- 2020年明けからビットコインキャッシュの価格が上昇中
- 背景にはハードフォークの完了やBitcoin.comの独自トークン販売計画がある
- 過去のビットコインキャッシュ高騰の背景と合わせて考察
2020年1月よりビットコインキャッシュの価格上昇が話題になっています。なぜこのような状況が起きているか疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
ビットコインキャッシュはビットコインからのハードフォークで誕生しながら、本家にはない独自の機能性で多くの人から注目を受けています。
今回はビットコインキャッシュの価格上昇の理由を、過去の高騰の例も交えて考察してみます。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH) とは?
ビットコインキャッシュは2017年8月1日、ビットコインからのハードフォークにより誕生を迎えました。
このときビットコインのしくみが変わったことで、既存と新規の2種類の仮想通貨に分裂したのです。このハードフォークはビットコインのスケーラビリティ問題解決が目的でした。
ビットコインの1ブロックあたりの空き容量が少なくなり、データ処理に時間がかかるため、その悩みを解決するためにビットコインキャッシュが開発されたです。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH) とビットコイン (Bitcoin/BTC) の違いとは?
ビットコインキャッシュとビットコインの違いは、1ブロックあたりの容量です。ビットコインは1MBしかありませんが、ビットコインキャッシュは現在32MBもあります。
ビットコインキャッシュの誕生当初は8MBでしたが、2018年5月にアップデート目的のハードフォークを成功させると、32MBの大容量に生まれ変わりました。
もうひとつの独自機能としてEDA (Emergency Difficulty Adjustment) というマイニングの難易度を調整するシステムがあり、これにより取引とマイナーの各数の変化を踏まえた、常に健全な難易度でマイニングが行える環境に仕上がっています。
このようにビットコインキャッシュには、ビットコインにはない特徴を複数備えています。
2020年のビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH) 高騰要因
2020年1月10日の夜から、ビットコインキャッシュの本格的な値上がりが始まりました。前日の終値が25,930円だったのに対し、2月14日の終値が54,085円に上がるなど、2倍以上の上昇率を記録しています。今回はその背景に迫ります。
ハードフォークが予定通り完了
ビットコインキャッシュは2018年5月にハードフォークを完了させています。これにより1ブロックあたりの容量が当初の8MBから4倍の32MBに増えました。
ブロックのサイズが広がれば、より多くの取引を処理できるようになり、送金の高速化も実現しやすくなります。
ビットコインキャッシュの使い勝手が増えたことで、買いと判断した仮想通貨ユーザーが増えたのでしょう。
Bitcoin.comが取引所トークンの販売を計画
2020年1月11日には、Bitcoin.comが独自トークンである「BCE」販売による5,000万ドル調達を計画中であるという報道が流れました。
Bitcoin.comは、ビットコインやビットコインキャッシュに関連したサービスを展開する会社です。
ビットコインキャッシュを扱う会社の新しい展開が、世界中で投資への意欲が上がる結果になったといえるでしょう。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH) のおすすめ取引所 | 高騰する前に買いたい
ビットコインキャッシュがこれ以上高騰して手が届かなくなる前に買っておきたい人もいるでしょう。そこで今回は取引におすすめの場所を3つ紹介します。どれも信頼性の高いところなので要注目です。
1位 Coincheck (コインチェック)
Coincheckは2018年4月よりマネックスグループに加わって以来、セキュリティレベルの高さや初心者にとっての使いやすさなどで注目を受けています。国内取引所においてビットコイン以外のアルトコインの数が多いのも特徴です。
取引時などの手数料が無料であり、多くの投資者が取り組みやすい場所といえます。ビットコインキャッシュもほかの仮想通貨と同じくPCとスマートフォンアプリ両方で購入可能です。貸し仮想通貨サービスで数量を増やせることもポイントでしょう。
2位 GMOコイン
ネット証券などで話題のGMOグループが運営しており、画面操作のわかりやすさやセキュリティレベルなどで、多くの人が安心して使えます。手数料やスプレッドが安いところにも要注目です。
ビットコインキャッシュが手軽に買えるだけでなく、貸仮想通貨サービスによる運用もできます。
3位 bitflyer (ビットフライヤー)
bitFlyerはビットコインの取引高が国内でトップクラスであるなど、多くの投資者の関心を寄せています。セキュリティも国内の取引所で屈指のレベルであり、初めてビットコインキャッシュを買う人でも安心して使えるでしょう。
bitFlyerはキャンペーンも活発であるほか、盗難補償が500万円まで有効であるなど、さまざまな形でユーザーが安心できるポイントをそろえています。
過去のビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH) 高騰要因
ビットコインキャッシュが高騰したのは今に始まったことではありません。過去にもさまざまな背景からビットコインキャッシュの価格が急上昇しました。それぞれの理由を考察していきましょう。
ビットコインキャッシュのハードフォーク
2017年11月12日にもビットコインキャッシュがハードフォークを行っています。このときはマイニングの安定化が目的でした。一方で同時期に予定していたビットコインのハードフォーク「segwit2x」は断念にいたっています。
その結果ビットコインキャッシュの価格はみるみる上昇していき、12月中旬には一時35万円を超えるほど勢いがつきました。
1日で25%上昇
ビットコインキャッシュは2018年9月26日にも急騰を見せており、翌日までに最大約25%の上昇率を記録しました。
仮想通貨は価格が乱高下にいたる場面が多いことで有名ですが、1日に約25%も動くことは珍しいケースです。
米仮想通貨取引所最大手Coinbase(コインベース)、GDAX(ジーダックス)による取り扱いの開始
2017年12月20日にもビットコインキャッシュが1週間前との比較で、1.8倍程度の高騰を見せたことがありました。
背景にはアメリカの人気仮想通貨取引所であるCoinbaseとGDAXが、ビットコインキャッシュの導入を決めたことが考えられます。
Coinbaseの利用者数は現在2000万人を超えるほどです。影響力の大きい取引所が新しい仮想通貨を採用すれば、その通貨を買う人も増えて価格上昇にいたります。
Bitpayがビットコインキャッシュ(BCH)決済を採用
2018年3月には、仮想通貨ウォレットのBitpayもビットコインキャッシュを追加採用しています。
Bitpayは日本語に対応したマルチシグウォレットのひとつで、ひとつのアカウントにダブルの秘密鍵を設定できるなどセキュリティの高さで人気です。
ビットコインキャッシュを独自に管理しやすくなったことも、投資者心理に好影響を与え、その後の価格急騰を助けているようです。
bitcoin.comの最高技術責任者が ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH) に乗り換えたと発言
bitcoin.comの最高技術責任者であるエミル・オルデンバーグ氏は、2017年12月のインタビューで、それまで持っていたビットコインをすべて売り、ビットコインキャッシュに買い換えたことを告白しました。
オルデンバーグ氏によるとビットコインの取引手数料の高さや処理速度の遅さを危惧していたようです。
仮想通貨ビジネスの第一線を走る人物の後押しも、ビットコインキャッシュへの追い風になっています。
ビットコインキャッシュ (Bitcoin Cash/BCH) の高騰 まとめ
ビットコインキャッシュは2020年明けに価格上昇が顕著となりました。背景にはハードフォークの成功や、この仮想通貨の関連サービスを行うbitcoin.comの新事業計画が考えられます。
過去にもビットコインキャッシュは、ポジティブなニュースの影響で、1日の間に価格を大きく伸ばしています。今後のニュースに注目しながら、投資を判断したいところです。