- ダッシュとは何か
- ダッシュの注文方法と管理方法について
- ダッシュの取引でおすすめの海外取引所3選
Coincheckが国内取引所で唯一ダッシュの取扱いがありましたが、2018年6月18日より廃止したことからダッシュの取引は2020年11月現在、海外取引所でしかできません。
海外取引所でダッシュを取引したいけれども、多くの取引所からどこを選べばいいのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか?
ダッシュの特徴とともに、安心してダッシュの取引ができるおすすめの海外取引所TOP3を紹介します。
ダッシュ (Dash/DASH) の基本情報
ダッシュは匿名性が高くスピーディーな取引ができる暗号資産(仮想通貨)です。当初は「XCoin」としてリリースされましたが、2014年2月には「Darkcoin」へと名称が変わりました。
2015年の3月から現在の「DASH」となっています。
ダッシュ (Dash/DASH) の特徴
ダッシュの主な特徴は以下の3点です。
- 分散管理を採用
- マスターノード
- マイニングのアルゴリズム
ここではそれぞれの特徴についてそれぞれ解説します。
特徴1 分散管理を採用
ダッシュはDGBBによる分散管理を採用しています。DGBBとは「Decentralized Governance by Blockchain」の略称ことです。「DAO」とも呼ばれます。
DAOはビットコインのシステムにも採用されていますが、DASHとは違う点が2点あります。
資金の調達方法
ビットコインのプロトコル運営の資金は寄付や団体など人間を介して調達していますが、ダッシュでは完全にダッシュ内部でのみ資金調達をする点が大きな違いです。
ダッシュのマイニングによるブロック報酬は以下の通りです。
なお2020年7月に運営資金の10%を除く90%の再配分が決まりました。2020年秋から4年半の期間をかけて、マイナー36%、マスターノード54%へと移行する予定です。
運営資金の10%は各ブロックごとにまとめられ、毎月末に投票で決まる運営方針や新規プロジェクトのほか、プロトコルの開発者などのコアメンバーに投入されていることから「Tresury」と呼ばれています。
このようなシステムによって、ダッシュでは外部の人間に頼ることなく資金調達を可能にしています。
運営方針の決め方
ビットコインの運営方針は、開発チームとマイナーチームの意見によって決定しています。一方ダッシュの運営方針は、マスターノードによる投票のみで決まります。
開発チームとマイナーチームの意見が対立すると、運営方針の決定までに時間がかかってしまいますが、ダッシュならば意思決定権のある人数が少なく、毎月末にその月に提案された運営方針などの案件に対して投票方式で行われるため、決定までに時間がかかりません。
また投票はネットワーク上で参加できる点も大きな特徴と言えるでしょう。
特徴2 マスターノード
マスターノードとは1,000DASHを保有している人たちで構成されています。マスターノードになると、ブロック承認報酬の45%を獲得可能です。
ビットコインでは一般のマイナーのみで構成される「1種構造」ですが、ダッシュはマイナーとマスターノードの「2種構造」という点も特徴の1つです。
マスターノードは毎月末に行われる案件に対する投票権があると同時に、3つのことを義務付けられています。
- 24時間ノードをフル稼働させる
- InstantSendのネットワークを提供する
- PrivateSendのネットワークを提供する
InstantSendとPrivateSendについて解説します。
InstantSendネットワークを提供
InstandSendとは、スピーディーな送金と決済を実現するネットワークのことです。
ダッシュでは送金や決済などのトランザクションの承認に要する時間は約1.3秒です。ネットワーク上でありながら、実際に現金を取扱っているかのようなスピード感のため、海外では自動販売機にも採用されています。
PrivateSendネットワークを提供
PrivateSendとは通貨の匿名性を守るシステムのことです。匿名性が高いとは、だれがどこに送金したかなどの追跡ができないことを意味しています。そのためプライバシーの保護を重要視しているユーザーを中心に人気があります。
