ボリンジャーバンドは標準偏差を用いたインジケーターの1つ
トレンドの把握や売買のタイミングの指標として活用される
偏差バンドの形から3つの特徴を掴むことができる
仮想通貨の認知の広がりに伴い、仮想通貨投資を入り口としてトレードを始めた人も多いことでしょう。
トレードにはテクニカル分析を行うツールとしてインジケーターというものがあります。ボリンジャーバンドはその1つとして、仮想通貨以外にも多くの金融商品のトレードに使用されます。ボリンジャーバンドが分かると将来の値動きの予測が断然立てやすくなるため、この機会にぜひ習得してみましょう。
ボリンジャーバンドの基本情報
<s-table headline=""side"" title=""ボリンジャーバンドの基本情報"">
ひとこと特徴,勢いの変化や反転の目安、方向を見るテクニカル指標
ジャンル,オシレーター系
難易度,初級テクニカル分析
使うタイミング,主にレンジ相場
主な使い方,+2σ以上で売り、-2σ以下で買い
正規分布の理論によれば、この+1σ、-1σに収まる確率は約68.2%、+2σから-2σに収まる確率は約95.4%です。つまり価格変動の多くが±1σに収まり、±2σに達することが珍しいケースということになります。
主な活用法としては、「**+2σを越えたら上昇しすぎなので売り、-2σを越えたら下落しすぎなので買い**」といった判断ができます。ただし、あくまでも±2σに入る確率が95.4%ですので、そうでない可能性も4.6%あるというのが注意点です。例外的な値動きもあるという前提のもとで、ボリンジャーバンドを使うようにしましょう。
ボリンジャーバンドは逆張りのトレードだけではなく、順張りのトレードにも活用することができます。本来であれば、価格が+2σから-2σに収まるはずなのに、±2~±3σを超えて推移しているような場合は、これまでのトレンドが転換した可能性があります。これを利用し「-2~-3σにきた時は**売りポイント**」、「+2~+3σにきた時は**買いポイント**」と判断できます。
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ボリンジャーバンドとは
ボリンジャーバンドは、テクニカル分析を行うインジケーターの1つで、統計学の概念をテクニカル分析の分野に応用したものです。
ボリンジャーバンドの特徴
ボリンジャーバンドは、1980年代にジョン・ボリンジャー氏が考案したインジケーターで、移動平均線に加えて、統計学の標準偏差を取り入れたものです。
主に、相場におけるトレンドの勢いや反転の目安となるラインを、移動平均線を中心に上下を囲むようにして標準偏差(±1から3σ)の線で構成され、相場が標準偏差内に収まる確率を表します。
精度の高いインジケーターとして、主に仮想通貨や為替のスキャルピング(超短期トレード)で使用されるケースが多いようです。
ボリンジャーバンドの計算方法
標準偏差について
ボリンジャーバンドには、統計学の標準偏差の概念が取り入れられています。標準偏差と聞くと投資で用いられる指標と捉える人が多いようですが、数学的と捉える方が正確です。
数学的な標準偏差とはデータの分散の度合いの大小を表すもので、σ(シグマ)という記号が使用されます。数値化された数値が大きければ大きいほどデータの分散、つまりはバラつきが大きいことを意味します。
σ(シグマ)の計算式
σ(シグマ)で表す標準偏差の求め方は、分散の正の平方根で求めることができます。分散の正の平方根を求める場合、標準偏差をX、分散をYとするならば、「X=√Y」となります。なお、分散はあるデータ群の平均値と個々のデータの差の2乗の平均で求められます。
ボリンジャーバンドの見方
ボリンジャーバンドではチャートの動きにより、3つの特徴的なバンドを形成します。
スクイーズ
1つ目はスクイーズと呼ばれる形です。スクイーズでは、バンドの上下幅が小さくレンジ相場になっていることを表します。
このとき相場は小休止もしくはトレンド形成に向けて準備している場面を意味します。急な相場転換も考えられるためエントリータイミングとしてボリンジャーバンドを活用するならば、エントリーしない方が無難でしょう。
エクスパンション
2つ目はエクスパンションと呼ばれる形です。エクスパンションではバンドが上下に大きく広がった形を指し、相場において強いトレンドを形成していることを意味します。
バンドウォーク
3つ目はバンドウォークです、バンドウォークはエクスパンションが形成された場面で、ボリンジャーバンドの±2σラインに沿ってチャートが動くことを表します。
つまり下降トレンド時のバンドウォークは売りの過熱、上昇トレンドでは買いの過熱を表し、反転の可能性が高いことを意味しています。トレード初心者ならば、バンドウォークの出現に応じてトレンドの方向にエントリーすることは控えたほうが無難でしょう。
