トレール注文とは | 使い方やメリット・デメリットを徹底解説

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Kasobu 編集部 (Kasobu editorial team)
1分で理解する要約
  • トレール注文は逆指値の一種
  • トレール注文のメリット・デメリットを押さえましょう
  • トレール注文で利益を出すには、トレール幅に注意しましょう

トレール注文」は決済注文の一種で、これを使いこなせるとリスクを抑えながら最大限の利益を求めることができます。

投資の世界では利益を出すことと同じくらい、リスクを低く抑えることが重要です。

そういった意味で「トレール注文」は日々のトレードで使えるととても便利なので覚えましょう。

トレール注文とは

トレール注文の基本情報

トレール注文とは逆指値注文の一種で、相場が自分にとって有利な方向に動いた場合に注文価格が自動的についてくる注文方法です。トレール注文の「トレール」には「追いかける」という意味があり、相場が読みと反対に動いた際のリスクケアもしながら利益を伸ばすことができる注文方法だと言えます。

買いポジション保有時のトレール注文

買いポジションを保有しているケースでは、設定したストップロス価格が最初に設定した値幅(トレール幅)で相場の上昇に自動的についてきます。相場の上昇によって自動的に上昇したストップロス価格はその後下がることはありません

トレール注文とは

図のように1ドル=100円のタイミングで買いポジションを保有するとします。
トレール幅を1円にしたいときは、99円でストップロスの逆指値注文を出します。

ここから相場が下落した場合には99円で自動的に売り注文が決済され、1円の損失が確定します。

それに対し図のケースでは99円まで下がることなく上昇し、102円に達した時点でストップロス価格も101円まで上昇しました。そして102円に達した時点から101円に下がったところで売り決済が行われ、最終的に1円の利益が確定します。

売りポジション保有時のトレール注文

売り注文を保有しているケースでは、設定したストップロス価格が最初に設定した値幅(トレール幅)で相場の下降に自動的についてきます。それによって下降したストップロス価格はその後上昇することはありません

トレール注文とは

図のように1ドル=100円の時点で売りポジションを保有するとします。トレール幅を1円にするには、逆指値注文のストップロス価格は101円になります。

100円の時点から上昇して101円に達した場合には、101円で自動的に買い注文が決済されて1円の損失が確定します。

それに対し図のようにストップロス価格に達することなく96.5円まで下降を続けた場合には、トレール幅が1円なのでストップロス価格も97.5円まで自動的に下降していきます。
図ではここから反転して上昇し、ストップロス価格の97.5円に達した時点で自動的に買い決済が行われて、2.5円の利益が確定しています。

このようにトレール注文では自分にとって有利な方向に相場が動き続ければ、大きな利益を得るチャンスもある注文方法だといえます。

トレール注文の種類

トレール注文は新規注文と決済注文のどちらにも使うことができます。ポジションを建てた時点からトレールを開始するか、トレールを開始する価格(トリガー価格)を指定することでトレール注文を利用できます。

現在価格からトレールで新規注文

相場があらかじめ設定したトレール幅を超える反転をした場合に、自動的に新規ポジションを建てる注文方法です。

買い注文

相場が下降トレンドから上昇トレンドに反転した場合に自動的に新規買いポジションを建てる注文です。これによりトレンド転換後の上昇による利益が期待できます。また、トレール幅の設定によってどれだけ大きな反転をしたら新規買い注文を実行するか決めることができます。

例えば注文時の価格が90円で、トレール幅が0.5円に設定されているとします。この時、相場の下落トレンドにトレールが自動的についてきて、相場が最安値からトレール幅を超える反転したところで自動的に新規買い注文が実行されています

売り注文

こちらは相場が上昇トレンドから下降トレンドに反転した場合に自動的に新規売りポジションを建てる注文です。これによりトレンド転換後の下落による利益が期待できます。また、どれほど大きな反転をしたら新規売り注文を実行するかはトレール幅の設定によって決めることができます。

