- スプレッドは利益に直結する
- 取引手数料と違い、スプレッドは各取引所等に明記金額なし
ビットコインの取引をしていると、「スプレッド」という言葉が頻繁に出てきます。英語で「広げる」、「延ばす」といった意味を持つ「スプレッド (Spread) 」という単語は、金融取引では「売買金額の差」という意味で用いられます。スプレッドを無視して取引を続けてしまうと思わぬ損失を被る可能性があります。
この記事では、金融取引の用語である「スプレッド」についてご紹介します。ぜひこの機会にスプレッドについて理解し、お得に取引を行いましょう。
ビットコイン (BTC/Bitcoin) のスプレッドとは
ビットコインの取引所・販売所で取引する際、「Bid」と「Ask」の2つの値で取引されます。
Bid・・・「この金額で買いますよ」という取引所側の購入金額のこと
Ask・・・「この金額で売りますよ」という取引所側の販売金額のこと
トレーダー側からすると、「Bid」で売って「Ask」で買うということになります。
通常「スプレッド」は「スプレッド = Aks - Bid」と考えて問題ありません。
スプレッドは小さい方が有利
たとえば、ある日のbitFlyerにおける買値(ビットコイン購入)は454,651円で、売値(ビットコイン売却)は432,566円でした。この場合、スプレッドを計算すると22,085円です。
つまり、同じタイミングで仮想通貨の購入と売却を行えば、スプレッドの金額分だけ損をすることになってしまいます。よってスプレッドは小さい方が有利になるのです。
スプレッドは取引所ごとに異なる
手数料と同じで スプレッドの広さも取引所により異なります。
先ほどのbitFlyerとほぼ同じタイミングで調査したDMM Bitcoinにおける買値と売値は、買値が443,272円、売値が442,772円でした。スプレッドは500円です。先ほど紹介したbitFlyerのスプレッドは22,085円でしたので、bitFlyerと比べて大きな差があることが分かります。
スプレッドのことを知らずに仮想通貨投資をしていると思わぬ損失を出してします可能性があることが分かると思います。スプレッドを意識することは取引に非常に有効なのです。
ビットコイン (BTC/Bitcoin) のスプレッドが発生する仕組み・理由
スプレッドが生じるのは、売り手と買い手の売買希望額が異なるからです。取引所によっては手数料無料を売りにしているところが多くありますが、これに騙されてはいけません。取引手数料が無料の場合でも大きめのスプレッドが設定されていて、逆に損をしてしまう可能性もあります。
また、『取引所』と『販売所』ではスプレッドに大きな差があります。
『販売所』の場合、BidとAskは市場の動きと合わせて注文のボリュームなどから算出されています。そのためスプレッドは一定ではなく、特に相場が急激に大きく動いたときは、スプレッドが大きくなってしまうこともあります。
『取引所』の場合、取引手数料という形でトレーダーから利益を受け取っているので、必然的に『販売所』と比べてスプレッドが小さくなります。
スプレッドだけを比較すると取引所の方が有利な取引ができますが、『取引所』と『販売所』の両方に、それぞれメリット・デメリットがあります。スプレッドだけで『取引所』の方が優れているとは言い切れません。利用目的に合わせて、どちらを選ぶか決めると良いでしょう。
ビットコイン (BTC/Bitcoin) 取引所のスプレッド比較
スプレッドの調べ方
任意の瞬間の売値と買値から、スプレッドを調査します。ただしスプレッドは常に変動するので、下の比較表は参考程度にとどめ、実際に取引する際に確認してください。
以下に、主な取引所等のスプレッドを挙げています。常にこのような結果になるとは限りませんので、1つの例としてご参考にしてください。なお海外取引所ではUSDT (Tether) との取引ペアを調査しています。
ビットコイン (BTC) のスプレッド比較表
ビットコインは全ての仮想通貨取引所が取り扱っているメジャーな通貨です。取引量も非常に多いため、取引前にスプレッドについての吟味が必要です。
ビットコイン (BTC/Bitcoin) のスプレッドが小さいおすすめの取引所
bitbank (ビットバンク)
bitbankの大きな魅力は様々なアルトコインが板取引でトレード可能なところです。 世界的に大人気の通貨XRP (リップル) の取引量は、世界No,1を誇ります! 非常に使いやすく、初心者からプロまで、とても洗練された使いやすい取引インターフェースでトレードができる、絶対に登録しておきたいネクストスタンダードな取引所です!