ボリンジャーバンドの使い方
ボリンジャーバンドはチャートがバンド内に収まる確率を表すものなので、トレンドにおける過熱のサインやトレンドの反転の見極めを助けるツールとなります。
相場の状況に応じて順張りと逆張りの両方で使うことができるため、使うタイミングとその使い方について解説します。
ボリンジャーバンドから分かること
ボリンジャーバンドから得た情報を元に、売買のタイミングを察知する活用法があります。ボリンジャーバンドの範囲内にチャートが収まる確率は統計的に決まっているのです。以下がその確率になるので、実戦で使えるようきちんと覚えておきましょう。
<s-table headline=""top"" title=""バンド内にチャートが収まる確率"">
該当ボリンジャーバンド,収まる確率
±1σ,68.3%
±2σ,95.5%
±3σ,99.7%
この表を見ると、ほとんどの場合でチャートは±2σのボリンジャーバンドの範囲内に収まることがわかります。そのため、2σや3σのラインを超えるような動きのあるチャートは買いもしくは売方向への勢いが過熱していることを意味します。
±2σ以上のボリンジャーバンドに加え、ボリンジャーバンドの幅が売買のタイミングの指標ととなります。ラインの幅が縮小している場合は相場の勢いは弱く、逆に拡大している時は勢いが強まっていること意味します。
ボリンジャーバンドを順張りで使う
順張りは±2σを超えるようなチャートの動きがあり、2σのラインに沿ってチャートが動いていくような状況で行います。
このチャートの動きは、その方向に相場が動き始めた証拠であるので、この動きに合わせてエントリーし、±2σのラインから中心の移動平均線に向かって収縮を始めたタイミングで決済するということになります。
しかし、バンドの幅が小さい場面での相場が勢いづく場面かどうかの判断は非常に難しいもので、後述する逆張りでのエントリーがボリンジャーバンドの活用では一般的です。
ボリンジャーバンドを逆張りで使う
逆張りならば、チャートが2σのラインを突破する動いている場面において、上昇相場なら売りでエントリー、下落相場ならば買いでエントリーすることになります。
つまり、過熱相場であることによるトレンドの転換を確認してエントリーするということです。過熱している相場でも、均衡を保つために中心に戻ってくる (上場もしくは下落し続ける相場はない) ので、過熱相場では勢いを視覚的に確認しやすく反転が狙いやすいことからボリンジャーバンドは代表的な逆張りの指標とされています。
しかし大きなトレンドを形成する相場においては、買いもしくは売りの一方的なサインとなってしまがちになる弱点もあるので、スキャルピング(超短期取引)に活用されるケースが多いのです。
ボリンジャーバンドをbitFlyer Lightningで表示する方法
ボリンジャーバンドをbitFlyer Lightningで表示させるには、まずチャートを全画面にして見やすくします。
そして右上のインジケーターツールのところを選択し、ボリンジャーバンドを選択します。
手順はこれだけです。場合によって標準偏差の値や移動平均線の日数を変えます。表示されたことを確認すれば終了です。
ボリンジャーバンドを用いたトレードの実例
ボリンジャーバンドを活用した取引方法を4つの段階にわけて解説します。
STEP1 レンジ相場を見つける
まずはレンジ相場になっている銘柄を見つけましょう。価格が一定範囲で上下しているのがレンジ相場です。
レンジ相場が続くとボリンジャーバンドの上下の範囲内がだんだん狭くなっていきます。これがいつ弾けるかを見極めるのが投資のポイントです。
ボリンジャーバンドを4本以上引いているときは、ローソク足の終値が上から2本目と下から2本目のあたりで26本以上連続で推移しているときがトレンド発生フラグです。
STEP2 チャートの変化を掴む
狭くなったボリンジャーバンドが開き始めたらトレンドの発生です。価格が上昇し続け、ボリンジャーバンドの一番上をたどっているように見えます。これをバンドウォークと呼びます。
仮想通貨も「安く買い高く売る」のが鉄則です。狭くなったボリンジャーバンドがトレンド発生により開き始めたらエントリーに動き利益を狙います。
STEP3 急な価格の変化を捉える
仮想通貨は価格が急騰したり暴落するケースが株やFXよりも多いといわれるので、急な価格の変化を捉えるにもボリンジャーバンドが役立ちます。
急に長いローソク足が出てきたら、買いもしくは売り注文が殺到している証拠です。大きなトレンドが発生している証拠なので、急騰なら買い、暴落なら売りのポジションを取りましょう。すぐに売買成立させるため成行注文がおすすめです。
