この記事のポイント
  • パラボリックの特徴を押さえる
  • パワボリックのメリットを押さえる
  • 基礎を押さえたら実際にパラボリックを使用する

この記事では、パラボリックの 特徴やメリット、そして実践的な使い方などについて解説します。

パラボリックは数あるテクニカル分析の中でも、特に利用している人の多い 人気のテクニカル分析手法です。パラボリックの特徴やメリットを押さえて、実戦トレードの中ででパラボリックを使ってみましょう!

▶ 『中級のテクニカル分析』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

パラボリックの基本情報

パラボリックの基本情報
ひとこと特徴トレンド追随型のテクニカル分析
ジャンルトレンド系
難易度中級テクニカル分析
使うタイミング主にトレンド相場
主な使い方パラボリックSARがローソク足より下で買い、上で売り
パラボリックのポイント
パラボリックとはトレンド追随型のテクニカル分析手法です。途転 (ドテン) 買い・途転売りという、トレンドが転換したときにトレンドに沿って新規ポジションを保有する手法に用いられます。

パラボリックのメリットは「トレンドの転換点がはかれる」点です。パラボリックはポジションを保有することなく、トレンド転換点をはかるのに有効な手段となります。相場のトレンドが持続する場合に有効なので、買いでも売りでもトレンドが形成されていれば大きな利益を出せます。

勝率を上げるための+α
ボックス相場 (レンジ相場) では、価格が短いスパンで上下します。その時パラボリックを使用していると、頻繁に「買いサイン・売りサイン」が出現します。そのため買いサインが出現しても、すぐに売りサインが表示されて価格が下がり始める場合もあるため、ボックス相場になった場合は、他のテクニカル分析を使用して取引しましょう。

パラボリックとは

パラボリックの概要

パラボリックの特徴を解説する画像

パラボリックとはトレンド追随型のテクニカル分析を指しています。途転 (ドテン) 買い・途転売りと呼ばれており、トレンド転換したときに トレンドに沿って新規ポジションを保有する手法です。

例えば①下降トレンドだった場合はショートでポジションを保有し、トレンドが転換したと判断したタイミングで②ショートを決済します。そして新たにロングポジションを保有します。

トレンドを追随するので、 トレンドの転換に合わせてポジションを保有し直します

▶ 『トレンド』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

パラボリックのメリット

パラボリックのメリットは「 トレンドの転換点が計れる」点です。

パラボリックはポジションを保有することなく、トレンド転換点を計るのに有効な手段となります。 相場のトレンドが持続する場合に有効なので、買いでも売りでもトレンドが形成されていれば大きな利益を出せます

SARとは

ストップアンドリバースを解説した画像
SARとはストップ・アンド・リバースの略称で、 トレンドが転換したタイミングのことです。画像ではわかりやすい部分に矢印を配置しました。SARは画像に表示されている、矢印の部分を指しています。

他にもEPやAFというワードがあり、パラボリックの計算式を解説するにあたって押さえるべきワードは以下のとおりです。

パラボリックの計算に必要なワード
SARストップ・アンド・リバースの略称。トレンドが転換したタイミングを指す。
EPイクストリーム・ポイントの略称。買い持ちしている間の高値、売り持ちしている間の安値を指す。
AF加速因数のことで、初期値0.02を用いる。

EPが更新されるたび、 AFは0.005ずつ加算していきます。ただしAFは最大でも0.2までしか加算しません。

パラボリックの計算式

パラボリックの計算式は以下のとおりです。

  • 翌日のSAR=当日のSAR+当日のAF (当日のEP-当日のSAR)

SAR」や「AF」という用語の意味は先ほど解説した通りです。字面では少々難しいですが実際の計算は比較的やさしいので、覚えておくとトレードで役立つ場面が現れるでしょう。

パラボリックの見方

パラボリックの実践的な使い方を解説します。今回は無料で使える高機能取引ツールTradingView (トレーディングビュー) を用います。

パラボリックの設定方法

インジケーターを検索する
Trading viewにアクセスして、矢印で指しているボタンをクリックしてください。クリックするとインジケーターのメニューが開きます。

パラボリックを検索
メニューを開いたら①検索欄に「SAR」を入力してください。

次に表示された②「パラボリックSAR」をクリックしましょう。これでチャート上にパラボリックSARが表示されます。

パラボリックの買いサイン

パラボリックの買いサイン
パラボリックSARがローソク足より下にある場合、 チャート上では買いサインです。ローソク足がパラボリックSARより上にくるタイミングを狙いましょう。

