- 仮想通貨の自動売買によく使われるPythonとは何か
- Coincheckで自動売買をするための準備の手順
- Public APIやPrivate APIの見方
仮想通貨は、何度も買いと売りの各注文を出す作業を求められる関係もあり、それを面倒と思う人も多いです。しかし、Coincheckでは、Pythonを使用することにより、自動売買が可能になり、別の仕事をしているときや食事しているとき、寝ている間も機械が勝手に注文を出してくれます。
仮想通貨に携わる人々にとって、Coincheckでの自動売買は画期的な機能と言えます。本記事では、仮想通貨の自動売買の方法を、Pythonの使い方も含め、画像付きで解説します。
Coincheck (コインチェック) の自動売買で使用するPythonとは
Coincheckにおける仮想通貨の自動売買には、Pythonという機能がポイントになります。しかしPythonはプログラミング技術のひとつであるため、精通していない人は講座を受けない限り、物にすることは難しいです。
これを使用するメリットおよびデメリット、Pythonの使い方を学ぶうえでオススメの講座を紹介します。
Pythonを使うメリット
Pythonは初心者向けかつ高機能な言語が設定されており、多くの人に愛されています。
その関係もあり、人生初のデータ分析にPythonを使う人は多いです。仮想通貨に限らず、気象、統計、化学などのデータを作るのにもPythonがよく利用されています。
Pythonを使うデメリット
Pythonは、Webサイトのレイアウトを意味するフロント作りには向いていません。なぜならこれは、データ分析専用に近い設計であるからです。
また日本語によるサポートが少ないこともPythonの欠点と言えます。世界のプログラミング言語としては第三の人気を誇るとも言われるPythonですが、母国語の介在が少ない以上、敬遠する日本人もいます。
Pythonを学ぶうえでオススメの講座
Pythonを物にすることは、プログラミングを一から習わなければならないことを意味します。
「Udemy」では、Pythonの使い方をはじめ、プログラミング言語のいろはを最初から必要な分だけ学習できます。中でも仮想通貨とPythonが関連づけられた講座を受ければ、プログラミングと仮想通貨を両立的に学べます。
Coincheck (コインチェック) での自動売買の準備
Coincheckで自動売買をするなら、相応の準備が必要です。以下にCoincheckでの口座開設方法、APIキーの入手、ライブラリインストール、環境開発の構築といった手順を画像も交えて解説します。画像は全てPC版のものです。
Coincheck (コインチェック) で新規口座開設
新規登録をする
まずはCoincheckのトップページより、メールアドレスとパスワードを入力し、「新規登録」をクリックします。Facebookアカウントでの登録も可能です。登録アドレスに送られたメールをチェックし、リンク先をクリックするだけで登録完了です。
ログインする
トップページ上部のメニュー欄にある「ログイン」から「取引アカウント」にアクセスし、メールアドレスとパスワードを入力のうえログインします。
本人確認資料を提出する
本人確認書類を提出しないと利用できる機能に制限がかかります。そのため、二つある緑色のボタンのうち上の方の「本人確認書類を提出する」をクリックします。
認証する
電話番号を入力して「SMSを送信する」をクリックし、SMSから得た認証コード (6桁)をクリックし「認証する」をクリックしてください。
本人確認資料を提出する
遷移先の画面より「本人確認書類を提出する」をクリックします。
同意し個人情報を入力する
すべての規約に同意する意思を表示するため6つの項目にチェックを入れます。「各種重要事項に同意、承諾してサービスを利用する」をクリックします。
その後、各種個人情報の必要事項を記入します。
自分の写真をアップロードする
免許証やパスポートなどの写真付き身分証明書を見せている自分自身を撮った画像をここでアップロードしてください。自撮りに使った身分証明書の表と裏をそれぞれアップロードします。
これで手続きは終了です。原則1~2営業日後に本人確認完了のメールが届いたあと、住所確認のハガキが届きます。
Coincheck (コインチェック) APIキーの入手
Coincheckにログインしたら、「ウォレット」→「設定」→「APIキー」→「新たにAPIキーを追加する」とたどっていきます。
ログイン用パスワードを入力して、「OK」を押しましょう。
するとAPIキーが発行されます。承認は2~3日以内、コインチェックの登録から通算して3~5日以内です。アクセスキーやシークレットアクセスキーを必要に応じてコピー&ペーストする形で使ってください。
Coincheck (コインチェック) のライブラリをインストール
Coincheckのライブラリはgithubからダウンロードしインストールへつなげることができます。
Coincheck (コインチェック) で自動売買する〜Pythonのダウンロード〜
これはPythonのダウンロードとインストールを意味しますので、その手順について解説します。
インストーラーは64bit用と32bit用に分かれていますので、まずは自身のパソコンのbit数を知ってから、黄色いボタンを押してダウンロードしましょう。