匿名性が高い暗号資産(仮想通貨)でない場合、トランザクションを追跡することでどのアドレスがだれのものか、またどれだけ資産があるか特定できてしまいプライバシーが守れません。
特徴3 マイニングのアルゴリズム
ダッシュのマイニングアルゴリズム「X11」は、11種類のハッシュ関数を利用しており高いセキュリティを誇ります。
X11は専用のマイニング機材の開発が難しいことから、ビットコインのようなマイニングの中央集権化が起きにくい点も特徴です。
またビットコインよりもマイニングにかかる消費電力が少なく済みます。
ダッシュ (Dash/DASH) の取引所のおすすめな選び方
- 安全性
- 管理体制
- 取扱通貨数
- 機能性
- 手数料
安全性
取引所選びでまず最初にチェックするポイントが「安全性」です。安全性にはセキュリティやサーバーの安定性、SSL強度などが挙げられます。
取引所はユーザー大切な資産を預ける場所でもあります。セキュリティがしっかりした取引所でないと、外部からのハッキングやなりすましのログインなどによって、資産が盗まれてしまう危険性が高いので二段階認証やマルチシグなどを採用した取引所を選びましょう。
また取引が集中した場合にサーバーが安定していないと、取引成立までに時間がかかってしまい、せっかくの取引チャンスを逃す可能性もあります。
SSL強度も重要なポイントです。SSLは暗号化通信のことで、強度が高ければ高いほど安全性は高いといえます。
管理体制
分別管理やモニタリングなどの取引所内部の管理体制がしっかりとした取引所を選びましょう。分別管理をしていることで、万が一取引所が運営破綻してもユーザーの資産は基本的に返還されます。また日次の過不足管理を行っているところもおすすめです。
ただし分別管理や過不足管理ができる取引所は、それなりの資本金や人員が必要となるため取引所の資本金や従業員数などをチェックするといいでしょう。
取扱通貨数
暗号資産(仮想通貨)には、代表的なビットコインのほかイーサリアムやリップルなどのアルトコインも豊富です。国内取引所では数種類から13種類ほどですが、海外取引所では取扱通貨数1,000種類以上の取引所もあります。
メジャーな通貨のみを取引する人や、取引する通貨が決まっている人にとっては、あまり取扱通貨数は関係ないと思うかもしれません。
しかし暗号資産 (仮想通貨) 取引に慣れてくると、ほかにも興味のある通貨が出てくるはずです。もし利用している取引所で新しく興味のある通貨の取扱いがないと、ほかの取引所で新たに登録・口座開設をしなくてはならないため手間がかかります。
また1種類だけでなくさまざまな通貨を取引することで利益の発生チャンスにも恵まれるので、なるべく取扱通貨数の多い取引所を選びましょう。
機能性
機能性とは、取引する際の操作性のことです。取引所ではブラウザ版やスマホ用アプリなどの取引ツールを提供しています。
取引ツールはデザインや操作方法や搭載された機能など、取引所によってもさまざまです。自分の使い勝手のいい操作性に優れた取引ツールを選びましょう。
操作性が高ければ、発注ミスをする心配もありません。またスムーズな取引によって、せっかくの取引チャンスを逃すことなく、ストレスフリーで取引できるでしょう。
手数料
暗号資産(仮想通貨)は、取引によって手数料が発生します。手数料は取引所によっても金額が異なるので、事前にチェックしておくのがおすすめです。
売買で発生する取引手数料に関しては売買金額に対して一律の割合で支払うパターンが多いですが、通貨の種類によっても割合は異なります。
入出金手数料では入出金方法、送金手数料は通貨の種類によって手数料がそれぞれ設定されており、回数が増えるごとに手数料も積み重なります。
せっかく獲得した利益に対し、余計なコストとなる手数料を差し引いたら利益がなくなってしまったといったことが起こらないように手数料はなるべく抑えることが大切です。
取引所の公式サイトなどをチェックして、手数料が安いところを選ぶようにしましょう。
ダッシュ (Dash/DASH) を購入する際に利用すべき海外取引所ランキング
ダッシュは2020年11月10日現在、国内取引所では取扱いがありません。そのためダッシュを購入する際には、海外取引所を利用する必要があります。
国内の取引所は金融庁に承認されているため安心して利用できますが、海外取引所は、取引所が拠点をおく国での法律に従って運営されているため、安全面が心配な人も多いのではないでしょうか?
