
Jerome Powell米連邦準備制度理事会 (FRB) 議長は本日のWebセミナーで、ステーブルコインに対する「規制上の正解」を提供することが中央銀行の「ハイレベルな焦点」であると述べた。
このWebセミナーはYahoo Financeが主催したもので、Princeton大学の経済学者であるMarkus Brunnermeier氏のインタビューを受けたものだ。
Powell氏は、CBDC (中央銀行のデジタル通貨) についての質問に対し、「我々は、特にグローバルなステーブルコインに対する規制上の解答を出すことに焦点を当ててきた」と述べた。
「これはハイレベルな焦点となっており、ステーブルコインが一夜にして重要になりうる限り、今後もハイレベルな焦点であり続けるだろう。私たちは潜在的なリスクとそのリスクをどう管理するかを考えることができていない。国民は私たちに期待する権利を持っていて、事実期待を寄せているにもかかわらずだ。これは最優先事項だと言える。」
Powell氏はFRBが今後どのようにステーブルコインにアプローチしていくのかについて詳しくは述べなかったが、彼の口調から察するに、FRBが規制を考えているこの種のプライベート・デジタル通貨は非常に多く存在するようだ。
欧州中央銀行のChristine Lagarde総裁も同様の見解を持っている。Lagarde総裁は昨年11月、ステーブルコインが広く採用されれば、世界中で「金融の安定と金融主権を脅かす」可能性があると警告する論説を発表した。G7やG20の国際フォーラムなど、他の世界的な金融機関も同様の懸念を表明している。
CBDCについての見解
Brunnermeier氏はPowell氏に対し、CBDCについて、デジタル版の米ドルを実験する前に、まず小規模な国でどのように動作するか観察するのはどうかと質問した。
Powell氏はこれに対し、その必要はないと説明した。「我々は世界の基軸通貨である以上、この問題を解決する必要がある。先手を打つ必要性や衝動は感じていないが、基軸通貨である以上、事実上、我々はすでに先発者としての優位性を持っている。」
中国は現在、独自のCBDCの建設を急いでおり、韓国、タイ、日本、フランスはいずれも選択肢を模索しているところだ。