パラボリックの売りサイン

パラボリックの売りサイン
パラボリックSARがローソク足より上にある場合、 チャート上では売りサインです。ローソク足がパラボリックSARより下にくるタイミングを狙いましょう。

▶ 『TradingView (トレーディングビュー )』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

パラボリックの使い方

エントリー

エントリータイミングを測るときに、パラボリックを使うことができます。パラボリックがローソク足の上にあるときは下落トレンド、ローソク足の下にあるときは上昇トレンドといえます。

ただし パラボリックの上下が変わるときには注意が必要です。なぜなら上下が変わるときの最初のドットは、ローソク足が記録されはじめたときには前のトレンドと同じ位置にあるからです。

パラボリック1

たとえば上記の画像の○で囲んだドットは、最初から上にあったわけではありません。ローソク足が作られ始めたときには下にありましたが、それまでのパラボリックとローソク足がぶつかったことで上に移動しました。

このため「上昇トレンドと思ってエントリーしたのに、いつの間にか下降トレンドになっていた」といったことがあります。ローソク足とパラボリックの位置関係を確認し、 トレンドの変わり目には十分注意を払いましょう

トレンドの勢いを判斷する

パラボリックは 長期的なトレンドの勢いを判断するために活用できます。期間の長い上位足でチャートを表示し、どのようなトレンドになっているのか判断しましょう。

なお期間の短い下位足ですとパラボリックの位置はコロコロ変わるため、おおまかなトレンドはつかみにくいかもしれません。

またパラボリックがローソク足の下に表示される上昇トレンドが長く続いているときにドットが上になったら、上昇トレンドが終わるサインかもしれません。このようにパラボリックでは、 トレンドが変わるタイミングについても確認できます

▶ 『トレンド』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

損切り・決済

パラボリックの上下が変わる転換点は、 トレンドが弱くなったりトレンドが転換したりするときだと考えられます。ゆえにパラボリックの転換点を発見することは、損切りや決済に使えるでしょう。

パラボリックの転換点が出たときに手動で決済注文を行ってもいいですし、パラボリックの転換点が過ぎたタイミングで自動決済を行うトレーリングストップ注文をしてもよいでしょう。

▶ 『トレール注文』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

パラボリックを使う際の注意点

注意点を押さえて、正しくパラボリックを使用しましょう。

ボックス相場ではダマシが多くなる傾向

ボックス相場 (レンジ相場) では、対象銘柄の価格が短いスパンで上下します。つまりパラボリックを使用していると、頻繁に「買いサイン・売りサイン」出現します。

買いサインが出現しても、すぐに売りサインが表示されて価格が下がり始める場合もあります。ボックス相場になった場合は、 他のテクニカル分析を使用して取引しましょう

▶ 『保ち合い』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

AF値の設定

AF値はパラボリックサインが出ている期間における最大値が更新された回数によって変わる加速因数です。SARの設定画面でステップという項目が0.02となっていた場合、AF値の計算式は次のようになります。

AF値=0.02+0.02×極大値※が更新された回数

そしてこの AF値を元にパラボリック値が計算されます。

パラボリック値 (SAR) =前足のパラボリック値 (SAR) +AF値× (極大値※ -前足のパラボリック値)

AF値の値を決める因子であるステップ値は通常0.02~2の間で設定できます。値を大きくするとシビアな線になり、値を小さくすると緩やかな線になります。 緩やかになりすぎると対応が遅れますので、数値のバランスを大事にしてください。

※極大値 (EP) とは、パラボリックSARがサインを示している期間における最大値のこと。ロングの場合は最高値ですが、ショートの場合は最安値となります。

パラボリックとの組み合わせが有効なテクニカル分析

各テクニカル指標には強みと弱みがあります。ゆえに複数のテクニカル指標を使うことで、 それぞれの弱点を補いあうことが可能になります。ここではパラボリックと組み合わせるとよい、2つのテクニカル指標と使い方をご紹介します。

  • ボリンジャーバンド
  • RSI

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドの基本情報
ひとこと特徴勢いの変化や反転の目安、方向を見るテクニカル指標
ジャンルオシレーター系
難易度初級テクニカル分析
使うタイミング主にレンジ相場
主な使い方+2σ以上で売り、-2σ以下で買い
ボリンジャーバンドのポイント
ボリンジャーバンドは相場の変動幅を表してくれるオシレーター系のテクニカル指標です。ある一定の確率で値動きが収まりやすいレンジを「σ (シグマ) 」と呼び、平均値からみて上のレンジを+1σ、下のレンジを-1σと呼びます。これを2倍、3倍したものがそれぞれ「+2σ・-2σ」、「+3σ・-3σ」になります。

