この記事のポイント
  • グランビルの法則は買いと売りのタイミングを把握するための指標
  • グランビルの法則には移動平均線を利用
  • 必ずしも理論と同じポイントが現れるわけではない

グランビルの法則とは

グランビルの法則」とは、チャート分析家であるJ.Eグランビルによって作成された法則です。これは 移動平均線とレートの関係性から、売買のタイミングを判断するためのものです。

グランビルの法則」は、売買のタイミングを判断するための基本であり、世界の多くのトレーダーが利用しています。

世界最大の投資家であるウォーレン・バフェットは、「厳密に計算して間違えるよりは、大まかにでも正しいほうがましである」と主張しています。

このように浅くテクニカル分析を学ぶよりは、「グランビルの法則」をしっかり理解した上で移動平均線を活用できると良いでしょう。

グランビルの法則の特徴

移動平均線というインジケーターを利用

- 移動平均線 -
あらゆるトレンド分析方法の中で、最も有効で幅広く用いているものの一つ。

一般的にチャート分析は、 人の主観的な判断に大きく依存するため検証を行うのが難しいとされています。この弱点を補うために、利用されているのが「移動平均線」です。

移動平均線の計算式

移動平均線の計算式はこのようになります。

n日移動平均線の計算式
n日移動平均線 = (当日終値 + 1日前の終値 + ・・・ + n-1日前の終値) / n

このように、「n日の終値の合計数」を「日数(n日)」で割った「n日の終値の平均価格」を線で結んだものが「移動平均線」となります。

実際にチャートを見てみましょう。


このように、ローソク足のそばに黄・緑色のラインが表示されていることがわかります。これが「移動平均線」になります。移動平均線は、 前日の終値が確定が確定するたびに毎日更新していきます

グランビルの法則」はこのように、「ローソク足」と「移動平均線」の2つを使って、売買のポイントを判断する方法です。

▶ 『移動平均線』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

▶ 『ローソク足』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

グランビルの法則の見方

グランビルの法則8つの要素

このように「グランビルの法則」は、相場と移動平均線の位置関係に注目したもので、買いのタイミングが4つ・売りのタイミングが4つの合計8つの要素に分かれています。


グランビルの法則は上の図のようになります。

それでは8つの売買のタイミングについて舞台的に説明していきたいと思います。

買いシグナル

買いのタイミング
  • 買いシグナル1 ゴールデンクロスで買い
  • 買いシグナル2 押し目買いポイント
  • 買いシグナル3 絶好の押し目買い
  • 買いシグナル4 リバウンド狙い

買いシグナル1 ゴールデンクロスで買い


まず、「ゴールデンクロスでの買い」について説明します。「ゴールデンクロス」のポイントは図の①ようなときです。

これは、 価格が移動平均線を下から上に追い抜いたタイミングです。移動平均線が上を向いているということは、株価が上昇し始めたことを意味しています。

よって、このゴールデンクロスのタイミングが買いのタイミングとなります。この状況は、 今後の相場の転換のスタート地点ともなりうるので、非常に重要です。

このポイントの逆は、売りポイント⑥に相当します。これについては後ほど詳しく説明します。

▶ 『ゴールデンクロス・デッドクロス』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

買いシグナル2 押し目買いポイント


次に、「押し目買い」について説明します。

押し目買い」のポイントは図の②のようなときです。

ここでは、株価が平均移動線を上から下に追い抜いています。これは「デッドクロス (DC)」呼ばれ、ゴールデンクロスの逆の状態です。

本来ならば、⑤の同様に売りのタイミングになるのですが、「 「弱い買いシグナル」として考えて、押し目買い」のポイントとして判断します。

上昇トレンドの中で最も安く買うことができますが、デッドクロスしているためにトレンドが変化する可能性もあります。
メリットもありますがデメリットもあるので、 移動平均線が下降し始めたら一旦損切りするのが望ましいでしょう。

買いシグナル3 絶好の押し目買い


次に、「絶対の押し目買い」について説明します。「絶対の押し目買い」のポイントは図の③のようなときです。

ここでは一時的に株価が下がっていますが、まだ移動平均線を割らず反発しています。また、25日移動平均線は上昇中なので、今後も株価が上昇すると考えられます。

このポイントも大きな買いポイントなので、ぜひ理解しておきましょう。

買いシグナル4 リバウンド狙い

次に、「リバウンド狙い」について説明します。「リバウンド狙い」のポイントは図の④のようなときです。

これは移動平均線が下降している状況において、株価が移動平均線から大幅に下落した状況です。株価は移動平均線から離れると、移動平均線に戻ろうとする力が働きます。

よって、この後に短期的な反騰が期待できます。しかしこの反発のタイミングを見分けるのは非常に難しいです。

RSIや乖離率など移動平均線を組み合わせることで株価の底値を判断しやすいので、移動平均線単体でのリバウンド狙いは避けたほうが無難です。このポイントでの買いは急騰や急落などリスクが非常に高いため、覚悟と資金がある人以外は控えた方が無難でしょう。

