この記事のポイント
  • スマホアプリなら公式のNEM Walletアプリ
  • PCで使うなら公式デスクトップウォレットのNEM Wallet
  • ハードウォレットならTREZOR

ネムを管理できるウォレットにはどのような種類のものがある?

そんな風にお困りではありませんか。実はネムを保管できるウォレットは非常に数が少ないです。そこで本記事ではネムを保有できるウォレットを紹介し、実際にネムウォレットを使う手順についても解説します。

そもそもネム (NEM/XEM) とはどんな通貨?

ネムは 「新しい経済活動 (New Economy Movement)」というスローガンを抱えたプロジェクトです。ネムの名前はこのスローガンの頭文字からとられました。 ネムは高速でスケーラブルなブロックチェーンプラットフォームであり、企業にこのネムブロックチェーンを活用してもらうために開発が進んでいます。

PoIを採用

ネムのコンセンサスアルゴリズムにはPoI (Proof of Importance) が採用されています。重要度 (Imprtance) が高いノードがブロック生成し、報酬を得られるというしくみです。この重要度スコアは主に 「ネムの保有量」と 「ネムの送金量・回数」から算出されます。

ゆえにネムを大量に保有している人だけではなく、ネムを活用している人がインセンティブを得られるしくみになっています。またビットコインが採用しているPoW (Proof of Work) では、報酬をもらうために高性能のコンピュータを用意したり大量の電力消費を伴う演算作業を行ったりする必要がありますが、ネムはそうではありません。

単純にネムをたくさん保有してたくさん送金作業を行えばいいだけですので、一般的なコンピューターで参加できますし電力量もたくさん消費することはありません。 ネムブロックチェーンの運用システムは地球に優しいといえるでしょう。

ハーベストを行う

ネムブロックチェーンにおいてブロック生成し報酬をもらうことを 「ハーベスト」と呼びます。ビットコインでいうマイニングのことです。前述したようにハーベストするには重要度スコアを高める必要があります。

ネームスペースとモザイクという仕組み

イーサリアム上でトークンを発行できることと同じように、ネムブロックチェーン上でもオリジナルのトークンを発行することができます。 ネムブロックチェーン上で発行されたトークンのことを 「モザイク」と呼びます。

またネムブロックチェーンのアカウントには「ネームスペース」という項目があり、一定額のネムを支払うことでネームスペースにキーワードを入力できます。 入力したネームスペースはネム上のどのアカウントとも重複しないようになっています。現実社会でたとえると、会社名や個人名、ブランド名のようなものです。Webサイトのドメインにも例えられることが多いです。

たとえばネームスペースにhorie、モザイク名をpicoとすれば堀江商店がpicoトークンを発行していることが誰の目から見てもわかります。なおモザイクを発行するにはネームスペースへの入力が必要となります。

送金の際にはメッセージが必要

ネムを送金する際はメッセージをつけることができます。Eメールのような感覚で送り先にメッセージが届きます。なおこのメッセージはブロックチェーン上に記録されます。公開したくないものは暗号化して送付先の人にしか見られないようにすることも可能です。取引所宛にネムを送金する場合は、メッセージ欄に指定のキーワードを入力する必要があるところもあります。

ネム (NEM/XEM)の保管にはウォレットを使おう!

ウォレットとはあなたの仮想通貨資産を保管するアプリケーションを指します。公開鍵と秘密鍵を入力することで、あなたのアカウントの残高を確認したり通貨を他のアドレスへ送付できる機能をもちます。ウォレットを大別すると、秘密鍵を企業側が管理するもの利用者側が管理するものの2種類があります。

秘密鍵を企業側が管理するものは仮想通貨取引所のサービスや、アカウント登録することでサービスを利用できるようになるウェブウォレットがあります。 秘密鍵を第三者に預けることになりますので、利用者はセキュリティの高い信頼のおける企業を選択しなければなりません。