例えば注文時の価格が90円で、トレール幅が0.5円に設定されているとします。この時、上昇トレンドに合わせて自動的にトレールも上昇し、相場が最高値の91円に達した時点からトレール幅の0.5円を超える反転をしたところで新規売り注文が実行されています

トリガー価格を指定して新規注文

こちらではトレールを開始する価格(トリガー価格)を指定して相場がその価格まで達したらトレールが始まり、その後トレールを超える反転をした場合に新規注文が実行されます。

買い注文

最初に価格を指定しておき、相場がその指定した価格(トリガー価格)まで下がった場合にトレール注文が発動します。その後はこれまでと同じく相場の下落にトレールが自動的についてきて、相場が下落から上昇に反転したところで新規買い注文が実行されます

これにより後の上昇による利益が期待できます。また同様に、トレール幅の設定によってどれほどの反転をしたら買い注文を実行するか決めることができます。

例えば90円の時点で注文をしており、トリガー価格が89.5円でトレール幅が0.5円に設定されているとします。この時、相場が89.5円まで下落した時点でトレール注文が発動し、その後最安値の89円に達した時点からトレール幅の0.5円を超える反転をしたところで自動的に新規買い注文が実行されています

売り注文

最初に価格を指定しておき、相場がその指定した価格(トリガー価格)まで上昇した場合にトレール注文が発動します。その後はこれまでと同じく相場の上昇にトレールが自動的についてきて、上昇トレンドから下落トレンドに反転したところで新規売り注文が実行されます

これによりその後の下落による利益が期待できます。また同様に、トレール幅の設定によりどれほどの反転をしたら売り注文を実行するか決めることができます。

例えば90円の時点で注文をしており、トリガー価格が0.5円でトレール幅が0.5円に設定されているとします。この時、相場が90.5円まで上昇した時点でトレール注文が発動し、その後最高値の91円に達した時点からトレール幅の0.5円を超える反転をしたところで自動的に新規売り注文が実行されています

現在価格で決済注文

既に保有しているポジションに対する逆指値注文の一種です。現在の価格よりも不利な方向に相場が動いたら決済を実行し、有利な方向に動いたらそれだけ利益を伸ばすことができます。

買い注文

既に売りポジションを保有しているとき、あらかじめ設定したトレール幅を超える上昇をした場合には逆指値注文で自動的に買い決済が執行されます

逆にトレールに達することなく相場が下落を続けた場合には自動的にトレールも下がり続け、最大限の利益を求めることができます。そして最安値に達した時点からトレール幅を超える反転をした場合に買い決済が実行されます。

仮に自分が90円で売りポジションを保有していて現在値も同じく90円になっているとします。トレール幅を0.5円に設定すると、最安値の89円に達した時点からトレール幅の0.5円を超えた89.5円に達した時点で買い決済が実行され、0.5円の利益が確定します。

売り注文

既に買いポジションを保有しているとき、あらかじめ設定したトレール幅を超える下落をした場合には逆指値注文で自動的に売り決済が執行されます

逆にトレールに達することなく相場が上昇を続けた場合には自動的にトレールも上がり続け、最大限の利益を求めることができます。そして最高値に達した時点からトレール幅を超える反転をした場合に売り決済が実行されます。

仮に自分が90円で買いポジションを保有していて現在値も同じく90円になっているとします。トレール幅を0.5円に設定すると、最高値の91円に達した時点からトレール幅の0.5円を超えた90.5円に達した時点で買い決済が実行され、0.5円の利益が確定します。

トリガー価格を指定して決済注文

既に自分が保有するポジションに対しある価格を指定し、相場がその指定した価格(トリガー価格)に達した時点でトレール注文を発動させる注文方法です。

買い注文

自分が売りポジションを保有している場合に、トリガー価格を指定して相場がその価格まで下落したらトレール注文を発動させる方法です。

トレール注文が発動した後はこれまでと同様に、相場がトレール幅を超える上昇をした場合には逆指値注文による買い決済が実行され、相場が下落を続けた場合にはトレールも自動的に下落を続けます。そして最安値に達した時点からトレール幅を超える反転をしたところで買い決済が実行されます。