ここではダッシュを購入する際に利用すべき海外取引所ランキングTOP3を紹介します。
1位 BINANCE
BINANCEは通常の取引手数料が0.1%と手数料が圧倒的に安い海外取引所です。またBINANCEが発行する独自のトークン「BNB」で手数料を支払えば、さらに取引手数料が半分の0.05%になります。
また取扱通貨数は100を超えており、ビットコインやイーサリアムなどのメジャー通貨以外に、将来的に価格が伸びる可能性が高いマイナー通貨の取扱いもあります。
口座開設手続きを済ませるだけで、すぐにダッシュの購入が可能です。
2位 BITTREX
BITTREXは世界有数の取引高と運用実績を誇るアメリカの大手取引所です。日本円には対応していないため、国内取引所でビットコインやイーサリアム、テザーを購入してからダッシュの取引をします。
取扱通貨数は約200種類で、ユーザー同士が取引をする板取引が可能です。またセキュリティ面においては、二段階認証よりもさらに強固な三段階認証を採用しており、より安心して資産を預けられます。
機能性においては、はじめて利用する人でも直感的に操作ができるデザインによって、ボタン1つで板取引の売買成立が可能です。
3位 Poloniex (ポロニエックス)
Poloniexは約70種類とアルトコインの豊富な種類の取扱いがある海外取引所です。BITTREXと同じようにビットコイン/イーサリアム/モネロ/テザーでほかの通貨を購入する仮想通貨同士の取引ができます。また国内取引所では取扱いのないマイナー通貨を取引したい人にもおすすめです。
また手数料はテイカー0.25%、メイカー0.15%に設定されていますが、取引量が600BTC以上の場合にはさらに手数料が安くなります。
このほかにも追証がなく、ゼロカットシステムを採用することで万が一取引している通貨が暴落しても証拠金以上の損失が発生することもありません。
保有している仮想通貨の貸出サービスである「レンディング」も提供しています。貸付期間の基本は2日で金利は0.0001~0.2%です。
各取引所のダッシュ (Dash/DASH) 取引手数料比較
入金・出金ともに手数料が無料な取引所は、BITTREXとPoloniexとわかります。
しかしHitBTCでは取引数量によってはメイカー手数料がマイナスとなり、取引所から相当額が支払われるのでお得な取引が可能です。
取引所によって手数料の設定には、メリット・デメリットがあるため自分の取引スタイルに合ったところを選ぶようにしましょう。
ダッシュ (Dash/DASH) の通貨ペア
どの取引所も日本円での取引には対応していませんが、上記5カ所の取引所ではすべてDASH/BTCの通貨ペアの取扱いがあります。
そのためまずは国内取引所でビットコインを購入すれば、どの取引所でもダッシュの取引がはじめられます。
また、ダッシュの通貨ペアがもっとも豊富な取引所はBINANCEです。ダッシュをさまざまな通貨ペアで取引したい人は、BINANCEが向いているでしょう。
取引所でのダッシュ (Dash/DASH) 注文方法
ダッシュについて理解できたら、さっそく取引所で注文してみましょう。ここでは取引所でのダッシュ注文方法について解説します。
指値注文
買い注文では相場よりも低い価格で注文し、売り注文では相場よりも高い価格で注文する方法が「指値注文」です。指値注文では、今の相場よりも有利な価格で注文できます。初心者におすすめの注文方法です。
ただし相場が指定した価格まで変動しない場合には、売買が成立しないため注文変更もしくはキャンセルをしなくてはなりません。
成行注文
買い注文では直近の売り注文、売り注文では直近の買い注文から順番に約定する注文方法が、「成行注文」です。
成行注文は値段を指定することなく現在の価格で売買を行うため、すぐに売買したいときに使われます。新規だけでなく決済にも使用可能です。
逆指値注文
逆指値注文とは名前の通り、指値注文とは逆の注文方法のことです。買い注文では、価格が上昇して指定した価格以上になれば買い注文を出します。