一方秘密鍵を自分で管理するタイプのウォレットは、自分の資金を守れるのは自分だけとなります。いわば貸し金庫の鍵を自分だけが保有している状態です。 鍵さえ安全に保管できれば、資産を第三者に盗まれたり、資産が凍結されたりすることはありません。

本記事では、鍵を自分で管理するタイプのウォレットサービスをおすすめしています。理由については次の見出しで解説します。

ネム (NEM/XEM) をウォレットで管理したほうがいい理由

ネムを自分で秘密鍵を管理するタイプのウォレットで保管したほうがよい理由は、主に2つあります。

ハッキングの可能性

1つ目の理由は 利用者の秘密鍵をたくさん保有している企業はハッカーに狙われやすいからです。たとえば仮想通貨取引所は利用者の仮想通貨資産とその鍵である秘密鍵を大量に保管しています。ハッキングが成功すれば数十億円~数百億円という莫大な規模のお金が手に入ります。

ハッキング成功によるインセンティブが非常に高いため、ハッカーはあの手この手でセキュリティを突破しようとするでしょう。実際に2018年1月にはCoincheckから約580億円のネムが、同年10月にはZaifから約70億円の仮想通貨が盗まれました。2019年7月にもBITPointから35億円相当の仮想通貨が盗まれています。

仮想通貨取引所は高いセキュリティ機能を保持しているはずですが、現実にはセキュリティを突破されて仮想通貨が盗まれています。ゆえに 取引所に仮想通貨資産を預けておくことは、盗難されるリスクが高いといえるでしょう。

取引所の破綻

2つ目の理由は 仮想通貨取引所が破綻すると自分の資産が返還されない可能性があるからです。実際に破綻した例は、2014年に破綻したMt.GOX社や2019年6月に破産申請したカナダのクアドリガCXなどがあります。

銀行が破綻したときは、一定額の保証金が預金者に支払われる 「ペイオフ制度」がありますが、仮想通貨取引所にはそのような制度はありません。 ゆえに自分の資産を預けていた仮想通貨取引所が万が一破綻してしまった場合、資金を失いかねません。自分で秘密鍵を管理するタイプのウォレットを使うことで、取引所破綻のリスクを回避できます。

【スタイル別】おすすめのネム (NEM/XEM) のウォレット3選

ネムを管理するウォレットを利用スタイル別に3つご紹介します。

この記事のポイント
  • パソコンで使いたい人:NEM Wallet
  • ハードウォレットを使いたい人:TREZOR
  • スマホで使いたい人:NEM Wallet (アプリ版)

パソコン派なら:NEM Wallet

NEM Walletは、ネムの公式デスクトップウォレットです。パソコンにダウンロードして使います。対応OSはWindows、Mac、Linuxです。ネムのみを保管できるウォレットですが、ハーベストに参加できたりモザイクを発行できたりなど機能が充実しています。

ハードウェアで管理するなら:TREZOR (トレザー)

TREZORはパソコンとケーブルで接続して使うハードウォレットです。 オフラインで保管できるためハッキングに強いことが特徴です。またネム以外の通貨を保存できるため、別の通貨をまとめて管理したい方におすすめです。日本の取引所で取り扱いのある通貨の対応状況は次のとおりです。

ご覧のとおりリップルやファクトム以外の通貨にすべて対応しています。

スマホ派なら:NEM Wallet

NEM Walletはネムの公式モバイルウォレットです。ちなみに公式デスクトップウォレットも同じ NEM Walletという名前で、相互に連携します。iOSとAndroidに対応しています。ネムの送金やハーベスティングの確認などを行えます。ただしモザイクの作成やネームスペースの入力などはできません。


ネム (NEM/XEM) のウォレットに関するQ&A

Mac と Windows ではどっちで作るのがいいの?

デスクトップウォレットのNEM WalletはMacとWindowsのどちらにも対応しています。ですからMacとWindowのどちらでも構いません。

NEM Wallet からコインチェックにネム (NEM/XEM)を送ると紛失することがあるってほんと?

