よりも低い金額で購入した人にとっては、強制的に利益確定をしたことになり、2019年時には課税対象として確定申告をする必要があります。

また、返金レートの1ネムあたり88.549円よりも高い金額でネムを取得していた人は損益となりますので、他に仮想通貨の利益が出ている分とあわせて利益を減らすことができます。

▶ 『仮想通貨の税金』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

Coincheck の返金に対してのユーザーの声

Coincheckから返金された方は、安心したり喜んだりしている様子が見られます。またきちんと約束を果たしてくれたことで、今後も安心して取引できると言及しているユーザーもいました。

Coincheck (コインチェック) のネム (NEM/XEM) の返金

コインチェックが返金を完了

2018年3月12日、Coincheckは、盗難時にネムを保有していた利用者に対し返金を行いました。

返金は仮想通貨ではなく、日本円で行いました。1XEM=88.549円のレートで、利用者のCoincheckアカウントに返金分の日本円を反映させています。

そして、この補償金は、Coincheckの収益から支払われました。盗難で相場が下落し補償額は当初の580億円から460億円程度に圧縮されたものの、この金額は日本の金融業界において非常に大きいものだといえるでしょう。

補償に関するコメントが出るまで、「払えなくて倒産するのでは」といった心配の声も相次いぎました。しかし2018年の空前の仮想通貨ブームで、2018年3月期のCoincheck利益は1000億円にも膨らんでおり、倒産することなく無事に補償金は支払われたようです。

Coincheck (コインチェック) の今後の動向について

Coincheck (コインチェック) は利益をあげているのか

コインチェックを買収したマネックスは4月26日に決算を発表し、コインチェック社の2018年3月期の業績を開示しました。年間売り上げが626億円で営業利益が537億円でした。また2018年1月のネム保障分を特別損失として473億円を計上しており、税引き前利益が63億円となっています。

2018年3月期の利益率は2017年3月期の実質売上高9億8000万円、営業利益7億1900万円と比べると売上高は63倍で、営業利益は76倍になっています。
1年で何十倍もの成長が見られました。

コインチェック第1四半期
第1四半期2017年3月期2018年3月期前期比
売上高9億8000万円626億円63倍
営業利益7億1900万円537億円76倍

マネックスが2018年10月29日に発表した第2四半期決算短信が発表され、コインチェックは2018年4月から9月にかけて8億4700万円の損失を出しました。

出金送金等の手数料や仮想通貨販売所の売買損益などの売上高は12億5600万円、販売費及び一般管理費で22億4400万円、その他の収益で1億4000万円となり結果として税引き前の損失は8億4700万円でした。

マネックスはコインチェック買収後、2018年秋のサービス一部再開までにコインチェックのシステム再構築やサイバーセキュリティ推進部の設置、取り扱い通貨の見直しなどを行いました。また社員数を2018年1月に比較して約2倍の250名程度まで増員し、リスク管理体制の強化につとめてきました。

しかしシステム開発費や人件費等コストがかさみ、さらに業務の早期再開ができなかったことから コインチェックの4~9月期の決算は赤字になりました

コインチェック第2四半期
売上高12億5600万円
販売費及び一般管理費△22億4400万円
その他の収益1億4000万円
税引き前損益△8億4700万円

※△はマイナス

仮想通貨市場と比較

仮想通貨市場自体を比較してみると、2018年12月の世界での仮想通貨月間取引高は2兆4438億円で平均BTC価格は42万円でした。

仮想通貨バブルの絶頂期である2017年12月の世界での仮想通貨月間取引高21兆1889億円、平均BTC価格174万円と比較すると世界での仮想通貨月間取引高はおよそ10分の1に落ち込み、平均BTC価格も4分の1ほどになっています。

2018年12月の国内取引所の総月間取引高ではコインチェックは575億円で全体の7兆6175億円から見ると0.7%ほどしかありません。

今後コインチェックが取引量を増やしていくには、コインチェック取引所としての信頼を取り戻していくと同時に、多くの人が仮想通貨を取り扱っていくようにならないといけません。

Coincheck (コインチェック) の返金について まとめ

Coincheck (コインチェック)

コインチェックは2018年1月26日に580億円相当のネムを流出しました。原因はホットウォレットによる管理体制と不正メールによるマルウェア感染でした。流出したネムは1ネムあたり88.549円で、2018年1月26日23時59分59秒時点でのネム保有数分が、日本円として保有者に返金されました。

コインチェックは4月16日にマネックスの傘下企業として買収されました。マネックスは多くの仮想通貨利用サービスをもつコインチェックを買収することで、マネックスのオンライン証券としての知識と合わせて、新しい総合金融機関をつくることをめざしています。

コインチェックの収益に関しては、サービスの早期再開ができずシステム開発費や人件費等コストがかさんだことにより赤字となっています。コインチェックは2017年度は取引量が非常に多い国内取引所で有名でした。現在ではネム流出事件の影響で取引量が以前より下がってしまいましたが、マネックスが買収したことによって今後どのようにコインチェックが変わっていくか期待できますね!

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執筆者情報
仮想通貨部 かそ部 編集部

名前。 はじめまして。本サイトの執筆を担当している、「仮想通貨部 かそ部」編集部です。本サイトは、仮想通貨の総合情報サイト「仮想通貨部 かそ部」の運営や、各種Web情報メディア事業を展開するドットメディア株式会社により運営されております。編集部一同、正確な論拠に基づいた調査のもと、読者(ユーザー)様にとって正確かつ最新の情報をお届けできるよう努めてまいりますので、どうぞよろしくお願い致します。

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