仮に自分が90円で買いポジションを保有していて、現在価格も90円でトリガー価格が89.5円、トレール幅が0.5円とします。この場合には相場が89.5円まで下落した時点でトレール注文が発動し、最安値の89円に達した時点からトレール幅の0.5円を超えた89.5円に達した時点で買い決済が実行されます。これにより0.5円の利益が確定します。

売り注文

自分が買いポジションを保有している場合に、トリガー価格を指定して相場がその価格まで上昇したらトレール注文を発動させる方法です。

トレール注文が発動した後はこれまでと同様に、相場がトレール幅を超える下落をした場合には逆指値注文による売り決済が実行され、相場が上昇を続けた場合にはトレールも自動的に上昇を続けます。そして最高値に達した時点からトレール幅を超える反転をしたところで売り決済が実行されます。

仮に自分が90円で売りポジションを保有していて、現在価格も90円でトリガー価格が90.5円、トレール幅が0.5円とします。この場合には相場が90.5円まで下落した時点でトレール注文が発動し、最安値の91円に達した時点からトレール幅の0.5円を超えた90.5円に達した時点で買い決済が実行されます。これにより0.5円の利益が確定します。

トレール注文のメリット

トレール注文がどのようなものかこれまで解説してきましたが、そのメリットをいくつか挙げてみます。

メリット1 利益を最大限に伸ばせる

基本的にトレール注文は利益を確定させるための注文方法です。

専業トレーダーではない方にとっては常にパソコンやスマホの画面をつけて利益確定のタイミングを見るのは現実的ではありません。指値や逆指値を用いることもできますが、予想を大きく超えるトレンドの継続などが起こった場合には大きな利益を得るチャンスを逃してしまったことになります。

そのようなときにトレール注文を利用していれば注文決済価格がトレンドと同じ方向に動き続けるので、トレンドが続いている限りはずっと利益を伸ばすことができます。また、ストップロスのリスクも抑えることができます。

このようにトレール注文の大きなメリットとして、チャートをずっと見ていなくても最大限に利益を伸ばせる点が挙げられます。

メリット2 トレンド相場に強い

トレール注文は出来る限り利益を伸ばすための注文方法です。それゆえ、上昇あるいは下落を一方的に続ける強いトレンド相場においてとても強力な効果を発揮します。

トレール注文の特徴として、リスクを限定する一方で利益を限定しないという点が挙げられます。自分に有利な方向に相場が動き続ける限りには無限に利益を出すことができるのです。このように予想以上の強いトレンドに乗れた場合の大きな利益を享受できるところがトレール注文の魅力だと言えます。

具体的には、強いトレンドが発生している背景に明らかなファンダメンタル要因が存在していて、さらにチャートを見ても目標値が定かではない場合だと特にトレール注文の効果が期待できます。

しかしどんなに強いトレンドにも調整局面というものがあります。この調整局面でストップロス価格に達してしまうと、本来得られたかもしれない大きな利益を逃してしまうかもしれません。こうなるとトレール注文は効果を発揮できないため、トレール幅の設定には注意が必要です。

トレール注文のデメリット

トレール注文を使う事のメリットはとても大きいですが、その一方でデメリットもいくつか存在します。

デメリット1 チャートのノイズに弱い

トレール注文の最大の弱点はチャートのノイズ(だまし)に弱い点です。チャートの中には強いトレンドの最中に一瞬だけ急激な反転を見せ、またもとの強いトレンドに戻るといったケースもときどきみられます。

このようなノイズにトレール注文は対応することができず、一時的にトレンドから反転したところで決済をしてしまうことがあります。また最悪の場合にはノイズの影響を受けてマイナスの決済になることも考えられます

