【完全解説】NFTとは?特徴・活用例・将来性を紹介!

NFTとは

NFTとは、ブロックチェーン技術を活用し、デジタルデータに唯一無二な資産的価値を付与することで新たな売買市場を生み出す技術です。NFTはNon-Fungible Tokenの略称で、日本語で非代替性トークンを意味します。

NFTについて、NFTが使われているブロックチェーンゲームCryptoKittes (CK) を例に詳しく解説します。

CryptoKittes (CK) で用いられるCKトークンは、イーサリアムブロックチェーン上で発行されており、それぞれのCKトークンにIDが振られています。これらトークンIDは固有のものであり、同じIDをもつCKトークンは存在しません。よって先述した通り、すべてが唯一無二なトークンとなっています。そして多くの場合、このNFTをデジタルデータ、またはアイテムに紐付けて利用します。

CryptoKittiesではCKトークンを猫のキャラクターに紐付けており、猫を購入して育成したり、配合させたりすることができるゲームです。NFTによりそれぞれの猫の識別が可能となっており、現実世界と同様に猫は代替不可能ということになります。

またNFTは、その所有者や取引履歴もNFTからたどることができるため、イーサリアムのブロックチェーンエクスプローラーなどで任意のCKトークンのIDを検索すると、そのトークンの所有アカウントと猫の画像、そのCKトークンが取引された履歴などを見ることができます。

なおイーサリアムブロックチェーン上のFT (Fungible Token) はERC-20で、NFTはERC-721という規格で表現されることが多いです。

NFTの特徴

識別する性質をもつNFTですが、大きな特徴は唯一性、所有・取引可能性、相互運用性の3つが挙げられます。

1つめの特徴は、デジタルデータまたはアイテムに唯一性をもたせられる点です。一般的にデジタルファイルはコピーすれば複製できます。よってデジタルファイルには「唯一性」という概念はありません。複製されたものとオリジナルの中身が全く同じ場合、区別することはほぼ不可能といえるでしょう。

一方NFTは、デジタルファイルとNFTを紐付けて利用することで、NFTに紐付けられたファイルが唯一無二なものとなります。それらは不正や改ざんされることがほぼないブロックチェーン上にNFTとして書き込まれることから、その唯一性は証明されるでしょう。

2つめは、デジタルデータまたはアイテムが所有可能になる点です。それまでデジタルデータには、複製できてしまうことから所有という概念がありませんでしたが、NFTからは今までの取引履歴や所有アカウント情報をたどれるため所有者を明確にできます。

これにより一般的な美術品のように収集や売買することが可能になります。NFTマーケットでは、ゲームアイテムや不動産、デジタルアートなどが盛んに売買されています。

3つめは、相互運用性があることです。先ほど例にあげたCryptoKittiesの猫は、ブロックチェーンゲーム上のキャラクターですが、それら猫をNFTマーケットで売りに出すことができます。NFTマーケットとは、オープンでパブリックなデータベース的存在であり、NFTに紐づけられたデジタルデータ、またはアイテムを売買することができる場所を指します。

NFTマーケットの種類

NFTマーケットは大きくコレクション、アート、スポーツ、メタバース、ゲーム、ユーティリティの6種類に分けることができます。

NFTマーケットの売上の約45%を占めている人気カテゴリが、コレクションです。コレクションとは、趣味として一部の人が集めるコレクターズアイテムのことを指します。それら収集品を扱うNFTプラットフォームCryptoPunksで注目を集めたのが、ピクセルで作成された1万枚のパンクと呼ばれる絵です。

またコレクションに次ぎ約37%のシェアを占めるのが、アートです。二次元の画像や動画、3Dモデルなどのデジタルアートを専門に取扱うマーケットプレイスが誕生しています。2018年に立ち上げられたSuperRareと呼ばれるマーケットプレイスなどが注目を集めています。

スポーツ分野では、ファンタジーフットボールゲームSorareが人気です。Sorareでは、実名のサッカー選手を用いたカードを集め、実際に行われるサッカーの試合に対して、選んだプレイヤーの試合での成績などを掛け合わせた合計点でランキングを競うことができます。

