- 投資ではメンタルを維持することがとても重要
- 運用資産ごとに求められるメンタルは異なる
投資で利益を出す上で、メンタルを維持していくことは思いの外重要です。
特に運用資産が増えれば増えるほど、心理的不安も増大し不安な気持ちで過ごすことも多くなりますので、「これから投資を始めたい人」や「運用額を増やそうか悩んでいる人」はぜひこの記事を参考にしてみてください。
投資とメンタル
投資とメンタルの関係
投資では売買の価格差で利益を出せる銘柄に自己資金を投じることで、利益を出していきます。簡単にいうと安い時に買い、高くなったら売ることで投じた資金が割り増しになって戻ります。
投資の世界では同じように利益を出そうと取り組む人がおり、相場は刻一刻と変化していきます。投資をおこなうと必ず儲かることはなく、一時的な損を被る事がほとんどです。
投資で利益を出している人は、徹底したルールを厳守して日々活動しています。ルールに従う際に重要なのがメンタルです。
投資でメンタルコントロールが重要な理由
投資で利益を出すためには、ただやみくもに取引を繰り返せばよいというものではありません。勝率の高い戦略を立て実践することが大事です。
しかし人は気持ちや心理状態に左右される生き物です。投資では基本的に「損切を早くおこない利益を多くとる」ことが求められますが、メンタルが整っていないと「利益が少ないうちに決済をおこない損切が遅れる」ような行動をとってしまいます。つまりどれだけ利益を出しやすい戦略をとっても、心理状況によってはその戦略をとれずに損を出し続けることになります。
投資で勝つには確かなメンタルコントロールをおこない、自分の感情に振り回されることなく定めたルールに従うことが重要です。
投資で必要なメンタル・マインドセット 【資産額別】
運用資産100万円以下
運用資産100万円以下の取引ではかけられる資産額が少ないため、1回当たりの損益は少なくなりやすいです。この額では初めて投資をおこなう初心者も多く未熟のため、一攫千金を夢見て欲張った取引をおこなう人が多いです。
今後投資を続け資産が増大することでかけられる額も増えますが、より精神的な負担も大きくなります。投資家としてはこの時期からルールに則った取引を実践することで、自分の感情に振り回されないト強い精神を確立していくことが大事です。
運用資産1000万円以下
この規模の資産運用が可能になると、より損失に対する恐怖が現れます。運用資産100万円で出ていた10万円の損失が1000万円の運用下では100万円の損失となり、同じ10%の損失でもより恐怖を感じるようになります。この際に重要なのがどれだけルールに準じられるか、です。
ルール通りにトレードをおこなえるメンタルを身に着けることで、常に安定した投資を実践できます。さらにリスクをかける範囲の見直しや1点に集中せず、投資する銘柄を分けることでリスク分散もおこなっていきましょう。
運用資産1000万円以上
運用額が1000万円を超えることで、初めて本格的な資産運用の開始といえます。運用資産が高額になることで、より多くの対象の中で分散投資を実践できます。
年率5%など具体的な目標を立てて実践していきましょう。過度に高すぎる目標を立てるとより大きなリスクをかけることになります。万が一大きな損失を出してしまった場合、資金面とメンタル面の両方に大きなダメージが入ります。ストレスを少なく抑えることも、長期間投資を続けるコツです。
投資で必要なメンタル・マインドセット【場面別】
長期投資に必要なメンタル
長期投資では年に数回の下落がある事を理解しておきましょう。2008年のリーマンショックのように世界的な大暴落が発生する可能性もあります。長期投資をおこなう場合、下落相場で動揺する必要はありません。
そのために投資した銘柄の情報や関連銘柄の動き、また関連市場の動向などその銘柄に投資するための情報を集めましょう。投資銘柄に対する将来的な期待を持つことで、下落相場でもメンタルを維持できます。また下落相場では買いましのチャンスとも取れます。
銘柄の相場に左右されずに、自分の投資哲学やルールに則った投資を実践しましょう。
含み損を抱えているときのメンタル
投資に慣れていない場合、損失を出した時の「心理的な辛さ」を過剰に味わいます。そのため自己ルールを定めていないと、含み損を抱えていても早めの損切を実行できず余計な損失が増えます。また損失に慣れてしまうと感覚がマヒして、負けを一気に取り返そうと過剰なリスクを取りがちです。