ネムを送金する際に不手際があるとネムが紛失することがあります。これは 「 NEM Walletだから 」とか 「 Coincheckだから 」というアプリの問題ではなく、送金者の入力ミスによるものです。たとえばZaifにネムを入金しようとして入金用アドレスを表示させたときに、次のようなメッセージが表示されます。

NEM Wallet からコインチェックにネム (NEM/XEM)を送ると紛失することがあるってほんと?

XEMの入金については複数のユーザーが同じアドレスに送金することになっており、送金時のメッセージでお客様のアカウントを識別しています。入金時には必ず下記のメッセージを添付して送金してくださいますようお願いします。メッセージは平文のまま(HexやEncryptのチェック無し)送信してください。

このように ネムを仮想通貨取引所に送付する際には指定のメッセージを入力すること求められます。メッセージ欄にこの指定されたメッセージを入力しないと、送ったネムがだれのアカウントのものか判別されず迷子になってしまうからです。したがってネムを紛失してしまうのはNEM Walletのせいではなく、送金者のメッセージの入力ミスによるものなのです。

ネムを仮想通貨取引所に送付するときは、メッセージ欄に指定キーワードを入力することを忘れないようにしましょう。

ネム (NEM/XEM)専用ウォレット | NEM Wallet (ネムウォレット) とは

NEM Wallet (ネムウォレット) の始めかた

公式デスクトップウォレットNEM Walletを利用する手順を解説します。手順は次の3STEPです。

NEM Walletの利用手順
STEP1NEM Walletをパソコンにダウンロードする
STEP2ウォレットを作成する
STEP3秘密鍵とパスワードを控える

NEM Wallet (ネムウォレット)の登録方法

まずNEM Walletをダウンロードしましょう。 「TRZORサポート付きユニバーサルクライアント」ボタンを押してください。

ダウンロードしたファイルを解凍したらフォルダの中にある 「start」をダブルクリックします。そして言語の項目で日本語を選びます。右上の 「アカウント作成」>「シンプルウォレット」と進み、 PCをインターネットから切り離しましょう。インターネットから切り離すのは、万が一の不正アクセスを防ぐためです。

準備できました」ボタンを押し、ネットワークに 「Mainnet」が選択されていることを確認してください。「次へ」ボタンを押して任意のウォレット名を入力します。自分で識別するための名前ですので、わかりやすいものをつけると良いでしょう。

次にパスワードを入力しましょう。このパスワードはウォレットにログインするためのパスワードです。パスワードは忘れないよう必ず控えをとってください。

NEM Wallet (ネムウォレット)の始めかた

パスワードを入力すると秘密鍵を生成する画面に変わります。 マウスをシャカシャカ動かして画面に表示されているゲージを満タンにしてください。これは秘密鍵をランダムに発生させるために必要な作業です。

NEM Wallet (ネムウォレット)の始めかた

ウォレットのバックアップファイルをダウンロードするか聞かれますので、 「ウォレットをダウンロードする」をクリックします。 このファイルはウォレットのバックアップファイルなので失くさないように気をつけてください。続いて秘密鍵の画面に変わります。

NEM Wallet (ネムウォレット)の始めかた

プライベートキーの表示」ボタンを押し、表示された秘密鍵をコピーするなどしてバックアップしてください。この秘密鍵は最も大切な情報です。紛失すると預けた資産を取り戻すことはできません。また第三者に教えることでも資産を失ってしまいます。インターネットに接続しない安全な場所に保管してください。

