パラボリックの特徴を押さえる
パワボリックのメリットを押さえる
基礎を押さえたら実際にパラボリックを使用する
この記事では、パラボリックの特徴やメリット、そして実践的な使い方などについて解説します。
パラボリックは数あるテクニカル分析の中でも、特に利用している人の多い人気のテクニカル分析手法です。パラボリックの特徴やメリットを押さえて、実戦トレードの中ででパラボリックを使ってみましょう!
パラボリックの基本情報
ひとこと特徴,トレンド追随型のテクニカル分析
ジャンル,トレンド系
難易度,中級テクニカル分析
使うタイミング,主にトレンド相場
主な使い方,パラボリックSARがローソク足より下で買い、上で売り
パラボリックとはトレンド追随型のテクニカル分析手法です。途転 (ドテン) 買い・途転売りという、トレンドが転換したときにトレンドに沿って新規ポジションを保有する手法に用いられます。
パラボリックのメリットは「トレンドの転換点がはかれる」点です。パラボリックはポジションを保有することなく、トレンド転換点をはかるのに有効な手段となります。相場のトレンドが持続する場合に有効なので、買いでも売りでもトレンドが形成されていれば大きな利益を出せます。
勝率を上げるための+α
ボックス相場 (レンジ相場) では、価格が短いスパンで上下します。その時パラボリックを使用していると、頻繁に「買いサイン・売りサイン」が出現します。そのため買いサインが出現しても、すぐに売りサインが表示されて価格が下がり始める場合もあるため、ボックス相場になった場合は、他のテクニカル分析を使用して取引しましょう。

Trading View では100種類以上のインジケーターや50種類以上の描画ツールを自在に駆使し、相場の動向を把握できます。
また、ユーザー同士のコミュニケーションの場としての役割も兼ね備えています。自分のチャート分析やトレードの案を公開したり、他の人が公開した指標を見てトレードの参考にしたりできます。
さらに、ユーザー間のチャットやチャットルームの作成も可能で、全世界で数多くのトレーダーに愛用されています。
他にも公式に発表されたニュースや指標も見ることができます。トレードに必要な情報はこれ1つですべて手に入るといっても過言ではありません。
TradingViewは無料でも十分強力なツールですが、「PRO」「PRO+」「PREMIUM」といった3つの有料プランが用意されています。
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パラボリックとは
パラボリックの概要
パラボリックとはトレンド追随型のテクニカル分析を指しています。途転 (ドテン) 買い・途転売りと呼ばれており、トレンド転換したときにトレンドに沿って新規ポジションを保有する手法です。
例えば①下降トレンドだった場合はショートでポジションを保有し、トレンドが転換したと判断したタイミングで②ショートを決済します。そして新たにロングポジションを保有します。
トレンドを追随するので、トレンドの転換に合わせてポジションを保有し直します。
パラボリックのメリット
パラボリックのメリットは「トレンドの転換点が計れる」点です。
パラボリックはポジションを保有することなく、トレンド転換点を計るのに有効な手段となります。 相場のトレンドが持続する場合に有効なので、買いでも売りでもトレンドが形成されていれば大きな利益を出せます。
SARとは
SARとはストップ・アンド・リバースの略称で、トレンドが転換したタイミングのことです。画像ではわかりやすい部分に矢印を配置しました。SARは画像に表示されている、矢印の部分を指しています。
他にもEPやAFというワードがあり、パラボリックの計算式を解説するにあたって押さえるべきワードは以下のとおりです。
SAR,ストップ・アンド・リバースの略称。トレンドが転換したタイミングを指す。
EP,イクストリーム・ポイントの略称。買い持ちしている間の高値、売り持ちしている間の安値を指す。
AF,加速因数のことで、初期値0.02を用いる。
EPが更新されるたび、AFは0.005ずつ加算していきます。ただしAFは最大でも0.2までしか加算しません。
パラボリックの計算式
パラボリックの計算式は以下のとおりです。