ミラーワールドなどとも表されるメタバースとは、仮想空間サービスを指す言葉です。仮想世界でアイテムを収集したり、購入した不動産の上にアプリを構築したりするDecentralandやThe Sand boxが人気を集めています。

ゲーム分野では、ゲーム内のキャラクター育成やバトル、トレードができるAXIE Infinityなどがあります。ゲームに登場するキャラクターは、ブロックチェーン上に保管され、ゲーム内のマーケットで取引することができます。ブロックチェーン上に保管されているため、不正・改ざんができないため、キャラクターが資産として価値を持ちます。

ユーティリティ分野には、Ethereum Name Service (ENS) などがあります。ENSは、イーサリアムブロックチェーンをベースにした、分散型でオープン、かつ拡張可能なネーミングシステムです。インターネットのドメインネーミングサービスであるDNSと同様の目的を持っていますが、ENSはドメインの所有者がサブドメインを完全にコントロールすることができます。

NFTの活用事例

NFTが活用された3つの事例をご紹介します。

会員権

米経済誌Forbesとコード開発企業Unlockが提携して実現させた、NFTを会員権として利用するという事例があります。

Unlock社が開発した技術は、ユーザーに「キー」を渡すことでコンテンツの閲覧を解除するしくみです。このキーとして使われたのがNFTです。

2019年12月に米経経済誌Forbesは、このキーを保有したユーザーだけに広告が表示されない記事を提供するしくみを構築しました。購読者はウォレットを使用してイーサリアムを支払い、キーとなるNFTを入手します。

このキーは転売が可能なため、必要なくなればこのキーであるNFTを売り払うことができます。NFTマーケットのOpenSeaなどを見ると、このForbesのキーが出品されているのを確認できるでしょう。

不動産

スマートコントラクトを利用して、不動産の取引にNFTを活用した事例があります。スマートコントラクトは、ブロックチェーン上にあらかじめプログラムを書いておくことで、契約を自動実行できる機能のことを指します。

このスマートコントラクトを利用した不動産取引を実行したのはOpenLawです。OpenLawとは、法的契約の作成と実行のために開発されたブロックチェーンベースのプロトコルを指します。OpenLawによって従来の法的契約とブロックチェーンベースのスマートコントラクトを法的に準拠した方法で結び付けることを実現しています。その技術を用いてNFTに不動産の所有権を紐付け、着金されるとNFTが買い手のアドレスへ自動的に移動し、所有権が移動するしくみを実現しました。

この事例はあくまで法的なスマートコントラクトを作成するプロジェクトの構成要素としてNFTが使われているため、現状NFTマーケットなどを通して実際の不動産の所有権が紐付いたNFTが販売されているわけではないことに注意してください。

担保ローン

担保ローンでもNFTが使われていますが、これは「NFTが担保と紐付いている」わけではなく「何かに紐付いたNFTが担保として利用される」という場合を指します。

たとえば仮想通貨を借りたい場合に、NFTを担保として活用することが可能です。NFTfiといったサービスでは、保有するNFTを担保としてサイト上にロックすることで、貸し手側が魅力的なNFTを持っている人に対し、仮想通貨を利子を付けて貸し出すというしくみになっています。もし借り手が返済できなかった場合は、担保であるNFTが貸し手のもとに渡ってしまいます。

NFTの特徴まとめ

多岐にわたる分野でのNFT活用が進む中、コンサートのチケットから不動産購入まで、あらゆる資産の所有権がNFTによってトークン化され、将来の所有方式になることも過言ではないかもしれません。

今までデジタル作品から収入を得ることは難しいとされていましたが、NFTがそれら問題の解決策になるかもしれません。ロイヤルティといった観点からは、アーティストは作品を売った後もNFTの所有者が変わるたびに受け取ることが可能です。

デジタルデータを所有するといった新たな価値を生み出すNFTですが、今後の活用事例もぜひ注目していきましょう。

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