
2020年に公に報告された盗難ビットコインの数が仮想資産の流通量の0.02%にあたる4,472コインにまで減少した。これは2019年に報告された56,870コインから見て92%の減少を示す。現在のビットコイン価格を使用した場合、2020年の盗難による損失は、2019年相当の17億8000万ドルに対して1億4000万ドルにとどまった。
セキュリティの改善を反映
CasaのCTOであるJameson Lopp氏が共有したデータによると、今年最大の損失を記録したのは、2638のコインを失ったと報告したダークネットサイトEmpire Markeだった。次いでKucoinが合計1008のコインが盗まれたことで2位だった。他にはCashaa (337) 、Exmo (307) 、Livecoin (106) が損失を報告している。報告された残りの盗難は100コイン以下だった。
さらに、このデータによると、2014年は史上最も多い合計67万8,262枚のコインが盗難報告されたのに対し、2020年は盗難報告数が最も少ない。2014年以降、2016年と2019年を除いて、報告された損失は単調に減少している。例外である2016年は、中国の投資家がPlustoken Ponzi詐欺で45,000BTC以上を失い、Bitfinexは119,756ビットコインを失った、と言った事象があった。
CTOは、報告された盗難件数がこのように著しく減少したことは、「ビットコインのセキュリティが改善されている」ことを意味すると述べた。また、CTOは報告されたBTCの盗難について、「盗まれた」という言葉の意味を次のように明らかにした。
「「盗まれた」というのはある日、ウォレットを確認しに行っても資金がない、という状態だ。私は秘密鍵を盗むウイルスを数えているが、これらのタイプの盗難は小規模でニュースにならない傾向があるため、集計するのが難しい。」