売りシグナル

売りのタイミング
  • 売りシグナル1 デッドクロスで売り
  • 売りシグナル2 一時的なリバウンドで撤退
  • 売りシグナル3 株価のあや戻しで逃げる
  • 売りシグナル4 バブル状態から吹き値売り

売りシグナル1 デッドクロスで売り


次に、「デッドクロスの売り」について説明します。「デッドクロス」のポイントは図の⑤のようなときです。

これは、①のタイミングの逆と考えると理解するのが簡単になります。つまり、移動平均線が長期間の上昇が起きた後、横ばいもしくは下降を開始し時に、株価が移動平均線を上から下へ追い抜いた状況です。

このポイントは 利益確定や損切り、空売りを仕掛けるポイントになります。また今後の相場の転換のスタート地点ともなりうるので、非常に重要です。ぜひしっかり理解しておきましょう。

売りシグナル2 一時的なリバウンドで撤退


次に、「一時的なリバウンドで撤退する」について説明します。「一時的なリバウンドで撤退する」ポイントは図の⑥のようなときです。

ここではゴールデンクロスの状況に見えますが、 移動平均線は下降しているので一時的なも戻りであると判断します。このポイントでは、逃げ遅れる可能性があるので、素早く売りを行うのが良いでしょう。

売りシグナル3 株価のあや戻しで逃げる


次に、「株価のあや戻しで逃げる」ことについて説明します。「株価のあや戻しで逃げる」ポイントは図の⑦のようなときです。

このポイントは買いのポイント③の逆と理解すると簡単です。ここでは移動平均線が下降している中で、株価が下から上昇するも追い越さずに反発しています。

空売りを行うのに絶好のポイントであり株価がそのまま上昇する可能性は低いので、売りを行うの良いでしょう

売りシグナル4 バブル状態から吹き値売り


次に、「バブル状態からの吹き値」について説明します。「バブル状態からの吹き値」のポイントは図の⑧のようなときです。

吹き値」とは株価が大幅に上昇したポイントを意味しています。ここでは、移動平均線が上昇している中で、相場が大きくかけ離れて高騰しています。

この後 大幅に下落する可能性が高いので、一旦利確するのが良いでしょう。

グランビルの法則の使い方

200日移動平均線と最も機能

グランビルの法則が最も機能するのは、200日移動平均線を使った場合です。これは、このグランビルの法則の成立ちを考えると分かりやすいです。

そもそもこの法則を生み出したグランビルは、200日移動平均線を利用するのが最も良いと判断して利用していました。そのためグランビルの法則の前提を考えると、200日移動平均線が他の日数のより良いと考えることができます。

もう一つの理由としては、この事実をを知った多くの人が200日移動平均線を利用しているからです。これらの理由から200日移動平均線において、グランビルの法則が最も機能すると考えることができます。

また200日平均移動線は、 長期トレードの行う上で大きなトレンドを把握するには良いかもしれませんが、短期や中期の細かなトレンドの変化を掴むことは難しいもしれません

よって短期や中期のトレンドを把握するには、5日・20日・21日・25日・75日が良いでしょう。グランビルの法則を理解して上で、自分や相場の状況を判断し、移動平均線を活用しましょう。

グランビルの法則の注意点

グランビルの法則」の注意点は、 必ずしもこれまで見てきたような順番でポイントが現れるわけではないということです。

そして、一つのチャートの中に、売買のポイントが全部出るわけではないことです。つまり、それぞれの8つのポイントを把握し、売買のタイミングを見極めなけれななりません。

下の図のチャートのように、順番でポイントが現れないこと、売買のポイントが一つのチャートに現れないことがわかると思います。


グランビルの法則」を知っていれば勝てるほど、相場は甘くありません。

また グランビルの法則の売買のポイントのように、必ずしも市場が動くことはないでしょう。しかしながら、この法則をしっかりと理解しなければなりません。

グランビルの法則」をきっちり理解した上で移動平均線を活用するトレーダーと、ただなんとなく理解しているトレーダーとの間には、大きな差があります。

ぜひ「グランビルの法則」をしっかりと理解して相場観を養ってください。