- ウェブボットはこれまで数々の仮想通貨の情報を予測的中させてきた
- 今では、1つのインフレエンンサーとして、市場に影響をあたえるほどだ
インターネット上から不特定多数の感情を抽出・分析することによって将来予測を行うウェブボット(webbot)のプログラムは、仮想通貨の価格予想としても活用されています。ウェブボットがどのような予想をしているのか、また予測が高い確率で的中するメカニズムについて解説します。
仮想通貨の「ウェブボット」とは
ウェブボットとは、元マイクロソフト社のコンサルタント、クリフ・ハイ氏が開発したプログラムです。インターネット上の不特定多数の発する情報を収集、分析して将来の動向を予測するもので、株価の値動きの予想に用いられていました。そのほかにも各種の予想に活用され、現在では仮想通貨の価格変動の予想でも高い確率で的中していることで注目されています。
ウェブボットはしばしばAIに例えられることもありますが、AIのように学習を行っているものではありません。
2018年6月以降のウェブボットの予想
2018年6月以降にウェブボットに予想されている主な内容は以下の通りです。
ビットコイン 年末10万ドル到達
ビットコインが上昇を続け、2018年末には10万ドルに到達すると予測しています。5月より上昇基調になるとされていました。
仮想通貨人口が1%から13%に増加
仮想通貨の市場が拡大し、仮想通貨人口が現在の10倍以上に増加すると予測しています。
リップルの上昇
リップルは2018年内に3ドルを目指すとしています。リップルについては、仮想通貨市場全体の値動きに合わせて上昇する予想がある一方、変動が読みやすい点について注意喚起もなされています。
スカイコインの上昇
アルトコインについては、次世代の仮想通貨といわれるスカイコインが高騰するとの予測があります。ビットコインのトランザクション問題を解決できる点で期待が高まっている通貨です。
Dashの上昇
Dashについても、秋頃に政府絡みで上昇すると予想されています。
ウェブボットの予想的中率は?
ウェブボットの予想は的中すると言われ、多少の時期のずれはあるものの長期的に見た場合は確かに当たっていることも多く、的中率は高いといえます。
しかし、仮想通貨の価格の変動には、トレンドのほか、国家による仮想通貨の規制問題や通貨の流出問題などのアクシデントなども大きな影響を与えます。しかし、これらの予想は、感情分析を行うウェブボットでは難しいです。
実際に、2018年始めの規制問題やコインチェックによるNEM流出事件が引き金となった全般的な仮想通貨の下落については、ウェブボットでは予想されていませんでした。
しかし、春ごろのネオの上昇は、見事に的中させています。
ウェブボットは、あくまでも市場の感情を予測するものです。単純に予想的中率を考えるのではなく、市場の思惑を知る手段として参考にするとよいでしょう。
ウェブボットの予想が当たる理由
ウェブボットの予想が当たる理由は、単に多数の人々の感情を追っているからだけではありません。現在では投資家自身がWEB上での情報発信に積極的となっていますので、投資家の意向が市場心理に反映しやすいという背景があります。
また、ウェブボットの予想がよく当たるといわれることから、ウェブボットの予想を参考に取引を行う投資家も増えています。スカイコインのように、ウェブボットで取り上げられたことで注目を集めるようになる通貨も少なくありません。
つまり、ウェブボットの予想によって市場心理が高まるため、結果的にウェブボットの予測に沿った結果に帰着しやすくなるという側面もあるのです。
まとめ
ウェブボットは、あくまでもWEB上から多数の人の感情を収集して、今後を予想するものです。仮想通貨の価格予測にも利用されていますが、確実性を求めず、長期的な相場の動きとして参考にするとよいでしょう。