ここからはMacに基づいた手順です。
「続ける」をクリックします。このあと2枚目、3枚目と「続ける」を押して進みましょう。
ソフトウェア使用許諾条件に同意する必要があるという趣旨の説明を受けますので、「同意する」をクリックします。
ここで「インストール」を押します。少し時間をおいて、完了の画面が出るのを待ちましょう。
Coincheck (コインチェック) で使う自動取引botを組んで自動売買する
Coincheckで自動取引botを組むことで、あなたは仕事や学校の最中でも、食事中でも、寝ている間でも仮想通貨の取引を任せることができます。そのためのシステムを組む方法を画像付きで解説します。
サンプルプログラムを確認
Coincheckのライブラリをダウンロードすると、その中に「test.py」があります。それはAPIの使用方法を説明したもので、これを参考に必要な作業を進めてください。Coincheckディレクトリの下にinit.pyと名づけられたファイルを追加すれば、「test.py」を開けます。
アカウント認証
「coinCheck = CoinCheck」という文字列の後に(‘ACCESS_KEY’, ‘API_SECRET_KEY’)が 示されます。アクセスキーとシークレットキーはもちろん、Coincheckで入手したAPIキーに示されたそれぞれのコードですので、各所にコピー&ペーストしてください。
ライブラリのインポート
サンプルファイルの実行に必要な作業です。
- import requests
- import json
- from pandas import DataFrame
上のような文字列があります。「requests」「pandas」がともに外部ライブラリなので、それぞれ「pip install requests」「pip install pandas」を実行します。
Coincheck (コインチェック) での自動売買〜Public API〜
ティッカー、全取引履歴、取引板情報、現在のレート算出、販売レートの5項目について説明します。
ティッカー
ここでは各種最新情報を取得できます。以下が見れる情報のリストです。
- last・・・最後に買ったor売ったときの仮想通貨の価格
- bid・・・一番高い買い注文の価格
- ask・・・一番高い売り注文の価格
- high・・・過去24時間で一番高い買い注文の価格
- low・・・過去24時間で一番高い売り注文の価格
- volume・・・過去24時間の取引量
全取引履歴
Coincheckに登録してから今までの全ての取引履歴を見られます。pairは取引ペアを意味します。しかしその対象はビットコイン (btc_jpy)のみです。
取引板情報
「asks」 (売り注文)と「bids」(買い注文)に分かれ、(数量)の仮想通貨を(1BTC分のレートはいくら)として買って (売って)ほしいという希望のリストが示されています。
現在のレート算出
「order type」を「sell」(売り)か「buy」(買い)に設定し、pair、amount (数量)、price (価格)を設定します。priceとamountはどちらか1つの指定です。
例えば、sell、amountを0.1とすると、0.1BTCの売値が今いくら分かが分かります。値段指定ありの(逆)指値注文をしたいときの参考になります。
販売レート
販売所のレートを取得します。そのまま「rate」の後に、coincheck指定の1BTCのレートが示されます。このレートどおりに取引する成行注文をしたいときの参考になります。
Coincheck (コインチェック) での自動売買〜Private API〜
Private APIでは、Coincheckにおける新規注文や、指値注文のキャンセル、さらに自分の現在の残高はいくらかなどをチェックできます。
新規注文 (POST)
新規注文の種類は以下のとおりです。rateを指定しない場合、成行注文になりますのでご注意ください。
未決済の注文リスト (GET)
レバレッジ取引で買ったり、売ったりした仮想通貨のうち、まだ決済が済んでいないもののリストです。
注文のキャンセル (DELETE)
逆指値注文は出してから取引成立までタイムラグがあるため、その間なら新規注文ないし未決済の注文一覧IDを入力し、そこで特定の注文を指定してキャンセルすることができます。
取引履歴 (GET)
ユーザーのCoincheckでの取引履歴です。
保有ポジション (GET)
ユーザーがレバレッジ取引をした場合、これに基づいて注文した仮想通貨のポジションがリストアップされます。
「status:」の後で、”open’’か”closed”を示し、リストの開け閉めができます。
Coincheck (コインチェック) の自動売買 まとめ
Coincheckの自動売買にはPythonというプログラミング技術を交える必要があります。これは独学では難しく、仮想通貨に興味がある人向けのPython習得講座を受けることをおすすめします。
Pythonをダウンロードし、必要な設定を済ませたあとは、いよいよパソコンに仮想通貨の投資を任せることができます。
しかし完全に任せっきりだと、利益や損失が大きくなったり、トラブルなどで自動売買の機能が止まっていたりすることに気づかず、想定外の事態に見舞われることもあります。それを防ぐ意味でも、定期的なチェックは必要です。