• ストキャスティクスは買われ過ぎ・売られ過ぎを示す指標
  • 相場の値動きに敏感に反応して激しく動く
  • パラメータ設定は人それぞれ

この記事のポイント

ストキャスティクスは様々なオシレータ系指標の中でも特に相場の値動きに敏感に反応する指標です。

短期売買をメインにしているトレーダーにとっては非常に使い勝手の良いテクニカル指標で世界中で根強い人気を誇っています。ぜひストキャスティクスの使い方を知ってより早いエントリーができるようにしましょう。

ストキャスティクスとは

まずはストキャスティクスがどのような指標なのか見ていきましょう。

ストキャスティクスの概要

ストキャスティクスは一定期間の高値と下値を元にして、現在の相場が買われ過ぎなのか売られ過ぎなのか判断する指標です。一定期間の値動きの中で現在の相場がどの位置にあるかで算出されます。

RSIもストキャスティクスと少し似た指標ですが、RSIは買いゾーンと売りゾーンを見て判断材料とするのに対して、ストキャスティクスは2本の線がはっきりと売買シグナルを示してくれます。そのためストキャスティクスの方がRSIよりも判断に困らないテクニカル指標だと言えます。

また、ストキャスティクスには「%K」と「%D」の2本のラインからなるファーストストキャスティクスと「Slow%K」と「Slow%D」の2本のラインからなるスローストキャスティクスの2つがあります。

ファーストストキャスティクスはその名の通り素早く売買シグナルを出す短期売買向けの指標ですが、ダマシが多いという欠点があります。それをカバーするのがスローストキャスティクスで、こちらを利用することの方が多いです。

▶ 『RSI』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

ストキャスティクスの計算式

ストキャスティクスの計算式

①%K = ( 直近終値 – 設定期間の安値 ) ÷ ( 設定期間の高値 – 安値 )
②%D = %Kの設定期間の平均値
③Slow%D = %Dの設定期間の平均値

ストキャスティクスの2本の線はこちらの計算式で求められます。%Kの計算式は一定期間の値動きの幅の中で現在の価格がどこに位置するかを求めるもので、%Dは%Kを移動平均化したものです。このようなテクニカル指標の計算式の意味が分かるとトレードで幅の広い応用が効くようになるので、余裕のある方はぜひ覚えてみましょう。

使用日数

一般的な使用日数
時間足使用日数
日足9日、25日
週足9週、13週

ストキャスティクスの設定期間は9日間が最も一般的ですが、短期取引が多い方はより短く、長期取引が多い方はより長く設定した方が使いやすいです。

ストキャスティクスの見方

ストキャスティクス

(引用:株の達人)

ストキャスティクスは一定の範囲で値動きを繰り返すレンジ相場や相場のトレンドが転換するタイミングではっきりとしたシグナルを出すので使いやすいです。しかし、明確なトレンドが発生している場面ではダマシが多いのが欠点です。

上昇トレンドの最中にストキャスティクスが売りサインを出しても、押し目買いのタイミングになったり下落がわずかな調整に終わりさらに高値を更新することがあります。同様に下落トレンドの最中にストキャスティクスが買いサインを出しても、戻り売りのタイミングになったり上昇がわずかな調整に終わりさらに下値を更新することがあります。

ストキャスティクスは過去の値動きを元に今後の相場の動きを推測する指標なので、他のテクニカル指標と合わせて使うことをオススメします。

「SRV-%K・%D」と「SRV-K・D」の違い

「SRV-%K・%D」と「SRV-K・D」はどちらも買われ過ぎ・売られ過ぎの状態を示すテクニカル指標ですが、使い方や特徴がそれぞれ異なります。自分のスタイルに合っている方の指標を使うようにしましょう。

SRV-%K・%Dの特徴

SRV-%K・%Dの方が一般的に使われている指標です。こちらの方が相場の値動きに対する反応が敏感なので短期売買に向いています。

そのため指標の動き方は激しくシグナルが分かりやすいので、それほど強くないトレンドも利用することができます。ただし敏感に値動きに反応するあまり、相場が急騰した際に指標が天井に張り付いて買われ過ぎのシグナルを出していてもさらに価格が上昇することがあります。

同様に相場が急落した際に、指標が底に張り付いて売られ過ぎのシグナルを出していてもさらに価格が下落することもあります。

SRV-K・D

SRV-K・DはSRV-%K・%Dよりも相場の値動きに対する反応が鈍く、緩やかな動き方をします。そのため短期的な値動きではなく中長期的な値動きの方向性を見るのに適しています。

しかしその分買われ過ぎ・売られ過ぎのシグナルを見ることは難しくなります。例えば上昇相場だとずっと50%以上の値を推移するので、はっきりとした押し目の買いシグナルや逆張りの売りシグナルはなかなか出ません。