翌日のSAR=当日のSAR+当日のAF (当日のEP-当日のSAR)
「SAR」や「AF」という用語の意味は先ほど解説した通りです。字面では少々難しいですが実際の計算は比較的やさしいので、覚えておくとトレードで役立つ場面が現れるでしょう。
パラボリックの見方
パラボリックの実践的な使い方を解説します。今回は無料で使える高機能取引ツールTradingView (トレーディングビュー)
パラボリックの設定方法
Trading viewにアクセスして、矢印で指しているボタンをクリックしてください。クリックするとインジケーターのメニューが開きます。
メニューを開いたら①検索欄に「SAR」を入力してください。
次に表示された②「パラボリックSAR」をクリックしましょう。これでチャート上にパラボリックSARが表示されます。
パラボリックの買いサイン
パラボリックSARがローソク足より下にある場合、チャート上では買いサインです。ローソク足がパラボリックSARより上にくるタイミングを狙いましょう。
パラボリックの売りサイン
パラボリックSARがローソク足より上にある場合、チャート上では売りサインです。ローソク足がパラボリックSARより下にくるタイミングを狙いましょう。
パラボリックの使い方
エントリー
エントリータイミングを測るときに、パラボリックを使うことができます。パラボリックがローソク足の上にあるときは下落トレンド、ローソク足の下にあるときは上昇トレンドといえます。
ただしパラボリックの上下が変わるときには注意が必要です。なぜなら上下が変わるときの最初のドットは、ローソク足が記録されはじめたときには前のトレンドと同じ位置にあるからです。
たとえば上記の画像の○で囲んだドットは、最初から上にあったわけではありません。ローソク足が作られ始めたときには下にありましたが、それまでのパラボリックとローソク足がぶつかったことで上に移動しました。
このため「上昇トレンドと思ってエントリーしたのに、いつの間にか下降トレンドになっていた」といったことがあります。ローソク足とパラボリックの位置関係を確認し、トレンドの変わり目には十分注意を払いましょう。
トレンドの勢いを判断する
パラボリックは長期的なトレンドの勢いを判断するために活用できます。期間の長い上位足でチャートを表示し、どのようなトレンドになっているのか判断しましょう。
なお期間の短い下位足ですとパラボリックの位置はコロコロ変わるため、おおまかなトレンドはつかみにくいかもしれません。
またパラボリックがローソク足の下に表示される上昇トレンドが長く続いているときにドットが上になったら、上昇トレンドが終わるサインかもしれません。このようにパラボリックでは、トレンドが変わるタイミングについても確認できます。
損切り・決済
パラボリックの上下が変わる転換点は、トレンドが弱くなったりトレンドが転換したりするときだと考えられます。ゆえにパラボリックの転換点を発見することは、損切りや決済に使えるでしょう。
パラボリックの転換点が出たときに手動で決済注文を行ってもいいですし、パラボリックの転換点が過ぎたタイミングで自動決済を行うトレーリングストップ注文をしてもよいでしょう。
パラボリックを使う際の注意点
注意点を押さえて、正しくパラボリックを使用しましょう。
ボックス相場ではダマシが多くなる傾向
ボックス相場 (レンジ相場) では、対象銘柄の価格が短いスパンで上下します。つまりパラボリックを使用していると、頻繁に「買いサイン・売りサイン」出現します。
買いサインが出現しても、すぐに売りサインが表示されて価格が下がり始める場合もあります。ボックス相場になった場合は、他のテクニカル分析を使用して取引しましょう。
AF値の設定
AF値はパラボリックサインが出ている期間における最大値が更新された回数によって変わる加速因数です。SARの設定画面でステップという項目が0.02となっていた場合、AF値の計算式は次のようになります。
AF値=0.02+0.02×極大値※が更新された回数
そしてこのAF値を元にパラボリック値が計算されます。
パラボリック値 (SAR) =前足のパラボリック値 (SAR) +AF値× (極大値※ -前足のパラボリック値)
