
イーサリアムのネイティブ仮想通貨であるETHの価格は、2021年2月9日に史上最高値に達した。Binanceでは、ETHはCMEで取引を開始してからわずか数時間後に1,830ドルの高値まで暴騰した。
CME上場後のETHのラリーはなぜ重要なのか?
ETHが過去最高値を更新したタイミングは、上場前には周囲のネガティブな市場心理があったこともあり、注目されている。
2017年12月、CMEはビットコイン先物を初めて上場した。数週間のうちに、ビットコインの価格は20,000ドルから6,000ドル前後まで暴落した。
2017年12月にビットコイン先物がCMEに上場した後、多くのトレーダーやアナリストはETHがBTCと同じように下落すると予想していた。
しかし、この説には2つの誤解がある。第一に、CMEのビットコイン先物上場がBTCをその後の数週間で急落させたきっかけになったことを証明する方法がない。
第二に、その証明不可能な理論以外にCMEのETH上場を弱気のイベントと捉える明確な理由がないことである。
2021年と2017年の違いは、ETHや仮想通貨全般に対する前例のない機関投資家の需要があることである。Cointelegraphが報じたように、テスラは15億ドル相当のビットコインを購入しており、これは保有する現金の10%近くに相当する。
ビットコインに対する機関投資家の需要は、ETHに対する需要の高まりにつながる可能性が高い。その意味では、今回のCME上場は、長期的にはETHにとって大きな起爆剤になる可能性がある。
ETHの投資家であり研究者でもあるRyan Seans Adams氏は、次のように述べている。
「ETH先物が今日、CMEに上場した。これは巨大だ。これは機関投資家への橋渡しだ。これは米国の規制当局からのグリーンライト(青信号)である。ETHは世界的に認められたコモディティマネーになりつつある。」
CME先物上場はETHの起爆剤になる
CoinMetricsチームの研究者は、CMEのETH先物の上場により、グレースケール・イーサリアム・トラスト(ETHE)へのETHの流入が加速する可能性があると考えていると述べている。
その結果、機関投資家のETHに対する意欲が高まり、ETHEへの流入が急増すれば、ETHを取り巻く短期的・長期的な市場心理が急速に改善される可能性が高いと考えられる。研究者らは次のように述べている。
「投資家はグレースケール・イーサリアム・トラスト(ETHE)へのETHの流入を加速させる可能性がある。 投資家はETHEを購入すると同時にETHを売り、市場の中立性を維持し、ETHのプレミアムを手に入れることができる。ETHEには現在、ETHを引き出す方法がないため、ETHの大規模なトークンシンクとして効果的に機能している。」
Arcane Researchのアナリストによると、ETH先物取引は初日に1日3000万ドルのボリュームを達成しており、これは比較的高い水準であることがわかった。
出来高が増え続けていることから、機関投資家もETHを潜在的な投資対象として検討していることがわかる。アナリストは次のように述べている。
「@CMEGroup BankでETH先物の取引開始 CMEのETH先物の取引初日は、3000万ドル以上の出来高と2000万ドル以上の建玉で終了した。」