スプレッドがほとんどない
ビットバンクのスプレッドはほとんどありません。さらに、取引手数料も無料のため仮想通貨の購入が非常に安く行えます。出来るだけコストを抑えた取引がしたい場合はおすすめの取引所です。
セキュリティが強固
bitbankでは厳重なセキュリティ体制を整えており、ユーザーの資産が全てコールドウォレットで仮想通貨が管理されているため、安全な資産運用ができるための数多くの取り組みを行っています。
2018年10月、bitbankは ICORatingが実施する取引所セキュリティレポートで国内No.1 (世界第22位) の評価を受けるようになり、セキュリティ意識が高い取引所と認められました。
利用者が多い
bitbankの利用者は非常に多く、国内取引所ではトップの取引量です。2017年ごろは取引高は大きくありませんでしたが、優れたデザインが徐々に認知されるとともに、取引手数料無料キャンペーンを実施したことで着実にユーザーを獲得していきました。利用者や取引量が多いため売買が成立しやすいです。
BITPoint (ビットポイント)
日本で初めてビットコインのMT4 (メタトレーダー4) 取引を実現した本格的な取引所です。
金融業界出身のスタッフが多いことでも有名で、株や外国為替取引を体験したことがある方なら馴染みやすい画面で取引を行うことができます。ビットコインのFXを本格的にやりたい方に非常におすすめの取引所です。
板取引の形式なのでスプレッドが小さい
ビットポイントの取引形式は板取引(取引所形式)です。ユーザー同士が希望の条件で取引するので、スプレッドはほとんど発生しません。頻繁に取引を行う方にお得な取引所です。
各種手数料が無料
ビットポイントの魅力は取引手数料だけではなく、送受金手数料も無料です。仮想通貨の入金や送金を多くする場合、ビットポイントの口座を活用するといいでしょう。さらに、提携銀行からの即時入金手数料、口座管理費も無料ですので、手数料を気にすることがありません。
電話サポートに対応している
BITPointでは、仮想通貨取引所にしては珍しく「電話サポート」に対応しています。
サービスに関する質問や、操作方法について直接オペレーターと電話できますので、初心者の方でも安心です。問い合わせフォームからのサポートだけでは不安な方に、BITPointはおすすめです。
GMOコイン
GMOインターネット (東証一部上場) グループが経営している取引所のため、初心者でも安心して取引できます。
グループ内の他オンライン金融サービスでの知見を活かした、安心最優先のサービス提供が高い評価を受けています。また、専用スマホアプリ『ビットレ君』では、初心者にもやさしい操作感で、かんたんに本格的なチャートを利用した取引ができます。
スプレッドが狭い
先ほど解説したように、一般的に販売所形式ではスプレッドが大きくなります。しかしGMOコインは販売所形式でもスプレッドが小さく(狭い)、損をしにくいです。販売所形式での売買が多い方は利用してみましょう。
取り扱う全ての通貨がレバレッジ取引に対応
GMOコインはビットコインFXを始めとした全ての取り扱い通貨のFX取引にも対応しており、レバレッジは最大10倍までかけることができます。追加証拠金がかかってしまうこともないため(75%を下回ると強制ロスカットが行われます)、初心者でも、余剰資金のある方は気軽に挑戦できる環境が整っていると言えるでしょう。
アプリで簡単にFX取引ができる
GMOコインの特徴的なツールに、FX専用取引アプリ「ビットレ君」があります。スマホアプリですが、チャート機能やテクニカル指標も充実しています。本格的な取引を手軽に行いたい方におすすめです。
ビットコイン (BTC/Bitcoin) のスプレッドを抑えるコツ・ポイント
スプレッドは、売買利益に大きく影響します。逆に言うと、スプレッドを抑えることが、より大きな利益を上げるために重要なことと言えます。
そこで最後にビットコイン (BTC/Bitcoin) のスプレッドを安く抑えるために覚えておきたい3つの注意事項を解説します!
- 取引所を利用する
- 頻繁に売買しすぎない
- 相場が荒れているときは慎重に
では詳しく見ていきましょう!
取引所を利用する
スプレッドだけに着目すると、『販売所』ではなく『取引所』を利用すべきです。『取引所』では、売り注文は安い方から、買い注文は高い方から消費されていくので、BidとAskは同じ値に近づいていき、スプレッドは小さくなります。
ただし、『販売所』には『販売所』のメリットもあります。『取引所』の場合は、取引相手が現れるまで取引できませんが、『販売所』ならすぐに取引が完了します。急いで取引したい場合や、大量に取引したい場合など、『販売所』を利用する方が良い場合もあるので、ケースバイケースでその時に適したものを利用しましょう。
頻繁に売買しすぎない
Bid:800,000円、Ask:810,000円の場合、スプレッドは10,000円です。810,000円で買ったBTCをすぐに売ると、800,000円で売ることになるので、スプレッド分の10,000円がマイナスになります。10,000円価格が上がったところで、ようやくプラスマイナスゼロです。取引の度にスプレッドの影響を受けるので、10回取引すれば、スプレッドの10倍損をすることもありえます。
具体例からも分かる通り頻繁に取引すると、それだけスプレッドを支払うことになるのです。ペースを考えて取引しなければいけません。
相場が荒れているときは慎重に
相場が荒れて、大きく値が動いているときは利益を上げるチャンスですが、焦って取引すると痛い目に合うこともあります。大きく値が動くときは、BidとAskの差が大きくなりやすく、スプレッドは大きくなり、利益を出しにくくなります。
2017年12月にBTCが暴落した時は、スプレッドが80万円を超えた『販売所』もありました。相場を見るときは、BidとAskの両方を確認するよう心がけましょう。
ビットコイン (BTC/Bitcoin) スプレッドまとめ
ビットコイン取引を行う上で、スプレッドは利益に直結するため非常に重要な要素です。特に、「デイトレード」や「スキャルピング」などの短期取引を行う場合は取引回数が多くなり、その影響を大きく受けます。
取引手数料と違い、スプレッドは各取引所等に明記されている金額がありません。そのため、自分の目で確かめ、時には複数の取引所等を使い分ける必要があります。利益に直結するスプレッドを意識して、賢い取引を心がけましょう。