AF値の値を決める因子であるステップ値は通常0.02~2の間で設定できます。値を大きくするとシビアな線になり、値を小さくすると緩やかな線になります。緩やかになりすぎると対応が遅れますので、数値のバランスを大事にしてください。
※極大値 (EP) とは、パラボリックSARがサインを示している期間における最大値のこと。ロングの場合は最高値ですが、ショートの場合は最安値となります。
パラボリックとの組み合わせが有効なテクニカル分析
各テクニカル指標には強みと弱みがあります。ゆえに複数のテクニカル指標を使うことで、それぞれの弱点を補いあうことが可能になります。ここではパラボリックと組み合わせるとよい、2つのテクニカル指標と使い方をご紹介します。
- ボリンジャーバンド
- RSI
ボリンジャーバンド
ひとこと特徴,勢いの変化や反転の目安、方向を見るテクニカル指標
ジャンル,オシレーター系
難易度,初級テクニカル分析
使うタイミング,主にレンジ相場
主な使い方,**+2σ以上**で売り、**-2σ以下**で買い
ボリンジャーバンドは相場の変動幅を表してくれるオシレーター系のテクニカル指標です。ある一定の確率で値動きが収まりやすいレンジを「σ (シグマ) 」と呼び、平均値からみて上のレンジを+1σ、下のレンジを-1σと呼びます。これを2倍、3倍したものがそれぞれ「+2σ・-2σ」、「+3σ・-3σ」になります。
正規分布の理論によれば、この+1σ、-1σに収まる確率は約68.2%、+2σから-2σに収まる確率は約95.4%です。つまり価格変動の多くが±1σに収まり、±2σに達することが珍しいケースということになります。
主な活用法としては、「+2σを越えたら上昇しすぎなので売り、-2σを越えたら下落しすぎなので買い」といった判断ができます。ただし、あくまでも±2σに入る確率が95.4%ですので、そうでない可能性も4.6%あるというのが注意点です。例外的な値動きもあるという前提のもとで、ボリンジャーバンドを使うようにしましょう。
勝率を上げるための+α
ボリンジャーバンドは逆張りのトレードだけではなく、順張りのトレードにも活用することができます。本来であれば、価格が+2σから-2σに収まるはずなのに、±2~±3σを超えて推移しているような場合は、これまでのトレンドが転換した可能性があります。これを利用し「-2~-3σにきた時は売りポイント」、+2~+3σにきた時は買いポイント」と判断できます。
トレンド相場での使い方
ボリンジャーバンドの±2σのバンドに触れたとき価格は通常バンド内に戻りますが、価格が戻らずバンドを踏み続けることがあります。この現象を 「バンドウォーク」といいます。
バンドウォークが起こった場合は価格が戻る転換点がわからないため、ボリンジャーバンドは機能しません。バンドウォークのときはパラボリックを使うとよいでしょう。パラボリックの上下の転換と点の間隔を見ることで、トレンドの転換と勢いを確認できます。
レンジ相場での使い方
レンジ相場において、パラボリックは機能しません。なぜなら上下の転換が頻発し、トレンドを読むことが難しいからです。
レンジ相場になったときはボリンジャーバンドを活用するとよいでしょう。ボリンジャーバンドはレンジ相場になると線と線の間が縮小します。縮小されたものが拡大することでトレンドが発生しますが、この縮小→拡大のサインを見ることで価格の方向性を掴めるでしょう。
RSI
ひとこと特徴,買われすぎ・売られすぎを判断するテクニカル指標
ジャンル,オシレーター系
難易度,初級テクニカル分析
使うタイミング,主にレンジ相場
主な使い方,**20%以下**で買い、**80%以上**で売り
RSIは相場の買われすぎ・売られすぎを判断するオシレーター系のテクニカル指標です。RSIの値が20%以下になったら売られすぎ、80%以上になったら買われすぎと判断されることが多く、主に逆張りのシグナルとして活用されます。
20%と80%というラインは買われすぎのシグナルとして機能しますが、エントリーポイントはRSIの天井や底である「ピーク」の少し後が一般的です。「ピーク」に達した後にトレンドが反転したと見えたタイミングでエントリーするようにしましょう。
勝率を上げるための+α