このようなデメリットの対処法として、トレール幅をある程度余裕をもって設定するという方法が挙げられます。また、1分足を用いたスキャルピングのような短期トレードではノイズが多発するため、大きめの時間足でトレードでトレール注文を利用するのが良いでしょう。

デメリット2 レンジ相場に弱い

トレンド相場では大きな効果を発揮するトレール注文ですが、反対にレンジ相場や深い調整が起こっている弱いトレンド相場のような、利益を伸ばしにくい場面は苦手としています。

このような相場では、自分のポジションの方向に相場が動いてもすぐに反転して戻ってしまうケースが多いです。それゆえこのような相場でトレール注文を用いると、トレール幅の分が削られた利益しか得られないので効率が悪いと言えます。

こうなるとトレール幅を狭めるしかありませんが、トレール幅を狭くすると少しのノイズや反転によって利益を出す前に強制的に決済されてしまうことが多くなります。それならばトレール注文を用いずに、目標値を設定して利益確定に照準を合わせた方が上手くいくケースが多いでしょう。

つまり、レンジ相場や弱いトレンド相場にはトレール注文は向いてないといえます。こういった場面ではトレール注文を使わないという選択をすべきでしょう。

トレール注文手法の種類

こちらでは実際にトレール注文を利用して効果的に利益を出す方法を何点か紹介します。比較的どれも易しい手法のため、初心者の方にもおすすめです。

またエントリーチャンスも多いので、習得すればすぐに使う機会が訪れるかもしれません。

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは移動平均線を中心として相場のボラティリティ (最大変動値) を示してくれるツールです。多くのトレーダーが活用しているトレードに必須のテクニカル指標だといえます。

また、ボリンジャーバンドの傾きからおおよその相場のトレンドも知ることができます。ボリンジャーバンドの幅が広がっていて、右肩上がりの場合には上昇トレンド、右肩下がりの場合には下降トレンドと言えます。そしてボリンジャーバンドの幅が収束して水平になっている場合にはトレンドのないレンジ相場だと言えます。

長めの時間足を用いた判断が必要ですが、ボリンジャーバンドが広がり始めた時にトレンドと同じ方向にポジションを建ててトレール注文を入れることで、利益を出すことが期待できます。

ボラティリティ

トレール注文の初心者にとってはトレール幅をどう設定するかが難しいかもしれません。そんな時にはボリンジャーバンドのボラティリティを目安にするのがおすすめです。

ボリンジャーバンドを使ってトレール幅を決めるときには、ボリンジャーバンドの+1σと−1σの半分程度に設定すると良いと言われています。はじめてトレール注文を用いるときにはボリンジャーバンドを目安にして大体のトレール幅を決めてみましょう。

スプレッド

トレール注文を用いるときにはスプレッド幅も気にした方が良いでしょう。メジャーな通貨ならばあまり気にする必要はないかもしれませんが、マイナー通貨はスプレッドが広いためにトレール注文を用いてもマイナスになってしまうことが少なくありません。

また、重大な仮想通貨関連のニュースが発表されることが予告されている場合の時間帯も注意が必要です。

このようなケースを防止するためにも、トレール幅は十分に吟味してチャートが荒れそうな時間帯にはポジションを持たないようにするなどの工夫が求められます。

チャネル

ある程度トレードに慣れてきた方におすすめなのがこのチャネルラインを用いたトレードです。チャネルラインとは、トレンドラインとトレンドラインに対して平行に引いたラインのことをいいます。ローソク足の最高値を結んだラインと安値を結んだラインだと捉えると分かりやすいです。

このチャネルラインによって、ボリンジャーバンドを用いたときと同じように相場の状況を知ることができます。チャネルラインが右肩上がりのときは上昇トレンド、右肩下がりのときは下降トレンドといえます。トレンドを分かりやすく表してくれるツールなので、トレンド相場で威力を発揮するトレール注文と併用するとさらなる効果が期待できます。