正規分布の理論によれば、この+1σ、-1σに収まる確率は約68.2%、+2σから-2σに収まる確率は約95.4%です。つまり価格変動の多くが±1σに収まり、±2σに達することが珍しいケースということになります。

主な活用法としては、「+2σを越えたら上昇しすぎなので売り、-2σを越えたら下落しすぎなので買い」といった判断ができます。ただし、あくまでも±2σに入る確率が95.4%ですので、そうでない可能性も4.6%あるというのが注意点です。例外的な値動きもあるという前提のもとで、ボリンジャーバンドを使うようにしましょう。

勝率を上げるための+α
ボリンジャーバンドは逆張りのトレードだけではなく、順張りのトレードにも活用することができます。本来であれば、価格が+2σから-2σに収まるはずなのに、±2~±3σを超えて推移しているような場合は、これまでのトレンドが転換した可能性があります。これを利用し「-2~-3σにきた時は売りポイント」、「+2~+3σにきた時は買いポイント」と判断できます。

▶ 『ボリンジャーバンド』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

トレンド相場での使い方

ボリンジャーバンドの±2σのバンドに触れたとき価格は通常バンド内に戻りますが、価格が戻らずバンドを踏み続けることがあります。この現象を 「バンドウォーク」といいます。

パラボリック2

バンドウォークが起こった場合は価格が戻る転換点がわからないため、ボリンジャーバンドは機能しません。 バンドウォークのときはパラボリックを使うとよいでしょう。パラボリックの上下の転換と点の間隔を見ることで、トレンドの転換と勢いを確認できます。

レンジ相場での使い方

レンジ相場において、パラボリックは機能しません。なぜなら上下の転換が頻発し、トレンドを読むことが難しいからです。

レンジ相場になったときはボリンジャーバンドを活用するとよいでしょう。 ボリンジャーバンドはレンジ相場になると線と線の間が縮小します。縮小されたものが拡大することでトレンドが発生しますが、この縮小→拡大のサインを見ることで価格の方向性を掴めるでしょう。

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RSI

RSIの基本情報
ひとこと特徴買われすぎ・売られすぎを判断するテクニカル指標
ジャンルオシレーター系
難易度初級テクニカル分析
使うタイミング主にレンジ相場
主な使い方20%以下で買い、80%以上で売り
RSIのポイント
RSIは相場の買われすぎ・売られすぎを判断するオシレーター系のテクニカル指標です。RSIの値が20%以下になったら売られすぎ、80%以上になったら買われすぎと判断されることが多く、主に逆張りのシグナルとして活用されます。

20%と80%というラインは買われすぎのシグナルとして機能しますが、エントリーポイントはRSIの天井や底である「ピーク」の少し後が一般的です。「ピーク」に達した後にトレンドが反転したと見えたタイミングでエントリーするようにしましょう。

勝率を上げるための+α
オシレーター系のテクニカル指標は比較的ダマシが多いため、1時間足で方向性を確認し15分足や5分足でトレードをするという戦法をおすすめします。短すぎる時間足だとトレードの勝率が低くなり、長すぎる時間足だと誤差が大きくなってしまうため、それらを組み合わせてチャートを分析するようにしましょう。

▶ 『RSI』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

パラボリックとRSIを組み合わせた使い方

パラボリックはもみ合い相場に弱いですが、RSIはもみ合い相場に強いです。ゆえにもみ合い相場になったときはRSIを確認してトレンドの転換点を確認しましょう。

またRSIはトレンド相場のときに「売られすぎ」や 「買われすぎ」のシグナルを出すことがありますが、ダマシになることがあります。 トレンド相場のときはパラボリックを確認するとよいでしょう

パラボリック3

パラボリックが転換しているかどうかや、点の間隔が広いかどうかでトレンドの転換と勢いを確認できます。

まとめ

パラボリックというインジケーターを使用することで、 初心者でもわかりやすく「買いサイン・売りサイン」を確認することができます。万が一パラボリックの値動きが小さいレンジ相場の場合は、他のテクニカル分析と組み合わせて使用しましょう。

レンジ相場では値動きが小さいため、「買いサイン・売りサイン」が頻発します。レンジ相場になったと判断したら、一旦パラボリックで分析することは中止しましょう。

▶ 『テクニカル分析』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

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