オシレーター系のテクニカル指標は比較的ダマシが多いため、1時間足で方向性を確認し15分足や5分足でトレードをするという戦法をおすすめします。短すぎる時間足だとトレードの勝率が低くなり、長すぎる時間足だと誤差が大きくなってしまうため、それらを組み合わせてチャートを分析するようにしましょう。
パラボリックとRSIを組み合わせた使い方
パラボリックはもみ合い相場に弱いですが、RSIはもみ合い相場に強いです。ゆえにもみ合い相場になったときはRSIを確認してトレンドの転換点を確認しましょう。
またRSIはトレンド相場のときに「売られすぎ」や 「買われすぎ」のシグナルを出すことがありますが、ダマシになることがあります。トレンド相場のときはパラボリックを確認するとよいでしょう。
パラボリックが転換しているかどうかや、点の間隔が広いかどうかでトレンドの転換と勢いを確認できます。
パラボリック まとめ
パラボリックというインジケーターを使用することで、初心者でもわかりやすく「買いサイン・売りサイン」を確認することができます。万が一パラボリックの値動きが小さいレンジ相場の場合は、他のテクニカル分析と組み合わせて使用しましょう。
レンジ相場では値動きが小さいため、「買いサイン・売りサイン」が頻発します。レンジ相場になったと判断したら、一旦パラボリックで分析することは中止しましょう。

Trading View では100種類以上のインジケーターや50種類以上の描画ツールを自在に駆使し、相場の動向を把握できます。
また、ユーザー同士のコミュニケーションの場としての役割も兼ね備えています。自分のチャート分析やトレードの案を公開したり、他の人が公開した指標を見てトレードの参考にしたりできます。
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こちらは編集部おすすめの、本当にトレードで役立つテクニカル分析まとめです。トレードでの勝率をさらに高めたいという方は気になったものから1つずつ覚えていきましょう!
ボリンジャーバンド,勢いの変化や反転の目安、方向を見るテクニカル指標
MACD,移動平均線を元にしたテクニカル指標
ローソク足,価格を4つの値段で表し、価格推移を表示したもの
移動平均線,相場の方向性を見るテクニカル指標
ゴールデンクロス,価格の上昇を判断するテクニカル分析手法
出来高,売買の数量を確認できる指標
ダウ理論,全てのテクニカル分析の基礎として現在も多くの投資家に支持されている
支持線,過去の価格推移から反発を予想
新値足,トレンドを把握するためのテクニカル分析
サヤ,価格変動において生じる値幅のこと
ストキャスティクス,買われすぎ・売られすぎを判断するテクニカル指標
一目均衡表,相場の動向を見るためのテクニカル指標
RSI,買われすぎ・売られすぎを判断するテクニカル指標
ダイバージェンス,様々なオシレータ系指標に見られる現象
逆ウォッチ曲線,価格と出来高から相場を分析する手法
コマ足,売買シグナルをわかりやすく出してくれる
VWAP,大口取引を行う、機関投資家などを中心に目標値とされている
モメンタム,トレンドの転換や強弱を表す指標
逆三尊,トレンドが転換するときに形成されるチャートパターン
ソーサー,頻繁に出現するチャートパターン
エリオット波動,相場は5つの上昇波と3つの下降波で1つの周期を形成するという考え方
パラボリック,トレンド追随型のテクニカル分析
三段高下,上昇・下降相場の波動理論
グランビルの法則,移動平均線とレートの関係性から売買タイミングを判断する
ダブルトップ,上昇トレンドが終了する際に現れるチャートパターン
DMI,市場の状態を見極めるための順張り指標
ポイントアンドフィギュア,○と×だけで値動きを表現して相場のトレンドを把握し予測する
アームズボックス,その日の高値と安値を示し、取引量を把握可能
練行足,一定の値幅を決めて、その値幅以上の値動きがあったときに足を記入する
リスクリワードレシオ,利益確定と損切りのバランスを表す指標
%Rオシレーター計算式,買われすぎ・売られすぎを判断するテクニカル指標
フィボナッチ,サポートとレジスタンスの地点を判断する指標
RCI,買われすぎ・売られすぎを判断するテクニカル指標
サイコロジカルライン,市場参加者の心理を数値化した指標
酒田五法,日本の江戸時代に開発され、現在も使われる相場分析方法