秘密鍵とウォレットのパスワードを安全な場所に保管するとウォレットの作成は完了です。パソコンをネットに接続し、作成した自分のアドレス宛にネムを送金してください。

NEM Wallet (ネムウォレット) の送金方法

NEM Walletから送金する手順を解説します。NEM Walletを立ち上げてウォレット名を選択し、設定したパスワードを入力してログインします。

NEM Wallet (ネムウォレット)の送金方法

上のメニューから①送信を選択し、②宛先・送付するネムの数量を入力し、必要があればメッセージを入力します。最後に③ウォレットのパスワードを入力して送信します。

なお作成したネムアドレスに送金したいときは、NEM Walletの右上のメニューにある 「アカウント」をクリックすることで自分のアドレスを確認できます。アドレスをコピーしたりQRコードを表示させたりすることで、送金先のウォレットの宛先欄に入力しましょう。

ハーベストの方法

ハーベストを行うには、まず10000XEM以上をウォレットに入金しましょう。そして上のメニューの 「サービス」> 「デリゲートアカウント (委任アカウント) の管理」と進みます。

デリゲートアカウントの有効化/無効化」というボタンを押しウォレットのパスワードを入れて送金したあと、「デリゲートハーベスティングの開始/停止」ボタンを押します。 ハーベスティングのステータスが「有効」になれば、ハーベストが開始されます。

NEM Wallet (ネムウォレット) でのバックアップの取り方

ウォレットを作成するときに.wlcファイルをダウンロードしてバックアップをとっていますが、 万が一.wlcファイルを削除してしまった場合再度バックアップを取ることができます。右上の「アカウント」>「ウォレットをバックアップする」と進み、ウォレット名を選択してダウンロードボタンを押します。

スマホ版NEM Wallet (ネムウォレット) との同期

スマホ版のネムウォレットと同期するとき、QRコードを表示させることでかんたんにウォレットを読み込むことができます。アカウント」>「アカウントをQRでエクスポート (iOS&アンドロイド)」と進み、QRコードを表示させましょう。アプリのカメラで読み込むことでウォレットが読み込まれます。

ネム (NEM/XEM)専用ウォレット | NEM Wallet (ネムウォレット) でできること

スマホ版とデスクトップ版のネムウォレットでできること・できないことをまとめました。

NEM Walletでできること
機能スマホ版デスクトップ版
アカウントの新規作成
ネムの残高確認
ネムの送金
ハーベストの参加手続き×
ハーベストの報酬履歴の確認
モザイクの作成×
ネームスペースの入力×

ハーベストへの参加手続きやモザイクの作成、ネームスペースの入力はデスクトップ版のNEM Walletのみで行えます。スマホ版のNEM Walletは、通貨の残高確認やハーベスト報酬の確認、ネムの送金に利用できます。

NEM Wallet (ネムウォレット) アカウントとの同期

スマホ版のNEM Walletからもデスクトップウォレットの同期が可能です。 同期方法はQRコードを読み込むか秘密鍵を入力するかの2種類ですが、QRコードを読み込ませたほうがかんたんに同期できるでしょう。

アカウントの新規作成

スマホ版のNEM Walletからも新しいアカウントを作成可能です。ただしパスワードの設定や秘密鍵のバックアップが必要なので、人目のつかないところで作業したほうがよいでしょう。

ネム (NEM/XEM) の残高確認

アプリの 「ダッシュボード」からネムの残高を確認できます。

ネム (NEM/XEM) の送金や着金

ダッシュボード」 > (新規作成アイコン) と進むことで、ネムの送金画面に移動します。宛先や送金数量、メッセージ、ウォレットのパスワードを入力することで送金を行えます。

ハーベスト報酬履歴の確認

メニュー」 > 「収穫 (ハーベスティング) の詳細」と進むとハーベスト報酬の確認ができます。

まとめ

いかがでしたか。過去の取引所ハッキング事件のほとんどすべてが取引所にそのまま保管してあった仮想通貨でした。

ネムに限らず安心して仮想通貨の取引を楽しみたい方は、 ウォレットを利用することを強くおすすめします。

▶ 『仮想通貨のウォレット』についてくわしく知りたい方はこちらの記事が参考になります。