- 成行注文は「値段を指定しない注文」
- 指値注文との違いに注意しましょう!
- 成行注文の効果的なタイミングを覚えましょう
株式を売買するときのメイン注文は「成行」か「指値」の2種類に分けられます。日々目まぐるしく価格が変動しているマーケットにおいて、注文方法を即座に使い分けるということは、利益を上げるために重要なことです。
そこで、この記事では、成行注文と指値注文の違いや、それぞれのメリット・デメリットから、効果的な利用の仕方について丁寧に解説していきます。
成行注文とは
一言でいえば成行注文とは、売買取引を行う際に値段を指定しない注文方法です。値段は売買相手によって決まります。成行注文を出した人にとって最も有利な相手と取引が成立することになります。
成行で売り注文を出した場合は最も高く買い注文を出した人と取引が成立し、反対に成行で買い注文を出した場合には最も安く売り注文を出した人と取引が成立する仕組みです。FXでの成行注文では、そのときのレートの値段で約定することになります。
成行注文のメリット
実際に成行注文で取引をするためには、そのメリットがまず気になることでしょう。
メリット1 の成立が早い
成行注文では売買の成立が早いことです。すぐ欲しい銘柄を早く手元に持てますし、逆に一刻も早く手放したい銘柄もすぐに約定できます。「レートがいくらになったら買う・売る」という条件を設定しない分、すぐに取引が成立するのが成行注文の最大の特徴でありメリットと言えるでしょう。
メリット2 すぐに現金化できる
もう1つの成行注文のメリットは「すぐに現金化できる」という点です。これも1つ目のメリットともつながるところはありますが、大事なポイントです。
何らかの事情で現金がすぐに手元に欲しいとき、保有する株などを現金化するにはまず売買を成立させる必要があります。値段を設定しない成行注文なら、すぐに売買が成立してすぐに現金化することが可能です。
成行注文のデメリット
どんなものでもメリットがあればデメリットがあります。しっかりと成行注文のデメリットを確認して、注意して取引を進めることが重要です。
デメリット1 想定外価格で約定するリスクがある
成行注文のメリットは売買の成立が早いことでした。このことがデメリットにもなります。成行注文で売買の成立が早いのは、「価格はいくらでもいい」という条件つきだからです。つまり、予想外に高い値段での買い注文や予想外に低い値段での売り注文が約定されてしまうリスクがあるということです。
チャートを見ながら注文を出すことはもちろんなのですが、成行注文を出す瞬間に見ていたチャートは、「注文を出す直前のレート」ということになります。注文を出す瞬間に見たレートと実際に約定されたレートのズレは、注文の操作をする間の相場の変動分ということです。
どんなに操作にかかる時間が短くても、相場がその一瞬で変動する可能性はあります。数十億単位のデイトレードをしている個人投資家はたくさんいますし、銀行などの機関投資家が一気にお金を動かすことになれば特に株の相場は一瞬で変動してしまいます。
このようなときに、たまたま成行注文で約定してしまったら、思わぬ値段での取引になってしまうかもしれません。成行注文で売買を進めるときには、そのようなリスクを頭に入れておく必要があるでしょう。
成行注文と指値注文の違い
基本の注文方法には「成行注文」と「指値注文」の2種類があります。成行注文をしっかりと理解するためにも指値注文との違いを認識しましょう。
まずは簡単に双方のメリット・デメリットについてまとめた下の表を見てみましょう。
注文方法 | メリット | デメリット |
成行注文 | すぐに売買できる | 相場の急変時は想定外の価格で約定することがある |
指値注文 | 希望の価格で売買できる | 売買のチャンスを逃すことがある |
成行注文
成行注文は値段を指定しない注文方法ですが、時間優先の注文方法です。値段はいくらでもいいからすぐに売りたい、買いたいというときに有効な注文方法といえます。また、一般的に指値注文よりも手数料が低く設定されていることが多く、手数料を節約したいときにも使われる注文方法です。
たとえば、価格を左右させるようなニュースが流れるなど、突然の悪材料あるいは好材料によって急いで売買を成立させたい場合や、出来高の少ない銘柄で大量の売買取引を行いたい場合などにはおすすめです。
事情があっていち早く約定したい場合には最適な注文方法であることは間違いありませんが、注文時には注意すべき点も多いので成行注文よりも指値注文のほうが一般的な注文といえるでしょう。
指値注文
指値注文は成行注文とは対照的に、名前のごとく、値段を自分で設定する注文方法です。指値の買い注文の場合は設定した価格よりもレートが低くなったら自動的に購入、売り注文の場合では設定した価格よりもレートが高くなったら自動的に売却が成立する仕組みです。
自分が設定した価格よりも不利な価格で取引が成立することがないので、相場の急変により思わぬ価格での取引が成立してしまうということはありません。ただし成行注文が優先的に処理されるので、相場の急変時には取引の成立に時間がかかったり、取引が成立しないこともあるのが注意点です。
相場をチェックできないときに指値注文を出しておけば、自分の有利な展開のときに自動的に取引を行えるのが利点の1つです。
成行注文と指値注文の約定の優先度を比較
成行注文と指値注文では約定の優先度が違います。
必ず成行注文の約定が完了してから指値注文の順番がまわってきます。注文約定の優先度は買い注文の場合、
- 成行買い注文
- 高い指値注文
- 安くて早くに出した指値注文
- 安くて遅く出した指値注文
の順番になります。
反対に売り注文の場合は、
- 成行売り注文
- 安い指値注文
- 高くて早くに出した指値注文
- 高くて遅く出した指値注文
の順番です。
場合によっては指値注文で順番がまわってこず売買が成立しないこともあります。この優先度からも、すぐに確実に欲しい銘柄を手に入れる、またはすぐに確実に持っている銘柄を手放すには、成行注文が適しているのがわかると思います。
成行注文の効果的なタイミング
ここまで、成行注文のメリットやデメリット、指値注文との比較などを見てきました。それでは、どんなときに成行注文をするのが一番効果的なのでしょうか。
確実に株価が上がる・下がるとき
株価が上昇するとわかっているタイミングは、成行注文の「早く約定できる」というメリットをまさに活かせるときでしょう。株価が上昇するのがわかっているというのは、企業のニュースや投資家向け広告であるIRが出た瞬間です。
たとえば「新しい薬の開発に成功した」というニュースが取引時間中にあるバイオベンチャーの会社に関して出たとき、これは明らかにその銘柄にとって好材料です。このような場合は一定のところまでは値段が下降することなく上昇し続けることが容易に想像できます。
また逆に「不祥事が発覚した」というニュースがある会社に関して出た場合は、明らかにその銘柄にとっては悪材料です。仮想通貨のハッキングなども悪材料と考えられます。このような悪材料が出た際には、一定のところまで価格が下落することが予想されるでしょう。
このような状況のときに指値注文をしていては、さっぱり売買は成立しません。スピード重視の成行注文の強みが最大限に活かせるタイミングでしょう。
自分の持っている銘柄が損切りポイントを下回ったとき
確実に相場が動くとわかっているときの成行注文を積極的注文と捉えるなら、こちらは消極的注文でしょう。しかしながら、投資で取引をしていく上で重要なリスク管理に関わる注文です。投資において、「勝ち」を重ねていくためには自分の中のルールの徹底が大事なカギになってきます。
一般的には損切りに関しては「〇〇円以下になったら注文を行う」という逆指値注文で売りを入れることが多くなりますが、自分の手で成行注文で損切りを入れることもあります。
損を覚悟で思い切ってルールに従って成行注文を出せるかどうかが、トレードの上達にもつながっていくはずです。
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