この記事のポイント
  • 三段高下は波動理論の一種
  • 反動の目安には注意が必要
  • 三段高下は局面ごとに使い分けることが大切

三段高下の法則とは

三段高下の特徴


三段高下の法則は一種の波動理論による考え方です。

上昇相場の場合では、大きな上げと小さな下げを2度繰り返して3度目の大きな上げが天井となります。その後は下降相場となり、上昇相場のときとは反対に大きな下げと小さな上げを2度繰り返して3度目の大きな下げがあり、そこが大底です。

上昇相場については三段高下の法則とエリオット波動の理論とに特別な違いはありません。

しかし下降相場については、エリオット波動では天井から大底までに下降の2波と反動の1波の計3波を形成するのに対し、 三段高下では下降の3波と反動の2波で計5波を形成します。

三段高下の見方

反動の目安

ここで気になるのは、訂正波動、すなわち 戻りや押しの程度がどれくらいになるかです。エリオット波動と同様に、方向波動の値動きが3分の1、2分の1、3分の2、方向波動と同じ幅の値がそれぞれ目安となります。

ただし、訂正幅は1度目が最も大きくなりだんだん小さくなる特徴があります。これには心理的要因があります。

例えば上昇相場の場合、初期には上げに対する確信が持てず警戒の売り物が出やすくなりますが、上昇の勢いが増せば売りが手控えられる傾向に変化します。

上昇相場は必ずしも三段で天井になるとは限りません。四段、五段の上げにもなり得ます。特に注意すべきなのは上昇局面での押しが意外に深くなるときです。この場合、三段の押しにつながらない可能性があります。

▶ 『エリオット波動』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。

三段高下の使い方

局面ごとの特徴と使い方

三段高下の法則について理解したところで、この場合はどのように取引を進めていったら良いのか、解説していきます。

三段高下の局面
Point 1打診買い
Point 2初押しは買い
Point 3トレンド追随
Point 4手じまい売り
Point 5戻り売り
Point 6手じまい買い

【Point 1】打診買い

打診買い
下落基調から立ち直る気配をみせて底値かな?と思ったときに、市場を探るために小口で買い注文を入れてみること。

大きなポジションを一気に取ることは大きなリスクを伴うため、様子見のための注文です。

大底と思って買いに入ったらもう一段下げるケースもあります。このときは含み損も抱えてしまうことになります。このようなときに、まとまった資金ではなく投資資金の一部で投資すれば、打診買いした後にさらに相場が下降してもそこでもう一度買い足すことができ、平均の買いコストを下げることができます。

逆に市場の反応が良ければ、さらに強気に買い足していくことになります。

下げ相場が続いた後はなかなか買いに入りにくい場面ですが、トレンド追随型の指標の多くが買い信号を出している場面でもあります。下降トレンドを上抜いたときは、目をつぶって打診買いしてみるべきです。

【Point 2】初押しは買い

初押しは買い、初戻しは売り」という相場の格言があります。 上げ相場で初めて押し目の場面があれば買いましょう、下げ相場で初めて戻しの場面があれば売りましょう、という格言です。

相場が反発しても以前の安値が頭に残り下押しを期待する「安値覚え」と、打診買いで出遅れれた向きの押し目買い注文が集中する場面です。

3分の1押しの水準を目安に買いに入ってみましょう。その後に半値押しや3分の2までの押しがあっても下げ止まりさえすれば、本格的な上昇トレンドが期待できるでしょう。

押し目らしい押し目がなく、しばらく上昇傾向が続いたあとに急騰して下がったときを「初押し」に感じるかもしれませんが、このようなときには注意が必要です。

トレンドが終わる最後、つまり上昇トレンドが下降トレンドに転換する最初の下げの可能性があります。

トレンドはしばらく経過してからやっとわかるもので、初押しの段階ではトレンドになるかわからない状況で判断しなければなりません。そもそもトレンドが転換しそうだと判断するためには、それまでの相場の状況を正確に把握する必要があります。

【Point 3】トレンド追随

トレンド追随
相場のなかでトレンドを見つけ、上昇トレンドなら買い、下降トレンドなら売る、相場の流れに従った順張り投資のこと。

初押しの後、中段もちあいから上抜けると移動平均線などを用いたトレンド・フォローの買い注文が増えてきます。ここでは値ごろが高いのが気になる点かもしれませんが、買いにくい相場は高くなるものです。オシレーターなどによって安直に売り向かうのは危険です。

トレンド追随の弱点は、思わぬ高値づかみになるリスクがあるという点です。上昇トレンドの中でも急上昇中に買うことになるため、その後に急落して高値づかみになる可能性があります。したがって、やはりここでも相場の状況を正確に把握することが求められるでしょう。

トレンド追随におけるポイントは、長期的なトレンドと短期的なトレンドが一致しているタイミングをおさえることです。長期的なトレンドと短期的なトレンドが一致しないときに短期的なトレンドのみに着眼していると、思わぬ急落や急騰が起こる可能性が高くなります。

【Point 4】手じまい売り

手じまい売り
保有している買いポジションを売り、決済することで現金化すること。新規の売りと区別するために使われる用語。

市場が閉じられている間に予期せぬ出来事が起こるリスクを避けるために手じまい売りが行われることもあります。

上げの末期は売り方の踏みを中心に上昇幅が非常に大きくなり、買い方の利益が最も膨らみます。しかしここで、グランビルの法則を思い出してください。 移動平均との乖離が極端になったと思ったら、こらえてしっかりと利食うべきです。

その後に上昇トレンドを割るようであれば、ここでトレンドが転換して新規売り場面に切り替わります。

【Point 5】戻り売り

戻り売り
下降トレンドの中での一時的な上昇のタイミングで売りポジションをとること。

下降トレンドで推移している間に、売りポジションをもっている人が一旦利益確定するために買い戻す動きがあります。それにより、下降トレンドの中にも一時的な上昇が起こりますが、下降トレンドにある間は上昇ポテンシャルが低い場合が多く再び下落する可能性が高いので、そこで売りポジションをとる方法が有効です。これが戻り売りです。

天井をつけた後の下落は非常に速くなります。上昇トレンドの末期、つまりトレンドが転換する直前のタイミングで新規に売るに越したことはありません。しかし必ず相場は細かく上下するものですから、第1段の下げの3分の1から半値戻しを基準に指し値を入れておきたい場面です。

ここで注意したいのは、直前の高値を簡単に上抜くようである場合は、仕手と呼ばれる豊富な資産力を持っていて意図的に価格を操作しようとする大口の投資家が絡んでいる可能性があります。このようなときはすぐに買い戻すべきです。

【Point 6】手じまい買い

手じまい買い
前述の手じまい売りとは逆に、保有している売りポジションを買い戻し、決済することで現金化すること。新規の買いと区別するために使われる用語。

強い根拠がなくなり出来高が極端に細ってきたら、高値でつかんだ買いポジションを所有する人の玉整理がひと段落するころです。

このタイミングで手じまいしてしまうべきでしょう。そしてこの場面は、 新規買いのチャンスが出てくる局面になります。

三段高下のまとめ

三段高下の法則は日本で生まれた考え方です。日本の米相場の事情が関係しているともいわれています。

三段高下などの理論はあくまで理論であり、チャートは実際どうなるかわかりません。理論を鵜呑みにすることなく、 さまざまなテクニカル分析や理論を組み合わせて参考にしながらトレードするようにしましょう。