しかし急騰や暴落後は反動で戻るタイミングも早い可能性があります。オシレーター系テクニカル分析も使って買われすぎや売られすぎも見極め、適切なタイミングで決済を判断することも重要です。
STEP4 トレンドの発生が確定する
トレンド開始のタイミングで買い注文を成立させていれば、このトレンドに乗っかり、まとまった利益を得られます。
このようにボリンジャーバンドはトレンドに正直に従って行動する順張りという戦略に役立ちます。
特にボリンジャーバンドが開いている期間の長さを見極めましょう。一般的にレンジ相場が長く続くほど、その後のトレンド相場が長引きやすいといわれています。
ボリンジャーバンドの注意点
ボリンジャーバンドでの注意点は、スクイーズでは相場が不安定なことを意味していることを正しく心得ておくことです。エクスパンションの形状を把握しなければ、相場の強い勢いなどを誤認してしまうことがあります。
またボリンジャーバンドは優秀なインジケーターですが、トレードに活用する場合には信用しすぎてしまうと相場での負けが続いてしまうことがあります。インジケーターの活用の前に、ロウソク足の心理や相場における大衆心理を理解することの方が先決事項ということです。
ボリンジャーバンドとの組み合わせが有効なテクニカル分析
RSI
<s-table headline=""side"" title=""RSIの基本情報"">
ひとこと特徴,買われすぎ・売られすぎを判断するテクニカル指標
ジャンル,オシレーター系
難易度,初級テクニカル分析
使うタイミング,主にレンジ相場
主な使い方,20%以下で買い、80%以上で売り
RSIは相場の買われすぎ・売られすぎを判断するオシレーター系のテクニカル指標です。RSIの値が20%以下になったら売られすぎ、80%以上になったら買われすぎと判断されることが多く、主に逆張りのシグナルとして活用されます。
20%と80%というラインは買われすぎのシグナルとして機能しますが、エントリーポイントはRSIの天井や底である「ピーク」の少し後が一般的です。「ピーク」に達した後にトレンドが反転したと見えたタイミングでエントリーするようにしましょう。
オシレーター系のテクニカル指標は比較的ダマシが多いため、1時間足で方向性を確認し15分足や5分足でトレードをするという戦法をおすすめします。短すぎる時間足だとトレードの勝率が低くなり、長すぎる時間足だと誤差が大きくなってしまうため、それらを組み合わせてチャートを分析するようにしましょう。
MACD
<s-table headline=""side"" title=""MACDの基本情報"">
ひとこと特徴,移動平均線を元にしたテクニカル指標
ジャンル,オシレーター系
難易度,初級テクニカル分析
使うタイミング,主にレンジ相場
主な使い方,ゴールデンクロスで買い、デッドクロスで売り
MACDは「Moving average Convergence/Divergence Trading Method」の略称で、日本語に訳すと「移動平均・収束拡散トレード法」と呼ばれます。MACDでは短期の移動平均線と中長期の移動平均線を使用することで、買いと売りを判断することができます。
基本となる線である「MACD」が下向きでその移動平均線シグナルがMACDより上にある時には、相場は弱いと見ます。その後にMACDの調整がなだらかになり、シグナルを上抜けるとゴールデンクロスといって買いのタイミングになります。反対にMACDが上向きで、シグナルを上回っている時は相場が強いと見ます。その後、MACDの上昇がなだらかになり、シグナルを下抜けるとデッドクロスといって売りのタイミングとなります。
MACDは、ゴールデンクロス・デッドクロスといった「買い」と「売り」を判断させるタイミングが単純移動平均線と比べて格段に早くなるため、相場の転換をより早く判断するのに有効です。またダマシが少なく使いやすいので、多くの投資家から支持を集めています。
グラフの数値に「0」がありますが、買いのタイミングとなった後に、MACDとシグナルがともにゼロ水準を上回った場合には、より信頼度が高い買いシグナルになります。反対に、売りのタイミングとなった後に、ともにゼロ水準を下回った際には、より信頼度が高い売りシグナルになります。
ボリンジャーバンドのまとめ
ボリンジャーバンドをトレンド判断や大まかな相場の流れを把握することに使用することや、売買のエントリータイミングに使用するかはトレーダーそれぞれの判断です。
ですがボリンジャーバンドは比較的内容が分かりやすく設定するだけでかんたんに表示されるので、まずは一度活用してみることをおすすめします。
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