スイングトレード

スイングトレードとは数日間から数週間の期間にわたってポジションを保有することで利益を狙うトレードの手法です。数秒間や数分間の超短期でトレードを行うスキャルピングデイトレードもありますが、初めのうちはこのスイングトレードを使うのが良いと言われてます

スイングトレードは相場の大きなトレンドを利用する手法なので、トレール注文を合わせて用いると勝率が上がる可能性が高いです。

トレール幅とは

上記でトレール注文の使いどころを紹介しましたが、トレール注文を使いこなすにはトレール幅の設定も非常に重要です。トレール幅を決める際のセオリーを見ていきましょう。

トレール幅の設定におけるトレードオフ

トレール注文を用いると、トレール幅を超える反転が起こると自動的に決済が実行される仕組みになっています。それゆえどれほど大きなトレンドに乗っても、最終的にはトレール幅分の利益は減少してしまいます。よって、トレール幅は狭くした方が大きな利益を期待できると言えます。

しかし逆にトレール幅を狭くすると、トレンドの前の小さな調整やノイズで決済が行われてしまうケースが多くなります。どんなに強いトレンドにも調整局面は必ず訪れるので、小さな調整で決済を実行されないほどにトレール幅を広げる必要があります。

つまり、トレール幅の設定には以下のトレードオフがあるといえます。

Tips

【トレール幅を狭くすると】利益幅が広がるが、利益を伸ばせないリスクが高まる

Tips

【トレール幅を広げると】利益幅は狭まるが、利益を伸ばせないリスクを抑えられる。

トレール幅を有効に活用するにはこのトレードオフの関係に留意する必要があります。状況によって適切なトレール幅は異なってくるので、トレール注文を使うときには利益幅とリスクのどちらに重きを置くか考えてトレール幅を設定するのが良いでしょう。

トレール幅を設定する考え方

トレール注文を用いるときには調整局面で決済ラインに引っかからないという点が重要になります。決済ラインにかかるのはトレール幅分を超える反転に巻き込まれたときでした。

つまり、この先発生する反転よりも少し大きい幅がトレール幅として最適だということになります。トレール幅を決めるときにはこの先起こるであろう調整がどれくらいの大きさか考えることが重要なのです。

このトレール幅の最適な値は状況によって全く異なるので一概に何が正しいとは言えません。短期トレードか長期トレードなのか、相場の勢いはどれほど強いか、保有している通貨のボラティリティがどれくらか、などといった多くの要因を計算に入れる必要があります。

このような多様な条件から最適なトレール幅を自分で考えることはとても重要です。今後の相場のシナリオを読んで、それに沿ったトレール幅を設定しましょう。

トレール注文の効果を高める工夫

トレール注文は利益が伸びたところで自動で決済をしてくれますが、そのままトレール注文にすべてを任せる必要はありません。その後の状況に応じて加えることのできる工夫を紹介していきます。

トレール幅は序盤は広く、終盤は狭く

トレール幅をめぐるトレードオフの考え方によればトレール幅を狭くすると利益幅を伸ばせる可能性が高まり、トレール幅を広くすると利益を伸ばせる可能性が高くなります。これをトレードに応用してみます。

取引の序盤では利益幅よりも利益を伸ばせる可能性の方が重視されます。序盤で決済ラインにかかってしまうとその後の大きな利益を得る機会を逃してしまううえに、マイナスになってしまう危険性も高いからです。その一方で終盤ではある程度の利益は既に確定しているので、利益を伸ばせる可能性よりも利益幅の方を重視するべきです。

このように、取引の序盤ではトレール幅を広く設定し、終盤に近付くにつれてトレール幅を狭めていくといった手法が有効だと考えられます。

トレール注文を待たずに目標値で決済

トレール注文による決済では、利益の最大値からどうしてもトレール幅分の利益が削られてしまいます。このマイナスを避けるために利益が目標値に達したらその時点で決済を行ってしまうのも選択肢の1つです。

