
Free TONとDune Networkの合併は、最初の分散型M&A案件の1つである。
分散型自治と言論の自由を推進するコミュニティ主導のブロックチェーンであるFree TONは、先日両陣営から承認されたコミュニティ合併の仕組みを通じてDune Networkを買収した。
1月に提出された修正版のDuneコミュニティパートナーシップ案が火曜日に承認され、Free TONの合併が一歩近づいた。分散型アプリケーションのための分散型プラットフォームであるDune Networkは、合併によって双方のコミュニティが強化され、分散型ガバナンスの世界的な採用をサポートすることになると述べた。
Dune NetworkのコミュニティマネージャーであるBen Sunderland氏は、次のように述べている。
「私たちのビジョンは、ブロックチェーンエコシステム初の真の分散型合併・買収を実現することです。私たちの共有する価値観では、Dune NetworkコミュニティをFree TONコミュニティに合併することで、両者とブロックチェーン業界全体に大きな利益がもたらされると考えています。」
Sunderland氏によると、合併によってFree TONは、経験豊富なコミュニティ、すべてのソーシャルメディアのFree TONアカウントへの移管、約30,000のアカウントとスマートコントラクト、Free TONの開発に貢献できる新しい研究部門であるOrigin Labsへのアクセスなど、多くのメリットを得ることができるという。
Dune Networkの社長であり、Origin LabsのCEOでもあるFabrice Le Fessant氏はCointelegraphに語った。
「DuneとFree TONの合併は、両コミュニティにとって素晴らしいイベントです。すでに多くのメンバーが交流しているのを目の当たりにしていますが、両技術は非常に補完的なものなので、今後も交流が増えることに期待しています。この合併により、市場でのFree TONの技術的リーダーシップを加速させることに全員で取り組んでいきます。」
この提案では、Free TON は、合意された金額のTON Crystal – Free TON ブロックチェーンのネイティブアセット – をDune Networkに割り当てえる。Dune Networkのコミュニティ・メンバーは、自分が所有しているトークンをTON Crystalと交換するかどうか選べるという。
合併プロセスは、提案の検証、スワッピングインフラの開発と実際のスワッピング期間で構成され、約6ヶ月間に渡ると予想されている。また、費用は900万TON Crystalで、これはDune Networkの時価総額に相当する額となっている。Sunderland氏によると、合併の資金は、Free TONネットワーク上のコンテストを通じて調達されるという。
CoinMarketCapによると、1つのTONクリスタルは現在0.40ドル前後で評価されており、Dune NetworkのネイティブDUNトークンは0.02ドル以下で取引されている。両通貨は火曜日に急上昇しており、おそらく合併の動きと連動しての上昇だろう。
Cointelegraphが以前報じたように、Free TONはTelegramのコードベースを構築して2020年5月にローンチした。プロジェクトは「十分な分散化」を達成した後、2020年12月にメインネットを立ち上げた。