- ソロマイニングでは設備投資や電気代などのハードルが高い
- クラウドマイニングでは詐欺サイトに注意する
- プールマイニングがマイニング初心者にはおすすめ
ビットコインキャッシュはビットコインから分裂した仮想通貨です。ビットコインキャッシュは将来が期待されており、マイニングでも人気の通貨になっています。
本記事ではビットコインキャッシュのマイニングについてとマイニングのメリットデメリット、今後のマイニングについて紹介します。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)とは
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)はビットコイン (Bitcoin/BTC)が分裂してできた仮想通貨
ビットコインキャッシュはビットコインから分裂した仮想通貨です。ビットコインには送金詰まりなど、ブロックの大きさで問題がありました。急激なトランザクションの増加で処理しきれず、送金詰まりすることが多くありました。
その問題を解決した仮想通貨がビットコインキャッシュです。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)は取引処理能力が高い
ビットコインキャッシュの大きな特徴は、ブロックサイズになります。ビットコインのブロックサイズが1MBに対してビットコインキャッシュのブロックサイズは8MBと、ビットコインキャッシュのブロックサイズがビットコインの8倍になっています。ブロックサイズを拡大することで、より多くのトランザクションを処理できるようになりました。
2019年6月現在、ビットコインキャッシュはアップデートをおこない、ブロックサイズが32MBになりました。
ハッキングの可能性は?
2019年5月1日、サトシナカモトを名乗る正体不明のマイナーが、マイニングにおける計算力に当たるハッシュレートを約40%獲得したと報道されました。ハッシュレートで51%以上を獲得されると、ネットワークを操る51%攻撃が正体不明のマイナーによって実現します。
51%攻撃では他のマイナーによるマイニングの妨害や、二重払いを実行するといった不正な行為が通用してしまいます。
また15日にはビットコインキャッシュがハードフォークしましたが、2つのマイナーが51%攻撃をおこなったと報告されました。このときの51%攻撃は悪意からのものではなく、正体不明のマイナーがハードフォークの隙をうかがって、アクセス不可能なコインを入手する行為を防ぐためにBTC.top とBTC.comによりおこなわれました。
51%攻撃はバランスがとれていたブロックチェーンが、誰かの都合で書き換えられることを意味します。善意のマイナーによって維持されていたブロックチェーンが機能しなくなる、仮想通貨における問題点の1つです。
SBIバーチャルカレンシーズは51%攻撃の危険性をあげて、ビットコインキャッシュを上場廃止しました。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)のマイニングとは
仮想通貨には中央管理者がいない
仮想通貨は法定通貨と違い、特定の中央管理者が存在しません。法定通貨でいうと日本円は、日本銀行という中央管理団体が管理しています。日本銀行が日本円の価値をコントロールしています。また日本銀行が信頼されているため、日本円は通貨としての価値を持ちます。
しかし仮想通貨の場合は、仮想通貨を持つ人すべてで管理をしています。ビットコインキャッシュも、ビットコインキャッシュを持つ人すべてで監視をしています。
マイニングとは取引の記録に欠かせない作業
仮想通貨では基盤のシステムとしてブロックチェーンがあります。ブロックチェーンに取引のデータ(トランザクション)を記録する作業を、マイニングといいます。マイニングではマイナーと呼ばれる人たちがトランザクションを検証し記録します。
そして一連の作業を素早くおこなったマイナーは、報酬として市場に出回っていないビットコインキャッシュを入手します。
マイニングの仕組み
マイニングの作業では、ハッシュ値として記録されているトランザクションを元に正解となるノンス(1度限り使用される暗号)を見つけ出します。この計算を素早くこなした人がマイニング作業を完了させ、市場に出ていないビットコインキャッシュを手に入れます。
ノンスを見つける計算はとても複雑で、高性能なマシンを使うことでマイナーはマイニング報酬を得ています。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)のマイニング方法
ソロマイニング
ソロマイニングは自分でマイニングマシンや専用機器を用意してマイニングする方法です。プログラムはインストールして使用します。
基本的にマイニングは企業が、広大で電気代のかからない土地や高性能マシンなど、大規模な準備の上で取り組んでいます。個人の力では到底企業に太刀打ちできません。
また自分で高性能なマシンを用意すれば、1台でも200万以上の費用が掛かります。土地によっては電気代もばかになりません。日本の電気代は高いので、もしマイニングでビットコインキャッシュを得たとしても、電気代やマシン代で赤字になってしまいます。
今からソロマイニングに取り組むにはかなりの労力と費用、覚悟が必要です。
プールマイニング
プールマイニングとは不特定多数のマイナーが集まって、共同でマイニングをする方法です。マイニングはノンスを見つけ出す計算を大量におこない、答えを見つけます。ソロマイニングでは自分の持つマシンだけで計算を解く必要がありますが、プールマイニングでは集まったマイナーのマシンを使うことで効率よく答えを探せます。
もちろん集団でマイニングをおこなうため、一人当たりの分け前は少なくなります。ハイスペックなマシンほど優れた計算能力を持つので、そのマイナーは多くビットコインキャッシュを受け取れます。
クラウドマイニング
クラウドマイニングは実際にマシンを使うわけではなく、マイニングをおこなう企業に投資することで分け前をもらいます。自分ではマシンを用意することもなく電気代もかからないので、一番楽なマイニングといえます。
クラウドマイニングは期間による契約をおこないます。ほとんどが6か月から1年、2年ほどの契約です。クラウドマイニングで稼ぐなら、ハッシュレートの高いマシンを使用する企業を見極める必要があります。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)のマイニングのメリット