また売り注文では、価格が下落して指定した価格以下になると売り注文を出す方法です。
ダッシュ (Dash/DASH) を取引所で購入後のおすすめな管理方法
ダッシュを取引所で購入した後は、どのように保管すればいいのでしょうか?ここではおすすめの管理方法について解説します。
My Ether Wallet
イーサリアムやイーサリアムクラシック、さらにイーサリアム上で開発された暗号資産(仮想通貨)が保管可能なのが、「MyEtherWallet」です。公式サイトからパソコンを通じて使用でき、ウォレットの種類としては「デスクトップウォレット」となります。
現在は用途や取引するコインに対してウォレットを使い分けるのが普通ですが、その中でMyEtherWalletはイーサリアム系の仮想通貨のウォレットとして1番の人気です。
Trust Wallet
Trust Walletは40以上のブロックチェーンと16万以上の暗号資産(仮想通貨)に対応しているとても優秀なモバイルウォレットです。
Trust Wallet内で暗号資産(仮想通貨)を購入でき、スマホ1つで快適な取引を行え、暗号資産 (仮想通貨) のステーキングもできる多機能なウォレットです。
ウォレットについての解説記事はこちらから確認できます。
ダッシュ (Dash/DASH) は販売所よりも取引所で購入しよう
暗号資産(仮想通貨)を購入できる場所は販売所または取引所で、取引所の方が手数料が安いのでお得に購入しやすいです。
販売所で購入する暗号資産(仮想通貨)は販売所側が決めた価格であり、購入価格と売買価格の差が大きく離れています。暗号資産(仮想通貨)を購入してすぐに売却するとその差額が損失であり、販売所にとっては利益です。
取引所も基本的には購入価格と売却価格に差があり、これをスプレッドといいます。スプレッド分は取引所の利益となりこの点は販売所と同じですが、取引所の方がスプレッドが狭く設定されておりトレーダーにとってお得です。
また取引所なら任意で購入したい価格を決められ、その価格になってはじめて購入するという指値注文もできます。どうしても販売所で購入したいという理由がないのなら、極力取引所で購入しましょう。
ダッシュ (Dash/DASH) の取引所に関するQ&A
ダッシュの取引所に関するよくある質問を3つ紹介します。
利用可能な注文方法は何ですか?
ダッシュで利用可能な注文方法は以下の3通りです。
- 指値注文
- 成行注文
- 逆指値注文
まだ取引に慣れていない人は、相場よりも低い価格で買い注文を出し、相場よりも高い価格で売り注文を出す指値注文がおすすめです。相場が急変してすばやく保有しているダッシュを売買したい場合には、成行注文がいいでしょう。
またすぐに売りたいわけではなくても価格が急落した場合に損失を最小限に抑えてリスクを軽減させたい人や上昇トレンドに乗りたい人は、逆指値注文が役立ちます。
ダッシュ (Dash/DASH) を購入する際に利用すべき海外取引所はどこですか?
「ダッシュ (Dash/DASH) を購入する際に利用すべき海外取引所ランキング」の項目で紹介した以下の3つの取引所がおすすめです。
- BINANCE
- BITTREX
- Poloniex
日本の取引所で購入できますか?
ダッシュの匿名性の高さは魅力ですが、マネーロンダリングや賄賂などに悪用される可能性が高いことから金融庁では国内取引所における取扱いを認めていません。
そのためダッシュの取引をするためには、海外取引所を利用する必要があります。
ダッシュ (Dash/DASH) のおすすめ取引所に関するまとめ
ダッシュはすばやく決済と送金ができ、匿名性が高い点が特徴的な暗号資産(仮想通貨)です。しかし匿名性が高いことを利用し、マネーロンダリングなどに悪用される危険性があることから、2020年11月10日現在では海外取引所でのみ取引可能となっています。
数多くの海外取引所のなかから、安全性が高く取扱通貨種類が豊富な取引所TOP3を紹介しました。TOP3に入った取引所はどこも世界的に有名な大手の取引所なので、国内にいながら安心したダッシュの取引が可能です。