ストキャスティクスのパラメータ設定について

ストキャスティクスは分析期間がパラメータになっています。初期設定の値のままでも良いですが、トレーダーの個性によってストキャスティクスのパラメータにはばらつきがあります。

絶対的にこれが良いという値はないので、パラメータの値をどう変えるとストキャスティクスがどう変化してどのような機能が強化されるのかをきちんと知っておくことが重要です。

一般的にストキャスティクスは分析期間を短くとればとるほど激しく動き、分析期間を長くとればとるほど緩やかな動きになります。

そのためスキャルピングやデイトレードのような短期売買には短い期間設定を、スイングトレードやポジショントレードのような長期売買には長い期間設定をとった方が相性が良いです。このイメージを持ったうえで自分のトレードに最適な設定期間を探っていきましょう。

▶ 『デイトレード』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

▶ 『デイトレード』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

▶ 『スイングトレード』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

ストキャスティクスの実践的な使い方

それではストキャスティクスを実戦のトレードの中で使う方法を紹介します。

売買サイン

売買サインは大きく分けるとそれぞれ5つずつあります。

  • ①%Kと%Dが20%あるいは30%以下のとき
  • ②20%あるいは30%を割った後に%Kもしくは%Dが下から上抜けるとき
  • ③%Kが%Dとクロスして%Kが%Dを上抜けるとき
  • ④相場が安値を更新しているのに、%Kや%Dが前回の安値を超えないとき
  • ⑤SRV%K、SRV%D、SLOW%Dの3本が20%を割り込んでいるときに、%DがSLOW%Dを下から上に抜けたとき

買いサイン

  • ①%Kと%Dが80%あるいは70%以上のとき
  • ②80%あるいは70%を超えた後に%Kもしくは%Dが上から下抜けるとき
  • ③%Kが%Dとクロスして%Kが%Dを下抜けるとき
  • ④相場が高値を更新しているのに、%Kや%Dが前回の高値を超えないとき
  • ⑤SRV%K、SRV%D、SLOW%Dの3本が80%を超えているときに、%DがSLOW%Dを上から下に抜けたとき

売りサイン

基本的なストキャスティクスを使った戦略は「買われ過ぎ・売られ過ぎを示したらその逆にポジションを建てる」です。そのため過度に上下に触れた値を示したところが売買サインになります。また、他にもゴールデンクロスやダイバージェンスのような現象も売買サインとして使えるので見ていきましょう。

ゴールデンクロス・デッドクロス

%Kと%Dによるクロスが起こっていたら、これも売買シグナルになります。例えば%Kが%Dを下から追い抜くゴールデンクロスが起こっていたとしたら、これは%Kが上に加速しているサインになるので買いでエントリーをします。

▶ 『ゴールデンクロス・デッドクロス』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

ダイバージェンス

他のオシレータ系指標でもお馴染みのダイバージェンスはストキャスティクスでも売買サインとして使うことができます。相場の動きとストキャスティクスの動きが逆行していれば、それはトレンドの終わりが近いことを意味します。例えば相場には上昇トレンドが発生しているのに、ストキャスティクスが高値を切り下げていればダイバージェンスが発生しているので売りのサインとなります。

▶ 『ダイバージェンス』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

ストキャスティクスを使用する際に気を付けること

ストキャスティクスをより効果的に使うために注意すべき点を紹介します。

トレンド相場が苦手

ストキャスティクスはレンジ相場で強い効果を発揮するテクニカル指標ですが、多くのオシレータ系指標と同じくトレンド相場に弱い傾向があります。トレンドの勢いが強いとストキャスティクスが天井や底に張り付いて機能しなくなってしまうのです。

そもそもストキャスティクスの基本的な使い方は、過去の一定期間の値動きと比較して高値に近ければ買われ過ぎの売りシグナル、安値に近ければ売られ過ぎの買いシグナルと判断するものでした。しかし過去の一定期間の値動きを超えて高値や安値を更新し続けるようなトレンドが発生したら、もともとの意味がなくなってしまいます。

そのような状況で売買サインが出ても、信頼性は低くダマシに終わるケースがほとんどです。これを避けるためにはより大きな相場の流れを見なければなりません。

特にストキャスティクスはここ最近の短期間の値動きに対する反応が敏感なテクニカル指標なので、あまり大きなトレンドの流れを見るのには向いていません。この弱点を他のテクニカル指標できちんとカバーできるかが勝率を上げるカギになります。

まとめ

ストキャスティクスは短期の値動きにいち早く反応して売買サインを出してくれるテクニカル指標です。

上手く使えばトレンドの初動を捉えて効率よく利益を出すことができます。ぜひ一度ふだん使っているテクニカル指標に加えて使ってみてください。