[メリット1] マイニング後にビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)の価格が高騰する可能性がある
ビットコインキャッシュは大手企業にもマイニングされている、将来有望な仮想通貨です。個人的にマイニングに取り組んだとしても、マシンのリソースによっては全く報酬が稼げないかもしれません。
しかし少しずつでもマイニング報酬を得ていけば、ビットコインキャッシュが将来4倍や10倍などになれば、マイニング報酬も4倍10倍と大きなリターンを得られる可能性があります。
ビットコインキャッシュは、コンビニでも使われるかもしれない将来が期待される仮想通貨のため、場合によってはマイニングをするなら出どころのわからないような草コインよりもおすすめできます。
[メリット2] マイニングをすることでビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)の仕組みがわかる
マイニングはトランザクションを検証して承認する作業ですが、言い換えるとブロックチェーンを管理する作業ともいえます。ブロックチェーンの仕組みは複雑なものの、マイニングに参加することブロックチェーンを理解できます。
今後はブロックチェーンを活用した技術などが多く登場すると思われます。ブロックチェーンやマイニングを技術的に理解すると、世の中の流れを理解できます。
生活の知恵としても、あなたのビジネスの助けにもなるかもしれないので、マイニングを通してブロックチェーンに精通すれば、あなたにメリットをもたらすでしょう。
[メリット3] ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)のマイニングで不労所得も夢じゃない
マイニングマシンは一度機能したら、基本的に手を加えることはありません。定期的なメンテナンスを除いて、自動でビットコインキャッシュを稼ぎ続けます。つまりビットコインキャッシュをマイニングすることで、不労所得を稼げます。
またマイニングするのが、ビットコインキャッシュなのもポイントです。マイニングする仮想通貨が身元の分からない草コインのばあい、いつ価値がなくなるかわかりません。ビットコインキャッシュは決済手段として用いられており、今後も決済可能な店舗が増えると期待されています。
マイニングしたビットコインキャッシュを、そのまま決済に使用することも可能です。マイニングを不労所得としてとらえ、取り組むのもおすすめです。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)のマイニングのデメリット
[デメリット1] ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)の計算難易度が高くなる可能性あり
ビットコインキャッシュは1ブロックの生成が10分ほどになるように調整されていて、DAAというシステムを採用しています。そのため全体のハッシュレート(計算能力)が向上した場合、ブロック生成の時間が短くなってしまうので、計算の難易度を難しくして調整しています。
ビットコインキャッシュのマイニングでは、システム上10分で難易度が変化するためマイニングで得られる報酬のシュミレーションが意味を成しません。つまりビットコインキャッシュのマイニングで稼げるかは予測が立てられません。できる限り高性能なマシンを使用するしか安定したマイニング報酬を得る方法はないでしょう。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)のマイニングには税金がかかる
仮想通貨の収益には税金がかかります。仮想通貨のマイニングも課税扱いとなります。マイニングで稼いだビットコインキャッシュの利益から、設備費や電気代などが引かれた額が雑所得として扱われます。
マイニングの収益に限らず仮想通貨の収益は、雑所得の扱いとなっており課税所得で545%、住民税で10%と、あわせて1555%の範囲の税金を納めないといけません。
仮想通貨で収入が入ったなら具体的な額を計算して、収める金額を用意しましょう。稼いだからといってすべて使うと、翌年の確定申告で苦労します。
マイニングの詐欺サイトに要注意
ビットコインキャッシュのマイニングサイトを検索するばあい、ほとんどのサイトで英語表記になると思います。訪れたサイトが詐欺サイトかもしれないので、慎重に判断しましょう。
ソロマイニングのサイトでは、ソフトダウンロードだけでビットコインキャッシュをマイニングできます。
マイニングプールのサイトだったばあいは、ハッシュレートが高いマシンでマイニングに貢献したとしても、似合わない報酬しか得られない状況も起こるかもしれません。
クラウドマイニングでは最初から投資先の企業や団体がマイニングをするつもりがなく、資金を集めて持ち逃げする事件も起こっています。
プールマイニングやクラウドマイニングをおこなうときは、できる限り主催者の情報を調べることや、身元がはっきりしているかを判断してから参加するようにしましょう。
今後ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)のマイニングって利益は出るの?
大手のマイニングプールが存在する
中国では電気代が安い地域も多く、マイニング事業をおこなう会社が増えています。企業の運営するマイニングプールでは充実した設備投資がおこなわれ、ハッシュパワーも大きくなっています。
企業という競合が増えている現在では、個人でビットコインキャッシュのマイニングに挑むのは難しいです。
マイニング難易度が上がる
ビットコインキャッシュは、約2000ブロックごとにマイニングの難易度調整をおこないます。2017年12月にはマイニングの難易度が20%以上上がったと報告されました。
今後もマイニングの難易度が上がることで個人でのマイニングの参入は厳しくなるでしょう。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH)のマイニングまとめ
ビットコインキャッシュはビットコインから分裂した仮想通貨でありながら決済手段として優れており、今後も需要が増えると期待されている仮想通貨です。ビットコインキャッシュのマイニングでは企業が広く参戦しており、電気代のかからない広大な土地や高性能なマシンなど、個人ではかなわないレベルです。
今からビットコインキャッシュのマイニングに取り組むなら、マイニングプールに参加して参加者と協力することで、できる範囲からマイニングを体験するといいでしょう。