具体的には強いレジスタンス・サポートが現れているときや、チャート分析によって具体的なトレンドの目標値を定めやすいときに、トレール注文を待たない決済が効果的なことが多いです。

そのような場合にはトレール注文はリスクを限定する保険としての効果が強くなってくるので、利益を伸ばすためにトレール幅を広めに設定しておくのがよいでしょう。

トレール注文を実際に使う

トレール注文を実際のチャートの中でどのように使うのか、実践チャートを見ながら解説していきます。トレール注文の使いどころとトレール幅の2点に注目してみてください。

強いトレンドに乗って利益を最大化する

まず相場の状況を見ると、序盤に大陽線が出現していて強い上昇だといえます。この上昇が一旦止まったところで調整下落に入っているものの、再び強い上昇が始まっています。この2回目の上昇に乗って利益を出すことを狙います。

以上のような考察を前提として、調整下落から上抜けしたところで上昇トレンドの発生と判断し買いポジションを建てます。これと同時にトレール注文を出して、調整下落が続いてしまった際の損切のためのトレール幅を設定します。

そして実際予想したとおりに強い上昇トレンドが発生し利益が伸びていきます。小さなノイズも発生しましたが上昇を続け、最終的には大きな調整の下落が起こったところで決済となっています。

このような形がトレンド相場の波に乗って利益を伸ばせた理想形といえます。たださらに利益を求めるなら、終盤でトレール幅を狭める工夫をしていればより大きな利益も見込めていました。

トレール幅をタイトに設定しすぎると・・・

こちらは先ほどと同じタイミングで買いポジションを建てているものの、トレール幅を前回より狭く設定したものになります。このトレール幅は直近の下値のすぐ下になっていて、前回よりはリスクが低くなっています。

その後は予想した通りの強い上昇トレンドが発生して利益を伸ばしていますが、ちょっとした調整局面で決済ラインに引っかかってしまい早めの決済となりました。前回と比べると少ない利益です

このケースから分かるように、トレール幅の設定次第では得ることのできた利益を失ってしまうこともあります。前回と同じ上昇の波を狙っていたのならばこのタイミングでの決済はもったいなかったと言えます。

しかしこれが前回よりも短い目線での上昇を狙っていたのならば効果的なトレール注文だったと言えます。どのような波を狙っていて、どれだけの期間を見ているかによって適切なトレール幅は異なるということです。

レンジ相場でのトレール注文

次はまた新しいチャートです。相場全体の状況からみると、序盤の大陰線で強い下落が起こった後にもみ合いのレンジ相場が発生しています。そして最終的にはレンジ相場を下抜けて強い下降トレンドが発生しています。このレンジ相場を下抜けした後の下降を狙って取引を行います。

このチャートの中盤では、レンジ相場のもみ合い場面ではっきりとレジスタンスラインが現れていました。そこで跳ね返るのを見て、売りポジションを建てています。この時にトレール注文も入れており、レジスタンスラインを破ったら損切りとなるようにトレール幅を設定しました。

この後に下降トレンドが発生していれば大きな利益が出ていましたが、実際にはもう少しレンジ相場が続き小さな利益での決済となってしまいました。決済の後に大きな下降トレンドが発生しているので少し残念な結果だったと言わざるを得ません。

この場合ではレンジ上限のレジスタンスがはっきりと出現していたので、逆指値注文を使ったほうが良かったかもしれません。後にレンジ相場を下抜けしたところでトレール注文に切り替えていれば、大きな利益が期待できました。

トレール注文のまとめ

トレール注文は使いどころとトレール幅の設定が上手くできれば最大限の利益を期待できる注文方法です。慣れるまでには時間がかかるかもしれませんが、確実に日々のトレードで強い味方になってくれるでしょう。

特にチャート画面をずっと見ていることのできない学生やサラリーマンの方は、トレール注文を使うことでこれまでよりも大きな利益が見込めます。少額の取引からでもぜひ試してみることをおすすめします。