決定されたルールに従うことで過剰なリスクを取らないように心がけ、損切は素早くおこないましょう。また中期、長期的投資でも許容損失額を定めましょう。
投資でメンタルが原因で失敗する具体例
含み損が切れない
投資を実行する際には、入ったポジションに対して損切をおこなうラインを定めます。一定ラインでの損失にとどめることで、大きな被害を抑えられるためです。しかし含み損が発生している状況で損切ラインを下回っていても、損を恐れて損切をできない事があります。
そして損切ラインを下げ続けて利益を出せる相場まで回復すると信じ込むことで、いつの間にか巨額の含み損を抱えてしまいます。投資における妄信的信頼は、大きな損失を生む原因になります。
狼狽売りをしてしまう
狼狽売りとは相場が右肩上がりの状況で一時的な下落に怯えることで、ポジションを決済してしまい本来得られたはずの利益が少なくなることです。相場の変化に惑わされず具体的な目標ラインを定めることが必要になります。
買い戻しができない
狼狽売りの後に買い戻しをすることで再びポジションを持てます。しかし心理的に決済価格よりも高値で買い戻しすることには抵抗感が発生します。しかし相場はあなたの感情を考慮することなく変化をしていきます。
買い増しができない
安価でポジションを持っている場合、追加の買いを入れると平均取得単価が上がり決済における利益の幅が少なくなってしまいます。すでに100%の含み益を抱えている状態で追加のポジションを入れることで、結果的な利益が50%になってしまうことにも抵抗がありました。
しかしすでに100%の値幅を取っているポジションとは別として考慮することで、新しくポジションを取ることができ、上昇が見込める相場なら買いに入ることでさらなる利益を得ることにもなります。
投資で損失が出るタイミングは必ずある
人間はプラスよりマイナスに敏感に反応する
投資を始める際に、自分の資産が減ることを意識してポジションを取る人はいません。そのため最初は誰もが大きな利益を得ることを期待して投資をおこないます。しかし相場では大なり小なり価格の変動が発生します。初心者やベテランに関わらず含み損を抱える状況は経験することになります。
メンタルコントロールが出来ていない人だと、資産状況がマイナスになることで過敏な反応を起こし大きなストレスを抱えることになります。
相場は常に変動するものと意識する
投資の際に確認するチャートでは相場の状況が反映されます。世界の動向や銘柄に関する情報によって、銘柄を扱う投資家は取引をおこないます。
相場では投資家たちの思惑と取引によって価値の変動が起こり、常に変動していくと意識することが重要です。変化をし続けると理解することで、世界情勢や関連市場の動きをチャックするようになり、自分で相場の変動を予想して動くことが可能になります。
投資におけるメンタルを鍛えるコツ
事前に投資手法を考えておく
投資でぶれないメンタルを鍛えるには事前の想定が必須です。初めに投資を始めるにあたって、どれくらいの利益を目指して行動するのか決めます。大きすぎる目標を立てるほど、よりリスクの高い行動を取ることになります。また目標を達成するために、投資は短期と長期のどちらでおこなうのか定めることも大切です。それぞれの投資法で取るべき手法は変わってきます。
さらに良い状況の時こそ気を引き締めましょう。いつ相場の急落が起こるとも限りません。事前に想定をしておくことで悪い状況が訪れても対処できるようにしましょう。
経験を積む
様々なことに共通して言えることですが、人は初めて体験することに対して大きな感情が動きます。初めてのことで慣れておらず手際も悪いです。その状況から経験を積むことで様々な状況に対する対処が容易くなり、経験豊かになります。
投資でも初めはルールに則れず、含み損を恐れて感情で取引してしまうこともあるでしょう。しかし常にルールを意識して投資をおこない経験を積むことで、自分の感情に流されない強固なメンタルコントロールが可能になります。
まとめ
投資は自己資金を投じるため、損失に対する恐れの感情が発生します。しかしメンタルコントロールと事前の対策をおこなうことで、ルールに則った投資を実行できます。具体的な目標を定めて行動することで、安定した利益を狙いましょう。